UM6300 コマンドライン設定方法について

UM6300
コマンドライン設定方法について
第 1.4 版
(株)日立情報通信エンジニアリング
i
All Rights Reserved, Copyright (C) 2014,
Hitachi Information & Telecommunication Engineering, Ltd.
<目
次>
1. 適用 ........................................................................................................................................... 1
2. 概要 ........................................................................................................................................... 1
3. 接続方法 ................................................................................................................................... 1
4. 設定内容 .................................................................................................................................... 3
5. 設定方法 .................................................................................................................................... 4
6. 設定例 ........................................................................................................................................ 8
7. PID フィルタ設定方法 ............................................................................................................... 9
ii
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1. 適用
本書は UM6300 の設定端末を使用したコマンドラインによるパラメータ設定方法について適用する。
UM6300 は SNMP による MIB 設定も可能であるが、MIB 設定方法は記載しない。
2. 概要
UM6300 は設定端末を使用して、装置のパラメータを設定する
インタフェースとして RS-232C または制御用 LAN(TELNET)を使用する。
本書記載の設定方法では、パラメータ設定反映のためには UM6300 の再起動が必要。
3. 接続方法
3.1.
RS-232C による接続
RS-232C による接続方法は、UM6300 本体の背面にある D-sub 9pin オスのコネクタに RS-232C ケーブル
(D-sub 9pin
メスーメス
クロス)を設定端末に接続する。
設定端末は、市販の WindowsPC でハイパーターミナルもしくは、ターミナルソフトが実装されているも
のを使用する。
設定端末側のパラメータを表 3-1に示す。
表 3-1
設定端末側パラメータ一覧
№
項
目
規
1
通信方式
RS-232C
2
データ転送速度
115200bps
3
同期確立方式
調歩同期方式
4
通信方式
全二重
5
データフォーマット
6
コネクタ
スタートビット:1
データビット :8
パリティビット:奇数
ストップビット:1
フロー制御
:無し
D-SUB9 ピン(オス/インチねじ)
7
接続ケーブル
クロスケーブル
1
格
備
考
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制御用 Ethernet(TELNET)による接続
3.2.
制御用 Ethernet による接続方法は、UM6300 本体の背面にある LAN のコネクタに LAN ケーブルを接続す
ることで、設定端末と接続する。(直接接続の場合はクロスケーブル、HUB を介する場合はストレートケ
ーブル)
設定端末は、市販の WindowsPC でハイパーターミナルもしくは、ターミナルソフトが実装されているも
のを使用する。
設定端末側の接続条件を表 3-2に示す。
表 3-2
№
項
設定端末側接続条件
目
規
1
使用ポート番号
規定の TELNET ポート(23)
2
同時接続セッション数
1
2
格
備
考
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4. 設定内容
設定端末にて設定できるパラメータを表 4-1に示す。
パラメータの反映は、装置を再起動後に反映される。
表 4-1
№
1
UM6300 設定パラメータ
詳
細
コンソール用パスワードを変更する。
2
内
容
コンソールパスワード
設定
コンソールモード設定
3
