2015 年3月3日 神奈川県知事 黒岩祐治 様 神奈川県 2014 年度一般会計補正予算(その2)に対する申し入れ 平和で明るい神奈川県政をつくる会 代表委員 岡本 一 日ごろから県民生活の向上のために尽力されていることに敬意を表しします。 県は 2 月 26 日、総額 70 億 2300 万円を増額する 2014 年度一般会計 2 月補正予算案を県 議会に追加提案しました。 このうち地方創生交付金を原資とする事業は 45 億 7900 万円あまりです。その事業をみ ると、観光消費拡大事業として「旅行代理店が神奈川ならではの旅行商品を企画し、代金 を半額で販売」 「ふるさと旅行券(1 万円)を 5 千円で販売」 「お土産店などで使えるお楽しみ クーポン券を3割引で販売」など、その場限りの消費に終わり消費拡大に結びつかないお 粗末な事業が並んでいます。政府の掲げる目標でさえ「消費拡大」や「就業・創業支援」とい っているにもかかわらず、県の施策はこれにほど遠いものです。 もちろん、県内観光産業の振興も必要ですが、これが継続的に発展していくためには、 県内事業所の 90%以上を占め、経済を支えている中小・小規模企業や商店の「なりわい」を 継続できるようにし、その上で地域循環型の経済をつくってこそ実現できます。 今、町工場や商店は、「生産設備が壊れたら修理代が捻出できないから廃業」「商品陳列 の冷蔵庫が壊れたらもう続けられない」などいつまで操業できるか、商売を続けられるか、 明日への不安の中で必死に商売を継続しています。これらの県民を応援していくためにこ そ地方創生交付金があるのではないでしょうか。小規模企業振興法や中小企業活性化推進 条例を活かした施策を求めます。 またこの交付金は、子どもの多い家庭への子育て支援や低所得者向けの冬場の灯油代補 助なども想定していますが、残念ながら補正予算の中には、そうした事業は見当たりませ ん。さらに、 「未病」については触れられているものの、すでに病気になり経済的理由から 病院に行けない県民に対する事業も見当たりません。 この交付金が「2015 年 4 月の統一地方選をにらんで新年度予算案を待たずに、前倒しで 経済対策に盛り込んだ」として、経済対策としての効果を疑問視する見方もでています。 県は、一時しのぎの消費ではなく消費拡大につながる事業や、中小・小規模企業のなりわい 継続のための事業=循環型地域経済の活性化につながる事業を進めるべきあり、抜本的な 予算の組み換えを求めます。 連絡先 平和で明るい神奈川県政をつくる会 事務局長 高橋 輝雄 政策担当 杉田 厚 〒221-0823 横浜市神奈川区二ッ谷町 1-11 神商連会館3階 tel 045-328-3550 fax 045-328-3552
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