本文 - J

CHEMOTHERAPY
VOL.15NO.4
383
難 治 性 尿 路 感 染 症 のGentamicin療
法
(特 に緑 膿 菌,変 形 菌 分 離症 例 を 中心 と して)
高 安 久 雄 ・新 島 端 夫 ・寺 脇 良 郎 ・細 井康 男
東京大学医学部 泌尿器科教室
(主任:高 安 久雄教授)
西
村
洋
司
国立熱海病院 泌尿器科
Gentamicin(GM)はgram陽
性 菌 並 び にgram陰
Platemethodに
よ つ て測 定 を 行 な つ た 。 当 院 泌 尿 器科
性 菌に 広 く有 効 な 広 域 抗 生 物 質 と さ れ て い る 。 一 般 に 我
外 来 通 院 中 の 尿 路に 何 らの 障 害 を 有 し な い 成 人 男 子2
我 泌 尿 器 科 医 に と つ て,臨
名,軽 度 及び 中等 度 腎 機 能 障 害 を 有 す る嚢 胞 腎患 者2例
床 上 の 悩 み の1つ
は基礎疾患
を 有 す る 難 治 性 尿 路 感 染 症 の 治 療 で あ る が,こ
れ ら感 染
の 計4例 を対 象 とし1回40m9筋
注 に よる血 中 濃 度 の
症 の 原 因 菌 と し てPseudomonasaeruginesa(Ps)や
測 定 を 行 なつ た。 そ の 血 申 濃 度 曲 線 を 第1図 に示 す 。 実
Proteus属(Prot・SPP)が
線 は 正 常例 の血 中濃 度 を 示 し,点 線 及 び破 線 は腎 機 能 障
分 離 さ れ る こ とが 少 くな く,
これ ら両 菌 に 対 す る 有 効 な 化 学 療 法 剤 の 出 現 が 望 ま れ て
害 例 の血 中濃 度 を示 す 。 正 常 例 のPeakleve1は
い た 。GMはinvitroでPs,PretSPP両
分後 に あ り2例 とも4.4μglm1,1時
菌 に も非 常
に 有 効 で あ る こ と が 知 ら れ て お り,我
々 は こ の 点 よ り基
間 後 に3・8μ9/m1,
3時 間 後 に3.2μ9/m1,2.3μ9/m1,6時
間 後 に は1・0
礎 疾 患 を 有 す る 難 治 性 尿 路 感 染 症 の 中 で も 特 にPs,Pret,
μ9/m至,o。88μ9/m1と
SPPの
あ つ た 。 点線 は、BUN58mg/dl,Cr.Cleerance14・8
分 離 され た 尿 路 感 染 症 を 中 心 にそ の臨 床 使 用 成 績
の 検 討 を 試 み た の で,簡
単 な基 礎 的実 験 成 績 と共 に 報 告
ml/minの
注 射30
な り18時 間 後 に は測 定 不 可 能 で
嚢 胞 腎 患 者 の 血 中 濃 度 曲線 で あ り,破
BUN28mg/d1.Cr.Clearance35.5mllminを
す る。
1.基
(a)吸
収,排
i)血
礎
的
実
験
嚢 胞 腎 患者 に おけ る血 中濃 度 曲線 で あ る。Peaklevelは
泄
い ずれ も注 射30分
中 濃 度StaPhylococcusaureus209P株
検 株 と し,培
地 に はheartinfusienagarを
を被
用 いcup
湘 図GenramiCihsu/fate1回40㎎
筋加 こよる廠中
ay/。t澱
曲線(繍 麟2醐
醗 踵害2⑳
一一 正常 例
一・
… 飾5働o伽
贈 厘8%転
{寸
㎝鴨餅 撒
線 は
示 した
後 に あ り7・1μg/ml.6.1μg/ml1
時 間 後6・1μg/m14・4μg/mlと
な り以下 漸 滅 し12時
間 後 に も尚3.8μ9加11.2Ptg/mlと
減 少 が遅 延 し,24時
腎 機 能障害例では
間 後 に は 軽 度 腎機 能 障 害 例 で は 測
定 不能 とな るが,中 等 度 障 害 例 で は2・8μg/mlと
なお
高 濃 度 に血 中 に存 在 した 。
α伽 麟%
ii)尿
\
中排泄
血 中 濃 度 測 定 を行 な つ た 同 一 症 例4
例 に 於 て,尿 中排 泄 をみ た の が 第2図 で あ る。 実 線
点
線,破 線 は血 中濃 度 曲線 測 定 例 と同 症 例 を 意 味す る。 尿
中 排 泄 は 注射 後1∼3時
間 に お い て 最 も高濃 度 に排 泄 さ
れ 以 下 漸 減す る◎ 腎 機 能 障 害 例 で は そ の 尿 中 排泄 は非 常
8
1
2
︼
136
2伽
に 低 い 値 を示 す 。 正 常 例2例
増
93・3%及
び58・5%を
の尿 中 排 泄 率 は18時
間に
示 した。 腎 機能 障 害 例 では12時
筍
間 に 於 け る 尿 中排 泄 率 は24・1%及
び40。6%で
あつ
た。
船
(b)抗
菌力
犯
教 室 に 於 け る尿 路 感 染 症 よ りの 臨 床 分離 株5」t・aureUS
釦
11株,E、coli20株,Ps21株,Protspp16株,Kleb-
29
siella5株,Cloaca1株,Citrobaeter1株
犯
つ い てGM及
の 計75株
に
びKanamycin(KM),Aminosidin(AMS)
に対 す る抗 菌 力 の測 定 を行 な つ た 。 測定 方 法 は 以 上 の3
CHEMOTHERAPY
384
