平成26年度 学校評価書 学校名 Ⅰ 静岡市立清水飯田中学校 経営の重点に関わること 1 学校教育目標: 2 重点目標 心をつなぐ教育 ・生徒と教師 ・生徒と生徒 ・生徒と地域 ・教師と教師 自己 評価 「強い意志と豊かな心をもち、自ら学ぶ生徒の育成」 (1)重点目標の達成 ①飯田中に「通わせて良かった」と信頼される学校づくりを目指す 頼もしい教職員集団となるため、職員間のつながりを大切にし、 「チ ①校長・教頭 ーム飯田」として課題解決にあたる。 学校関係者評価委員会から 1 A <取組内容>・信頼される頼もしい教職員(愛情・公平・誠実な対応)を目指 し、実践に取り組む。 ・職員間のつながりを大切にした「チーム飯田」を意識し、組織 で対応する。 A 【学校説明】 アンケート結果において全職員100%が「連携をとって課題解決にあたっ ていると思う」と回答をしている。 学年部職員を中心に、事あれば速やかに連携を取り合って対処している。 また、必要に応じて、全職員が共通の理解をすることで同一の方向性を持 ちながら、それぞれの立場で対応できるのが飯田中教職員集団の強みであ る。 ②学年主任 ②生徒が互いを認め、励まし合う集団(学級・学年)づくりに取り組 み、安心して学習・生活できる飯田中を目指す。 2 A 昼休みの時間に学校を訪れると、 校庭で元気に遊ぶ子どもたちの姿 があり、ほっとさせられる。欠席 率の低さを見ても安心して学校生 活を送っている様子が伺える。学 校説明があったように、職員が連 携を取り合い意思疎通を図り、子 どもたちへの指導にあたっている ことを評価している。職員の人間 関係の良さが、生徒と教師のつな がりや生徒間の人間関係に良い影 響を与えているものと思う。また 今後も学年経営を中心に、諸課題 の解決に向けて指導にあたって欲 しいと願っている。 引き続き飯田中で生活する生徒 が「飯田中に通ってよかった」と 思えるよう重点目標を念頭に置き、 指導にあたってほしいと期待して いる。 <取組内容>・(1年)中学校生活の基礎基本を身に着け、仲間を大切にする 生徒 ・(2年)規則正しい生活習慣を身に着け、自ら進んで活動でき る生徒 ・ (3年)小さな努力を積み重ね、大きな花を咲かせよう 【学校説明】 (1年)4月当初は中学校生活に慣れず、自分たちで時間を意識して動い たり、落ち着いて授業を受けたりすることができなかった一部の生 徒も、月日が経つにつれて中学生らしい行動ができるようになって きた。また、体育祭や合唱祭、野外活動などを通して、仲間と協力 して活動することの重要性を理解する生徒が増えてきた。学習習慣 など、まだまだ課題は残るが1歩1歩前進できるよう指導を積み重 ねていきたい。 (2年)全体的に元気に学校生活を送っている。重点的に意識して指導し てきた「授業を落ち着いて受ける」ことや「さまざまな時間を守る」 という点も概ね達成できたと思われる。今後も生徒に寄り添う指導 を継続し、よい点は維持しつつ、挨拶・学力の向上を課題として取 り組んでいきたい。 (3年)3年生になって、生徒が進路のことを真剣に受け止め始めるとと もに、最上級生としての自覚をもって、学校生活を送ることができ た。その結果、毎日の授業に真剣に取り組み、校内テストや学習書 テストなどに向けて頑張ろうとする生徒が非常に増えた。また、体 育祭や合唱祭など下級生の手本となるように取り組もうとする姿勢 も見られた。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 多種多様な本校生徒のあらわれに、受容の姿勢を前面に粘り強く関わり続けてきた。時には状況に応じて指導に適した 対応をするなどの柔軟な態勢と情報の共有及び連携を図ってきた。指導の根本には「チーム飯田」の意識を欠くことがで きない。この姿勢を今後も継続させていきたい。 Ⅱ 各指導部・領域に関わること 大項目 中項目 1 (1)教育課程の編成 教育課程・ 学習指導 教務 評 価 指 標 ①教育課程の編成を「行事の見直し等」による準備・練習等の削減(会 議の精選・職員の仕事分担の見直し)により、生徒に寄り添う時間 の確保に努める。 