3-9.諸施設の検討と設定①/スポーツ施設 (1)多目的競技場 陸上競技のできる 400mトラックの大きさを基本とし、市の中核スポーツ施設として、市 レベルの陸上競技会やサッカー、野球、ソフトボール、ラグビー等の大会を開くことのでき る大きさを確保する。また、大会や各種イベントの観戦を想定してスタンドを整備する。夜 間の利用も考慮しナイター照明の設置を検討する。 サッカーは、JFA主催大会や国体等にも利用できるピッチサイズ 105m×68mを確保す る。野球は、硬式の公認野球場とするには広さが足りないため、学童対応の少年野球程度に 対応できる大きさを確保する。ソフトボールは、JSAの現行ルールである、女子 200 フィ ート(60.96m)以上、男子 225 フィート(68.58m)以上が2面配置できる空間を確保する。 このほか、各種の利用を想定しており、主な空間規模、実施可能競技は以下の通りとなる。 表 多目的競技場で利用可能な主な空間規模 利用種類 概 要 面数等 陸上競技 400mトラック+フィールド競技 1面 サッカー ピッチ 105m×68m 1面 少年サッカー 80m×50m(少年サッカー大会) 2面 野球 両翼 70m、中堅 85m(少年野球対応) 1面 ソフトボール ラグビ- 68.58mの単円(JSAの現行ルール) 2面 フィールドオブプレーとインゴールをあわせて 1面 144m以内×70m以内 グラウンドゴルフ 8ホール/コース、1コース 60m×40m程度 4コース また、グラウンドゴルフ以外に多目的広場を含め、実施可能なニュースポーツの一例を下 表に示す。 表 多目的競技場及び多目的広場で実施可能なニュースポーツ例 競技名 概 要 必要空間 競技人数 ピロポロ 安全性を重視したホッケー 25×10m 6vs6 ローンボウルズ ボールを転がし目標球に近づけるゲーム 35×5m 1vs1,4vs4 ペタンク 木製の目標球(ビュット)にいかにボールを近づ けるかを競うゲーム 15×4m 3 人/チーム スカイクロス 輪投げとゴルフをミックスしたようなスポーツ - 約 10 人/組 アルティメット フライングディスクを使ったバスケとアメフト をミックスしたようなスポーツ 100×37m 7vs7 ビーンボーリング 簡易なボーリング 10×0.9m 1vs1,2vs2,5vs5 スーパードッジボール 競技ドッジボールの一つ 20×10m 7vs7 タグラグビー タックルの代わりにタグを採用したラグビー 24×14m 5vs5 ※上記は一例であり、他にも様々な競技がある。 85 グラウンド スタンド 400m トラック 図 多目的競技場計画図 スタンドは、基本設計時の計画(階段スタンド 2,710 人、芝生スタンド 1,290 人)を踏襲 するものとする。 表 階段スタンド概要 項 目 規模 室構成 概 要 面数等 建築面積 286 ㎡ 延床面積(1階 266 ㎡、2階 54 ㎡) 320 ㎡ (1階)本部・会議室、更衣室、トイレ、器具庫、その他 (2階)トイレ、その他 86 1階平面図 2階平面図 断面図 図 階段スタンド計画図(基本設計より) 87 (2)多目的広場 様々な利用目的に活用できる広場として計画する。 多目的広場の大きさは、市レベルの学童以上の大会等ができる規模とする。また、近年競 技人口が増えているフットサル(ピッチサイズ 42m×25m程度)やグラウンドゴルフにも活 用する。面積的にはフットサル2面、グラウンドゴルフ8ホール×2コース程度は同時に利 用可能となる。 普段はレクリエーション利用が主となるが、土日祝日等においては、フットサルやグラウ ンドゴルフ及び野球の市内大会程度の開催を考慮する。 また、南西部の落ち着いた場所には、遊具広場を設け、競技スポーツや軽スポーツを行う 対象になりにくい幼児や小学生等のニーズにも対応した空間とする。 フットサル グラウンドゴルフ 遊具広場 図 多目的広場計画図 88 (3)テニスコート コートの面数については、各種大会利用も想定し、できるだけ多く確保できればよいが、 他の施設とのバランスや敷地条件から、本計画案で最大限となる6面を確保することとする。 サーフェースは、市レベルの大会やレクリエーション利用、軟式及び硬式両方での利用を 考慮して砂入り人工芝のコートとし、国体等でも利用可能なコートサイズとする。 利用者の利便性に配慮し、トイレや更衣室を備えたクラブハウスを配置する。クラブハウ スには、会議スペースを設け、大会開催時には本部席として利用できるようにする。 また、夜間の利用も考慮しナイター照明の設置を検討する。 クラブハウス 中池 テニスコート 駐車場 スタンド(高低差利用) 図 表 テニスコート計画図 テニスコート・クラブハウス概要 項 目 規模 室構成 概 要 面数等 建築面積 364 ㎡ 延床面積(平屋建て) 234 ㎡ 会議室(本部席)、更衣室、トイレ、その他 89 平面図 立面図 断面図 図 テニスコート・クラブハウス計画図(基本設計より) 90 (4)武道館 市における武道活動の中核施設として、本格的な競技にも対応できる施設として計画する。 