第1表
剤 を れ そ れ 別 箇 に100∼o.39μ91ml
に 含 むagarplateを
methodに
用 いreplica
よ り 行 な つ たo但
aureusのMIC測
MIC測
用 い,他
の 菌 株 の
μ9!mlを
50
100
100
50
40〃
100
100
12.5
対す る
3〃
100
100
12.5
41〃
100
100
12.5
4〃
100
100
42〃
100
100
12.5
5〃
50
100
0.19
43〃
100
100
12.5
6〃
100
100
0.19
44〃
100
100
25
7〃
25
100
45〃
100
100
25
8〃
100
100
3.12
46〃
100
100
25
0.19
47〃
100
100
25
6.25
48〃
100
100
25
12.5
49〃
100
100
25
12.5
50〃
100
100
25
51〃
100
100
25
は0.9∼50
下
臨床 例 よ り分 離 され
子 に よ るKM耐
性Markerを
有 す る 株 で あ る が,GMのMICは3.12
mcglm1で
あ っ た 。E.celiに
お け る
GMのMICは6.25∼25μ9/m1と
か
な り高 い が,KM,AMSよ
GMが,こ
りは 低 く
れ ら2剤
よ りは 抗 菌 力 に 於
て す ぐれ て い る こ と を 示 し て い る 。 な
お,E・eoliw3630株
は前述の臨床分
離 株CloaeaUR-72よ
るKM耐
りR因
性Markerを
子 に よ
受取つた株で
あ る がGMMIC6.25mcg/m1と
た 。Psで
なつ
は 全 株KM,AMSに
100μ91mlな
対 して
い し は そ れ 以 上 のMIC
を 示 す が,GMに
甚
P.4θ γ裾8∫-39
100
で 抑 制 さ れ て い る 。StrainNo.17の
たR因
KMlAMSGM
50
示 し 大 半 が12.5μ91m1以
CloacaUR--72は
KMIAMSIGM
100
の み100
上 を 示 し た が,他
MIC(mcglml)
Strain
2〃
使 用 し た 。St.au7eusのGMに
μ9/ml以
Strain
地を
定 に はMAcCUNKEY培
MICはStrainNo.4の1株
尿 路感染症臨床 分離株 に対す る抗菌 力
MIC(mcgtm1)
しSt・
定 に 際 し て はheart
infusionagarを
JULY智967
対 す るMICは12。5
1S∫.召
駕ア9露s
9〃
1.56
12.5
100
25
銘0ε4
100
11〃
50
12K勧s弼Z¢
50
13〃
25
100
14〃
50
100
50
52〃
100
100
12.5
15"
50
100
12.5
53〃
100
100
25
100
100
12.5
54〃
100
100
25
55〃
100
100
12.5
50
6.25
α 偲 ω17
100
UR-72
18α
〃oδ麗 ∫〃 100
100
1.56
3.12
100
12.5
56〃
100
100
25
1gE.ooZ5
50
100
25
57〃
100
100
25
20〃
50
100
25
58〃
100
100
12.5
21〃
50
100
25
59〃
100
100
12.5
22〃
100
100
25
60Pγ
100
100
23〃
50
100
12.5
61〃
100
100
100
100
砿 棚Z8.
6.25
24〃
50
100
12.5
62〃
25〃
100
100
25
63〃
変 化 は み られ
26〃
100
100
25
64f'
27〃
50
100
25
65〃
28〃
50
100
25
66〃
100
100
29〃
10◎
100
12.5
67〃
100
100
30〃
50
100
25
68〃
100
100
31〃
50
100
12.5
69〃
100
100
32〃
50
100
12.5
70〃
100
100
33〃
50
100
12.5
100
100
上 を 示 す
34〃
50
100
12.5
非常 に低 い
35〃
50
株 が 存 在 す る(strainNo.6,8,17,
36〃
50
62,69,70etc、)こ
37〃
50
12.5
は
∼25μ9!mlを
示 し た 。Prot、SPPで
種 属 間 に お け るMICに
な い 。概 し て,Psよ
りはGMに
対 し感
受 性 が 高 く2株(strainNo・66,68)
のMIC1001zglm1以
上 を 除 い て は
o.34∼12.5μ9/m1のMICを
vitroで
示 しin
は低 い 濃 度 で発 育 が 抑 制 され
て い る 。KM,AMSの
これ ら菌 株 に 対
す るMICが100Ptg/ml以
も の で もGMのMICは
とは 注 目に値 し よ
う。 こ と にProt,sppに
お い て この 傾
25
10〃
16〃
0.19
12.5
38姦:(贈10
100
6.25
Pγ0`.71
癬
σう.
1.56
6.25
100
12.5
6.25
3.12
100
12.5
100
0.78
1.56
12.5
0.34
72Pγo毒.γ8``.
