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平 成 27 年 度 教 育 行 政 方 針
I
はじめに
II
学校教育の推進
1
確かな学力を育成する教育の推進
2
豊かな人間性と健やかな体を育成する教育の推進
3
育ちと学びを支える教育環境の充実
4
信頼と期待に応える開かれた学校づくり
5
緑陵高等学校の教育の充実
6
学校給食の充実
III 社 会 教 育 の 推 進
1
生涯学習の充実
2
芸術・文化活動の推進
3
スポーツ活動の推進
4
図書館運営の充実
IV 子 ど も ・ 子 育 て 支 援 の 推 進
V
1
子ども・子育て支援の充実
2
放課後児童クラブの充実
3
青少年健全育成の充実
4
子育て相談体制の充実
おわりに
はじめに
I
教育は、人々の多様な個性、能力を開花させ、人生を豊かにする
とともに、社会全体の一層の発展を実現する基盤であると考えてお
ります。
このことから、学校教育につきましては、子どもが夢や希望を実
現するための「生きる力」の基盤となる「学力と体力の向上」を重
要課題として位置づけ、各学校と連携を図りながら成果の見える取
組を組織的に進めてまいります。
ま た 、い じ め 、不 登 校 対 策 と し て 、
「 い じ め 防 止 基 本 方 針 」の 策 定
や「教育支援センター」の新設など、一人一人の子どもが安心して
学べる環境づくりに努めてまいります。
さらに、生徒の多様なニーズに対応した高校教育の充実に努める
など「子どもが輝く岩見沢の教育づくり」を進めてまいります。
次 に 、社 会 教 育 に つ き ま し て は 、
「 岩 見 沢 市 社 会 教 育 中 期 計 画 」に
基づき、市民一人一人が生き生きと学び、創造性に富んだ豊かな人
間性を育み、潤いのある地域づくりを目指した「市民が主体的に学
ぶ環境づくり」を進めてまいります。
子育て支援につきましては、
「 岩 見 沢 市 子 ど も ・ 子 育 て プ ラ ン 」に
基づき、社会全体でサポートできる体制を構築し、安心して子育て
を楽しめる環境づくりを進めてまいります。
さらに、本年4月からの教育委員会の制度改革を踏まえ、市長と
の連携をより一層図りながら、
「市民の信頼に応える開かれた教育行
政」に努めてまいります。
これより、本年度の施策の概要について述べてまいります。
学校教育の推進
II
は じ め に 、「 学 校 教 育 の 推 進 」 に つ い て で す 。
1
確かな学力を育成する教育の推進
1 点 目 は 、「 確 か な 学 力 を 育 成 す る 教 育 の 推 進 」 に つ い て で す 。
子どもたちが自らの可能性を開花させ、人間として豊かな成長を
- 1 -
遂げ、自己実現を図るためにも、学力の向上は喫緊の課題です。
すべての学校が全国レベル以上の学力の定着を目指して、校長会
をはじめとする市内すべての教師の力をより一層結集し、子ども一
人一人が主体的に学習に取り組む態度を育ててまいります。
そのため、学校で統一した授業スタイルや学習規律を確立し、学
校全体として、教育力の底上げを図ります。
ま た 、小 中 連 携 に よ る 9 年 間 を 見 通 し た 学 力 向 上 の 取 組 を 推 進 し 、
学校が企画・立案した学力向上対策などの事業を支援してまいりま
す。
さらに、家庭と連携し、家庭学習の習慣化を図り、確かな学力の
向上と確実な定着に努めてまいります。
2
豊かな人間性と健やかな体を育成する教育の推進
2点目は、
「 豊 か な 人 間 性 と 健 や か な 体 を 育 成 す る 教 育 の 推 進 」に
ついてです。
すべての子どもたちが、自分の良さを知り、大切な人間であると
思える自尊感情、自己肯定感を育ててまいります。
そ の た め 、資 料 の 効 果 的 な 活 用 を 通 し て 、
「 道 徳 の 時 間 」の 授 業 を
充実させるとともに、体験活動やピアサポートなどの取組を進めて
まいります。
ま た 、学 校 に お け る 読 書 活 動 の 一 層 の 充 実 を 図 る と と も に「 家 読 」
の取組を進め、豊かな感性や想像力を育んでまいります。
さらに、自己指導能力の育成を図る積極的な生徒指導に努めると
ともに、命を大切にする心や他人を思いやる心、美しいものや自然
に感動する心、モラルを育てる教育を充実し、豊かな人間性を育ん
