伊丹市国民健康保険特定保健指導実施要綱(PDF:255.4KB)

伊丹市国民健康保険特定保健指導実施要綱
(趣旨)
第1条 この要綱は,高齢者の医療の確保に関する法律(昭和 57 年法律第 80 号。以下「法」
という。
)及び伊丹市国民健康保険特定健康診査等実施計画(以下「実施計画」という。)
に基づき,法第 24 条に規定する特定保健指導(以下「保健指導」という。)を実施する
ため必要な事項について定めるものとする。
(定義)
第2条 この要綱において,次の各号に掲げる用語の意義は,それぞれ当該各号に定めると
ころによる。
(1) 特定保健指導 法第 18 条に規定する特定保健指導のうち動機づけ支援及び積極的支
援をいう。
(2) 動機づけ支援 生活習慣病の危険因子が出現しはじめた段階で,対象者の自助努力に
より行動変容が可能となるような支援をいう。
(3) 積極的支援 生活習慣病の危険因子が重なりだした段階で,対象者の行動変容に対す
る準備段階にあわせて実施する具体的で実現可能な行動への継続的な支援
をいう。
(4) 脱落 実施予定日に利用がなく,代替日の設定がない,あるいは代替日も欠席し,最
終利用日から未利用のまま 2 ヶ月を経過する状態をいう。
(実施方法)
第3条 保健指導は,伊丹市が直接または実施計画に定める特定保健指導委託基準に適合す
る特定保健指導業務実施事業者(以下「保健指導機関」という。
)に委託して行う。
(実施期間)
第4条 保健指導の実施期間は,初回面談日からの約 6 ヶ月間とする。ただし年度をまたい
で引き続き保健指導が行われる場合は,当該保健指導が終了(脱落や資格喪失による途中
終了も含む。
)する日までを実施期間とする。
(保健指導の対象者と階層化)
第5条 保健指導の対象者は,特定健診の結果,男性で腹囲が 85cm 以上,女性で 90cm 以
上の者,または男性で腹囲が 85cm 未満,女性で 90cm 未満の者で BMI が25以上の者
のうち次の各号に掲げる項目について,当該各号に掲げる数値及び喫煙歴(危険因子)に
該当する数により,下表を用いて階層化した者とする。ただし,糖尿病,高血圧症または
脂質異常症の治療に係る薬剤を服用している者は除く。
(1) 血糖検査値 空腹時血糖 100 ㎎/㎗以上,または HbA1c(NGSP 値)5.6%以上
(HbA1c を使用するのは空腹時血糖が不明の場合に限る。
)
(2) 脂質検査値 中性脂肪 150 ㎎/㎗以上,または HDL コレステロール 40 ㎎/㎗未
満
(3) 血圧測定値 収縮期血圧 130 ㎜
,または拡張期血圧 85 ㎜
(4) 喫煙歴 (1)~(3)の各号について,1つ以上満たす場合のみ危険因子とする。
腹囲
追加リスク
①血糖②脂質③血圧
≧85 ㎝(男性)
④喫煙歴
1つ該当
あり
BMI≧25
2つ該当
支援
なし
65~74 歳
動機づけ
支援
積極的
3つ該当
上記以外で
40~64 歳
積極的
2つ以上該当
≧90 ㎝(女性)
対象※
あり
支援
なし
動機づけ
支援
1つ該当
(注)喫煙歴の斜線欄は,階層化の判定が喫煙歴の有無に関係ないことを意味する。
※年齢区分は,健診・保健指導の対象年齢同様,実施年度中に達する年齢とする。
(実施時点での年齢ではない。
)
(利用券の交付)
第6条 市長は,前条に規定する保健指導の対象者に対し,対象者抽出後,特定保健指
導利用券(様式第1号。以下「利用券」という。
)を交付する。
(利用資格の確認)
第7条 保健指導機関は,第 5 条に規定する保健指導の対象者から保健指導を求められた場
合は,その者に対し,伊丹市国民健康保険被保険者証(以下「国保被保険者証」という。
)
,
利用券及び健康増進法(法第 103 号)に基づく健康手帳の提示を求め,利用資格に該当す
る者であることを確認する。ただし,健康手帳を所持していない者であっても,国保被保
険者証及び利用券によって利用資格に該当する者であることを確認できた場合は,保健指
導を実施するものとする。
(動機づけ支援の方法)
第8条 動機づけ支援は,次の各号に掲げる項目を必須項目とし,伊丹市国民健康保険特定
保健指導仕様書(以下「仕様書」という。
)及び当該各号に掲げる方法により行うものとす
る。
(1) 初回面接 医師,保健師又は管理栄養士が個別面接(20 分以上)またはグループ支援
(1 グループは 8 名以下,80 分以上)によって,生活習慣の改善のための
取組と行動計画の策定に係る支援を実施する。
(2) 6ヶ月後評価 前号の規定による面接を行った者が,初回面接の日から6ヶ月以上経過
した後において,当該行動計画の実績に関する評価を実施する。
(積極的支援の方法)
第9条 積極的支援は,次の各号に掲げる項目を必須項目とし,仕様書及び当該各号に掲げ
る方法により行うものとする。