3・ ⑫
1.56
0.34
6.25
73〃
100
100
12.5
100
6.25
74〃
100
100
12・5
100
6.25
75〃
100
100
12.5
100
6.25
12.5
i100
3.12
向 が み られ る 事 は 他 種 薬 剤 に 抵 抗 性 の
強 いProteus感
並 び にSMに
IE.臨
染 症 を 扱 う機 会 の 多 い我 々 に とつ て非
常 に有 利 な点 で あ る。 そ の化 学 的 構 造 の 類 似 性 か らKM
対 す る交 叉 耐 性 の 存 在 が 疑 わ れ た 我 々 の
投 与 対 象,第2表
床
成
績
に 示す よ うに5∼77才
まで の18例
の いず れ も基 礎 疾 患 を有 す る難 治性 尿 路 感 染 症 の み を 対
検 討 で は そ の よ うな傾 向は み られ てい な い 。 また,R因
象 と した 。 内6例 は 国 立 熱 海 病 院 に お け る 使 用 例 で あ
子 に よ るKM耐
る。 投 与 対 象 とな つ た 感 染 症 は急 性 腎 孟 腎 炎11例,慢
性 株 は 今 の と ころGM耐
な い と考 え られ る。
性は持つてい
性 腎 孟 腎 炎2例;慢
性 膀 胱 炎5例
で あ る。 揺 孤 内 に は 本
CHEMO「rHERAPY
VOL.15NO.4
385
粥
80
00
"
彪
4
3
α 傭
+ 麗
鑑
彪
40
E
基礎疾患及 び尿 路通過障害に対す る処置
器
5(6)
漉塀
㎜妙
2(3)
慢 性 膀 胱 炎
計
21
3
3
2
1
薬
剤
投
(投 与 経 路:筋
1
計
1
第6表
﹂
4 2 1凸
2
例
戸
0
[ 術 術 術
テ
カ
痩 痩
置
痩
留
管 胱
胱ル
膀テ 腎 尿 膀
郷 膀 両神 腎 膀 前腎 尿 尿
表
欝堰 灘
慢性腎孟腎炎
7 5 3 1 1 1 1 1 1
11例(13)
急 性 腎孟 腎 炎
¢
5∼77才
σ3 粥
伽 ㏄
辮 60
年 令
疾息別
4
0 70
% 6
32 甥
3 P E
σ
伽 + +
計18例
女7
例
象
症
対
与
与
十 麓 麓 o
桝 ε 5
協
.
3 ・
3 4
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3
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J
二
〇
〇 鋤 催 鰯 ` 訟 70
γ
・
P P P P E E P P S
投
男11例
別
投
表
5
第
第2表
性
与
法
注)
1)20mg×2/日3∼8日
2)40mg×2ノ
日3∼13日
(5mg×2/日,31ヨ,9日
13
第7表
〉
疾 患別 に み た 臨 床 成績
1
計
18
急性腎孟腎炎 慢 性腎孟腎炎 慢 性 膀 胱 炎
第4表
投与症例の腎機能 と肝機能
有効1改
善撫 効 有
効陣
lI
0
0
0
20
0
21・
0
0
(U
0
nU
ハU
ハU
噌1
(V
(
U
-ゐ
︽U
nU
-▲
AU
AU
(
U -
︽U
(V
︽
U
・1・
A
U
ハU
AU
4
よ
計
剤 投 与感 染 症 患 者 の延 数 を示 した 。
(U
(一)
9μ
(+)
(
U
全例正常
0σ
膀胱留置 カ
フー一 ア ノ
レ
ハ
り
ーT T 他
肝
繍琶俸O P の
膀 胱 痩
(BUN:10∼23PSP.40∼60%/2時 間)
9臼
痩
尿 管 痩
-轟
16(20)
-▲
腎
常2例
軽度障害
(U
正
︽U
腎機 能
繭 剃 改善1無
効
141si2i・1・lilsl・1・
投 与対 象 の基 礎 疾 患 及 び,そ れ らの 尿 路 通 過障 害 に対
す る泌 尿 器科 的 処 置 を第3表 に 示 した 。 即 ち,膀 胱 腫 瘍
4例,両
側 水腎 症3例,神
膀 胱 膣 痩2例,そ
経 因 性 膀 胱3例,腎
の他4例
結 石2例,
で あ る。 そ し て,こ れ ら18
本 剤 の投 与 方 法 は 第6表 に示 す 如 く,全 例 筋 注 に よつ
て行 な つ た。2例 に は1日40mgの
投 与 を行 な い,5
才両 側 水 腎 症 の腎 機 能 不 良 例 に は1日10mgを3日,
例 中 尿 路 通 過障 害 に対 す る処 置 を行 な つ て あ るの は 膀胱
同症 例 に時 期 を異 に して1日10mgを9日
間の 投 与 し
留 置 カテ ー テ ル6例,腎
た 以 外 は全 例1日80mgの
に分けて 筋
痩 術1例 の13例
痩 術4例,尿
で あ り,72%に
管 痩 術4例,膀
胱
留 置 カ テ ー テル が ほ
mgと
どこ され て い る。
投 与 対 象 とな つ た18例
の 本 剤投 与 前 の腎 機 能 及 び 肝
機 能 を第4表 に 示 す 。 腎 機 能 はBUNとPSPよ
しBUN正
常 で もPSPが2時
り検 討
間 値60%以
下 の場 合 を
軽度 障 害 とす る と,両 検 査 共 に 正 常 な もの は2例,軽
障 害 例 は16例
mg/dlと
注 した○ 投 与 期 間 は3∼13日
で,う ち4例 の み がBUNで
度
も20∼23
か な り上 昇 を示 し た 。GOT,GPT血
投 与 を1日2回
で 投 与 総 量 は30∼1040
な る。
爵 床 成 績 の判 定 は,臨 床 症 状,尿 中 白血 球,尿 細 菌 培
養 の3者 を 目標 と し,3老
共 消 失 を み た 場 合 を有 効,い
ずれ か1つ で も 消失 のみ られ な か つ た場 合 を改 善,3者
共 消 失 しな か つ た場 合 を無 効 と して 判 定 した◎
