小栗キャップの News Letter 税理士法人オグリ 代表社員・税理士 小栗 悟 2015 年 3 月 18 日(水) 岐阜本部 〒500-8847 岐阜県岐阜市金宝町 1-3 岐阜第一生命ビル 4F TEL:058-264-8858 FAX:058-264-8708 名古屋本部 〒460-0002 名古屋市中区丸の内一丁目 16-15 名古屋フコク生命ビル 6F TEL:052-222-1600 FAX:052-222-1611 Email: [email protected] H28.1.1 以後の譲渡から適用 上場株と非上場株の損益通算不可 H25 改正 株式譲渡損益通算ルールの変更 平成 28 年から「金融所得一体課税」 「金融所得一体課税」が導 「金融所得一体課税」 入され、株式の譲渡損益の通算ルールが変 http://www.otc-oguri.com に譲渡損が生じるときには注意が必要です。 (1)個人株主から個人へ低額譲渡 個人株主が時価の 1/2 以下で譲渡した場 合には「譲渡損はなかったもの」とみなさ れます。この場合「上場株式の譲渡益と非 上場株式の譲渡損を通算する」というプラ ンは成立しません。買手個人側も「著しく わります。今年のうちは上場株式の譲渡で 低額」な譲り受けは贈与税が課税されます。 も非上場株式の譲渡でも同じ「株式等に係 (2)個人株主から法人への低額譲渡 る譲渡所得」 (分離課税)に変わりがありま 個人株主が法人へ低額譲渡した場合には、 せんので、同一所得内で損益として通算が 時価で譲渡したものとみなして課税されま 可能です。ただ年明け後は「上場株式等(上 す(「みなし譲渡」)。また、買手法人側も受 場株式+特定公社債)に係る譲渡所得」と 場株式+特定公社債)に係る譲渡所得」 「非上場株式等(非上場株式+一般公社債) 贈益課税を受けます(自己株式等を除く)。 に係る譲渡所得」に建付けが変わることに に係る譲渡所得」 「時価」課税トラブルを避けるには なります。 この非上場株式の「時価」の算定につい 従って H28.1.1 以後の譲渡については、 ては、所得税・法人税・相続税の各通達規 上場株式と非上場株式の譲渡損益を通算す 定が絡んだ専門的な知識が必要となります。 ることはできません。株価低迷期の事業承 ることはできません。 非上場株式の取引をお考えの際には、事前 継策で行われていた「非上場の自社株譲渡 に税理士に御相談下さい。 で生じた益を上場株の譲渡損とぶつける」 などのプランは実行できなくなります。 個人間取引では、売手の「み 非上場株譲渡の「損出し」は要注意! この新法適用までは 1 年間の時間があり ますので、当年中に上場株式を譲渡して、 そこで生じた益をできるだけ非上場株の譲 渡で生じた損で相殺しよう―と考える方も いるかもしれません。 ここで気をつけたいのは、非上場株式譲 渡の税法の取扱いです。 「時価」取引でない 場合、課税トラブルを招くことがあり、特 なし譲渡」課税はないので、 「相続税評価額」での取引なら ば、売手・買手双方に課税ト ラブルが少ないです。
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