(1) 初回面接 医師,保健師又は管理栄養士が個別面接(20 分以上)によって,生活習
慣の改善のための取組と行動計画の策定に係る支援を実施する。
(2) 通信支援 初回面接の日からおおよそ1ヶ月半経過後において,支援に必要な情報の
共有を目的とした支援レター(電子メール又は FAX でも可とする)を1往復
実施する。
(3) 中間評価 第1号の規定による面接を行った者が,初回面接の日からおおよそ3ヶ月
経過後において,当該行動計画の進捗状況に関する評価と,当該評価に基づい
た支援計画の変更・追加に関する個別面接での支援(30 分以上)を実施する。
(4) 電話支援 中間評価の日からおおよそ1ヶ月経過後において,行動計画の実施状況の
確認と,取組を維持するための激励や賞賛を目的とした電話での支援(10 分
以上)を実施する。
(5) 6ヵ月後評価 第1号の規定による面接を行った者が,初回面接の日から6ヶ月以上
経過後において,当該行動計画の実績に関する評価を実施する。
(保健指導の評価等の説明)
第 10 条 保健指導機関は,当該指導の終了後,評価結果を対象者に提供し,生活習慣の改
善が図られた後も,行動を継続するよう意識づけをする。また,当該利用者の健康管理の
一環として保健指導の結果等を健康手帳に記録するよう指導するものとする。
(実施報告)
第 11 条 保健指導機関は,次の各号に掲げる保健指導を実施したときは,前月 21 日から当
月 20 日までに実施した保健指導について,特定保健指導実施報告書(様式第2号)に,
特定保健指導記録票(様式第3号)を添えて,当月 25 日までに医師会を経由して市長に
提出するものとする。また,第1号に該当するときは,利用券をあわせて提出する。
(1)初回面接
(2)中間評価(積極的支援に限る)
(3)6ヵ月後評価
2 保健指導機関は,脱落の可能性がある者を把握したときは,電話、FAXなどにより
実施予定日から 1 週間以内に当該脱落の可能性のある者に対し連絡し,指導を受けるよ
う促すとともに,特定保健指導中断者報告書(様式第4号)を,速やかに医師会を経由
して市長に提出するものとする。
3 最終利用日から未利用のまま 2 ヶ月が経過したときは,保健指導機関は利用者に,脱
落決定日,再開依頼の希望日,再開依頼の有効期限日などの内容が記載された脱落者認
定の通知を送付する。当該通知を送付した後 2 週間以内に利用者から再開依頼がないと
きは,自動的に終了とみなし,保健指導機関はその旨を速やかに市に通知する。保健指
導機関は,確定時点までに実施した保健指導の内容を第1項の方法により提出するもの
とする。
4 対象者について,伊丹市国民健康保険被保険者の資格喪失が確定したときは,市はそ
の旨を保健指導機関に通知するものとする。資格喪失の通知を受けた保健指導機関は,
当該対象者の実施した保健指導の内容を第1項の方法により提出するものとする。
(保健指導に関する電子媒体の提出)
第 12 条 保健指導機関は,第 11 条第1項第1号及び第3号に定める実施報告の終了後に,
同項に定める保健指導の実施内容を厚生労働省の定める電子的標準様式に基づく電子デ
ータとして作成し,作成した電子データを収録した電子媒体(CD-R)を、実施月の翌
月の末日までに医師会を経由して市長に提出するものとする。
(保健指導従事者の届出)
第 13 条 保健指導機関は,保健指導に従事する者について,第4条に規定する実施期間の開
始時までに,特定保健指導従事者報告書(様式第5号)を,医師会を経由して市長に提出
するものとする。
2 前項の特定保健指導従事者報告書の内容に追加又は変更が生じた場合は,速やかに特定保
健指導従事者変更届(様式第6号)を,医師会を経由して市長に提出するものとする。
(記録の保管)
第 14 条 保健指導機関は、第 11 条第1項による実施報告の終了後,その結果に関する記録
書類を完結の日から5年間保存するものとする。
(個人情報の保護)
第 15 条 保健指導機関が保健指導を実施するに当たっては,保健指導の記録の漏洩を防
止すると共に,実施担当者には守秘義務を課す等,関係法令を遵守することに加え,個
人情報取扱注意事項や「医療・介護関係事業者における個人情報の取扱いのためのガイ
ドライン」
(平成 16 年 12 月 24 日医政発第 1224001 号,薬食発第 1224002 号,老発第
1224002 号)及び伊丹市個人情報保護条例に基づき,必要な個人情報保護対策を講じ,
上記の事項やガイドライン等を遵守するものとする。
付 則
この要綱は,平成 20 年 10 月 1 日から施行する。
付 則
この要綱は,平成 26 年 4 月 1 日から施行し,この要綱による改正後の伊丹市国民健康保
険特定保健指導実施要綱第3条,第5条,第8条及び第9条の規定は,平成 25 年 4 月 1
日より適用する。