「北海道地方 2月の天候」をアップしました

平成27年(2015年)
札幌管区気象台 気象防災部
地球環境・海洋課
2月の天候
北海道地方
気候表 (データは速報値であり、後日変更される場合があります)
本年
官署名
平年偏差・平年比
降雪の
降水量 日照時間 深さ合計
(平成27年3月2日作成)
階級分布図
月最深
気温
降水量
日照時間
気温
℃
mm
h
℃
%
%
cm
積雪
cm
稚 内
-1. 7
48. 5
83. 3
+3. 0
80
104
64
34
北見枝幸
-3. 2
44. 0
83. 4
+2. 8
80
77
84
78
羽 幌
-2. 4
77. 5
87. 1
+2. 1
97
106
87
79
雄 武
-3. 9
45. 0
97. 5
+2. 7
148
81
53)
60)
留 萌
-2. 2
94. 5
94. 0
+1. 9
135
129
127
147
旭 川
-4. 1
20. 5
114. 7
+2. 4
40
108
39
41
網 走
-3. 2
70. 0
104. 6
+2. 8
194
75
66
91
小 樽
-0. 6
91. 5
67. 6
+2. 3
87
87
97
140
札 幌
-0. 8
59. 5
95. 4
+2. 3
63
92
39
76
岩見沢
-2. 6
39. 0
129. 5
+2. 4
47
114
36
78
帯 広
-3. 6
59. 5
150. 2
+2. 6
239
79
64
70
釧 路
-2. 1
76. 5
112. 4
+2. 6
338
62
47
20
根 室
-1. 8
64. 0
103. 9
+2. 5
283
63
39
41
寿 都
-0. 2
123. 0
45. 1
+1. 9
158
97
101
90
室 蘭
-0. 1
25. 5
142. 0
+1. 8
59
116
27
14
苫小牧
-1. 2
55. 0
139. 8
+2. 2
163
99
60
36
浦 河
-0. 8
68. 0
143. 3
+1. 6
279
88
33
15
江 差
1. 3
65. 0
83. 7
+1. 8
111
142
29
16
函 館
0. 1
52. 5
129. 4
+2. 2
89
108
63
33
倶知安
-2. 9
115. 0
78. 2
+2. 3
86
119
167
190
紋 別
-3. 4
37. 5
75. 8)
+2. 5
123
63
109
79
広 尾
-2. 1
130. 0
131. 1
+2. 2
245
82
132
108
注)「 ) 」付きの値は欠測を含む。「 ] 」付きの値は一定の割合以上の欠測を含む。
(気温は平年差(℃)、降水量・日照時間・降雪量は比(%)を示す)
北海道22地点平均
日本海側10地点平均
オホーツク海側4地点平均
太平洋側8地点平均
気温
+2.3
+2.2
+2.7
+2.2
階級
か高
か高
か高
か高
降水量
143
90
136
212
階級 日照時間
多
95
並
110
多
74
か多
87
階級
並
多
か少
少
降雪量
77
51
78
110
階級
少
か少
少
並
月統計値の記録(第3位まで)
月平均気温の高い方から
月間日照時間(少ない)
第 1 位 釧路 根室
第 2 位 稚内 北見枝幸 小樽 岩見沢 苫小牧
倶知安 広尾
第 3 位 雄武 旭川 網走 札幌 帯広 紋別
第 2 位 釧路
階級は、概ね「高(多)」、「並」、「低(少)」の3段階に分けています。
各階級の幅は、平年値の作成期間(1981年~2010年の30年間)における各階級の出現率が1:1:1となるように決めてあります。
また、平年値作成期間内の上位、下位10%の範囲に入る場合は「か高(多)」、「か低(少)」(か→かなり)で表します。
概況
-2015.2-
-『高温・多雨(少雪)・並照』北海道付近で低気圧がしばしば発達・停滞し大荒れの天気に-
この期間の天気は、冬型の気圧配置が長続きしなかったが、低気圧の影響で雪や雨の降る日が多かった。北海道付近で低気圧
が発達・停滞することが度々あったことから、大荒れの天気となった日もあった。また、寒気の影響が弱く、気温は高く経過した。
気温は中旬と下旬は平年よりかなり高く、月平均気温もかなり高かった。降水量は上旬は平年より多く、下旬はかなり多かった。月
降水量は多かった。日照時間は上旬は平年より多く、中旬はかなり少なく、月間日照時間は平年並だった。月降雪量は平年より少な
かった。日本海側の月降雪量は1961年以降最も少なかった。また、中旬の気温は1961年以降最も高かった。
上旬:1~2日は低気圧の通過後冬型の気圧配置となって、日本海側やオホーツク海側を中心に雪が降り局地的に大雪となった所も
あった。日降雪量は羅臼で1日に71cm、2日に58cmなど。3日は冬型の気圧配置となって日本海側やオホーツク海側で雪の降った