自己 評価 学校関係者評価委員会から 3 B B <取組内容>・朝の落ち着いたスタート ・生徒に寄り添う時間の確保 ・月、木曜日の東雲での基礎学力定着時間の確保 【学校説明】 生徒と教師をつなぐ時間の確保という点で、大きな課題意識を持ってい る。行事や取組が過密し、じっくりと生徒と向き合い生徒個々の課題を解 決していくことが難しい状況が見られる。そんな中でも生徒に寄り添い、 自信を持たせようとする教師集団の姿が見られている。 生徒個々のレベルアップを目指 して、日々指導にあたり、全体的 な底上げを図ろうとする努力が受 け止められる。生徒に寄り添う時 間の捻出は、諸活動や行事、会議 の精選等と関連していると考えら れる。職員の多忙さは理解できる が、子どもたちにとって、やりが いのある取組を通して、思い出を つくり、心を育んでいって欲しい と願っている。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 行事や諸指導の見直しを行い、積極的に精選等の合理化を図りたい。このことにより生徒に関われる時間を捻出したい と考えている。また、学期や年間の教育活動の配列を工夫し、メリハリのある学校生活のリズムをつくり出したいと考え ている。 (2)確かな学力の育成 【市共通項目1】 学習部長 ①以下の取組内容によって、生徒に寄り添う指導を行い、基本的な 学習習慣を身につけさせ、「基礎学力」を高めていく。 4 <取組内容>・教科担任による学習4項目の評価 (チャイム学習・あいさつ・忘れ物・聴く態度) ・各教科チャイム学習で基礎を定着させるドリル等の工夫と継続 ・月、木曜日の東雲の時間に、数学と英語のドリル学習、年3回 ずつ「確認テスト」を行い、定着不十分な生徒に、学年体制で 寄り添った指導を行う。 A A 生徒アンケートの結果から、家 庭学習の習慣が十分に身に付いて いない様子が伺える。そんな中、 朝の時間(東雲)を使ってのドリル 学習は、生徒の基礎学力の向上に つながっているものと思われる。 年6回の確認テストでは、生徒に 満点合格を目指させる一方、合格 できない生徒たちへの再テストや 補習など、手厚い指導が行われて おり、ありがたく思う。引き続き 指導をお願いしたい。 【学校説明】 ・学習専門委員が各学級で呼びかけを行い、授業への取り組みをより良く しようと働きかけることができた。学年が上がるごとに学習4項目での 評価も上がり、授業に集中する様子が見られた。 ・年3回のテストを行うことにより、満点合格をねらって、単語、計算練 習に熱心に取り組み、力をつける生徒が増えてきた。また、不合格者へ は再テストや補習を行い、最後まであきらめず、できるようになるまで 努力する姿勢を育てるよう、粘り強い指導を行った。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 全体的に授業への取り組みは良くなっている。しかし、学力差が大きく、基礎学力が身についていない生徒がまだ多い ことが課題である。来年度も朝学習と確認テストによる指導を継続していくとともに、各教科においても、基礎的ドリル 学習の時間を設ける等の工夫をしていきたい。 (3)道徳教育の充実 【市共通項目2】 道徳主任 ①心の耕しを第一に道徳授業の充実を図る。 5 <取組内容>・道徳の時間の実施と指導法の工夫改善 ・副読本や「わたしたちの道徳」「しずおかマナーブック」 の活用 ・道徳コーナーの活用 B B 【学校説明】 道徳授業のほか、教科指導や学校行事、部活動等においても道徳的実践 力を高める指導を行っている。しかしアンケートの結果では、53%の職員 が満足できる成果を感じ取れていない。今後も引き続き、心の耕しを第一 に授業改善に努力していきたいと実感している。 飯田中の子どもたちにとって、 道徳性を高める心の耕しは、必要 不可欠である。道徳の授業を行っ ていく中で、53%もの職員がその 手ごたえを感じ取れていないこと を残念に思う。