選手が最高な状態で 試合に臨めるように サポートしたい;pdf

障 が い 者 ス ポ ー ツ に 関 わ る 理 学療法士たち
障がい者スポーツに関わる理学療法士たち
ウィルチェアーラグビー
選手が最高な状態で
試合に臨めるように
サポートしたい
独立行政法人 那覇市立病院
川端晋也
▲写真説明
左:2014 年カナダ遠征、右:上から試合前のス
トレッチ、試合では転倒も多い、トレーナールーム
私がウィルチェアラグビーに関わりを持ったのは学生
また昨年から再度、日本代表チームのトレーナーとし
時代のボランティアがきっかけです。地元沖縄県で活動
て活動できる機会を得て、海外遠征や仁川アジアパラ競
しているチーム練習に参加し、競技・準備の手伝いや練
技大会に同行してきました。障がい者スポーツにおける
習相手などをしていました。そして、よりチームに貢献
環境も大きく変化し、選手自ら自己管理能力を高め、日
したいと思うようになり、日本代表合宿に参加しながら
常生活においても日本代表という責任を自覚し自立でき
競技特性や戦術を学び、トレーナーとしても活動を始め
るように支えることの難しさを感じています。障がい者
ました。まだ理学療法士としても未熟な私を先輩トレー
スポーツの活動をしているなかで理学療法士としての知
ナーや他競技団体の方達が指導してくださり、2008 年
識だけでは不十分なことも多く、栄養指導やドーピング
の北京パラリンピックではウィルチェアラグビーの日本
問題、アスレチックトレーニングの方法など日々勉強し
代表トレーナーとして携わることができました。
ながら選手を支援できるように努力しています。
その後、地元チームのコーチをしながら障がい者ス
2016 年のリオデジャネイロ・パラリンピック競技大
ポーツ初級指導員の資格やウィルチェアラグビーの審判
会でウィルチェアラグビーはメダル獲得が期待され、選
資格を取得しました。2011 年と 2012 年のウィルチェ
手やスタッフは目標に向かって日々、練習に励んでいま
アラグビー日本選手権大会において沖縄チームの優勝に
す。私自身も技術や知識を向上させ、少しでも選手が最
スタッフとして携われたことは、今の自分自身の糧とな
高な状態で試合に臨み、良い結果を出せるようにサポー
り、非常に良い経験となりました。今後も地元での活動
トしていきたいと思います。
を続けていきたいと思っています。
JPTA NEWS No.293
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