所があったが、晴れた所も多かった。4~5日は気圧の尾根の中で晴れた所が多かった。6日は気圧の谷の中で弱い雪の降った
所があったが、晴れた所も多かった。7日は高気圧の張り出しの中で、晴れた所が多かったが、気圧の谷が接近し雪の降った
所もあった。8日は低気圧の影響で太平洋側を中心に広い範囲で雪や雨が降った。日降水量は千歳市支笏湖畔で42.0mmなど。
9日は低気圧の影響で広い範囲で雪が降った。日降雪量は苫前町古丹別や赤井川で41cmなど。10日は低気圧の影響で日本海側
や太平洋側西部を中心に雪が降った。
中旬:11日は気圧の谷の影響で日本海側では雪が降ったが、オホーツク海側南部や太平洋側東部では晴れた。12日は気圧の谷
の影響で日本海側では雪が降ったが、晴れた所も多かった。13日は低気圧が通過し全道的に雪が降った。14日は低気圧の影
響で雪の降った所が多かった。15~16日は冬型の気圧配置となって日本海側やオホーツク海側を中心に雪の降った所が多か
った。17日は気圧の谷の中でオホーツク海側など雪の降った所があったが、日本海側では概ね晴れた。18日は気圧の谷の中
で弱い雪の降った所があった。19日は次第に気圧の尾根の中となり、日本海側などでは晴れたが、弱い雪の降った所もあっ
た。20日は高気圧に覆われ、晴れた所が多かったが、気圧の谷の影響でオホーツク海側など雪の降った所もあった。
下旬: 21日は高気圧に覆われ概ね晴れた。22日は低気圧が接近し、日本海側南部や太平洋側西部で雪や雨が降った。23日は
低気圧が通過し、広い範囲で雪や雨が降った。24日は冬型の気圧配置となって日本海側を中心に雪が降った。25日は弱い冬
型の気圧配置となって日本海側を中心に雪が降ったが、晴れた所も多かった。26日は高気圧の張り出しの中で晴れた所が多
かったが、低気圧が接近し太平洋側西部を中心に次第に雨や雪が降った。27日は低気圧が通過し全道的に雪や雨が降り、オ
ホーツク海側や太平洋側東部では大雪となった所が多かった。日降雪量は釧路市阿寒湖畔で67cmなど。28日は冬型の気圧配
置となってオホーツク海側など雪の降った所があったが、太平洋側では晴れた。
気象経過図
全道 22 地点
太平洋側 8 地点
オホーツク海側 4 地点
日本海側 10 地点
最高気温
最低気温
降水量
日照時間
旬別気候表
上旬
気温 +0.7
降水 154
日照 113
並
多
多
(気温は平年差(℃)、降水量と日照時間は平年比(%)を示す)
北海道全域
中旬
下旬
上旬
太平洋側
中旬
下旬
オホーツク海側
上旬
中旬
下旬
+3.2 か高 +3.2 か高 +0.8 並 +3.0 か高 +3.1 か高 +1.2
並 303 か多 63
103 並 185 か多 278 か多 95
78
か少 100
並
105
多
62
か少
97
並
87
高
少
並
+3.9 か高 +3.1
164 多 175
37
か少 109
上旬
日本海側
中旬
下旬
多
+0.5
91
並
+3.1 か高 +3.4 か高
並
85
少
96
並
130
多
103
高
並
並
99
並
―― 2015.2 ――
2月の大気の流れ(北半球の平均天気図の特徴)
2 月の 500hPa 天気図
実線:等高度線、点線:高度の平年偏差
陰影部は、平年より高度の低い負偏差の領域を示す。この領域では
平年より気温が低い傾向がある。
日本の上空では、風は等高度線に沿って西から東に吹いている。
等高度線が南北に波打っている状態は偏西風が蛇行していることを、
等高度線の間隔が狭い所では偏西風が強いことを示す。
2 月の地上天気図
実線:等圧線、点線:気圧の平年偏差
陰影部は、平年より気圧が低いことを示す。この領域では、平年より
気圧の谷や低気圧の影響を受けやすいことを示す。
・500hPa(上空約 5500m)天気図
アラスカとカムチャツカ半島付近が気圧の尾根で、北海道はこれらに伴う明瞭な正偏差の中となった。
寒帯前線ジェット気流は北極海沿岸に沿って流れ、北海道への寒気の南下は平年より弱かった。
・地上天気図
アリューシャン列島付近から東シベリアにかけて顕著な正偏差となっており、ブロッキング高気圧がし
ばしば現われたことを示している。一方、中国から日本の東海上は負偏差となっており、シベリア高気圧
の勢力が弱かったことや、北海道付近を低気圧が通過することが多かったことを示している。北海道には
南からの暖かい空気が入りやすく、北からの寒気も弱かったことから、高温で経過することが多かった。
北海道上空の気温経過
2月の札幌における850hPaの気温平年差
・7日移動平均(太線)
平年を上回って経過した。
・日別値(細線)
概ね平年を上回って経過し、平年を下
回る日は少なかった。
1月下旬から2月の札幌における850hPa(上空約1500m)気温平年差
(細線:日別、太線:7日移動平均、陰影線:7日移動平均の負偏差)
お問い合わせ先
札幌管区気象台気象防災部 地球環境・海洋課
TEL
(011)611-6174