農と食のプロジェクト推進コーディネート事業業務仕様書 Ⅰ 総則 1.適用範囲 農と食のプロジェクト推進コーディネート事業業務委託に適用する。 2.通則 (1)本業務は、仙台市契約規則(昭和 39 年仙台市規則第 47 号)に基づくほか契約書及 び本仕様書により行うものとし、関係する法令、条例等を遵守するものとする。 (2)受託者は、本業務を行うにあたり、常に委託者と綿密な連絡を取るとともに、本 仕様書に疑義が生じた場合には、委託者と協議を行い、委託者の指示に従わなけれ ばならない。 (3)受託者は、調査、打合せ等を行ったときは、その内容を打合せ記録簿(A4判)に 記録し、その写しを委託者に提出しなければならない。 (4)受託者は、完了検査に際しては、あらかじめ成果品及びその関係資料を備えてお くものとし、業務担当者は検査に立ち会わなければならない。 (5)その他、本仕様書に定めのない事項については、別途協議するものとする。 3.業務内容の秘密保持 本業務の遂行にあたり、以下の事項を厳守すること。 (1)受託者は、仙台市から提供のあった情報や業務上知り得た情報を、指示目的以外 に使用し、また第三者へ提供してはならない。 (2)受託者は、個人情報を記録した書類または磁気ファイルの複写及び複製をしては ならない。 (3)受託者は、情報についての事故が発生した場合には、すみやかに仙台市に報告し なければならない。 (4)前各号に掲げる事項に関する定めに違反した場合、仙台市は本契約解除等の措置 及び損害賠償請求することができる。 Ⅱ 業務概要 1.業務の目的 本市では、平成 23 年度に策定した「仙台市震災復興計画」において、震災で壊滅的 な被害を受けた東部地域を「農と食のフロンティア」として復興するため、農地の集約・ 高度利用や法人化などの農業経営の見直し、大学や研究機関、民間資本等との協力によ る市場競争力のある作物への転換や 6 次産業化の促進などの取り組みを支援すること としている。 平成 27 年春からは、全ての農地が復旧され、作付けが行われることとなった。新事 業に取り組もうという動きも始まっているが、構想段階のものから検討・実施段階のも のまで様々であり、そのステージに合わせた支援が必要となっている。 特に、新たな取り組みを考えている農業者と大学・企業が連携して事業を進める際、 お互いの事業分野への理解不足が課題となっていることから、仙台農業の現状等、双方 の分野へ知見があり、両者の間ですり合わせやプランニングができる仲介役がますます 求められている。 また、平成 25 年度より「仙台産枝豆」を仙台の新たな特産品とする事業に着手して いる。実現には、農業者、飲食店をはじめ、研究機関、農業団体等との連携が不可欠で あり、これらの関係者を巻き込んで事業を進めていく企画・調整力が求められている。 本業務は、このような要請を満たし、今後の仙台農業のあり方を見据えたプロジェク トを進めることを目的とするものである。 2.人員体制 業務に支障の無いよう人員を確保し、業務を遂行すること。 (1)正担当者(1 名) 農業や食品産業分野での企業等の支援に関する業務経験がおおむね 5 年以上ある 者で、委託者との窓口となる者。 (2)副担当者(1 名以上) 「3.業務内容」に記載する業務を行う上で必要な人員数を配置する。 2 3.業務内容 本業務の受託者は、次の【1】から【6】の業務を自らの専門的な知見を活用して、 的確に実施するものとする。 【1】農業者等への訪問による個別支援(想定訪問回数:月 2~3 回程度) 委託者と協議のうえで、農業者や農業者との連携を希望する企業等へ訪問し、それ ぞれの新たな事業アイディアや課題等を整理し、支援計画の策定及び支援の提供を実 施すること。 (1)支援内容の整理 農業者等へ訪問し、新たな事業アイディアや課題等についてのヒアリングを実 施し、課題等を整理のうえ、支援案件として委託者へ提案する。 (2)支援計画の策定 上記(1)で提案された支援案件のうち、委託者が指定するものについて、事 業実現や問題解決までの支援計画を策定し、委託者へ提案する(なお、この支援 策は国や仙台市等が実施している既存の支援策を含む) 。 (3)支援の提供 決定した支援計画に沿って、委託者と連携し、訪問、電話、メール等の適切な 手段を用いて、必要な支援を提供する。具体的には以下のような支援を想定。 ① 農業者と企業・大学等のマッチング 事業に合わせて農業者・企業・大学等を引き合わせる。両者の間に入り、仲 介役となり、取引条件などの調整を行う。 ② 農業者に対する経営指導 経営状況の把握、事業実現へ向けた経営計画の策定指導を行う。 (4)支援の検証 受託者は、支援結果を分析し、支援効果の検証を行うこと。支援効果が見られ ない場合は、支援計画の見直しを行い、計画の変更等を行うこと。 【2】枝豆プロジェクト(随時) 委託者が提示する目標(仙台産枝豆の高付加価値化等)について、平成 27 年度に 実施を予定している下記の事務を実施すること。 (1)試験研究に関する契約事務 下記①及び②の契約に係る事務を実施すること。なお、いずれの契約も内容や契 約条件については委託者が各相手方と協議のうえ決定することとし、今回の募集提 案事項には含めないこととする。 ① 大学との共同研究契約(調整中) ・内 容 : 好適品種の検討や、栽培~収穫~調整~流通に関わる手法の 検討に資するため、枝豆の成分等の分析評価を実施するとと もに、プロジェクト全般について助言を行うもの。 