建議の精神を生かして、住みごこちよい豊岡市に 豊岡市長より 建議に対する回答が出ました。 昨年11月に市長に対して提出し た建議に対し、1月29日に回答 がありましたので要約してお伝え します。 (編集委員長 藤原 誠) ⑴ 個体数減少の強化と継続的な取 組みについて ① なお一層の捕獲強化を 【回答】 市有害鳥獣捕獲班は、今年度 は 名となっています。後継者 育成と確保のため、班員数は捕 獲班と協議の上調整します。併 せて、シカ捕獲専任班の出動回 数 増 加 に つ い て も 調 整 し ま す。 夜間捕獲については、事故も懸 念されることから、国や県の動 向を注視したいと考えます。 ② 狩猟者を増やすための施策を 【回答】 免許取得の講習会は、県が無料 で実 施している 「 狩 猟マイスター 育 成スクール」の活 用 を 進めてい ます。免許取得補助は、平成 年度に増額したところでもあり、 引き上げは考えておりません。 ③ 捕獲集中期間終了後も、継続 的な駆除体制を 【回答】 平成 年度までの 年間は特 にシカ捕獲専任班による捕獲や 捕獲報償費の単価を増額するな ど、集中的に捕獲対策に取り組 み ま す。 そ の 後 も 状 況 に よ り、 継続的な捕獲体制の確立は必要 です。 ④ 通年でオリ使用ができる方策 を 【回答】 84 28 3 24 農会側の要望を受け、今年度 から猟友会支部と調整ができ た 農 会 所 有 の 捕 獲 檻 を 使 用 し、 捕 獲 を 実 施 し て お り、 今 後 も 継続してまいります。 ⑤ オ リ の 有 効 活 用 方 策、 オ リ の補修等に対する補助を 【回答】 捕 獲 実 績があがらない集 落に は、 県 の「 ス ト ッ プ・ ザ・ 獣 害 事 業 」 を 活 用 し、 餌 付 け や 巡回監視などの指導を受けて い た だ い た と こ ろ で す。 ま た、 市の鳥獣害対策員による指導 も随時実施しています。 捕獲檻の補修については、市 の 農 業 共 済 に よ る「 有 害 鳥 獣 等対策事業補助金」の活用を お願いしています。 ⑵ 被害防止対策の強化について ① 整備したバッファゾーン機 能を維持する費用の助成を 【回答】 整備後の維持管理について は、 地 元 が 主 体 と な っ て 行 う 旨の管理協定を締結している と こ ろ で、 整 備 後 の 維 持 管 理 費用の支援は行っていません。 チェンソーや刈払機などの 機 材 の 補 助 が 受 け ら れ る、 県 の住民参画型の森林整備事業 や里山林再生事業を紹介して います。 ② 各 集 落 等 の 金 網 柵・ 電 気 柵 の大規模補修や更新について 【回答】 防護柵等の補助事業は、省令 や法律に基づき、金網柵で 年、 電気柵で 年の耐用年数を経過 するまで補助期間の要件緩和は ありません。 事業実施後は集落での維持管 理が基本となり、修繕は「多面 的機能支払交付金」や市の農業 共済による「有害鳥獣等対策事 業補助金」を活用していただく ようお願いしています。 ③ クマの適正規模数の維持につ いて 【回答】 捕獲許可権限が県ではありま すが、県が有害捕獲個体と判断 した場合は殺処分(本年度は 月末までに 頭)され、生息個 体数の調整を行っています。 12 鹿 8 8 14 獲班員 鳥獣捕 有害 を追う 雪山に分け入り有害鳥獣をさがす市鳥獣被害対策専門員 1 有害鳥獣の被害 防止対策の強化 とよおか農業委員会だより 2015. 3. 25 ② ① 学校給食の供給率を高める 取り組みの推進、直売所に対 しての維持管理支援を 【回答】 地 場 産 野 菜 の 給 食 使 用 率 は、 平成 年度で ・ %あり、国 の定める %を目標に今後とも 市場関係者との調整を図り推進 したいと考えています。 直売所は、市内に 箇所あり、 地域特有の農産物を栽培するな ど、効率的な運営に取り組んで おられます。なお、施設の維持 管理経費の支援は考えておりま せん。 ② 主婦に食農教育を 【回答】 地区公民館や学校などで様々 な食育事業が行われており、適 宜講師による食育事業の紹介等 連携して事業実施をしています。 本年度は熱中症対策のセミナー を開催しました。情報共有する 25 30 22 ず、野菜、果樹、畜産など幅広く 新規就農者の育成・支援に努めた いと考えております。 ③ とよおか農業委員会だより 2015. 3. 25 庁内会議を随時開催しており、今 後も関係部署と連携した事業推進 を図っていきます。 5 8 17 給 付 金 制 度 な ど を 活 用 し、「 認 定 新規就農者」を増やしながら、地 域農業の中心となる若い担い手を 確保します。 「 人・ 農 地 プ ラ ン 」 に よ り、 認 定農業者が地域の中心となる経営 体に位置づけられると、農機具等 導入に係る支援や農地集積による 経営規模の拡大が図られます。 なお、市独自の支援策について は、既存の国・県の支援策を有効 に活用することを基本としている ため、考えておりません。 ⑴ 遊休農地解消への補助制度の活 用について 【回答】 「多面的機能支払交付金事業」や 「中山間地域等直接支払制度」の活 用 方 法 に つ い て は、 事 業 説 明 会 等 で 周 知 し て き た と こ ろ で す。 ま た、 国の「耕作放棄地再生利用緊急対策 交付金」及び県の「耕作放棄地活用 総合対策事業」は、平成 年度も継 続して実施されるので、取り 組みが進むよう周知に努めま す。 ⑵ 遊休農地の有効利用に向 けての支援について 【回答】 遊休農地等での放牧につい て、地域での合意形成の状況 をうかがいながら、家畜放牧 等の事業化について検討を行 27 ⑵ 環境にやさしい農業の推進について コウノトリ育む農法のさらなる 普及拡大を 【回答】 「 コ ウ ノ ト リ 育 む 農 法 」 は、 本 市環境創造型農業の柱として推進 しています。今年度からは無農薬 栽培の一層の推進を図るため、国 内農機具メーカーと、県、JAた じまとの連携により、ポット成苗 に よ る 栽 培 実 証 を 行 っ て い ま す。 今後も普及拡大に努めてまいりま す。 ⑶ 担い手農家等の育成と認定農業 者への支援について 【回答】 豊岡農業スクールや国青年就農 4 遊休農地の解消 ⑴ 新規就農者等への支援について 雇用就農を含めた新規就農 者への支援を 【回答】 新規就農者については、関 係機関と連携し巡回指導や営 農 相 談 等 を 行 っ て お り、 人・ 農 地 プ ラ ン の 作 成・見 直 し の 中で、孤立させないように育 成を図っていきます。就農直 後 の 資 金 の 支 援 に つ い て は、 国の青年就農給付金制度で もって年間150万円を最長 で 年間、支援します。 今後も、豊岡農業スクール や、青年就農給付金等の制度 を活用しながら、稲作に限ら コウノトリも春の兆しが… 27.2.18撮影 ⑵ 集落営農の推進について 集落営農支援を 【回答】 集落営農の推進については県及 びJAたじまとの連携により、体 制を整えています。新たな集落営 農の設立に向けては、セミナーの 企画や座談会への参加などの支援 を行っています。 既 設 の 組 織 に は、 組 織 の ネ ッ トワーク化や勉強会を行ってお り、法人化や組織形態の見直し意 識の醸成につなげているところで す。新たな集落営農組織の設立や 法人化に対する初期投資の支援は、 国・県の支援策があるため、市独 自の支援は考えておりません。 3 担い手農家等の育成と支援 おいしいおみそになりますように… 小坂小学校の味噌作り ⑴ 地産地消と食農教育の推進について 2 地産地消と食農教育・環境にやさしい農業の推進 ⑴ 土地持ち非農家や不在地主 の増加等により「多面的機能 支払交付金事業」に取り組め ない集落が多くある。きめ細 かい指導・支援を 【回答】 市では毎年、農会長会議など で資料を配布したり、新規採択 希望地区への説明会の開催や随 時相談に応じるなど、取組農地 の拡大に努めています。 複数集落による共同事業の可能性 についても、土地改良区や水利組合 での実例もあり引き続き相談に応じ 検討したいと考えます。 ⑵ 農道整備に係る補助率の引き上げを 【回答】 現行の補助率を引き上げる予定 はありません。 ⑴ 農地中間管理機構を活用し た農地集積を推進、また、人・ 農地プランの作成に向け、指 導・支援強化を 【回答】 現在、農地中間管理機構(兵 庫みどり公社)と連携しながら 各地域に出向いての制度周知を 図るなど、取り組みを推進して いるところです。今後も同機構 を利用した機構集積協力金を含 めた制度の周知に努めてまいり ます。 ⑵ TPP重要 項目の関税撤廃の 阻止を国・県に働きかけて 【回答】 既に平成 年 月に全国市長会が 国に対して慎重な対応を求める要望 がなされたり、同年 月には市議会 より「TPP交渉参加について国民 的合意を尊重し慎重な対応を求める 意見書」が提出されています。さら に、平成 年 月には兵庫県知事よ り国へTPP参加については拙速に 踏み切らないよう意見書が提出され ているところであり、本市も同様の 考え方であります。 ⑶ コウノトリ育む農法による農産 物をはじめ、地場農畜産物の販売促 進活動、PR等より一層の尽力を 【回答】 コウノトリ育むお米など環境創 造型農産物は、一般農産物と比べ 高値で取引きされ、農家所得の向 上につながっています。首都圏等 大消費地でのPR活動やレストラ ン等との連携事業で、高い評価を い た だ き、 多 く の 消 費 者、 店 舗、 市場関係者に支えられ順調に推移 しています。 今後も関係者との連携を図る とともに、新しい豊岡農産物ファ ンの創出に努めてまいります。 ⑷ 国へ「中山間地域等直接支 払」の増額を 【回答】 制度内容がわかり次第、普 及推進します。 より充実した委員会活動 が行えるよう、役割に応じ た予算の確保を 【回答】 農業委員会は農業者を代 表される独立行政機関であ ることから、今後も市とし ましては、農業委員会など 関係機関と十分連携を図り、 農業施策を推進したいと考えます。 7 予算の確保 い、農地の有効活用を推進したい と考えます。 ⑶ 不在地主の遊休農地による環境 の悪化防止活動への支援について 地域で取り組む草刈り作業等へ の支援を 【回答】 遊休農地による環境の悪化防止 には、地域ぐるみで力を合わせて 取り組むことが重要であると考え ており、 既存の 「中山間地域等直接 支払制度」や「多面的機能支払交 付金」を活用した事業に取り組ま れるよう推進しているところです。 また、集落・地域等が抱える人 と農地の問題を解決するための 「 人・ 農 地 プ ラ ン 」 の 策 定 を 集 落 等に促し、遊休農地の抑制に努め たいと考えます。 コウノトリと一緒…もう当たり前の風景に 5 農地環境保全 6 地域を支える農政 遊休農地に牛を放牧 22 24 5 11 4 12 とよおか農業委員会だより 2015. 3. 25 ④
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