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増え続ける救急出場
東京消防庁における救急出場件数は、依然として
年々増加し続け(図1)、平成26年中の救急出場
件数は757,609件と 、救急業務を開始した
昭和11年以来、過去最高の件数となり、今後さら
に増え続けると予想されます。
図1
救急隊の到着時間
東京消防庁では、119番通報で救急車の要請を受けると、対応可能な最も近くの
救急車を出場させていますが、救急要請が増加すると近くの救急車が全て出場中とな
り、遠くから救急車が駆け付けることで、到着までに時間がかかることになります。
このため、平成26年中に救急車が出場してから要請場所に到着するまでの平均時
間は7分54秒と年々延びており(図2)、傷病者への影響が危惧されています。
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図2
軽症者の割合
救急隊が搬送した方のうち、入院を必要としない軽症の割合は50%以上を占めて
います。この割合は年々減少傾向ではありますが、依然として多くを占めています(図
3)。
図3
その電話、救急ですか?
アンケート調査の結果では、救急車を要請する理由として、「生命の危険があると
思った」など、緊急性がある理由が多い反面、「交通手段がなかった」など緊急では
ない理由も見受けられました。このような状況が進むと、救急車の到着が更に延び、
救え るはずの命が救えなくなる危険性が高まります。
そして、もしかしたら、その一人があなたかもしれないのです。
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救急車の数には限りがあります
「あなたやあなたの大切な人が倒れた時、救急車を呼んだのに、なかなか来
ない・・・。」その時にはじめて気づくのでは、間に合いません。
その電話、救急ですか?今一度考えてみませんか
救急車は都民が共有する貴重な財産です。その限りある貴重な財産を、本当
に必要な人が必要なときに利用できるよう、救急車の適正な利用に心がけま
しょう。
救急搬送トリアージについて
救急隊は、傷病者に緊急性が認められないと判断された人には、同意を得て自ら
の受診をお願いする「救急搬送トリアージ」を実施しています。救急隊が緊急性の高
い傷病者に対して、迅速かつ的確に対応していくためご理解とご協力をお願いします。
このような場合は、対象となる可能性があります。
・手や足の切り傷、擦り傷
・手や足のやけど
・耳や鼻の異物
・鼻出血
・皮膚の発赤、かゆみ
・眠れない、不安、さみしい
〈やけど〉
緊急性が認められな
い場合自己受診をお
願いしております。
(必要に応じ、診療
可能な救急医療機
関、東京民間救急コ
ールセンターや東京
消防庁救急相談セン
ター等をご案内しま
す。)
〈鼻出血〉
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病院へ行く?救急車を呼ぶ?急な病気やけがで迷ったら
東京消防庁救急相談センター
急な病気やけがをした場合に、「今すぐ病院に行ったほうがいいのかな?」、「救急
車を呼んだほうがいいのかな?」など迷った際の相談窓口として、東京消防庁救急相
談センターを開設しています。
東京消防庁救急相談センターでは、これらの相談に、相談医療チーム(医師、看護
師、救急隊経験者等の職員)が、24時間・年中無休で対応しています。
受付番号#7119は携帯電話、PHS、プッシュ回線からご利用いただけます。
その他の電話、またはつながらない場合は、23区は03(3212)2323、多
摩地区は042(521)2323からご利用ください。
救急相談センター業務内容
救急車を呼んだ方
がいいのかしら?
救急相談
看護師
・ 救 急相 談 へ の
対応
医療機関
案内
緊急性 なし
症状に基づく、緊急性
の有無のアドバイス
受付
救急相談
電話番 号
受診に関するアドバス
救急相談医
病院に行ったほ
うがいいか教え
てほしい!
救急相談通信員
・相 談 業務 に お け
る 医 学的 判 断 プ
ロ セ スの 監 督 と
最 終 決定
救急車で
搬送
緊急性 あり
応急手当に関する
アドバイス
福祉保健
局等の窓
口を案内
救急相談以外
の相談
・電話の受付
・医療機関の案内
東京版 救急受診ガイドについて
東京消防庁救急相談センターでの電話による救急相談に
加え、東京版救急受診ガイド(冊子版・ウェブ版)を提供
しております。
これは、主な19の症状について、利用者の方自らが症
状をチェックしていくことで、病気やけがの緊急度などに
関するアドバイスが得られるサービスです。いつでも利用
できるように、下のQRコードを携帯電話またはスマート
フォンで読み取り、アドレスを登録しましょう。
冊子版
※冊子版は最寄りの消防署で配布
してい ます。
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ウェブ版の利用方法・サービス内容
携帯電話・スマートフォンやパソコンから東京消防庁ホームページにアクセスして『東京版救急受診ガ
イド』をご利用ください。
病気やけがの緊急性などは、冊子版もウェブ版も
<3つのアドバイスを提供>
チェックした質問によりアドバイスを確認できます。
高 緊急度
●けがや病気の緊急性
●受診する時期
●受診する科目
※リンクから受診可能な病院検索
もできます。
低
携帯電話は
こちらから
赤
救急車を要請 (今すぐ119番へ)
橙
黄
今すぐに受診 (1時間以内に病院へ)
緑
明日には受診 (24時間以内に病院へ)
これから受診(6~8時間以内に病院へ)
スマートフォンは
こちらから
※緊急性があると思われる場合は、ためらわず救急車(119番)をお呼びください。
応急手当の普及啓発について
AEDを使えますか?
