テスコが電力中央研究所に X 線 CT 装置デジタルラジオグラフィシステム

2015 年 3 月 9 日
テスコが電力中央研究所に X 線 CT 装置デジタルラジオグラフィシステムを納入
~軽水炉安全性高度化のための燃料集合体内の冷却状況可視化研究に活用~
丸紅情報システムズ株式会社(略称:エムシス/MSYS 本社:東京都渋谷区 社長:伊吹 洋二)が 100%出資する事業会社で、
工業用 X 線装置・非破壊検査装置の販売を行うテスコ株式会社(本社:神奈川県横浜市 社長:新田 友司 以下、テスコ)は、
一般財団法人 電力中央研究所(本部:東京都千代田区 理事長:各務 正博 以下、電力中央研究所)の横須賀地区に X
線 CT 装置デジタルラジオグラフィ(*1)システムを納入しました。
今回納入した X 線 CT 装置デジタルラジオグラフィシステムは、米バリアン メディカル システムズ(Varian Medical Systems,
Inc. President and CEO:Dow R. Wilson)社製 超高出力 X 線 CT/DR システム(*2)に、リアルタイムラジオグラフィ機能(*3)
を追加カスタマイズしたものです。
電力中央研究所では、電気事業や社会における課題解決に向け、エネルギーや環境に関わるさまざまな研究開発を行って
います。このうち原子力の研究分野において、原子力発電所の原子炉圧力容器内にある燃料集合体内の冷却水の流動状
況を模擬し、その状況を精緻に把握することができる実験設備の導入を検討していました。密集した模擬燃料集合体の内部
の冷却水流動状況を可視化するには、複雑な構造体の内部を透過する能力をもつ高出力 X 線システムが有力であり、テスコ
とバリアン メディカル システムズは協力して電力中央研究所のご要望に応え、カスタマイズにより最適化した超高出力 X 線
CT/DR システムを開発しました。
本システムは、燃料棒の実長と同寸の模擬燃料の全長にわたり、液膜の形成や露出を三次元で観察し、冷却状態を把握す
ることのできる世界初のシステムです。具体的には、模擬燃料集合体の周囲を X 線源と検出器が回転し、また上下動してデ
ータを取得することで内部を可視化できることから、今後は電力中央研究所における軽水炉模擬燃料冷却限界実験設備の
一部として原子炉内流動を模擬した実験設備で冷却水流動状況の把握に活用され、それらを通じて評価手法の精緻化が図
られることにより、軽水炉の安全性高度化に役立てられていきます。
MSYS およびテスコは、これまで自動車・家電・重工業などの製造業に向けて、製品の高品質化を支援する様々な測定・検査
ソリューションを提供してきました。今後も MSYS とテスコは、ご要望にお応えする最先端のソリューションを提供し、お客様の
事業・研究に貢献していきます。
<システム外観>
<軽水炉模擬燃料冷却限界実験設備 イメージ図>
<CT 原理図>
<リアルタイムラジオグラフィ原理図>
リアルタイム ・ ラジオグラフィ原理図
試験体
試験体
上下移動
回転
上下移動
検出器
X 線
ビーム
検出器
X 線
ビーム
回転
回転
加速器
上下移動
加速器
上下移動
(*1)試験体を透過した放射線の量をデジタル化した電気信号として取り出し,画像化する方法。
(*2)加速器とライン検出器(1 次元)が同時に試験体周囲を回転しながら試験体の透過データ(1 次元)を取得し、360 度分のデータ
を再構成して1断面を構築する。(CT:コンピューテッド トモグラフィ)
(*3)加速器とエリア検出器(2 次元)により、試験体の透過データ(2 次元)をリアルタイムに取得、表示。加速器と検出器が同時に上
下・回転移動し、任意の高さ回転位置での撮影が可能。
【テスコについて】
テスコは、非破壊試験(NDT)の各手法のトレーニングを主体に関連の技術開発、コンサルティングなど非破壊試験のソフトウ
エア全般のご要求にお応えするべく 1975 年に設立された技術提供会社です。設立以来、非破壊試験のスペシャリストとして
広く国内外に多くの実績を重ねてきました。テスコは、常にユニークでインターナショナルな技術の提供をめざしています。
ホームページ: http://www.tesco-ndt.co.jp/
【丸紅情報システムズについて】
丸紅情報システムズは、最先端 IT を駆使した付加価値の高いソリューションやサービスを、お客様視点で提供するソリューシ
ョンプロバイダです。製造・流通・サービス・小売・金融業を中心とする様々な業界の知見と高度な提案力と、グローバルな視
点からお客様の差別化に貢献する最先端技術やそれを活用した新しいソリューションの開発力が当社の強みです。ソリュー
ションや製品、サービスを通じて、お客様の期待を超える新しい「価値」の創出でお客様のビジネスを支援します。
ホームページ: http://www.marubeni-sys.com/
<お問い合わせ先>
丸紅情報システムズ株式会社
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷 3-12-18 渋谷南東急ビル
広報・業務推進部(プレス関係者窓口)
電話:03-5778-8885 ファックス:03-5778-8999
<製品に関するお問い合わせ>
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