でまいります。
健やかな体の育成のために、今年度よりすべての学年で新体力テ
ストを実施し、子ども一人一人の体力の状況を踏まえた体育の授業
改善や、1校1実践の体力づくりの取組などを通して、体力向上や
運動の習慣化を推進してまいります。
薬物乱用防止教育や防災教育の充実を図り、自らの判断で自分の
- 2 -
命を守ることのできる力を養ってまいります。
3
育ちと学びを支える教育環境の充実
3 点 目 は 、「 育 ち と 学 び を 支 え る 教 育 環 境 の 充 実 」 に つ い て で す 。
「 岩 見 沢 市 い じ め 防 止 基 本 方 針 」を も と に 、
「岩見沢市いじめ問題
対策連絡協議会」
「 岩 見 沢 市 い じ め 問 題 専 門 委 員 会 」な ど の 組 織 を 設
置し、いじめの未然防止、早期発見、早期対応、早期解消に努めて
まいります。
また、新設の「教育支援センター」によって、相談窓口を一本化
し、心理や福祉・医療の専門家がチームで対応することで、不登校
や悩み・不安を持つ子どもや保護者、そして学校を強力に支援して
まいります。
さらに、外国語指導助手の活用、ICTの活用、障がいのある子
ども一人一人の発達を保障する特別支援教育、将来の生き方や望ま
しい職業観・勤労観を育むキャリア教育を一層推進するとともに、
長期休業中に子どもが安心して学べる「学び合い広場」を設けるな
ど、すべての子どもが将来の夢を育むことができる教育環境の充実
を図ってまいります。
教育研究所では、本市の課題である「確かな学力の育成」のため
に、効果的な授業の研究を進めています。学力向上、教師の資質向
上、地域や大学との連携の拠点として、一層の充実強化に努めてま
いります。
また、子どもの安全確保のため、耐震化未実施の学校につきまし
て は 、出 来 る だ け 早 い 時 期 に 耐 震 補 強 工 事 等 を 実 施 し て ま い り ま す 。
4
信頼と期待に応える開かれた学校づくり
4点目は、
「 信 頼 と 期 待 に 応 え る 開 か れ た 学 校 づ く り 」に つ い て で
す。
教師の資質向上は、学校力を高め、保護者や地域に信頼される学
校づくりに不可欠の要素となります。
「教えるプロ」として信頼され、尊敬される「頼りがいのある先
- 3 -
生 」を 育 て る た め 、
「 授 業 づ く り の ま ち 岩 見 沢 」と し て 、各 校 が 自 主
的に行う公開研究会等を支援してまいります。
また、学校関係者評価を行い、保護者や地域住民の声を教育活動
に積極的に反映させてまいります。
子どもの安全を守るために、児童見守りシステムの利用拡大を図
るとともに、学校と家庭・地域及び関係機関が連携・協力する地域
セーフティネットづくりを進めてまいります。
さらに、子どもに望ましい学習・生活・運動習慣、食習慣などを
身 に 付 け さ せ る た め に 、「 早 寝 ・ 早 起 き ・ 朝 ご は ん 運 動 」 や「 家 庭 で
の5つの約束」を基本とした取組を進めてまいります。
子どもの学びの連続性・継続性を大切にした教育指導を進めるた
め、各校種間での一層の連携・交流を図ってまいります。
5
緑陵高等学校の教育の充実
5 点 目 は 、「 緑 陵 高 等 学 校 の 教 育 の 充 実 」 に つ い て で す 。
市立高校として、地域の良さを学び地域社会の発展に貢献できる
人材育成や教育活動を目指し、創意工夫に富んだ教育課程の編成・
実 施 を 進 め 、質 の 高 い 普 通 教 育 及 び 商 業 教 育 を 提 供 し て ま い り ま す 。
平成28年度から普通科の中に「普通コース」と「スポーツ総合
コース」を設け、より選択幅の広い教育課程を編成して、生徒の学
力、多様な興味、関心に応じた教育活動の充実を図り、活力と特色
ある学校づくりを進めてまいります。そのため、平成27年度は、
教職員一丸となって万全な体制づくりを進めてまいります。
6
学校給食の充実
6 点 目 は 、「 学 校 給 食 の 充 実 」 に つ い て で す 。
安全安心で、子どもたちに喜ばれる給食を安定的に提供するため
に、衛生管理の徹底を図るとともに、引き続き献立や調理方法の工
夫を行ってまいります。
食育の推進につきましては、家庭と学校、教育委員会が連携を図
りながら、食に関する正しい知識の習得や望ましい食習慣の定着に
- 4 -
取り組んでまいります。