疾患 別 並 び に尿 路 通 過 障 害 に 対 す る処 置 の有 無,両 面
清膠質反
よ り臨 床 成績 を検 討 す る第7表 の 如 くで あ る。 疾 患 別 に
応 よ り検 討 した 肝 機 能 は 全 例 正 常範 囲 に あ つ た。 括 弧 内
み る と慢 性 膀胱 炎 は全 例 有 効 で あ つ た が 慢性 腎孟 炎 で は
に は感 染 延 数 を示 す 。
改 善1,無 効1,急
本 剤 投 与 を 行 な つ た22感
す 。Proteusに
染 症 の 起 炎菌 を 第5表 に示
よ る感 染 症 が 最 も多 く7例,つ
5例,Ps,Proteus混
合 感 染 症5例
とPs並
い でPs
びa=Proteus
に よる感 染 症 を主 と して 検 討 した こ とに な る。
2で 改 善 率82%と
性 腎 孟 腎 炎 で は 有 効4,改
善5,無
効
高率 を示 す 。 な お,慢 性 尿 路 感 染 症
で,特 に 留 置 カ テ ー テル の存 在 す る場 合 で は,殆 ん ど全
例 に 治 療 後 再 排菌 を み てい る。 即 ち,我
々は 目標 と した
菌 の 消 失 を 一 応 効 果 判定 上 重視 す るが,尿 路 通過 障 害 な
CHEMOTHERAPY
386
第8表
JULY1967
菌種 別にみた臨床成績
圃GM感
第10表
腎 機 能 別 に み た 臨 床効 果
圃
1脚 改善無効
性鰯
有効隊
劃
無効
{±!
不明
症 例TJ.38♂
右沓結核L萎縮膀胱(急牲躊孟鴛炎)
碑鵬櫨 篤
効
CEP
3
2(2)
0
1
CL
2
0
ユ(1)
1
CEP十CL
2
0
2(1)
0
KM
2
1(交 代)
1
0
1
1(1)
0
0
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】.
0
1
0
でC
1
1(1)
0
0
CP十TC
1
0
0
1
SA
1
1(交 代)
、0
0
GMの
(一)
8
5(5)
0
に有 効 とされ て い るColimycinを
CEP十KM
3(1)
CLloOfi/de
39℃
il_r森
尿 蛋白
ま_
汁
士
欝#=
培 養Rreff.>106ぐ
摺 ω αそ)5脈 脳 θ
GMPtev、 栩ea34
i221
計
%
3
83
率
善 撫
績
有 効i改
方3図
鰭
臨床効果
成
0
0
0
A
U ハ
5 ρ
0
リ ヨ で
エ
藪 朕 叙
2
0
1
善 効
既 使 用 薬 剤 とGMの
圖
画
0
0
0
効
第9表
{霜
2
0
1
改 無
3
有
」P3十Pγo`
床 3 刀)
) % %
臨 % 3 溶
・2・5-25言18
1
表
(+)4
一)、
1
1
5{(
第
Ps.
→
効 果 との 間 に は 殆 ん ど関 係 が 認 め られ な い 。Ps.
使 用済 の 症 例 にGM
に よる菌 の 消失 が少 な かつ た こ とが 注 目 され る。 な お,
第1次 選 択 薬 剤 とし てGMを
どを 伴 な う複 雑 な 条 件 下 で は 薬 剤 の み に よつ て そ め 永 久
治 癒 を 期 待 す る こ とが 出来 な い の は 本 剤 に 於 い て も同 様
使 用 した群 で は 第2次 選 択
の場 合 に比 し有 効 率 が 高 い の は 当 然 で あ る 。
腎 機 能 別 に 臨 床 成 績 を検 討 した の が第10表
で あ るが,
で あ る。 しか し,こ れ まで の抗 生 物 質 に よつ て 消 失 せ し
正 常 例2例,軽
め 得 な か つ たPs・ 並 び にPret.両
差 が な い とは い え,正 常 例 が 少 い の で さ した る意 味づ け
菌 の 消 失 が か な りの
率 に み られ た 点 は 注 目 され る と ころ で あ る。
染 症5例,Ps.Pγot.spp両
合 感 染 症3例 に 於 て,Pアol・SPPで
disc感
受性 株5株,調
菌の混
は,GM30μ9含
有
べ 得 な か つ た も の2株 で,そ
臨 床 効 果 はPs・ 感 染 症 に 幾 分 劣 る。Ps.感 染 症5例
GM30μ9含
有disc感
受 性 株4株,耐
の
中,
性 株1株 で あつ
た 。 そ の 感 受 性 株 のMICは12.5∼25μ9/m1を
示 して
い る。 これ ら5感 染 症 の臨 床 効果 は改 善 率100%を
示す
と例 数 は 少 な い が 全
例 改 善 に 止 つ た。 無 効 症 例 はSt・aureUS,E.coli及
Prot.各1例
で あ る 。 な お,St.aureusの
与 前 に 既 にMICloomg/ml以
No.4)に
よ る臨 床 効果 に
は,腎 機 能 との 関 係 とい うよ りは む しろ基 礎 疾 患 の存 在
に よ る難 治 例 と考 え られ る。 即 ち,こ れ ら3例 の うち2
例 は 腎 結 石,両 側 水 腎 症 で,両 側 腎 痩 術 が 諭 なわ れ てお
り他 の1例 はGM耐
び
例は本剤投
上 を 示 し た 株(strain
よ る もの で あ?た 。
性 菌 に よ る急 性 腎 孟 腎 炎 症 例 で あ
る。
以 上 臨 床 成 績 を 総 括 す る と第11表
9(50%o),効
善6(33,3%)で,改
無 効 は3例 で16.6%eで
が 菌 消失 の点 よ りみ る とや は り感 受 性 株 に 細 菌 学 的 治 癒
率 が 高 い 。 両 菌 の混 合 感 染 症 は3例
のGM.に
は 出来 な い 。 無 効 例 は 軽 度 障 害 例 の3例 で あ るが,こ れ
臨 床 成 績 を 菌 種 別 に 検 討 した の が 第8表 で あ り,Pret.