ネットワーク設定
4
SNMP エージェント設定
コ ン ソ ー ル の モ ー ド ( RS-232C 経 由 / 制 御 用
Ethernet 経由)を変更する。
IP 伝送用、制御用のネットワーク・インタフェース
を設定する。
SNMP エージェントに関するパラメータを設定する。
5
SNMP 固有 MIB 設定
SNMP の MIB に関するパラメータを設定する。
6
SNMP トラップ設定
SNMP のトラップに関するパラメータを設定する。
7
TS over IP 共通設定
IP 伝送用の共通パラメータを設定する。
8
TS over IP ポート別設定
IP 伝送用のポート毎のパラメータを設定する。
9
TS over IP パイロット
設定
TS over IP PID フィルタ
設定
SFP 切替時間設定
IP 伝送用のパイロットパターン信号のパラメータ
を設定する。
IP 伝送時の PID フィルタリング動作を設定する
10
11
備
考
ネットワーク通信断検出後 SFP の受信を切り替える
までの時間を設定する
パスワード、コミュニティ名には以下の文字と、半角スペースを使用可能。(最大 15 文字)
0123456789
ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ
abcdefghijklmnopqrstuvwzyz
!"#$%&'()*+,-./:;<=>?@[\]^_`{|}~
3
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5. 設定方法
5.1. 起動時
UM6300 を起動すると図 5-1が表示される。設定方法を説明する。
Boot Loader : Version 【バージョン番号】
+355584 byte complete
press any key
(1)
Command Console [Version:【バージョン番号】]
enter password:*******
(2)
*【バージョン番号】部には、バージョン番号を表示
図 5-1
UM6300 起動後コンソール画面
USER>help
Setup Login Password
System configuration
Network configuratuion
SNMP agent configuration
SNMP MIB configuration
SNMP TRAP configuration
TSoverIP configuration
TSoverIP port configuration
TSoverIP port setting apply
TSoverIP pilot configuration
TSoverIP PID filter setting
TSoverIP PID filter start
TSoverIP PID filter save
SFP setting
SFP timeout setting
Check TS buffer
Clear TS FIFO
Display LOG
Display Version info
Save to backup ROM
Restore to factory default
System reboot
Exit console
図 5-2
(3)
setpwd
setsys
seteth ('0'|'1')
setsnmp
setmib
settrap ('0'-'7')
settsip
setport ('1'-'16')
applyport ('1'-'16')
setpilot
filter ('1'-'16')
filterstart
filtersave
setsfp
setsfptime
hchkbuf ('1'-'16')
hclrbuf ('1'-'16'|'all')
hlog ('clear')
hver
save
factorydefault
reboot
exit
UM6300[help]コマンド実行後コンソール画面
(1)
「キーボード」のどれかのキーを押す。
(2)
設定された「パスワード」を入力し、「Enter」を押す。
(3)
「help」を入力すると、設定できる内容とコマンド名が表示される。(図 5-2参照)
4
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5.2. コマンド一覧と設定内容
「USER>」に、表 5-1に示す「コマンドライン①」に示すコマンドを入力すると、「コマンドライン
②」と現在の設定内容が表示され、各パラメータを入力することが可能。
なお、全ての設定変更は save コマンドによる保存が必要。setpwd、applyport など、即時で動作に反
映するコマンドであっても、設定保存を行わなかった場合、電源再投入により変更内容は破棄される。
(変更前の設定に戻る。)
表 5-1
No
1
2
3
4
5
6
7
8
内容
コンソール
パスワード設定
コンソール
モード設定
ネットワーク
設定
SNMP エージェント
設定
SNMP 固有 MIB 設定
SNMP トラップ設定
TS over IP
共通設定
TS over IP
ポート別設定
コマンドライン①
UM6300 設定パラメータ
コマンドライン②
設定内容
setpwd
New password
setsys
Console mode
ログインパスワード
(初期値は「pwd1234」)
コンソール選択(RS232C or 制御 LAN)
seteth ('0'|'1')
(※1)
IP address
