C O L U M N 石油コンビナートの地域情報管理 システム 特殊災害室 ○石油コンビナートの災害時には多くの関係 報処理を迅速的確に行うことにより、消防本 機関が多様な対応を行います。 部等による消防活動や市町村の避難誘導等が 石油コンビナートの事業所で火災等が発生 適切に行われ、その効果を発揮します。 このためには、現在、国、県、消防機関等 した場合、大量の危険物等が集積していること が個々に所有する特定事業所の情報を一元 から甚大な被害に拡大する恐れがあります。 このため、石油コンビナート等災害防止法 管理し、関係機関で共有する必要があり、消 により、道府県には石油コンビナート等防 防庁では、平成14年度から「地域情報管理シ 災本部が常設され、また、特定の事業所には ステム」の整備に取り組んでいます。 自衛防災組織や共同防災組織が整備されて おり、消防本部や自衛防災組織による消火活 ○今後も地域情報管理システムの内容を充実 動、市町村や道府県による避難誘導等の的 します。 確な応急対応により被害の拡大を防止する体 地域情報管理システムは、今後、国が所有 するレイアウト事業所に関する情報を充実 制が整備されています。 また、消防庁においても、コンビナート災害 させ、さらに災害想定機能も付加した上で、 等の大規模災害が発生すると、消防本部等か 国、道府県、消防機関で一元管理が可能と らの即報や消防防災ヘリコプター等からの映像 なるようネットワーク化を行い、発災時の初動 情報等の収集に努め、その情況に応じ緊急消 対応を迅速・的確に行うことにより、被害の 防援助隊を派遣する等の広域的な観点に立っ 拡大防止に役立てていくこととしています。 た災害対応を行います。 コンビナート災害時における関係機関等の災害対応 ―連携の輪と情報の共有化― ○災害時における関係機関の連 消防庁 携を強化するため情報の共有 ○ 緊急時における指示 ○ 関係省庁との連絡調整 ○ 広域応援(緊急消防援助隊派遣) 化を進めています。 近年、大規模地震等の発生が 危惧されるなど特別防災区域を取 り巻く防災環境は変化しており、 地域情報管理システム ○ 同一情報を国・地方で共有 ○ 被災施設等の情報を的確に把握 ○ 災害事象の進行を把握 石油コンビナート等特別防災区域 連携の輪 情報の共有化 総合的・一体的かつ 迅速・的確な災害対応 大規模災害発生時の総合的な防 災体制の充実強化が求められてい ます。 例えば石油コンビナートでタン ク火災が発生した場合、タンク内 容物等の情報収集・伝達や、被 害の拡大範囲を予測するなどの情 24 特定事業者 発災道府県 ○ 広域な避難誘導 ○ 消防活動資機材の支援 ○ 国・管内関係機関等との連絡調整 等 ○ 自衛防災組織 ○ 共同防災組織 発災市町村・消防本部 ○ 消防・防災活動 ○ 住民避難誘導 等 石油コンビナート等防災本部 ・本部長は知事 ・石油コンビナート等防災計画の作成、推進 ・情報収集と伝達 ・災害発生時の連絡調整 等
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