spp感 染 症7例,Ps.感
度 障 害 例16例
に 示 す よ うに有 効
善 率 と して は83.3%,
あつた。
臨 床 治 験 例
症 例 丁.1、(第3図)38才
男 子,急 性 腎 孟 腎炎,右
結 核 ・萎縮 勝 胱 の 診 断 でBoari斥
置 カ テ ー テ ルは 置 かれ て い ない 。Colimycin1日100万
単 位 投 与 中に 発 熱,腰 痛 を生 じ,尿 所 見 で 蛋 白(什),
白 血球(→十)を 示 し中 間 尿 培 養 でPreteusrettgeri(菌
本 剤 投 与 前 に な ん らか の 薬 剤 の 投 与 を 受 け て い た例 が
10s/m1以
上)が 得 られ た。 薬 剤 感 受 性 で はGM以
多 い が い ずれ も前 投薬 が 無効 で あつ た例 につ い てGMの
全 て の 抗 生 物 質 に 耐 性(栄 研3濃 度Discの
効 果 を比 較 検 討 した の が 第9表
用)でGM30μ9含
で あ る。 既 使 用 薬 剤 と
腎
手 術 が 行 な われ た。 留
有 のDiscに
数
外の
高濃度を使
の み 感 受 性 を 示 した 。'
CHEMOTHERAPY
VOL.15NO.4
387
第12i表
幽 嬉盤
沖4図 症 例K.図53両
側 水費症 右窩劔左劉凄(鑑牲賑 舞紛
cξPIs/da
α
*(1例
紛
欄
鞭
⋮
⋮
5
︾
自(十),白
投与 中
昇 変 下
←)
能笥㎝
肝脚
昌↑
←,
㈱
瞥
細菌++一
左側 唐>1∂6Ps>加
ξ
κを
赫ト
脚 胱 漁㈹
右側 繕>iθ6fS>ノe6←)
2町)炉Rray.>leS
κ曝 胱 脈)ξ胸 療撒2㈱
》_
÷
‡ ‡
譲
37_熱
尿蓋
姦‡
作 ●用
轡{lli(正
メ
即1」!あ
ー上 不 低
43
38
副
変動)
投与後
24*
12
54
の み 異常 値 ,更 に1週 後 正 常 値 に 低 下)
血 球(昔)で
両 側 の腎 尿 培 養 に よ り,両 側 と
認 め た 。薬 剤 感 受 性 テ ス トで は
右 側 のProteusretigeriはEM,TC,CP,CL,GMに
{
感
受 性 を示 し,左 側 のProtePtSrettgeriはCEP,CP・CL・
蕊蹟 振 卦 や 十
お踏尿 + 一 騨
GMに
それ ぞれ 感 受 性 を 示 した。GM80mgを1日2
回 に 分 け て筋 注 を行 なつ た。 投 与 後 発 熱,下 痢,頭 痛 を
訴 え,投 与3日
繍
癬
が鋭
撒
灘
顛華 轍
聾儲
雑
7
4﹃費JqJ3
塗93
もにProteUSrettgeriを
で 中止 せ ね ば な らなか つ た 例 で あ る。 投
与 中 止 後 は これ らの諸 症 状 は 消 失 した。3日
聞投与後尿
所 見 の 改善 はみ られ なか っ た が,右 側 腎 尿 の 培 養 で は菌
GMに
対 す るMIC測
定 の 結 果 はo.34μ9/m1(st.No.