IP アドレス
Subnet mask
サブネットマスク
setsnmp
Default gateway
Community Name
デフォルトゲートウェイ
コミュニティ名
setmib
System.sysObjectID
標準 MIB の sysObjectID
System.sysContact
標準 MIB の sysContact
System.sysName
標準 MIB の sysName
System.sysLocation
標準 MIB の sysLocation
Trap output
トラップ有効フラグ
Target IP address
トラップ送出先アドレス
TSP packet size
パケットサイズ設定(188 or 204)
TSP capsule num
TSP カプセリング数 (1~7)
FEC mode
FEC モード指定(※6)
ASI Out Distribution
ASI 分配出力設定(※9)
IGMP interval time
マルチキャストメンバシップレポート
送出周期
IP
マルチキャスト/ユニキャスト指定
settrap ('0'-'7')
settsip
setport ('1'-'16')
mode
Clock mode
クロックモード指定
(外部クロック同期モード指定)
I/O mode(※2)
入出力設定
Receive IP address(※3)
受信 IP アドレス
Receive port(※3、※11)
受信ポート番号
TSP buffer size(※3)
IP 受信用格納(遅延)バッファ
TS パケット数
TSP buffer alarm size(※3)
受信バッファアラーム設定
Receive TS Rate(※3)
受信 TS レート設定
Remux Enable(※4)
再多重モード設定(ON/OFF)
Remux Rate(※4、※7)
再多重出力レート設定
Destination IP address(※4)
送出先 IP アドレス
Destination MAC address(※4、※5) 送出先 MAC アドレス
9
TS over IP
設定反映
Destination port(※4)
送出先ポート番号
Source port(※4)
送出元ポート番号
IP Type of service(※4)
サービスタイプ
IP Time to live(※4)
TTL
RTP payload type(※4)
RTP ペイロードタイプ
RTP SSRC(※4)
RTP SSRC
applyport
('1'-'16')
指定したポート番号の TS over IP 設定を
送受信動作に反映する (※12)
5
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No
10
11
内容
コマンドライン①
TS over IP
パイロット設定
TS over IP
PID フィルタ設定
setpilot
filter ('1'-'16')
コマンドライン②
設定内容
Receive IP address
受信 IP アドレス
Receive port
受信ポート番号
Destination IP address
送出先 IP アドレス
Destination MAC address(※5)
送出先 MAC アドレス
Destination port
送出先ポート番号
Source port
送出元ポート番号
IP Type of service
サービスタイプ
IP Time to live
TTL
RTP payload type
RTP ペイロードタイプ
RTP SSRC
RTP SSRC
init
PID フィルタ関連の各種設定・操作を行う
「PID フィルタ設定方法」参照
(※6、※8)
add
del
list
exit
12
filterstart
14
TS over IP
PID フィルタ適用
TS over IP
PID フィルタ保存
受信 SFP 切替
setsfp
SFP
PID フィルタ設定を出力 TS に対して
適用する(※6)
PID フィルタ設定をバックアップ ROM に
保存する(※6)
受信 SFP を切り替える
15
SFP 切替時間設定
setsfptime
SFP_TIMEOUT
SFP の自動切換え時間の設定をする
16
hchkbuf ('1'-'16')
18
IP 受信用バッファ
内 TS パケット数
表示
IP 受信用バッファ
クリア
動作ログ表示
19
バージョン表示
hver
20
設定保存
save
21
設定値初期化
factorydefault
22
再起動
reboot
設定値を工場出荷の初期値に戻す
(※10)
システムを再起動する
23
ログアウト
exit
コンソールモードをログアウトする
24
ヘルプ表示
help
図 5-2に示すコマンドライン一覧を表示
13
17
filtersave
指定したポート番号における現在の IP 受信
用格納(遅延)バッファ内の TS パケット数
を 1 秒おきに表示する
IP 受信用格納(遅延)バッファをクリアす
る(ポート番号指定または全ポート)
装置動作に関するログを表示する
(clear 指定時には現在保持しているログを
消去)
装置の FPGA、ファームウエアのバージョン
番号を表示する
現在の設定をバックアップ ROM に保存する
hclrbuf
('1'-'16'|'all')
hlog ('clear')
※1
0 の場合「IP 伝送用」、1 の場合「制御用」のネットワーク設定が可能。
※2
入出力は
※3
