資料9 特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準の概要 1 新制度における確認制度について 新制度では、市町村は、「施設型給付(認定こども園・幼稚園・保育所)」や「地域型保育給 付(小規模保育・家庭的保育・事業所内保育・居宅訪問型保育)」の対象となることを希望する 教育・保育施設や事業者について、施設・事業者の申請に基づき、各施設・事業の類型に従い、 認定区分ごとの利用定員を定めたうえで給付の対象となることを「確認」し、給付費を支払うこ とになります。 【各施設・事業において設定可能な利用定員と認定区分との関係】 満3歳以上児 満3歳未満児 ①1号認定 ②2号認定 ③3号認定 ○ 認 幼保連携型 ○ 特 定 定員設定なしも可 こ 定 ○ 幼稚園型 ○ ○ ど 教 定員設定なしも可 も 育 保育所型 ○ ○ 園 ・ 地方裁量型 ○ ○ 保 特例給付による利用 育 幼稚園 ○ 施 形態あり 設 特例給付による利用 ○ 保育所 形態あり ②③いずれかのみの認定可 小規模保育 ○ 特 保 定 家庭的保育 ○ 育 特例給付による利用 特例給付による利用 地 ○ 事 形態あり 形態あり 域 事業所内保育 業型 (従業員枠・地域枠) 居宅訪問型保育 ○ 「確認」を受ける施設・事業者の要件 ①児童福祉法等に基づく認可基準等を満たし「認可」を受けること。 ②市町村が条例で定める運営に関する基準(特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業 の運営基準)を満たすこと。 ※既存の幼稚園、保育所、認定こども園は、別段の申し出をしない限り、施設型給付を受ける 承認があったものとみなされる。(「みなし確認」) 2 特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営基準について 特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営基準については、各市町村が、国が定める 「従うべき基準」又は「参酌すべき基準」の区分に従い、条例で定める必要があります。 【基準の区分】 類型 従うべき基準 基準の対象となる事項 ・特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業に係る利用定員 ・施設や事業の運営に関する事項であって、児童の適切な処遇の確保、秘密の 保持、児童の健全な発達に密接に関連するもの (例:差別的取扱いの禁止、虐待の禁止、個人情報保護等) 参酌すべき基準 上記以外の事項 1 3 施行期日 平成27年4月1日 (平成27年4月1日の新制度施行のための準備行為として、施設や事業の確認等に係る部分は、 公布の日思考となる事があります。) 4 その他 「地域型保育事業の設備及び運営に関する基準」については、原則として条例において規定す ることを予定していますが、一部の内容について規則や告示により規定する場合があります。 2 特定教育・保育施設および特定地域型保育事業の運営に関する基準(案) 項目 基準の内容 教育・保育の内容お ・施設・事業者は、あらかじめ保護者に対して事前説明を行っ よび手続きの説明、 た上で、同意を得る。 同意、契約 ・事前説明事項は、運営規程の概要、苦情処理体制、事故発生 時の対応などとする。 応諾義務 ・施設・事業者は、利用の申込みを受けたときは、正当な理由 がなければこれを拒んではならない。 ・施設・事業者は、利用申込みに対して、教育・保育を提供す ることが困難である場合、他の適切な施設・事業者への連絡又 利 用 開 始 に 伴 う 基 準 は紹介、市町村によるあっせんの要請等、必要な措置を講じな くてはならない。 ・施設・事業者は、市町村又は他の施設・事業者が行う連絡調 整等に協力する。 定員を上回る利用の ・教育標準時間認定を受けた子どもについては、各施設・事業 申込みがあった場合 者においてあらかじめ選考の方法を明示した上で選考を行う。 の選考 ・特別な支援が必要な子どもの受入れ体制が整っている場合、 当該子どもを優先的に選考できる。 ・保育認定を受けた子どもについては、市町村が利用調整を行 う。 支給認定証の確認、 ・施設・事業者は、利用開始に当たって、支給認定証で受給資 認定申請の援助 格の確認(利用期間等)を行う。 ・施設・事業者は、認定申請が行われていない利用者について は、申込みの意思を踏まえて、速やかに申請がなされるよう援 助をする。 