今後も授業づくり や指導法の改善を積極的に行い、 人を思いやれる生徒の育成を期待 している。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 道徳授業を大切にするほか、学校生活全般に渡り、人の立場になって物事を考えたり、心情を推し量ったりする機会を 増やしていきたい。そのために、周りの人の考えを参考にしながら自分の気持ちを文にして書いたり、発言させたりする 活動をすすめていきたい。を行っていきたい。 (4)特別活動の充実 【市共通項目3】 特活主任 ①「つながり」を大切にし、集団の構成員としての自覚を持ち、自 ら参加しようとする態度を育てる。 <取組内容>・生徒会活動の充実(常時活動、専門委員会等) ・あいさつ活動、花*華+αへの積極的な参加 ・体育祭、合唱祭等の充実 ・互いを認め合い高め合う部活動 6 A A 【学校説明】 体育祭、合唱祭などの学校行事を通して、3年生を中心に学級の団結力を 発揮して集団の一員としての自覚を高めることができた。生徒会活動では 「つながる輪 広がる生徒会」のスローガンのもと、毎朝のあいさつ運動 や花*華プラス活動を継続的に行い、生徒が自分たちでできる自治的活動 を計画・運営することができた。また、多くの部活動で県大会出場を果た し、互いを認め高め合える集団になるよう粘り強く寄り添った部活動指導 を進めてきた。 体育祭や合唱祭では、生き生き と躍動する子どもたちの姿を目に することができた。日頃、学級や 集団になかなか溶け込めない生徒 たちも、本気になって取り組んで おり、その姿を嬉しく思った。学 校説明からもあったように、こう いった集団の構成員としての所属 感をクラス単位から学年、学校へ と広げられるよう期待している。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 学校行事を中心に、学級内における生徒同士のつながりが深まる様子が見られたが、学級間や学年間の生徒同士のつな がりの弱さが感じられる。そのため、学校行事では練習期間の段階から生徒同士がかかわりをもてるような手立てをし、 飯田中の生徒全体のつながりを深めていきたい。また、生徒会の常時活動への積極的な参加の呼びかけを強化するなど、 さらに飯田中生徒会員一人ひとりが「集団を高める」という自覚を持ち、生徒全員で学校を良くしていこうとする姿勢を 育んでいきたい。 2 生徒指導 (1)一人一人を大切にし ①心と心をつなぐ第一歩として、自らあいさつをする習慣を身につ た指導 けさせていく。 【市共通項目4】 ①生徒指導主事 <取組内容>・「心をつなぐ」場面の意図的な設定 ・信頼関係の構築 7 B B 【学校説明】 「自らあいさつをする」ための手だてとして、生徒会であいさつ運動を 企画し、毎朝学級単位であいさつを行ったり、あいさつの意識を高めるた めに、美術部があいさつの啓蒙ポスターを作成し、校舎の階段に掲示した りするなどの手だてをとってきた。その結果、生徒の75%が「自らあい さつをしている」との自覚をもっている。しかし、50%の教員は「自ら あいさつはできていない」と捉えている。今後、この結果を生徒の代表メ ンバー(生徒会)と教員が一緒に検討していき、より効果的な策を考えて いきたいと考えている。 学校説明から、「自らあいさつが できている」と捉えている自覚が、 生徒と保護者、職員で食い違って いることがわかった。あいさつは、 社会人として必ず身に付けておか なければならないことであり、コ ミュニケーションの出発点と言え る。日々の学校生活で、教師から の働きかけや声かけを引き続きお 願いしたい。また、あいさつの意 義等を道徳の時間に取り扱うなど、 全校で意識を高める方策を練って 欲しいと期待している。 ②生活部長 ①「生活3時刻」を守り、けじめのある生活をおくる。 8 <取組内容>・時間を意識して行動する姿勢の育成 「生活3時刻」の徹底 ・落ち着いて生活できる「きれいな環境」の整備 ・正しい言葉遣いの励行 ・学校生活にふさわしい身だしなみの指導 A 【学校説明】 「生活3時刻」 8:15の授業開始には、9割以上の生徒が登校できるようになった。 