現在、市内で活動している空手道、剣道、柔道、少林寺拳法、合気道、弓道を対象とする。 また、武道以外にニュースポーツや体操、卓球など、多目的に利用できるような施設とし、 利用率の高い施設を目指す。 武道館前には、駐車場及び休養やウォーミングアップのための広場を設ける。 広場 武道館 駐車場 図 表 武道館配置図 武道館概要 項 目 規模 室構成 概 要 面数等 建築面積 1,325 ㎡ 延床面積(1階 1,320 ㎡、2階 256 ㎡) 1,576 ㎡ (1階)本部席、会議室、医務室、ホール、武道場、器具庫、 トイレ、更衣室、その他 (2階)射場、巻わら室、トイレ、その他 91 1階平面図 2階平面図 図 武道館平面図(基本設計より) 92 立面図 断面図 図 武道館立面図、断面図(基本設計より) 93 (5)プール 市内にある既存の総合プールには、50mプール(9コース)、流水プール、滝プール(幼児 用)、スライダープール(長短5コース)がある。 周辺自治体で屋内温水プールを整備しているのは、奈良県のまほろば健康パークと大和高 田市、大和郡山市の3ヶ所のみとなっており、市内では民営で3ヶ所あるものの、下田駅、 五位堂駅、真美ヶ丘など市域の南東部に集中している状況にある。 そのため、新しく整備するプールは、近年のニーズに合わせ、屋外に 50mプールと幼児プ ール、屋内に 25mプールを整備し、1年間を通じて利用できる施設とする。 プールに併設した建築施設としては、事務室、更衣室、トイレ等を備えた約 500 ㎡程度の クラブハウス(プール管理棟)を整備する。また、プール内には日よけ及び休憩のための四 阿や芝生広場も設置する。 トイレ 幼児用プール 屋内温水プール (25m) 四阿・芝生広場 身障者用駐車場 バス停 50mプール 芝生広場 プール配置図 94 (6)軽スポーツ施設 本公園では、いつでもどこでも気軽にスポーツを楽しむことができる、ということを重要 視していることから、定められたところだけでスポーツをするのではなく、小空間があれば 何らかのスポーツができるように、そのきっかけとなる装置を整備する。 これらについては、以下のように考える。 ・軽スポーツへの参加を誘発しやすいように、比較的利用しやすい所での配置を基本と する。 ・園路広場や駐車場の一部の有効利用を図る。 ・園路を使ったジョギングコースの設定を行う。 ・平坦な大面積を要する軽スポーツ施設は、多目的競技場などの大空間を利用する。 また、小空間で装置を使って行う軽スポーツの例としては以下のようなものがある。 表 小空間で実施可能な、装置を使った軽スポーツの例 軽スポーツ名 概 要 想定箇所 壁打ちテニス 舗装された平坦地の一部に壁を設置 建物周り、駐車場 ストリートバスケ 舗装された平坦地の一部にゴールを設置 建物周り、駐車場 ジョギングコース 公園全体を使って複数のコースを設定 園路 ボルダリング 建物の壁の一部を利用して設置 管理棟、武道館 壁打ちテニス:光明池緑地/和泉市 HP ストリートバスケ:今川公園/横浜市 HP ジョギングコース:小山総合公園/とちぎなび 95 ボルダリング:宮下公園/渋谷区 HP (7)健康づくり施設 健康づくり施設は、遊びや休憩など、日常の行動の中で、市民の健康につながることを意 図して設置する施設として整備する。 施設内容としては、その効用に幅を持たせるため、気軽な日常の活動の中で健康づくりが できる施設と、意図して健康を増幅する専門的な施設によって構成する。 施設整備にあたっては、気軽さの中で活動できるよう日常性に配慮し、次のように考える。 ・日常の活動の中で健康づくりに寄与する施設は、日常的に利用できるよう、園路広場 など、最も普段利用しやすいところを中心に設置する。 ・また、豊富な自然環境を生かして、自然の中で遊びながら健康づくりができる装置も あわせて設置する。 ・専門的な健康づくり施設は、トレーニング室として専門の器具を配置することによっ て、効果を最大に発揮できるように考える。また配置としては、日常利用がしやすい よう管理棟に併設する。 施設内容としては以下のようなものが考えられる。 表 健康づくり施設の例 施設種類 フィットネス施設 概 要 想定箇所 様々な健康増進に繋がる機能のある健康器 園路沿い 具を園路に沿って配置。 アスレチックコース 緑に包まれた環境で、自己の体力・危険に対 自然の森 する判断力・難関へのチャレンジ精神・物事 に対する創造性・仲間たちとの協調性など、 心身ともに健康を支援する施設とする。 トレーニング室 トレーニング室は、器具を使って、より専門 管理棟 的に、より具体的な目的を持って健康増進を 図る施設として設置する。 フィットネス器具例 アスレチックコース位置 96 トレーニング室:小平市 HP
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