第一生命の議決権行使基準の概要 ガバナンス強化を

第一生命の議決権行使基準の概要
ガバナンス強化を中心とした企業を取巻く環境の変化を踏まえ、当社は 2015 年度の議
決権行使基準を決定しましたので、その概要についてお知らせします。
なお、2015 年度は、議決権行使における更なるコーポレートガバナンス面での拡充を図
ることを目的として、2014 年度より以下の 2 点を変更することとしました。
○社外役員の再任に関する出席率基準
○独立社外役員の選任に関する独立性基準
1.
議決権行使に係る基本的な考え方
当社は、スチュワードシップ活動方針に則り、投資先企業(国内上場株式)の持続的成
長を促し、中長期的な株式投資リターン拡大を図ることを目的とし、議決権行使基準を定
めています。
議決権行使にあたっては、短期的な業績・株価等に基づいた外形的・画一的な判断では
なく、非財務情報を踏まえた上で、株式価値の維持・向上の観点から個別に賛否を判断す
るよう努めています。ただし、株主から見た経営の透明性という観点から、コーポレート
ガバナンスに関わる重要な枠組み等については、全ての上場企業において一定の水準を具
備いただくことが望ましいと考えています。
(参考)当社スチュワードシップ活動方針
http://www.dai-ichi-life.co.jp/dsr/investment/pdf/ssc_001.pdf
2.
議決権行使に係る意思決定プロセス
当社は、上記の基本的な考え方に基づき、議決権行使に係る意思決定をしています。具
体的には、議案を内容に即して以下のとおり区分した上でスクリーニングし、賛否の判断
を行っています。
(1)個別精査を経ずに反対する議案
当社の議決権行使規程にて別途定めるコーポレートガバナンスの枠組み等に関する
重要な議案については、外形的な基準に基づき一律に議決権を行使します。
(2)個別精査をする重要な議案
株式価値の維持・向上等の観点から重要であると考えられる議案に対しては、個別
に精査を行い、投資先企業の事業戦略・財務戦略・株主還元方針等の非財務面や対話
の内容も踏まえた上で、賛否を判断します。
なお、株価・財務内容から株式価値毀損が大きいと判断される企業、および反社会
的行為等の不祥事を起こした企業のうち社会的影響が大きいと判断される企業の議案
につきましては、議案の内容に関わらず個別に精査を行います。
(3)上記以外の議案
当社では、議決権行使を適切かつ効率的に行うべく、上記スクリーニング基準を設
け、特に精査が必要な議案や企業を抽出しています。従って、スクリーニング基準に
該当しない上記以外の議案については、原則、賛成します。
なお、議決権行使に係る意思決定は、利益相反を防止する観点から、投資執行所管が上
記プロセスに従い賛否判断を行っています。

3.
議決権行使フロー図(2015 年度より)
具体的な賛否判断基準
議案ごとの具体的な賛否判断の基準は、以下の通りです。
※下線部が今回の改定点となります。
(1)個別精査を経ずに反対する議案
新基準
 社外役員(社外取締役・社外監査役)の再任に関する議案
・社外役員につきましては、その役割発揮のために、取締役会、監査役会に相
応の出席率を確保することが必要と考えています。どのような個別事情が正
当かを合理的に判断することは難しいことから、事情の有無に関わらず、以
下の議案に反対します。
①取締役会における、直近1年の出席率が半分に満たない社外取締役の再任
②取締役会および監査役会における、直近1年の出席率が半分に満たない社
外監査役の再任
新基準
 独立社外役員(独立社外取締役・独立社外監査役)の選任議案
・すべての社外役員が必ずしも高い独立性を備えなくてはならないとは考えて
いませんが、独立役員として届出している方については、最低限の独立性を
満たしていることが必要と考えています。社内役員の親族や大株主出身者は、
経営陣から著しいコントロールを受ける、または経営陣に対して著しいコン
トロールを及ぼす蓋然性が高いため、以下の議案に反対します。
①社内取締役、社内監査役の 3 親等以内の親族の独立社外役員選任
②株主総会で特別決議の拒否権を有する大株主(保有比率 33.3%超)に現に
属している、もしくは、退職後一定期間(3 年)が経過していない独立社
外役員の選任
 経済的対価を交付する可能性のある買収防衛策の導入・更新議案
・一部の買収防衛策については、スキームに株式価値を毀損する可能性が内在
する場合があると考えており、以下の議案に反対します。
○大規模買付者のみに金銭もしくは金銭同等物等を交付することのできる買
収防衛策の導入・更新
 監査役の牽制機能に影響を及ぼす議案
・当社では、取締役会に対する牽制機能という観点から、監査役をコーポレー
トガバナンスの要と考えています。監査役を長期間務めることや、監査役へ
の退職慰労金制度やストックオプション制度を設けることにより、監査役に
求められる取締役への牽制機能が弱まる可能性があると考えることから、以
下の議案に反対します。
①在任 12 年超となる時点での監査役の再任
②監査役への退職慰労金の支給
③監査役へのストックオプションの付与
※社内監査役・社外監査役共に対象となります。
(2)個別精査をする重要な議案
個別精査をする重要な議案には、主に以下のような議案があります。
 取締役選任議案
・業績が極めて不振な状況が長く継続し、かつ配当を行うことが長期的にも困
難である場合には、抜本的な経営見直しを求めていくことが必要だろうと考
えています。従って、一定期間赤字が継続するなど、極めて業績不振な状況
が継続している企業については、経営責任のある経営トップの再任に反対す
る可能性があります。
 買収防衛策の導入・更新議案
・買収防衛策については、株主の視点でみた場合に合理性に乏しい場合がある
と考えています。従って、ROE が低い状態が一定期間継続している状況での
買収防衛策の導入・更新には反対する可能性があります。
 剰余金処分案
・内部留保を優先すべき状況や、極めて高い資本効率(ROE)を備えている場
合を除き、一定の株主還元を継続的に行っていただくことが望ましいと考え
ています。従って、配当余力が十分高いにも関わらず、一定期間以上、株主
還元率が市場平均の半分以下に留まる企業については、剰余金処分案に反対
する可能性があります。
 不祥事発生企業の議案
・株式価値を大きく毀損する不祥事に対しては適切な再発防止策が必要である
とともに、取締役に相応の責任が認められる場合には、その責任の明確化が
必要であると考えています。従って、株式価値を大きく毀損する不祥事に際
し、関係する取締役の再任や、その他関連する議案に反対する可能性があり
ます。
 M&A・経営統合等の重要な組織変更議案
・一部の組織変更議案等については、株式の視点から見て合理性に乏しい場合
や、株式価値を毀損する可能性があると考えています。従って、このような
株式価値に大きく影響を与える重要な議案については、個別に議案を精査し
ています。
 その他の重要な議案
上記以外で、個別に精査する主な重要議案は以下の通りです。
○ストックオプション(新株予約権)の付与
○第三者割当増資(私募増資)
○事業目的の変更
○剰余金の処分の取締役会授権
○特別決議に係る定足数緩和措置
○取締役・監査役の報酬額改定
○退任取締役に対する退職慰労金の贈呈
○取締役の任期