72)で あ つ た。 本 剤投 与 前 のBuNは12.5mgld正
し た。Colimydn1旧100万
日80mgを2回
耐性 のPro彦eusrθ:tg6riが
有Disc
認 め られ"無 効P)と 判 定 し
たo
単 位 の投 与 を 中 止 しGM1
に 分 け て 筋 注,7日
た 。 その 結 果,翌
陰 性 を示 した。 左 側 腎 尿 中 に はGM30μ9含
を示
間 の投 与 を 行 な つ
目に は 解熱 し,諸 症 状 も改 善 し尿 中 白
副
作
用
小 数 例 に よ る検 討 で あ る が,1例
を のぞ い て は 認 む ぺ
血 球 が 陰 性 化 した。 中 間尿 培 養 で も 陰 性 を 示 し"有 効"
き副 作 用 は 存 在 しな か つ た。 前 述 の1例 のみ に 発 熱,
と判 定 した 症 例 で あ る。
下 痢,頭 痛 を 生 じ投 与 中 止 の やむ な きに 至 つ た が,投 与
症 例K・M.(第4図)5才
男子,急 性 腎 孟 腎 炎
中止 後 は 正 常 に 復 した。 注 射 局所 の痙 痛 は 約 半 数 に み ら
先 天 性 の 両 側 水 腎症 を 基礎 疾患 と し,腎 機 能 回 復 の 目
れ た が,極 め て 軽 度 の も の で あ り,投 与 を 中止 せ ね ば な
的 で両 側 腎 痩 術 が 置 かれ て い る患 者 で あ る。CEP1日1
らぬ 程 の もの は な か つ た。2例
9の 静 脈 内投 与 とIColimycin1日100万
の陽 性 化 を 経 験 した が,非 常 に軽 度 の もの で あ つ た。
単位 の 筋 注を
行 なつ て い る中 に急 性 増 悪 を来 し,発 熱,腰 痛 を 生 じ,
BUNは
に投 与 中一一時 的 に 尿 蛋 白
投 与前 後 で 多少 の変 動 を示 して い るが,い
ずれ
尿 培 養 で 左 側 腎尿 よ りRs.右 側 腎尿 よ りPs.とProteus
も正 常 範 囲 内 で の変 動 で あ る。GOT,GPTの
・morgnellaを それ ぞれ 分離 した。 これ ら3菌 の 薬 剤 感 受
前 後 の変 動 に つ い て は,1例
性 はGMの
前 後)を 示 した 例 が あ つ た が投 与 中止1週 間 後 に は 正 常
み に(十)で
他 の抗 生 物 質 に は全 て 耐 性 で
あつ た。 前Nま で投 与;して い たColimycinを
GM1日10mgの
筋 注 に,かえ,3日
中 止 し,
間 の投 与 を 行 な つ
のみ にGOTが
本剤 投 与
異 常 値(50
値 に 復 した 。 そ の 他 ア レル ギ ー症 状 もな く,また 曇調 べ 得
た6例 に つ い て は 前庭 機能,蝸 牛 症 状 等,な ん らの障 害
た σ 投 与}2日 後 よ り解 熱 し諸 症 状 の改 善 を 認 め た が,投
も認 め られ な か つ た 。 そ の他,血 液 化 学,血 液 電 解 質,
与 中 止 後 の尿 所 見,尿 培 養 に 変 化 な く再 び 発 熱,腰 痛 の
骨 髄 機 能 等 に 対 す る障 害 も認 め られ な か つ た 。 この 程度
症 状 を 発 して来 た◎再 びGM1日10mgの
の 使 用 及 び,使 用期 間 で は副 作 用 として 問 題 に な る程 の
し,第2回
投与を開始
圏の投 与 は9日 間 行 なっ た 。 投 与2日
目頃 よ
もの を 発 生 しな い よ うで あ る。
り 解 熱 しは じめ6日 頃 か らは 殆 ん ど急 性 増 悪 を 起 す 以 前
・
の 状 態 に復 した。 尿 蛋 白,尿 中 白 血 球は 投 与 前 後 で 変 化
が み られ な かっ たが,尿 培 養 で 両 側 と も菌 の 消 失 を 認 め
邨改 善"'と 判定 した症 例 で あ る
℃
症 例K.S.(・ 第 二5図)56才
女 子,慢 性 腎 孟 腎 炎
両 側 水 賢症 で両 側に 腎 痩 術 施 行 症 例 で あ る。GM投
前 のBUN、
は23mg/d1で
考
多 くのMicγanenesPora属
按
がGentamicin物
質 を産
生 す る事 が 知 られ て い る1)。今 日用 い られ てい るGMは
i963年WEINSTAIN窪)に
依 り2種 のMicromenospora
属 よ り得 られ た 新 しい抗 生 物 質 で あ るが,こ の抗 生 物 質
与
あ窺 た。 投 与前 尿 所 見 で は蛋
はC!,C2のComponentよ
70;30で
りな りそ の 比率 はCI:C2=
あ る とい う3・4・s)。
ま たFこ の 比 率 を か え る こ
CHEMO「rHERAPY
388
と に よ つ て 抗 菌 力 に 変 化 を 示 す こ と が な い4・5㌔
本 剤 の 抗 菌 力 はgram陽
性 並 び にgram陰
く存 在 す る こ と が 知 ら れ て い る が6),特
な るの はinoculumsizeに
性菌 に広
び,我
々泌 尿 器 科 医 が
りIs),特 にPsで
R因 子 に よ るKM耐
と,そ
つ たE.eoliW3630の2株
血 中 濃 度 は だ い た い 諸 家 の 報 告 と一 致 す る成 績 を 示 し
た が,腎
機 能 不 良 例 に 於 て は 腎 機 能 正 常 例 の1.5倍
し は そ れ 以 上 のPeakcencentrationを
正 常 例 に 於 て15分
30分
値 に す で に 最 高 血 中 濃 度 を 示 し注 射
後 に は 既 に4.4Ptg/m1と
す の が,あ
ない
示 した 。 これ は
な り排 泄 の 早 い こ ど を 示
る い は 又 他 の 要 因 の 関 与 に よ る の か15分
の 測 定 に よ らね ば 不 明 と い う こ と に な るo腎
で はBULGER等7),KLEIN等8)め
