カゴメの異物混入対策事例について

カゴメの異物混入対策事例について
【取組みの視点】
商品への異物混入対策は、カゴメが最も重点的に取り組んでいる品質管理のひとつです。
製造作業場外からの混入がないような環境を整備した上で、日頃から、次の2つの視点で、
管理レベルの向上を目指し取り組んでいます。
異物となる可能性のあるものは、製造作業場に持ち込まないこと
商品の特性に応じて、製造工程中の異物の監視(モニタリング)機能を複数設けること
以下に、カゴメの工場において、日々の管理で確認している項目と、事例の一部を紹介します。
製造作業場へ持ち込まないために
従業員による持ち込みがないことは当然ですが、必ず既定の作業服と作業靴に着替えた上で、
作業服・作業靴に付着している可能性のある埃を落としてから入場します。
従業員が場内に持ち込むことができるものは、厳しく制限されています。
[事例①] 服装と入場手順
入
場
帽子の下に、毛髪脱落
防止ネットを被っています。
(工場および工場内の
エリアによって異なります)
作業着の上から吸引器で埃をとり、エアーシャワーを通って、
手を洗い、鏡でのセルフチェックして、入場します。
また、原料と一緒に製造作業場に持ち込む必要がある「原料が入った容器」についても、異物と
なる可能性がありますので、以下の点をしっかり確認しています。
原料の使用前後に、容器や部品に破損がないこと。
原料の使用後に、容器や部品が全て揃っていること。
原料の使用後に、容器や部品は速やかに決められた場所に廃棄すること。
原料由来の異物を混入させないために
原料由来の異物混入がないように、原料中に異物がないこと、及び計量作業中に異物混入がない
ことを確認するため、以下のことを徹底しています。
原料の計量は、必ず定められた計量室で実施します。
液体および粉体の原料は、必ず網を通して、異物がないことを確認してから使用します。
大きな固形を含む原料は、目視検査(選別)を実施し、異物がないことを確認してから使用します。
[事例②] 原料の目視検査(選別)
野菜や果実に特有の
異物・夾雑物を
取り除きます。
固形を含む原料の選別の様子
ペースト状の原料は薄く広げて選別
製造工程でしっかり監視する
製造工程中で異物を連続して監視するために、商品の特性に応じて様々な監視機能を設けています。
内容物の充填前には、ろ過フィルターや磁石やサイクロン(遠心分離)を通過させて、異物がない
ことを確認します。
内容物の充填後は、金属探知機やX線検査機を通過させて、異物がないことを確認します。
[事例③] 製造工程中の監視機能の代表例
飲料・液体調味料
製造工程
ろ過フィルターの中に
異物がないこと
(右: 拡大写真)
固形
(具入りトマトソースなど)
液体
固形入り調味料
製造工程
原料
投入
フィル
ター
原料
投入
フィル
ター
目視
選別
原料
投入
調合
調合
磁力に鉄片が捕獲
されないこと
(マグネットトラップ)
異物モニタリング箇所を
鉄片
捕獲
フィル
ター
遠心
分離
鉄片
捕獲
殺菌
充填
殺菌
で示します。
フィル
ター
充填
荷造
金属
探知
X線
検査
荷造
金属検査機
X線検査機