CQC Downtime Assessment

継続的品質チェック
SAP CQC Downtime Assessment
サービス実施の情報シート
SAP CQC Downtime Assessment サービスは、ABAP ベースの SAP システムを更新する際に、ダウン
タイムを最小化するための技術的なサービスです。このサービスは、SAP システムのテクニカルアップグ
レード、SAP enhancement package のインストール、および SAP enhancement package インストーラ
ーツールによるサポートパッケージのインストールに対して有効です。
概要
主要な機能
SAP R/3 Enterprise のロールアウト以降、SAP はシステムのダウンタイムを可能な限り短縮するとともに更新プロ
セスの整合性を保証するテクノロジーを改良してきました。更新プロセスには、システムのアップグレード、SAP
enhancement package、またはサポートパッケージのインストールがあります。ただし、特別な理由によりこのアプ
ローチでもお客様のニーズに適合しない場合は、その他のツールおよび関連するテクニカルプロセスの調査によっ
て、ダウンタイムをさらに短縮できる可能性があります。システム更新中のダウンタイムがお客様の課題になってい
る場合、このサービスはダウンタイムを長引かせる原因を特定し、それらの優先度を設定して、ダウンタイムを短縮
するための推奨事項をご提供します。
本稼働環境のダウンタイムを短縮することにより、コアビジネスプロセスの可用性に関してお客様の要件が確実に満
たされます。
お客様にとっての価値
ミッションクリティカルなプロセスは、SAP システムにおいて非常に可用性の高い要件になる場合があります。したが
って、ダウンタイムの短縮によってシステム更新中の業務損失が回避されるため、短縮されたダウンタイムの各時間
には重大かつ極めて有益な価値があります。
SAP CQC Downtime Assessment サービスは、お客様企業に以下の利点を提供します。
 適切なアップグレード方針の特定
 アーカイブの提案
 アップグレード時のパラメーター設定
 最適化に関する技術的なアドバイス
実施時期
実際のダウンタイムが許容可能なダウンタイムを超えると予想される場合、SAP CQC Downtime Assessment が
役立ちます。
サービス実施の詳細
SAP MaxAttention、SAP Safeguarding、および SAP Enterprise Support に含まれる SAP CQC Downtime
Assessment は、SAP のサポートコンサルタントによってリモートサービスとして提供されます。SAP CQC
Downtime Assessment は、準備、リモートサービス、およびフォローアップの 3 つのフェーズで構成されます。SAP
Solution Manager はサービス実施の際に使用されます。
準備
SAP のサポートコンサルタントがお客様に連絡し、SAP ソリューションに関するデータを収集し、お客様の期待事項
について検討します。その結果は、お客様によって質問表の形式で文書化されます。このサービスの利点を得るに
は、事前に本稼働システムのコピーを作成し、このテストシステムにリモートでアクセスできるようにする必要があり
ます。
サービスの実施
SAP CQC Downtime Assessment サービスは、SAP のサポートコンサルタントがリモート接続を使用して、ダウン
タイムを不必要に長引かせる原因を分析します。この分析に基づき、SAP はお客様と協力して、技術的な更新にお
いてそれらの原因を軽減する方法を確定します。SAP による最適化に関するアドバイスの例を以下に示します。
適切なアップグレード方針の特定
o TA_on、A_switch、A_off
o ダウンタイムミニマイズまたはリソースミニマイズ
アーカイブの提案:
o ダウンタイムを短縮するためにアーカイブすることができるテーブルの特定
パラメーター化のアップグレード:
o 最適なプロセス数の確定
最適化に関する技術的なアドバイス:
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技術的な更新に先立つ索引の作成
技術的な更新に先立つコンバージョン
並列有効化
言語の並列インポート
お客様の XPRAS の最適化に関するニーズ
フォローアップ
リモートセッションの後、お客様は分析されたトピックの集計、課題の特定、および推奨事項の提供を行うレポートを
受信します。このレポートに基づいて、お客様は別のテスト実行を行う必要があります。2 番目の実行でのダウンタイ
ムがレポートのダウンタイムと一致しない場合は、さらに詳細な分析が行われます。サービスデリバリーの結果およ
び次に考えられるステップに関してお客様と検討するために、お客様と SAP との間で電話会議をスケジュールする
こともできます。
サービス実施期間
プロジェクトの複雑度によって異なりますが、サービスの実施期間はリモートセッションではおよそ 2 日間です。リモ
ートセッションの約 1 週間後に、お客様はサービスレポートを受信します。お客様が推奨事項を適用される早さに応
じて、効果を得られる時期が変わります。
前提条件
一般
このサービスを実施するための主な前提条件は、本稼働システム更新中のクリティカルダウンタイムの時間枠です。
より詳細な要件を以下に示します。
技術的な前提条件
 お客様は、本稼働システムと同様のシステム(たとえば、本稼働システムのシステムコピーなど)の作成を完了し
ます。サービス実施の際は、更新ツールによって作成されたログファイルが必要です。それらのログファイルは、
SAPMats ファイル転送を通じてサービスデリバリーコンサルタントによってリクエストされます。
 お客様は、更新後の処理として実行する必要のある追加のタスクを記述した既存の更新手順書を SAP のコン
サルタントに提供します。それらのタスクについても、技術的な観点からレビューされます。
 テストシステムに対する更新の結果(たとえば、データディクショナリー設定、バージョン情報など)を確認するた
めに、最近アップグレードされたテストシステムへのリモート接続が必要です。
 SAP Solution Manager が、お客様のサイトにインストールされ、サービスデリバリーのために準備されます。
ST-SER は 2010_1 以上が必要です。
プロジェクトのお客様担当者
リモートサービスでは、お客様のプロジェクトチームとの連携が不可欠です。お客様のプロジェクトチームのご協力に
より、SAP はクリティカルな問題を認識することができ、ナレッジを共有する機会が提供されます。技術的な更新の
お客様担当者は以下の要件を満たす必要があります。
 特定の作業領域での経験がある
 リモートセッション全体を通して対応できる
 必要なすべての情報および文書を提供できる
 それぞれの領域に関する決定を行う権限が十分にある