油ワイヤ放電加工機

特集「FA機器システム」
油ワイヤ放電加工機“MX600
油ワイヤ放電加工機“MX600”の開発
MX600”の開発
名古屋事業所
名古屋事業所
藤
藤田
田 薫
薫
那須
那須 祐児
祐児
要 旨
電子機器製品や自動車部品でますます製品の高精
性,省エネルギーの5つの項目をコンセプトとして,
度化が進み,使用される金型についてもより一層高
その中でも特に,油加工の弱点である生産性の向上,
い精度が要求されている。これまで三菱電機㈱のワ
加工の安定性を主眼において開発された。油加工専
イヤ放電加工機では,安全性や保守性にメリットの
用である仕上げ加工電源回路によって高速加工を実
ある水加工液を用い,高速加工と高精度加工を両立
現して生産性を高め,熱源・振動源の影響を排除し
させることに主眼をおいて製品開発を進めてきた。
た機械構造によって長時間加工でも安定した高精度
今回,長時間加工等の更なる市場要求に応えるため,
加工を実現した。
仕上げ面に優れ,腐食防止にも有効な,加工液に油
当社では,仕上げ加工性能を向上させるための電
を使用する新型油ワイヤ放電加工機MX600を開発し
源回路及び機械構造について,試作から量産化まで
た。
の製品開発に一貫して参画した。
MX600は,高生産性,高精度,加工の安定性,利便
フルキャビン仕様
標準仕様
電源の対地浮遊容量対策回路原理
振動源からの分離構造
MEEエンジニア59号