昨年度と比較しても、遅刻をする生徒が飛躍的に減った。 昼食の時間は、給食リーダーを中心に時間を意識した行動がほとんどの クラスで見受けられた。 完全下校時刻は、部活動顧問や部長会を中心におおむね守ることができ ている。 本年度の職員アンケートでは、「生活3時刻」を意識し、けじめのある学 校生活を送っている生徒が増えているという項目に対して、80%以上そ う思うという結果であった。また、生徒の学校生活アンケート集計結果か らも87%の生徒が意識して行動できているということから、来年度以降 は、100%の達成率を目標に有効な手立てを講じていきたい。 A 職員の日頃の指導や生徒たちの 自覚により、「生活3時刻」の定着 が図られていることを評価してい る。飯田三校共通実践である凡事 徹底を目指し、100%達成を目指し て欲しい。また今後は「きれいな 環境」「正しい言葉遣い」「学校生 活にふさわしい身だしなみ」など の指導にも力を入れ、けじめのあ る学校生活につなげていくことを 期待している。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 あいさつの活性化については、各指導部とタイアップしながら進めていく。生徒会では現在行っているあいさつ運動を より効果的になるよう見直しをし、学習では学習委員を中心に授業でのあいさつを呼びかけていく。また、学級活動や道 徳の時間で、教師が主体となってソーシャルスキルトレーニングを行い、コミュニケーションについて学ぶ。全校集会や 生徒集会であいさつの重要性を話して、「自らあいさつ」ができる生徒の育成にも力を入れていく。 3 進路指導 (1)個に応じた適切 な進路指導 進路指導主事 ①自分の将来や進路について夢や希望をもたせながら、自己の適性 を考える指導を工夫する。 9 <取組内容>・職業調べ(1年生) ・高校調べ、職場体験学習(2年生) ・高校学習会、進路説明会、教育相談、掲示物等での情報提供や 啓発(3年生) B B 【学校説明】 3年生に実施した「全国学力学習状況調査・生徒質問紙」の結果から、 「将 来の夢や目標」と「自己肯定感」の項目が、全国・県の結果より下回って いることがわかった。自分の長所や適性に気付けなかったり、自分を深く 見つめたりすることができない生徒の存在がある。 自分の個性や適性を理解し、将 来なりたい職業をイメージしたり、 その実現に向けた進路を考えたり する生徒たちが減ってきているこ とを危惧している。家庭での話し 合いも重要であるが、道徳指導と 同様に、今後も自分と向き合い、 将来の自分の姿をイメージし、目 標をもてるように尽力していって 欲しいと期待している。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 進学や就職を扱う進路指導のほか、自己理解や各自の適性を見つめる指導を発達段階に応じて、計画的に実施していく ことを改めて確認していきたい。また、日々の学校生活において、生徒理解に努め、自尊感情を育むよう個々の特長に気 付かせたり、努力を認め称揚したりする機会を増やしていきたいと考えている。 4 (1)学校安全システムの ①事故を未然に防いだり、減災させたりする備えや安全対策を行う。 10 安全管理・ 構築 指導 【市共通項目5】 <取組内容>・毎月の安全点検と早期対応修繕の実施 A 安全担当 防災担当 A ・年2回の(火災や地震に対する)防災訓練の実施 ・地域防災活動への参加 【学校説明】 ・定期的に安全点検を全職員で行い、要修理箇所の早期発見に努め、軽度 のものは用務員に修繕を依頼し、そうでないものは外部に依頼するなど できる限り早く修繕できるようにしている。 ・登下校時刻に職員が交差点など危険を伴う地点に立ち、安全に登下校で きるように声かけをしながら指導を行った。 ・朝の登校指導をPTAの協力を得て、5回実施した。 ・防災訓練は、4月に火災発生を想定して学級担任の指導、誘導のもとグ ランドへの避難訓練を行った。