多数の参照地震動群と構造物非線形 挙動を考慮した設計地震動波形の

構造物
防災
多数の参照地震動群と構造物非線形
挙動を考慮した設計地震動波形の合成
クトルやその他の各指標を最も満足する時刻歴波形を各参
照地震動群のウェーブレット係数を適切に重ね合わせるこ
とで評価する。本手法を用いることで,近傍に存在する複
坂井公俊 室野剛隆
数の構造物群に対して,同一の設計地震動 1 波による応答
値算定,性能照査のみで,適切な耐震設計が可能となる。
強震動予測手法により設計地震動を評価す
5
には,複数ケースの計算を実施することで,
複数の地震動波形を得ることができるが,こ
れら全てに対して構造物の照査を実施するこ
とは現実的ではない。しかし構造物の周期特
性や非線形程度によって,支配的になる地震
5
μ=1
1
0.5
各波形
平均
平均±標準偏差
合成結果
0.1
0.05
0.01
0.1
0.5
1
本検討では,多数の参照地震動群をもとに
して,構造物の非線形挙動の観点から適切な
0.1
0.05
0.5
等価固有周期 Teq (s)
1
等価固有周期 Teq (s)
応答塑性率 µ =1(弾性挙動)の場合
µ =6(非線形挙動)の場合
目標応答:全波形の平均
加速度(gal)
である。
μ=6
1
0.5
0.01
0.1
5
波は異なる可能性があり,複数の地震動波形
群の中から適切な 1 波を選択することも困難
所要降伏震度
る必要がある。この不確定性に配慮するため
所要降伏震度
る際には,断層破壊の不確定性に十分配慮す
1200
合成結果
時刻歴波形1波のみで
幅広い周期,じん性
に対する目標応答を
表現可能
0
-1200
0
5
10
15
20
25
時間 (s)
設計地震動 1 波を合成する手法の提案を行っ
た。具体的には,目標とする非線形応答スペ
図 所要降伏震度スペクトルに適合させた時刻歴波形
5