立花中学校スクール・カウンセラー便り平成２７年２月生徒のみなさん文責：黒木宏二 (立花中スクール・カウンセラー、臨床心理士 ) ♪ 「笑顔は楽しいときだけ？」みなさん、お元気ですか？スクール・カウンセラーの黒木宏二です。人の心とは、不思議なものです。表情を変えるだけで、物事のとらえ方や気持ちのありようが変わってきます。今月は、そんなお話を書いてみたいと思います。心理学の有名な実験に、こういうものがあります。とても怖い映画を、実験に参加してくれた大勢の人に観てもらいます。観てもらう時に、ふつうに観てもらうやり方と、口を笑った形に「ニッ」としてもらい、その口に割り箸 (わりばし) をはさんで「ニッ」とした口の形を固定したまま映画を観てもらうやり方、その二通りのやり方で観てもらいます。そして、感じられる怖さがどうなるかを比べました。その結果、ほとんどの人は、「ニッ」としていた場合の方が怖くなかったと報告しました。つまり、笑った表情を作るだけで、怖さが減ったのです。このようなことは、ふだんの生活の中でも簡単に体験できます。例えば、あなたが、腕立てふせをするとしましょう。あなたの限界が３０回だとしたら、(１)普通にやってみる、(２)苦しくなってくる２７回目あたりからニッコリと笑顔を作ってやってみる、(３)２７回目あたりから「もうダメだ」という感じの苦しそうな表情を作ってやってみる、の３通りを試してください。おそらく全然違うと思います。ふつうにやるといつも通りだと思いますが、ニッコリした時は、心によゆうが出て、いつもより１、２回は多くできるかもしれません。苦しそうな表情をした時は、つかれがいつもよりよけいに感じられて、ひょっとしたら２９回ぐらいで限界になるかもしれません。そこまで回数にはっきりと出ない人もいるかもしれませんが、その時のきつさ、苦しさのていどが違うということは、しっかりと感じられると思います。ホントかな？そんなに違うかな？と思った人は、ぜひ試してください。そしてまた、日常の中で、「つらいなあ」「こまったなあ」という時に、ちょっと試しにニッコリとしてみましょう。少し気持ちが楽になり、前向きに考えるよゆうが出てきますよ。カウンセラーは、毎週火曜日の午前中に来ています。みなさんの相談を待っています。スクール・カウンセラー便り保護者の皆様親子で肩もみスクール・カウンセラーの黒木宏二です。平素より、保護者の皆様方には、スクール・カウンセリングへの深いご理解、ご関心を頂いておりますことに、心より感謝申し上げます。つい先日、年が明けたばかり、というような感覚でいましたが、気がつくともう二月。月日が経つのは早いものですね。忙しい毎日が続きますが、そんな中でも、日々の生活で、ホッとする時間をもつことはとても大切だと思います。そこで、今月のお便りは、親子でそんな時間をもつ際の参考にしていただきたいことについて書いてみました。 ■ 親子で肩もみということで、私からのお勧めは、「親子で肩もみ」です。親子でかわりばんこに肩もみをするのです。 ■ 緊張をほぐす、それを話題にする親御さんが子どもの肩をもんであげれば、その時の子どもの心の状態を、身体の状態から知ることができます。ストレスは「緊張」という形で、身体に表れます。緊張は、筋肉の堅さ、特に肩の筋肉の堅さとして表れやすいものです。大人と違い、子どもは「同じ姿勢のしすぎ」とか「運動不足」とかいうのは少ないですから、心の状態がそのまま身体の状態に表れている場合が多いです。肩をもみながら、いつもとは違う堅さを感じたとき、その肩をほぐしてあげれば、身体が楽になります。そして、それは、心のリラックスにもつながります。身体が楽になると、心も楽になるのです。また、そのときに、「今日はカタいね」と言ってあげると、それが胸の内を話し合うきっかけにもなります。親御さんに気持ちを話せると、心はさらに楽になります。 ■ もちろん逆も親御さんも子どもにしてもらってください。気持ちいいものですよね。 ■ 心も身体もぽかぽかにつらかったり、さみしかったりするときに手を握ってもらえると、すごく安心します。身体のふれあいは、人の心を芯から安心させてくれるものです。そういった意味からも、肩もみはお勧めです。特に何もないと(もちろんそれが一番いいのですが)、育っていくにつれ、少しずつ身体のふれあいの機会が減ってきますが、肩もみだとやりやすいと思います。そんな感じで、安心して、リラックスすると、血のめぐりもよくなり、心だけでなく、身体もぽかぽかしてきます。寒い季節には、ぴったりです。相談は予約制になっております。ご希望される方は、荒木先生 (養護教諭 )にご連絡ください。立花中学校 ℡ 37-0041