入出力指定で IP 受信設定「IP->DVB-ASI」時のみ設定・表示可能。
※4
入出力指定で IP 送信設定「DVB-ASI>IP」時のみ設定・表示可能。
※5
ユニキャスト配信時のみ設定可能。
※6
オプション搭載機のみ。
※7
再多重出力レートは再多重モード設定が ON のときに設定可能。
(0:OFF
/
1:DVB-ASI->IP
/
2:IP->DVB-ASI)
で設定可能。
設定範囲は 11kbps~1Mbps(1kbps ステップ)及び 1Mbps~100Mbps(1Mbps ステップ)。
※8
IP 送信(入出力指定が「DVB-ASI->IP」)のポートにおいて PID フィルタを設定する際は、再多重モー
ド設定を ON に設定のこと。
6
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※9
分配出力は 2 分配、4 分配、8 分配を設定可能。
2 分配はポート[n+1]の出力がポート[n+2]にも出力される。
4 分配は[n+1]の出力がポート[n+2]~[n+4]にも出力される。
8 分配は[n+1]の出力がポート[n+2]~[n+8]にも出力される。
分配出力のときはポート[n+1]以外の出力ポートは入出力指定を「OFF」に設定のこと。
※10
サービスの運用開始後は、設定値初期化を行わないこと。
※11
IP 受信設定を行う場合、ユニキャスト、マルチキャストいずれの場合であっても、ある受信 IP アドレ
ス・受信ポート番号の設定登録を行った場合、同一受信 IP アドレスで受信ポート番号を+2 した別の
受信設定は不可(受信ポート番号+2したポートは、FEC パケット伝送用に予約)
※12
誤設定を防ぐための確認動作として、ログインパスワード入力が必要。設定反映を中止するには、パ
スワード確認において、実際の設定とは異なるパスワードを入力する。
7
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6. 設定例
図 6-1に UM6300 のコマンド設定例を示す。
USER>seteth 0
-IP address
-Subnet mask
-Default gateway
(1)
(2)
:192.168.10.10
:255.255.255.0
:192.168.10.1
(3)
USER>save
writing backup ROM...
complete
USER>
図 6-1
UM6300 設定例
(1)
「キーボード」で「seteth 0」を入力し、「Enter」を押す。
(2)
現在の「IP 伝送側」のネットワーク設定が表示される。
変更する場合は、「キーボード」の「Back Space」で削除し、値を入力後「Enter」を押す。
(3)
設定を反映させるため「save」コマンドを実行する。
8
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7. PID フィルタ設定方法
図 7-1 に PID フィルタ設定例を示す。
USER>filter 1
FILTER01>init
( 0:all enable / 1:all disable ):0
(1)
(2)
FILTER01>add
Target PID (exit='Enter'):100
Target PID (exit='Enter'):200
Target PID (exit='Enter'):300
Target PID (exit='Enter'):
(3)
FILTER01>del
Target PID (exit='Enter'):200
Target PID (exit='Enter'):
(4)
FILTER01>list
-[enable ] default
-[disable] 0100
-[disable] 0300
-[change ] 0400 > 0500
(5)
FILTER01>exit
(6)
USER>filtersave
USER>filterstart
USER>
(7)
(8)
図 7-1
PID フィルタ設定例
(1) 「filter [ポート番号]」を入力することにより、プロンプトが「FILTER(nn)」表示に変化し、
当該 TSoverIP ポートの PID フィルタ設定モードに遷移する。
(2) 「init」コマンドで基本のフィルタ動作を以下から選択する。(既存の設定は消去される)
・「all enable」(PID 全てを出力し、抑止対象 PID を個別選択)
・「all disable」(PID 全てを抑止し、出力対象 PID を個別選択)
(3) 「add」コマンドで個別 PID 設定モードに遷移する。抑止、または出力対象とする PID を連続設定
可能(最大 127 個まで設定可能)。個別 PID 設定を終了する場合、「Enter」のみを入力する。
(4) 「del」コマンドで PID 設定削除モードに遷移する。設定済みの個別 PID 設定の解除を行う。
PID 設定削除モードを終了する場合、「Enter」のみを入力する。
(5) 「list」コマンドで現在設定状態一覧を表示する。
(6) 「exit」コマンドで PID フィルタ設定モードを終了する。
(7) 「filtersave」コマンドを入力することにより、設定をバックアップデータに保存する。
(8) 「filterstart」コマンドを入力することにより、出力 TS に対し現在の設定を適用する。
9
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