前年より避難に要する時間が短くなった。 8月には突発的な地震発生を想定した訓練を行い、落ち着いた行動がで きた。 ・5月に職員に対する救命救急処置の実習を行った。 ・12月の地域防災訓練には80%の生徒が参加できた。(昨年は75%) 生徒たちが安全に学校生活を送 れるよう、日頃から校内の点検整 備を行っていることを評価してい る。また、事故を未然に防げるよ う学校施設・設備の充実について も敏感な対応が見られている。 地域防災では、12月の県一斉地 域防災訓練に、多くの飯田中生が 参加しており、引き続き若い力を 学区に提供できるようお願いした い。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 地域防災訓練参加への情宣活動を今後も積極的に行い、来年度は生徒参加率85%以上を目標としたい。 5 (1)健康教育の充実 保健管理・ 【市共通項目6】 指導 保健主事 ①「自分の心と体に関心をもち、健康的な生活習慣や健康管理ができ 11 る生徒」を育て、欠席率を減らしていく。 A A <取組内容>・学校保健委員会、薬物乱用防止講座、喫煙防止教室の開催 ・健康観察や健康生活習慣アンケートによる健康状態の把握 ・熱中症や感染症の予防に関する指導 【学校説明】 ・「学校に行くのは楽しいと思う」と答えている生徒が77%であったが、 今年度の欠席状況(11月まで)をみると、一日平均14.5人、欠席率2.8% (25年度は一日平均22.8人、欠席率4.3%)と激減している。これは、不登 校生徒の減少や心身共に落ち着いた健康状態で学校生活を過ごせている あらわれだと思う。 ・朝の健康観察の時間を大切にし、学級担任が健康状態を把握して学校生 活がよりよくスタートできるように努めている。また、 「木曜アンケート」 から生徒の健康や生活習慣の状態を把握し、気になる生徒のあらわれに は素早い指導・対応をすることができた。 ・栄養教員や薬剤師などの講師を招いての講座や日々の衛生生活習慣を自 ら振り返ることで、改善していこうとする意識も高まっていった。 欠席率が昨年度から減少してい ることを評価している。日々の健 康管理はもとより、安心して登校 できるよう様々な配慮を行ってき た成果と言える。インフルエンザ の感染予防として行っている指導 のほか、今後は加湿器や空気清浄 器等の導入も視野に入れ、引き続 き出席状況が良好となるよう指導 をお願いしたい。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 健康的な生活習慣が確立できるように、効果的な健康情報を生徒及び家庭に発信しながら計画的に指導していく。また、 外部講師の講話を聞く機会を持ち、健康に関する知識や意識の向上を図っていきたい。「木曜アンケート」を継続し、生 徒個々の生活習慣の指導改善に努めていくと共に、心の変化やいじめ発見の手がかりを掴むようにしていく。 6 (1)学校の実態に応じた ①特別支援教育における組織的な支援体制を構築し、生徒の個々の 12 特別支援教 校内支援体制づくり ために、個別の支援計画を作成する。 育 の推進 A 【市共通項目7】 <取組内容>・個別の支援計画の作成 特別支援教育 コーディネーター ・巡回相談の実施 ・教育相談担当者会での情報交換 【学校説明】 ・各学年の特別な支援の必要な生徒をピックアップし、長期、短期の支援 計画を頭におきながら就学指導委員会で情報交換を行った。必要に応じ て保護者と話し合いながら巡回相談や専門調査などを利用して、よりよ い個別支援の方向を探ることができた。 ・隔週で教育相談部会をもち、校長・教頭・教務・生徒指導主事・教育相 談担当・特別支援教育コーディネーター・養護教諭・スクールカウンセ ラー・教育相談員等で情報交換を含めた協議を行い、心の悩みを抱える 生徒について継続的によりよい指導の方向性を模索してきた。 ・各種アンケートやQUアンケートの結果、日頃の様子から、生徒の変化 や悩みに早急に対応するよう心がけ、指導やカウンセリングを通して問 A 生徒個々の表れの情報交換の機 会を定期的にもち、それに適切に 対応しようとする姿勢が伺える。 また、 「心の悩みアンケート」や「い じめアンケート」なども適宜実施 しており、状況が悪化する前に未 然に防ぐ態勢も整えられており、 こういった早期対応が、学校の安 定につながっていると考えている。 継続した指導をお願いしたい。 題が大きくなる前の早期対応、解決を心がけた。また、継続指導や事後 観察にも配慮した。 ・教室になかなか入れない生徒、集団のルールについていけない生徒につ いて居場所を作り、個々の状況に応じてクラス、学年、学校レベルで指 導を継続しながら、少しでも前向きな学校生活に戻れるような受け入れ 体制を整えることに尽力した。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 今年度同様、生徒の表れの変化に気を配り、問題が大きくなる前に早期対応を心がける。生徒の表れは多岐に渡るので、 個々の表れに対応できるよう、チームでフォローし合い、情報交換を密にしてよりよい指導の方向を探り、共通理解を図 りながら対応するよう心がける。 7 (1)組織・運営の改善 【市共通項目8】 組織運営 教頭・教務 ①諸活動における実践と評価を的確に行い、職員がPDCAサイク 13 ルに基づき、組織として改善を図っていく。 B B <取組内容>・各月の学校評価の実施 ・会議を精選し、時間的ゆとりを確保する。 ・機能的な組織となるように、毎年、組織の見直しを図る。 生徒の実態や実情に合わせ、行 事や各種の取り組みが混み合い、 見届けや評価が難しくなっている 状況であることを理解することが できた。全体を見渡し、メリハリ をもった教育計画を組んで欲しい。 【学校説明】 諸活動において、様々な課題に直面しながら教師間のつながりによって 諸問題を解決してきている。しかし、日々の校務や行事に追われ、評価を したり改善策を講じたりすることが難しくなっている。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 諸活動の目的を再確認し、単発的かつ短期的なサイクルの考え方から、中長期的な展望によるサイクルを構築していき たい。このためにも諸活動の精選や見直しを積極的に行いたい。また、取組の配列やリズム等にも配慮し、生徒と教師が 活動しやすい環境を整えていきたい。 8 研修 (1)研修体制の充実 【市共通項目9】 ①授業での付けたい力を明確にし、学習課題を工夫することで、「生 14 徒が実感をもって、つながり合いながら主体的に学ぶ授業づくり」 に取り組む。 A B 研修主任 <取組内容>・学習課題の工夫と学びのふりかえりを行う。 ・授業の中で、小集団による活動の場面を設定する。 ・意図的・計画的に机間指導を行い、認め励まし生徒に寄り添っ た支援を行う。 子どもたちが喜んだり、興味を 示したりする学習課題を設定し、 授業を展開していこうとする職員 の姿勢を評価したい。その上で、 生徒アンケートにある「自分の考 えをもち、わかりやすく伝えるこ とができる」という項目の伸び悩 みを解消し、子どもたちに力をつ けていって欲しいと期待している。 【学校説明】 ・市教委教職員課訪問では、全教員の授業案を研修部で検討し、授業を実 践した。また、音楽、理科、国語、保健体育において、校外の先生方に も授業を公開した。生徒が意欲的に取り組む姿を見ていただくことがで き、高い評価を得た。 ・教員のアンケート結果から、多くの教員が目標を明確にした授業を行い、 学習課題を工夫することができた。 ・授業に関する生徒アンケートの結果によると、昨年より若干ではあるが ダウンしている項目が多い。本校の課題である「自分の考えをもち、わ かりやすく伝えることができた。」についても伸び悩んでおり、他の項目 に比べてもポイントが低い。引き続き課題として取り組んでいきたい。