たまたま球は霊なり～野球部だより 114～ 4.13.2014 市大会１回戦がおこなわれた１２日土曜日。同じ鶴見区の寛政中学校は試合がありました。結果は０－４。帰りの選手たちは終始無言だったそうです。試合後に連絡をくれた高木先生。「明日の合同練習はキャンセルしてもらってもいいですか。選手たちとミーティングをしたいと思います。大黒ふ頭まで全員で歩いてきます」。「わかりました。夏があるから。無言で帰ってきたということは、選手たちはそれだけ悔しい思いをしたということ。夏につながる。」と言って、高木先生の申し出を了承しました。人数が少ない中、常に全員野球の寛政中学校野球部。試合は寛政中が前半押し気味だったそうで、５回表まで０－０のスコア。５回裏に連打を浴びて４失点し、そのままゲームセット。今日から寛政中は最後の夏に向けてスタートを切るのです。土曜日は４時間の実践練習。場面は７回裏０－３で攻撃側がリードされていて、１死２，３塁という設定。守備側からすると３点というセーフティーリードの場面なので、２，３塁の走者がホームに還ってもアウトを一つずつ取れば３－２で逃げ切れる場面です。それでも相手打者や配球によって守備側のポジショニングは１球１球変わるのが野球。「自分の本能でやっているからダメなんだ。もっと頭を使え。配球面、ピッチャーの心理、どういう場面かを全部考え、準備してバッターボックスに入ること。」と野村監督に怒られたのは、中日、楽天で活躍した元プロ野球選手の山崎武司氏。アドバイスを聞き、野村監督の楽天２年目にはホームラン王と打点王の２冠を達成。「僕は監督の言うように本能でやるタイプでしたが、考えてやれるようになって最後の伸びしろがあったのかなと思っています。」と山崎氏は言っています。同じようにヤクルトで野村監督に怒られ続けたのが山崎氏同様、昨年引退した宮本慎也氏。「野村監督が『ゴロを捕るのがうまいのを採ってくれ』といって、ドラフト候補に挙がったのが僕だった。野村さんが監督でなかったらたぶん試合に出られなかったと思います。毎日怒られましたが、足を向けて寝られないくらい感謝しています。」と宮本氏。やはりそれくらい野球には難しい一面があります。ただ「打つ」「投げる」「走る」だけではないのが野球。いろいろな場面を想定して練習をするとなると、いくら時間があっても足りません。その中でも試合の勝敗を分ける場面を選んでの毎日の実践練習。毎日の積み重ねはもちろん大事ですが、それ以前に大事なのは心の準備と心の強さ。澤田選手は大会１週間前になり、散髪してきました。そこに大事なもの２つが表れています。