食物アレルギー対応につきましては、岩見沢市の「学校給食にお
ける食物アレルギー対応マニュアル」を基に、教職員の研修会をは
じめ、学校、家庭と連携を図り、子どもたちの命を守ることを最優
先に取り組んでまいります。
また、学校給食を保護者や地域の方々に身近なものとして感じ、
理解を深めていただくため、定期的に試食会や施設見学などを開催
し、開かれた学校給食に向けた取組を進めてまいります。
新調理所の整備につきましては、施設建設に向け具体的な取組を
進めてまいります。
III 社 会 教 育 の 推 進
次 に 、「 社 会 教 育 の 推 進 」 に つ い て で す 。
1
生涯学習の充実
1 点 目 は 、「 生 涯 学 習 の 充 実 」 に つ い て で す 。
市民が生きがいのある豊かな生活を送るためには、生涯にわたり
学習活動を続け、その成果を生かせる環境づくりが重要です。
生涯学習センターは、市民の学習活動に対する関心の高まりとと
もに、多くの皆様に利用いただいており、引き続き市民の学びの拠
点として、学習活動に関する情報提供や相談など、生涯学習活動を
支援してまいります。
市 民 の 多 様 な 学 習 ニ ー ズ に 対 応 す る た め 、「 い わ み ざ わ 市 民 大 学 」
は、教育大学岩見沢校と連携しながら、新たな学習内容の充実に取
り組んでまいります。
また、
「 い わ な び チ ャ レ ン ジ ス ク ー ル 」や「 高 齢 者 大 学 」の 開 催 な
ど、子どもから高齢者までの全世代を対象にした学習機会の充実に
努めるとともに、市民の学習成果を活用する市民講座や「みんなで
教育を考える日」の開催など、市民の自主的な学習活動を支援し、
活力のある地域づくりを進めてまいります。
現 在 、教 育 委 員 会 で は 、生 涯 学 習 等 社 会 教 育 行 政 の 指 針 と な る「 岩
- 5 -
見沢市社会教育中期計画」の策定を進めており、社会教育のより一
層の充実を図り、計画的な事業推進に取り組んでまいります。
2
芸術・文化活動の推進
2 点 目 は 、「 芸 術 ・ 文 化 活 動 の 推 進 」 に つ い て で す 。
芸術文化は、豊かな人間性や感性を醸成し、ゆとりと潤いのある
生活の営みに大切な役割をもっています。
誰もが芸術文化に親しめるよう、文化連盟や教育大学岩見沢校等
と 連 携 を 図 り な が ら 、鑑 賞 機 会 の 提 供 に 努 め る と と も に 、
「市民の文
化祭」などの自主的な活動を引き続き支援してまいります。
さらに、市民の文化活動を促進するため、施設の利便性の向上を
図り、充実した環境づくりに取り組んでまいります。
指定文化財や郷土芸能は、岩見沢の歴史と文化を象徴する市民共
有の財産であり、保存・活用を図りながら、次世代への継承に努め
てまいります。
また、郷土資料の適切な管理と一層の有効活用を図るため、収蔵
資料の整理を行うとともに、展示方法の見直しに向け、検討を進め
てまいります。
3
スポーツ活動の推進
3 点 目 は 、「 ス ポ ー ツ 活 動 の 推 進 」 に つ い て で す 。
スポーツは、市民の健康維持増進や生きがいづくりに役立つとと
もに、活力ある地域社会の形成にとって重要なものです。
市体育協会やスポーツ推進委員、教育大学岩見沢校等と連携し、
「楽しいキッズスポーツ」などの多様な子どもスポーツ教室の実施
や、
「 市 民 歩 け 歩 け 大 会 」、
「 歩 く ス キ ー 教 室 」の 開 催 な ど 、幅 広 い 世
代が一年を通してスポーツに親しめる機会の充実に努めてまいりま
す。
また、各種スポーツ団体の育成や当市で開催される全道・全国大
会の開催を支援するとともに、全国大会出場選手に対する助成を引
き続き行ってまいります。
- 6 -
スポーツ施設については、施設全体の状況を把握し、長寿命化に
向けた計画的な修繕を進めるなど、安全で快適な施設環境づくりに
取り組んでまいります。
また、パラリンピックの合宿誘致の実現に向け、教育大学岩見沢
校と連携しながら、情報収集やPR等の誘致活動に取り組んでまい
ります。
4
図書館運営の充実
4点目は、「図書館運営の充実」についてです。
図書館は、「地域の知の拠点」として、図書、記録、資料などの
収集、保存に努め、市民が必要とする知識や情報を提供してまいり
ます。
また、ボランティアと連携し、作家講演会、朗読会、ナイトライ