平成16年から医療従事者以外の方によるAEDの使用が認められ、10年が経過
しました。
バイスタンダーによるAEDの使用及び脈拍の回復事案も毎年増加しています。A
EDは、駅、空港や市・区役所、コンビニエンスストアや自動販売機に至るまで、様々
な場所への設置が進んでおりいろいろな種類が製品化されています。AEDの使用を
必要とした場合に慌てることのないよう、日頃から身近に設置されているAEDの位
置や形を確認しておき、ひとりでも多くの尊い命を救うために役立てることが必要で
す。
AEDって
どんなもの?
いろいろな種類のAED
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施設に設置してあるAED
救命講習を受けましょう
尊い命を救うため、救命講習を受けたことのない方は救命講習を受講し、また、前
回の講習修了後から2年以上(3年以内)経過されている方は再講習を受講して、応
急手当に関する知識と技術を身につけましょう(表1)。
表1
主な講習会の種別
講習の種別
講 習 内 容
応急救護講習
(希望する時間)
AEDを含む心肺蘇生、止血法及び外傷の応急手当要領等について学ぶ
コース(受講者の希望に応じて任意の時間で行う)
救命入門コース
(90分)
3時間の普通救命講習の受講が困難な都民及び小学校高学年を対象に
した、胸骨圧迫とAEDの使用方法を中心に学ぶコース
普通救命講習
(3時間)
普通救命(自動体外
式除細動器業務従事
者)講習
(4時間)
普通救命再講習
(2時間20分)
心肺蘇生(AEDを含む成人に対する方法)を中心に学ぶコース
普通救命講習の内容にAEDの知識確認と実技評価が加わったコース
(AEDを一定頻度で使用する可能性のある方は、このコースを受講し
てください。)
前回の普通救命受講日から3年以内に再度受講するためのコース
普通救命
救命入門コースを受講してから1年以内に受講することで、普通救命講
ステップアップ講習
習の認定証が交付されるコース
(2時間)
上級救命講習
AEDを含む救命処置のほかに、小児・乳児の心肺蘇生、けがの手当や
搬送方法などを学ぶコース
(8時間)
上級救命再講習
前回の上級救命受講日から3年以内に再度受講するためのコース
(3時間)
上級救命
普通救命講習または普通救命(自動体外式除細動器業務従事者)講習を
ステップアップ講習 受講してから1年以内に受講することで、上級救命講習の認定証が交付
(5時間)
されるコース
応急手当普及員講習
普通救命講習、普通救命(自動体外式除細動器業務従事者)講習の指
(24時間)
導要領を学ぶためのコース
応急手当普及員再講
前回の応急手当普及員講習受講日から3年以内に再度受講するための
習
コース
(3時間)
○ 講習内容修了者には、認定証を交付します(応急救護講習では認定証等の交付はされませ
んが、救命入門コースは受講証が配布されます)。
○ 講習に関する問合せ先
• 東京消防庁管内の消防署、消防分署、消防出張所
• 公益財団法人東京防災救急協会 救急事業本部
講習受付
03(5276)0995(平日 午前9時~午後4時)
インターネットでの受付は http://www.tokyo-bousai.or.jp(午前6時~深夜2時)
• 東京消防庁ホームページ(h t t p : / / w w w . t f d . m e t r o . t o k y o . j p )
(ホームページ内を以下のメニューに沿って進んでください。)
⇒「試験・講習」⇒「応急手当講習」
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心肺蘇生の手順
応急手当を実施しましょう
突然目の前で人が倒れ心肺停止状態になった場合、その場に居合わせた人が応
急手当を速やかに行えば、傷病者の救命効果が向上し、治療の経過にも良い影響
を与えます。
当庁では、一人でも多くの尊い命を救うために、平成17年から都民等による
応急手当実施率50%を目指し、救命講習受講者の育成など取組んできました。
平成26年度現在、都民等による応急手当実施率は40.0%まで向上しまし
たが、50%は達成できていません。
理由の一つとして、応急手当実施時の「不安」が影響していることが挙げられ
ます。
世論調査の結果では、
「感染に対する心配」
「悪化させてしまう心配」
「誤った手
当に対して責任を問われそう」という不安を感じるとの調査結果が出ています。
このことから当庁は、この不安を解消する取組みについて検討を重ね、新たな
保険制度の創設など都民の皆様が不安なく応急手当を行える環境作りを進めてい
ます。
是非勇気と自信を持って応急手当を実施しましょう。
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応急手当奨励制度について
さまざまな人が集まる事業所、商店街及び町会等では、目の前で人が倒れた際に速
やかに応急手当が実施される応急救護体制作りが必要です。地域全体での応急手当の
普及に対する認識を高めてもらい、救護力の強化を図るため、東京消防庁では、救命
講習に対する積極的な取組を行っている団体を奨励しています。
救命講習受講優良証及び優良マークの交付要件
① 事業所、商店街及び町会等で、救命講習の普及を推進する人(応
急手当普及員など)が養成され、救命講習の普及に活用されているこ
と。
② 事業所、商店街及び町会等の交付を希望する団体ごとに、有効期
限内にある救命講習修了者が、総数(従業員数や店舗数等)の30パ
ーセント以上いること。
救命講習受講優良証及び優良マーク
団体名の公表
救 命講習 受講 優良
証が交付された事業
所、商店街及び町会
等の団体名を、東京
消防庁ホームページ
で公表しています。
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