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 常に3つの手だて(①学習課題の工夫と学びの振り返り ②小集団による学習活動の設定 ③机間指導の充実)を意識 して授業を行うとともに、今後も「授業に関するアンケート調査」を行って、生徒の実態を踏まえながら授業改善を図っ ていきたい。 9 (1)信頼される学校づく ①「地域に開かれた、信頼される学校づくり」を目指し、学校ホーム 15 保護者・地 りの推進 ページの充実に努める。 域住民等と 【市共通項目10】 の連携 <取組内容>・学校だより「春夏秋冬」を毎月発行 A 教頭 A ・学年だよりを毎月発行 ・学校ホームページの充実 ・学校評議員会(年3回)の開催 ・地域連携協議会(年2回)の開催 ・学校公開週間の設定 ・PTA行事や地域の行事への生徒・職員の積極的参加 飯田中学校ホームページの開設 により、学校での取り組みが、わ かりやすくなり大いに成果が出て いると感じる。また、その日の出 来事をその日のうちに記事として 掲載する姿勢が評価される。学校 ホームページ・メール配信システ ムともに、学校と家庭・地域をつ なぐパイプ役として、今後も引き 続きの取り組みをお願いしたい。 【学校説明】 学校ホームページは積極的に情報提供しようと事あれば速やかに更新し てきた結果、閲覧者数が大幅に増えた。また、メール配信では、台風やイ ンフルエンザ等、対応に緊急性のあるものだけでなく、PTA活動への参 加依頼や集金等の連絡も適宜行っており、保護者の90%以上から「学校は、 適切な情報提供に努めている」と評価を受けた。 ②学校を支える地域ボランティアの方々と連携し、教育環境の充実 を図っていく。 16 A <取組内容>・環境整備ボランティアとの連携 ・学校美化活動を推進する組織との共働 ・花壇やプランターでの緑化活動 【学校説明】 年2回のPTA美化活動には、学校からの呼びかけに多くの生徒が参加 し、職員、保護者と共に校舎内外の美化に献身的に働いた。また、地域防 災訓練には全校生徒の80%が参加し、いざという時の「地域の頼れる若者」 として認識された。 A PTA美化活動では、前後期の2 回とも400名を超える保護者と生徒 で活動をすることができた。この ように学校美化活動に積極的に参 加したり、地域ボランティアに生 徒が参加できるようにしたりする よう、今後も生徒に働きかけをお 願いしたい。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 「開かれた学校」を心がけ、学校内外の活動を多くの保護者・地域の方たちに理解・支援していただけるよう、これか らも積極的に情報発信・協力依頼を行っていきたい。 10 (1)教育環境の充実 教頭・事務部 ①生徒が落ち着いた生活や学習が送れるように環境や設備を整える。 17 日々の環境整備や安全点検等が 的確に行われており、生徒が学び <取組内容>・校舎を大切に使うためのノウハウを確認しつつ、教育施設課 と連絡をとり必要な整備を進める。 ・職員の要望を聞き、学校配当予算の中で工夫し、整備を進める。 ・生徒会の活動と連携し、校舎内外の花や木を増やし、潤いのあ る環境を整える。 A 【学校説明】 月に1度の全校一斉の安全点検の実施、また日々環境整備を心がけ、破 損箇所があれば直ちに用務員による修繕が実施され、必要によっては教育 委員会に連絡を取って速やかに修繕、改善を行ってきた。 また今年度は、これまで地域、教職員から要望のあった「グラウンドの 散水機器」「会議室の空調機器」が設置され、利便性が上がった。 A やすい学校づくりに努めているこ とがわかる。また、美術作品や生 徒の活動が目に見える掲示が充実 している。 校地内への不審者対策として、 防犯カメラなどの防犯設備をさら に充実させることができないか検 討をお願いしたい。 【学校関係者評価を受けての学校の改善策】 これまで同様に安心・安全な学校生活が送れるよう環境整備を心がけていきたい。また、生徒たちにも自ら気付き自分 の周りの整理整頓ができるよう働きかけていく。防犯設備の拡充については、早速検討していきたい。 