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松林公民館開館 30 周年記念誌
発刊にあたって
茅ヶ崎市立松林公民館
館長 遠藤 久美子
松林公民館は、昭和 58 年(1983 年)5 月 6 日市内で三番目の公民館として開館しまし
た。茅ヶ崎市の公民館は、松林地区の菱沼自治会館で、市社会教育課主催の市民教養講座「家
庭教育コース」を、一つの大きなきっかけとして、社会教育の総合施設である、公立公民館建
設の声が拡がったものです。都市化の進む地域で、社会や地域の学習課題を学ぶ場、仲間を作
り共に学ぶ場として求められたものです。昭和 53 年に、昭和 60 年までに公民館4館の建設
が市総合計画に位置づけられ、その後1館を加え、市民参加の建設小委員会を経て建設されま
した。
市内の公民館が開館 30 周年を次々に迎え、今年、松林公民館も開館 30 周年を迎えました。
ここに松林公民館開館 30 周年記念誌を発刊できますことを皆様と共にお祝いしたいと思いま
す。地域の学習の場、地域活動の場として支えていただいた公民館運営審議会、利用者協議会
の皆様、利用者の皆様、また歴代の館長、職員の方々に心から感謝申し上げます。
この記念誌は、公民館をきっかけに友に巡り会い、仲間たちに巡り会い、自分の生涯のテー
マ、志に巡り会い、喜びを知る人々の手によって編まれたものです。すでに平成 16 年3月に
20 周年記念誌が発刊されていることから、その後の 10 年を中心にまとめました。
この 10 年、前半は予約システムの導入、指定管理者制度の検討、新職員体制の検証と大き
く公民館を問う期間でした。
後半の5年間、松林公民館は、地域と公民館をつなぎ公民館の学びの成果を暮らしや地域に
還していく試みを探り、公民館事業やサークル活動とボランティア活動をつなぐ事業を実行委
員会など市民が主体的に参加する方法で実施してまいりました。その成果として、サークル活
動や個人の学びを社会化し、安定期でありながら閉塞感のあった活動に新たな充実感や達成感
を生み、次の活動の意欲へつないだ事例も見受けられます。
次世代を意識したこの動きは、今日、明日よりもう少し先の「未来の豊かさを紡いでいこう」
とする大人の学びの方向であり、戦後の公民館に求められた、30 数年前の茅ヶ崎の公民館建
設の動きが求めた、公民館の学びの具体的な事例として育っています。
今、公民館を巡る様々な状況の中で、茅ヶ崎市の公民館の一つとして、この開館 30 周年記
念誌を発刊できましたことを改めて感謝いたします。
地域のつながりの大切さが見直され、公民館の果たす役割や期待は大きくなりました。新た
な課題もありますが、今後も、地域の皆様や利用者の皆様と共に、集い、学び、つながり、一
つ一つ解決に向けて努力する公民館活動を創造してまいりたいと思います。
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