3 ・相 手 方 : 委託者が指定する大学の研究者 ・期 間 : 契約締結日~平成 28 年 3 月中旬まで ・契約金額 : 予定金額 100 万円 ② 生産者との契約(調整中) ・内 容 : 委託者が指定する品種、栽培手法等により枝豆を生産し、収 穫物を所定の方法により委託者へ引き渡すもの。 ・相 手 方 : 委託者が指定する生産者(市内 4 カ所程度) ・期 間 : 契約締結日~平成 28 年 11 月末日まで ・契約金額 : 予定金額 100 万円 (2)飲食店への提供事業 朝収穫した枝豆を、その日のうちに市内飲食店等で提供することにより、仙台産 枝豆の高付加価値化に資する流通モデルを構築するもの。 参加する飲食店(20 店舗程度)等、流通会社、生産者は、委託者が事前調整の うえ指定するが、以後の各参加者との連絡調整、広告物や店内掲示物等の作成、受 発注等の進捗管理は受託者が実施し、委託者に報告する。 (3)その他の手法の検討 上記のほか、他の企業や研究機関等との連携等、仙台産枝豆の高付加価値化に有 効な手法を検討し、委託者に提案し協議のうえ実施する。 【3】復興特区制度に関する事務の補助(主な実施時期:平成 27 年 11 月~翌年 2 月) 農と食のフロンティア推進特区制度等の復興特区制度を活用するため、制度の周知 及び申請に関する事務手続き等の補助を行う。 (1)復興特区制度の周知 委託者が指定する農業者に対して、訪問等により制度の周知を行う。 ○農と食のフロンティア推進特区指定事業者数:63 事業者 (指定件数)平成 24 年度 13 事業者、平成 25 年度 6 事業者、平成 26 年度 44 事業者 (2)復興特区制度の事務手続きの補助 委託者が指定する農と食のフロンティア推進特区指定事業者に対して、事業実施 状況報告書等の提出に関する事務連絡等を行う。また、必要書類の作成補助を行う。 ○事業実施状況報告書類の提出:年 1 回 (主な作業) ・農業者への事業実施報告書等の提出に関する連絡(電話・訪問) ・農業者への事業実施報告書等の記載補助、回収等(電話・訪問) ・審査書類の作成補助 【4】座談会・セミナーの企画・実施・運営管理(必要に応じて実施) 上記【1】から【3】に定めるほか、本事業実施にあたり農業者を対象とした座談 会・セミナー開催の必要があれば提案すること(任意)。 4 【5】その他 上記【1】から【4】以外に、農業者を支援する業務の提案があれば、企画提案書 に記載すること。 事業を実施する際には、上記に掲げるほか、本市が行う関連の業務に対しアドバイ スを行うとともに、必要に応じて本業務との連携を図るよう努めること。 【6】その他事業実施に付随する業務 (1)定例会議の開催(想定開催回数:月 2 回程度) 受託者は、委託者との定例会議を開催すること。 (2)事業実施報告 受託者は、実施した支援内容及び結果等について報告書を作成し、委託者へ提出 すること。各報告事項は、所定の様式に基づき作成し、その他に委託者が要求する 報告書類については適宜提出する。 ① 業務報告書(実施日から 7 日以内に提出) ・農業者等の訪問記録 ・定例会議等の議事録 等 ② 月例報告書(毎月終了後 7 日以内に提出) ・当該月の各業務の実施状況報告書 ③ 事業報告(事業終了時に提出) ・ 「5.成果品の提出」のとおり (3)各種情報収集、資料作成 受託者は、個別支援及び大学等との連携事業に関する業務に必要な情報を収集し、 資料を作成すること。 4.経費 (1)委託契約上限金額 9,840,000 円(消費税及び地方消費税を含む) (2)経費内訳 ① 人件費 ② 農業者等の個別支援にかかる経費 ・旅費 ・資料作成・印刷費 ・商談会出展料 等 5 ③ 枝豆プロジェクトにかかる経費 ・広告物・飲食店内掲示物等の作成費 等 ※なお、経費には、本事業内で契約を予定している下記を含めること。 ○大学との共同研究契約にかかる経費:予定金額 100 万円 ○生産者との契約にかかる経費:予定金額 100 万円 ④ 独自提案に係る経費 (例)座談会・セミナー開催を提案する場合 ・講師謝礼 ・講師旅費 ・会場費 等 ⑤ その他経費 ・事業報告書作成・印刷製本費 ・その他事務経費 ・一般管理費 等 5.成果品の提出 ① 受託者は、本業務に係る報告書 5 部(A4 版)及びその他業務に伴う関連資料一式 と電子ファイル(Microsoft Word 等)を委託者に提出するものとする。 ② ①に記載するもののほか、本業務にあたり作成された資料等の著作権(著作権 法(昭和 45 年法律第 48 号)第 21 条から第 28 条までに規定する権利をいう。)は、 委託者に帰属するものとする。ただし、著作権に限らず、受託者が本業務を遂行 中に身につけた方法論や他のあらゆる技術的なノウハウ等を含む他の知的財産 にかかわるすべての権利は、受託者にとどまるものとする。 6.履行期限 契約の日から平成 28 年 3 月 31 日(木)まで 7.その他 (1)本業務の遂行にあたっては、別途打ち合わせの上、修正・調整等を加えて実施す る場合もある。 (2)契約金額には、本業務に係る全ての経費を含むものとする。 (3)本業務に係る一切の書類は、事業終了年より起算して 10 年間保存すること。 6
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