教 育 ・ 保 育 の 提 供 に 伴 う 基 準 幼稚園教育要領、保 ・幼稚園は幼稚園教育要領、保育所は保育所保育指針、幼保連 育所保育指針等に則 携型認定こども園は幼保連携型認定こども園保育要領(仮称) った教育・保育の提 に基づき、適切に教育・保育の提供をしなくてはならない。 供 ・地域型保育事業は保育所保育指針に準じて、適切に保育を提 供しなくてならない。 子どもの適切な処遇 ・施設・事業者は、利用者の国籍、信条、社会的身分又は費用 を負担するか否かにより、差別的取扱いをしてはならない。 ・職員は、利用者に虐待その他心身に有害な影響を与える行為 をしてはならない。 ・懲戒に関し利用者の福祉のため必要な措置をとるときは、身 体的苦痛を与え、人格を辱める等の権限濫用をしてはならな い。 3 連携施設との連携 ・地域型保育事業は、①保育内容に関する支援 ②卒園後の受け皿の観点から、連携施設を設定し、連携内容等 を明確にするよう努める。 教 育 ・ 保 育 の 提 供 に 伴 う 基 準 ・教育・保育施設は、連携の求めがあった場合、市町村の調整 に協力するよう努める。 上乗せ徴収等の取扱 ・施設・事業者は市が定める利用者負担を受領し、それ以外に い 実費徴収や上乗せ徴収を実施することができる。 ・上乗せ徴収等を行う場合は、あらかじめ額や理由を明示する。 特別利用保育・特別 施設・事業者が、利用定員を超えて教育・保育を提供する場合 利用教育の提供(定 の職員配置、設備、教育・保育の内容等については、当該施設 員外利用の取扱い) 等で定員を設定している認定区分の子どもと同じ認可基準に よることを基本とする。 不正受給の防止 施設・事業者は、給付を受けている子どもの保護者が虚偽・不 正行為によって教育・保育の提供を受けている、又は受けよう としていることを把握した場合は、市町村に通知する。 運営規定の策定 施設・事業者は、運営規程において、次の事項について定める。 ①職員の職種、員数および職務の内容 ②開所時間、休業日等 ③利用料、上乗せ徴収等の有無・理由・金額等 ④利用定員 ⑤入園資格、選考基準等利用開始・終了に関する事項および利 管 理 ・ 運 営 等 に 関 す る 基 準 用に当たっての留意事項 ⑥その他施設・事業の運営に関する重要事項 個人情報管理(秘密 ・施設・事業の従業者は、その業務上知り得た子どもおよびそ 保持) の保護者の秘密を漏らしてはならない。 ・職員が退職後も業務上知り得た情報を漏らすことがないよ う、施設・事業者は必要な措置を講じる。 ・地域型保育事業から教育・保育施設への接続や小学校との接 続など、情報提供が必要な場合に備え、あらかじめ保護者に周 知・説明し、同意を得ておく。 非常災害対策・衛生 ・施設・事業者は、非常災害対策に係る計画の作成、関係機関 管理等 との連携体制の整備、定期的な訓練等を実施する。 ・施設・事業者は、施設・設備の衛生管理に努めるとともに、 感染症のまん延防止のための措置を講じる。 4 事故発生の防止、発 <事故の発生(再発)防止> 生時の対 施設・事業者は事故発生および再発防止のために、次の措置を 講じる。 ①発生した場合の対応や報告の方法等について記載された指針 を整備する ②事故発生時の報告・分析を通じて改善策を従業員に周知徹底 する体制を整備する ③対策委員会や従業員に対する研修を定期的に開催する 管 理 ・ 運 営 等 に 関 す る 基 準 <事故発生時の対応> ・施設・事業者は事故が発生した場合の対応として、次の措置 を講じる。 ①家族、市町村に対する速やかな報告を行う ②事故発生時の状況、処置等に関する記録をとる ③賠償すべき事故が発生した場合、速やかに損害賠償を行う 評価 ・施設・事業者は、自己評価およびそれに基づく改善を行わな ければならない。 ・施設・事業者は、保護者評価、第三者評価等については、受 審に努める 苦情処理 ・施設・事業者は、入所者、保護者等からの苦情に対応するた め、苦情受付窓口の設置等、必要な措置を講じる。 ・施設・事業者は、苦情に関連して市町村が行う指導監督等に 対し、必要な協力、改善等を行う。 会計の区分 ・公費の透明性確保の観点から、教育・保育施設・地域型保育 事業ごとの区分経理を行い、財務諸表を公表する。 撤 基 退 準 時 の 確認の辞退・利用定 ・施設・事業者が施設・事業を撤退する場合は、当該施設・事 員減少における対応 業を現に利用している子ども・保護者に対して継続して教育・ 保育が提供されるよう、市が行う調整等に協力する。 5
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