ブラリー、ブックカフェなど、幅広い世代に対応した読書普及活動
を 展 開 す る と と も に 、読 み 聞 か せ や 季 節 行 事 、小 学 校 で 開 催 す る「 ブ
ックトーク」、読書の履歴を記録できる「どくしょノート」等によ
り、子どもの読書活動の推進に努めてまいります。
さらに、ICタグによる蔵書管理を進め、自動貸し出し機による
手続きの迅速化を図るほか、地域図書サービス拠点により利用者の
利便性を高めてまいります。
また、ボランティアの育成などと合わせてすべての赤ちゃんに絵
本を贈るブックスタート事業を継続するとともに、3歳未満の子ど
もと保護者を対象にした読み聞かせや絵本の紹介を行うベビカフ
ェ事業の充実に努めてまいります。
IV 子 ど も ・ 子 育 て 支 援 の 推 進
次 に 、「 子 ど も ・ 子 育 て 支 援 の 推 進 」 に つ い て で す 。
1
子ども・子育て支援の充実
1 点 目 は 、「 子 ど も ・ 子 育 て 支 援 の 充 実 」 に つ い て で す 。
子どもたちが健やかに成長し、楽しく子育てができるまちを目指
- 7 -
して、平成27年度から「岩見沢市子ども・子育てプラン」がスタ
ートいたします。このプランに基づき、困った時に必要な支援を受
け ら れ る「 安 全 」、将 来 を 見 通 せ る 子 育 て 支 援 サ ー ビ ス が 受 け ら れ る
「 安 心 」、成 長 を 喜 び 、子 育 て が 楽 し く な る「 笑 顔 」の 3 つ の 視 点 か
ら事業を進めることとしています。
新たな取組として、病児・病後児保育事業や子育て短期支援事業
などを実施するとともに、産前産後ヘルパー事業、認可保育所の運
営事業や延長保育、休日保育、一時預かりなど多様な保育の実施、
第3子目以降の幼稚園・保育園児に係る保育料等の無料化について
も引き続き実施してまいります。
また、各機関が連携して子どもと子育ての支援に取り組むことが
できるよう「であえーる岩見沢」に、一年を通じて楽しめる屋内型
のあそび場や乳幼児健診施設などを整備してまいります。
さらに、栗沢地域全体で子育てに取り組むため、保育所と幼稚園
を一体的に運営する「こども園」などの整備に向けた準備を進めて
まいります。
2
放課後児童クラブの充実
2 点 目 は 、「 放 課 後 児 童 ク ラ ブ の 充 実 」 に つ い て で す 。
子どもたちに遊びと生活の場を提供する児童館の耐震改修を計画
的に行うとともに、留守家庭児童を対象とした放課後児童クラブの
開設時間の延長に取り組んでまいります。
3
青少年健全育成の充実
3 点 目 は 、「 青 少 年 健 全 育 成 の 充 実 」 に つ い て で す 。
未来を担う青少年が、将来に向けて社会的に自立した生活を送る
ことができるよう、子ども会などの関係団体と連携し、さまざまな
体 験 事 業 な ど に 取 り 組 む と と も に 、青 少 年 セ ン タ ー を 中 心 に 、学 校 ・
家庭・地域の協力を得ながら、街頭補導や有害環境の改善に努めて
まいります。
また、子どもたちと共にSNS等インターネットを適切に利用で
- 8 -
きる環境づくりに取り組んでまいります。
4
子育て相談体制の充実
4 点 目 は 、「 子 育 て 相 談 体 制 の 充 実 」 に つ い て で す 。
市内3か所の子育て支援センターを中心に相談を受けるとともに、
「であえーる岩見沢」では、いつでも気軽に相談や支援が受けられ
るような環境を整備し、児童相談所など関係団体とともに、子育て
相談体制の充実を図ってまいります。
また、特別な支援を必要とする子どもたちのため、子ども発達支
援センターと市内の通所支援事業所、ことばの教室などが連携し、
安心して子育てができる環境づくりに努めてまいります。
V
おわりに
子育て環境が充実している、学びたい学校がある、潤いのある豊
か な 生 活 が で き る 、市 民 が「 ふ る さ と 岩 見 沢 」に 愛 着 と 誇 り を 持 ち 、
誰もが住みたくなる「人・地域が輝く緑と活力に満ちた文化都市」
岩見沢市の更なる充実・発展を目指して教育行政を推進していきた
いと考えています。
議員の皆さま、市民の皆さまのご理解、ご協力を賜りますようお
願い申し上げます。
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