学校から 経営のまとめ 1 学校から経営のまとめ(成果と課題) 生徒たちは、「生活3時刻」を意識し、落ち着いた態度で授業にも真面目に臨むなど、周りに迷惑をかけないよ うに配慮した生活を送っている。また学年・学校集会などにおいても、静かに話を聞く姿勢が定着し始めている。 さらに、体育祭や合唱祭などの学校行事では、学級・学年・集団でまとまり、生き生きと躍動する素晴らしい姿 を見ることができた。この様なあらわれは、日々の指導の積み重ねによるところが大きいと感じている。本校で は、生徒と生徒、生徒と教師の関わりやつながりが、大事にされ、安心して学校生活を送ったり、自分の居場所 を見つけられたりすることにより、落ち着きのある生活態度や学習態度の基盤づくりとなっている。そこでは、 生徒に寄り添った指導が行われ、「できないこと」「わからないこと」をそのままにさせず、生徒が納得するまで 向き合う教師の姿勢がある。またこういった学校での営みを、保護者や地域の皆様に理解をいただき、時に生徒 と共働していただけてきていることが、成果につながってきているものと捉えている。 課題としては、学習面でのさらなる基礎学力と学習意欲の向上が見出され、指導を工夫し改善していく必要が ある。また行動面では、礼儀が身に付いていない、自分の困っている気持ちを伝えられない、謝罪の言葉が出て こないなど、場に応じた行動や態度がとれない等の一部の生徒の姿が見られる。相手の立場に立って物事を考え たり、相手の気持ちを推し量ったりする機会をさらに増やしていきたい。このことは、自分を見つめ、自分と向 き合うという点でも同様であると言える。自己理解に努め、自己肯定感からより良い自分のあるべき姿を考えら れるよう導いていきたい。 2 学校関係者評価の意見を受けて(改善策) 「知・徳・体のバランス」を考えて努力目標を設定し、教育課程の編制を行っていきたい。この取組が現在の 本校にとって、最も重要な改善策だと考えている。 ・授業内でのドリル学習のほか、年6回実施する確認テスト(計算・英単語テスト)を確実に実施し、基礎学力の向 上を図る。また、この確認テストで合格できなかった生徒が、諦めずに最後まで頑張れるよう、生徒に寄りそっ た指導を継続し、「できた喜び」を感じ取れるように取り組んでいく。 ・あいさつ指導を切り込み口に、 「人と人との関わり」を大切にし、人を思いやることができる生徒を育てていく。 ・心身共に健康で、元気に登校する生徒を増やしていく。 この3点の努力目標を実現していくためには、職員が生徒一人ひとりに柔軟な対応ができるような環境が必要で あると考えている。諸活動を積極的に見直し、行事の精選を含め、子どもたちに寄り添う時間を確保していきた い。また同時に、諸活動の目的を再確認し、子どもたちにとってやりがいのある活動づくりを目指していきたい と考えている。この様な状況の下、生徒と教師が、じっくりと物事に取り組める時間と場所が必要であると考え、 教育課程・教育計画、それらに向けた職員の捉え方の見直しも必要であると感じている。 学校関係者評価委員会まとめ 職員が重点目標を念頭に置き、日々頑張 っている様子を学校説明や学校参観によっ て知ることができた。子どもたちが「飯田 中に通ってよかった。先生と出会えてよか った。」と思えるような取組を今後も継続 してほしい。 課題である「自らあいさつ」については、 教師からの声かけのほか、道徳の授業や教 科指導を通して引き続きお願いしたい。 教育課程や教育計画を見直すことによ り、「子どもたちに寄り添う時間」をつく るとの説明があった。行事や諸活動を精選 し、メリハリのある生活リズムをつくりな がら、生徒にやりがいのある体験をさせて いってほしいと考えている。 また、家庭学習の習慣が定着しにくい生 徒の実態から、学校生活の時間内で学力を 高めようと尽力しており、引き続き根気よ い指導をお願いしたいと考えている。 学校生活全体に落ち着きが見られてい る。今後さらなる成長を期待している。
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