値
機能正常例
成 績 と 同 じ よ うな 結 果
を 得 た 我 々 の 対 象 と した 腎 機 能 不 良 例 はBUN各28mgl
ml以
性markerを
受け と
で,KM,AMSに
示 した の にGMに
μ9/ml,6.25μ9/m1と
はIOOpt91
対 して は 各3・12
感 受性 を 示 し た の は 非 常 に 興 味
深 い 。 こ の こ とか らKM耐
性markerはAMSmarker
を も含 む か また は,KM耐
性 とAMS耐
性 を 規 定 す る遺
伝 子 の 座 がR因 子 上 で 極 め て近 い こ と が 予 想 され,今
後,更 に 検 討 を 加 え た い 。 また,GM耐
は,AMSと
性 とKM醍
で あ る。
当科 入 院 中 の いず れ も基 礎 疾 患 を 有 す る難 治 性 尿 路 感
を 示 し た 嚢 胞 腎 患 老 症 例 で あ る 。本 剤 の 排 泄 がCr・Ciea-
72%〉
ranceと
効9(50%),改
平 衡 し9)糸 球 体 濾 過 に よ り排 泄 さ れ る とい うle)
低 い患 者 では 血 中 に蓄 積
50%改
置 カテ ー テ ル を 置 か れ て い る も の13例,
に つ い て の22感
染 症 に 本 剤 を 投 与 した 成 績 は 有
善6(33%),無
善 率83.3、%を
効3(16.6%)と
有効率
示 した が,こ れ はJAO&JACK・
SON18)のCompli(:atedurinaryinfeetionの
傾 向 を示 した。
尿 中 排 泄 はSWEEDLERgeii)に
よ る と24時
な い し96%eが
排 泄 さ れ て い る,と
等12)は12時
間 に 各25%な
排 泄 をみ て
で18時
58.5%e及
で は12時
機 能 障 害 例 の2例
び40.6%の
尿 中 排 泄 率 を 示 し,尿
間に
間
中排泄
有 効 率
りは 良 い 成 績 で あ り,SWEEDLER等
catedurinaryinfeetion奮
い る 。 我 々 の 成 績 で は 腎 機 能 正 常 例 の2例
び93・3%,腎
38%eよ
間 に30%
い い,RABINNOVICH
い し38%の
姓と
の 間 に 見 られ た ほ ど密 接 な 関 連 は な い よ う
染 症18例(留
に 各24・1%及
持 つ て い るCloaea
の 株か らKM耐
上 のMICを
d1,58mgldlCr.Clearance各35.5ml/min,14.8ml/min
報 告 の よ う にCr'Clearanceの
変化は概
の 差 が 認 め られ て お
性markerを
UR-72及
討 は 急 務 とい うこ とに な る。
び,こ
変 化 と も考え
よるMICの
そ の傾 向 が 強 い とい う報 告 もあ る。18}
こ れ ら両 菌 に よ る 感 染 症 を 扱 う こ と が 多 い こ と を 考 え る
の 正 し い 評 価,検
よ るMICの
られ る。 本 剤 のinocUlumsizeに
して低 い とい わ れ てい る が4∼8倍
に,Ps・Proteus
に 対 し て も 強 い 抗 菌 力 を 示 す 点 は こ れ ら両 菌 に 共 に 有 効
な 薬 剤 が 今 日 な い と い う こ と,及
JULY1967
のCompli-
こつ い て の 改 善 率82.2%と
良 く一 致 した 成 績 で あ る。JAO等9)は
成 績 を検 討 しinvitro,invivo共
菌 種 別 に よ る臨 床
に 一 致 した 成 績 を 報
告 して い る。 我 々の 検 討 で は 菌 種 別 の 臨 床 成 績 は 少 数 例
で は あ るが,諸 家 の 報 告 と大 体 同 じ で あ る。 そ のMIC
率 が 他 家 の 報 告 よ り高 い 結 果 を 得 た 。 腎 機 能 不 良 例 の 尿
との 関 係 は概 ね 良 く一 致す るが 中 に はGM30μ91ml含
中 排 泄 は 正 常 例 に お け る 尿 中 排 泄 の1/2な
有d三sc感 受 性 の 株 に よ る もの で も菌 の 消 失 を み ず 投 与
い し1/3と
低
後Disc耐
濃 度 で 血 中濃 度 の蓄 積 傾 向 に一 致 して い る。
我 々 はGMの
臨 床 分 離 株 に 対 す る 抗 菌 力 をPs・Prot.
当 と思 わ れ た 。
を 中 心 と し て 測 定 した が,BARBER等13)はKlebsiella,
St.aureus,E・coli,Ps・Proteusの1順
と報 告 し て お り,そ
に 抗 菌 力 を 示 した
結 局 臨 床 成 績 の 総 括 と して は,各 種 尿 路 疾 患 を 基 礎 疾
の他 の 報告 例 で も だ い たい 同様 の結
患 と し,種 々泌 尿 器 科 的 手 術,ま た ネ ラ トソ留 色 な ど施 行
果 を 示 し て い る14・15・1%こ
に 対 す るinvitroの
性 を 示 した 例 もあ る。 これ は 耐 性 獲 得 とい う
よ りは 菌 株 の 変 動 に よ る耐 性 菌 の 出現 と考 え るほ うが 妥
中 に発 した 尿 路 感 染 症,し か も難 治 と され るPs・Prot・
れ ら の 報 告 に よ る とProteus
抗 菌 力 は 他 の 菌 株 よ り も 劣 る 。我 々
分 離 例 を 対 象 した 今 回 の 試 用 成 績 と しては 他 剤 に比 して
が 尿 路 感 染 症 か らの 臨 床 分 離株 に つ い て検 討 した成 績 で
み るべ き効 果 を 示 した とい う事 が 出来,更 に 今後o使 用 ・
はSt.auγeUS,PγotSUS属,Kiebsiella,E.coli,PS.の
検 討 が 期 待 され る。
感 受 性 を 示 し,諸
順 に.
家 の 報 告 と異 な つ た 成 績 を 示 した 。 即
ちWI-IITE等16)は4μ9/mlでProteus以
が 抑 制 さ れ,Proteusを
外 で は95%
抑 制 す る に は15Ptg/mSが
必要
だ と い い,SwEEDLER等n)も4μ/m1でE.coli97%,
Ps.92%,Proteus76%と
JAO等9)も
順 で あ つ た と い う。 我 々 はMACCENKEY培
replicamethodに
の み に 発 熱,頭 痛,下 痢 とい
は 全 例 に 殆 ん ど認 む べ ぎ
もの は な か つ た 。 この1例 は 両 側 水 腎 症 を呈 して両 側腎
痩 の お か れ て い る患 老 で 腎 機 能 は 軽 度 に 障 害 され て お り
い う成 績 を 出 し て い る 。ま た
抗 菌 力 はPs,Klebsillq,coli,Proteus属
副 作 用 に 関 して は,1例
う症 状 を み た が(症 例KS),他
の
地 を用 い て
よ り 測 定 を 行 な つ た が 他 の 成 績 と異
3日 間 投 与 期 間 中GM投
与 を 関 係 して発 熱,頭
痛,下 痢
を お こ して お り投 与 中止 と同 時 に 消失 し て い る点 よ り
GMに
よ る副 作 用 と考 え られ た 症 例 で あ る。JAO&
JAEsoNls},BRATYAN&LouRIAi些},SwEEDLER11,,
VOL. 15
BULGER等
NO. 4
CHEMOTHERAPY
の 報 告 に み られ るvestibulardamageは
られ な か つ た 。 そ の 他skinrughの
proteinuriaii},oliguriai4)等
389
604, 1963
J. O. KLEIN et al, Am. J. Med. Sci., 248 : 528-543, 1964
R. L. JAO & G. G. JACKSON, J. A. M. A. 189
123--128, 1964
J. BLACK et al. Antimicrob. Agents & Chemo. ,
138—.447, 1963
D. R. SWEEDLERet al., Antimicrob. Agents &
Chemo., 157-160, 1963
S. RABINOVICHet al, Antimicrob. Agents &
Chemo., 164-168, 1963
M. BARBER & P. M. WATERWORTH, Brit. Med.
J., 22 : 203--205, 1966
R. G. BRAYTON & D. B. LOURIA, Arch. Int.
Med., 114: 205--212, 1964
M. RUBENIS et al, Antimicrob.
Agents
&
Chemo., 153—.456, 1963
A. WHITE, Antimicrob.
Agents & Chemo.,
17-19, 1963
B. M. KAGAN et al, Antimicrob. Agents
&
Chemo., 517—'521, 1963
R. L. JAO & G. G. JACKSON, Antimicrob. Agents & Chemo., 148-152, 1963
み
8)
報 告12),transient
の 副 作 用 の 報 告 が あ る が,
9)
我 々 は い ず れ も 経 験 しな か つ た 。 腎 機 能 の ひ ど い 不 良 例
は な か つ た 点 か ら 我 々 の 用 い た1日80mg,投
1,040mg程
10)
与総量
度 で は 副 作 用 は 殆 ん ど な い と 考 え られ る 。
11)
本論 文 の 要 旨に 著 者 の ユ人新 島 が 日本 化学 療 法学 会第
9回 西 日 本 支 部 総 会 シ ン ポ ジ ウ ム に 於 て 報 告 し た。
文
1)
2)
3)
4)
5)
6)
7)
12)
献
13)
G. M. LUEDEMANN & B. C. BRODSKY, Antimicrob. Agents & Chemo., 116-424, 1963
M. J. WEINSTEIN, J. Med. Chem., 6: 463-464,
1963
J. P. ROSSELET et al., Antimicrob.
Agents &
Chemo., 14-16., 1963
M. J. WEINSTEIN et al.
Antimicrob. Agents
& Chemo., 1-7, 1963
E. M. ODEN et al, Antimicrob.
Agents
&
Chemo., 8-13, 1963
C. D. GRABER et al, Antimicrob.
Agents
&
Chemo., 161-163, 1963
R. J. BULGER et al, Ann. Int. Med., 59 593—
LABORATORY
HISAO
AND
TAKAYASU,
CLINICAL
TADAO
of Urology,
Faculty
YOJI
Department
15)
16)
17)
18)
STUDIES
NIIJIMA,
YASUO
Department
14)
of Urology,
ON
YOSHIRO
GENTAMICIN
TERAWAKI
and
HOSOI
of Medicine,
University
of Tokyo.
NISHIMURA
Atami
National
Hospital.
Absorption and urinary excretion of gentamicin (GM) were studied after 40 mg of GM administered
for normal human adults intramuscularly.
Mean plasma level reached to 4. 4 mcg/ml after 30 minutes and
then decreased gradually.
And 60-90% of the administered drug were excreted in urine within 18
hours. In the patients with poor kidney function, excretion of GM was disturbed and higher plasma
level was maintained for longer periods.
Several strains of Proteus species and Pseudomonas aeruginosa
isolated from urinary tracts were
tested for their susceptibility
to GM and many of them shown moderate sensitivity.
Especially,
almost all strains of Proteus species resistant
to 100 mcg/ml of kanamycin
and aminosidine were
inhibited by GM of 3. 12 mcg/m1 or less.
Clinically, GM were used for 18 cases of urinary tract infections caused mainly by Proteus or
Pseudomonas.
Fifteen cases of them showed favorable results clinically and bacteriologically.