2015 年(平成 26 年)3 月 1 日 会員各位 第 103 回 Klub Zukunft 月例会 -歴史・文化に親しむ会- まだまだ寒い日は続きますが、時折見せる陽光に春を感じる時もあります。 さて、日本では仏教受容後、7世紀後半から8世紀初め迄、いわゆる白鳳時代に仏教寺院の建 設ラッシュの時代が到来しました。これらの寺院は一般に古代寺院と云われ、当時は全国に約700 ヵ寺以上あったと云うことです。その背景には日本の古代国家建設に古代寺院が大きな役割を果 たしていたと云うことが云えるようです。 都以外の地方では、一般の民の多くは板ぶきや草ぶきの家で生活している訳ですから、村の中 にそびえ立つ瓦ぶき屋根の寺院は特別な建物で、それを建立した豪族の権勢をはっきり明示的に 主張するに充分な輝きをもっていた様です。お寺の造営と経営には、勿論、莫大な費用がかかりま すので当然豊かな経済力が必要ですが、同時に寺院を建設する為の技術や、仏教教義を理解し、 宗教行事を行うノウハウも必要でした。つまり、中央からのハード・ソフト両面にわたる支援がなけ れば成り立ちません。言いかえると地方豪族にとって古代寺院を造営し経営する事は自身の経済 力と同時に中央との結び付きをも誇示する手段だった様です。また、他方、中央政権はこの様に地 方支配の方式を確立しようとしました。 今月度講師の京都大学の上原真人教授から、「古代の山寺には、国境に立地する例が少なくな い。その意味を、古代における国境の機能や維持管理主体を検討することで説明し、平安仏教成 立以前の「初期山寺」造営を推進した人物として、藤原武智麻呂の存在をクローズ・アップする」と云 うお話を頂きます。尚、藤原武智麻呂(680~737)とは藤原不比等の長男で飛鳥時代から奈良時代 前期にかけて活躍した藤原南家の祖となった人です。皆様のご参加をお待ちしています。 ◆ 日 時: 2015 年 3 月 25 日(水曜日)18:00~20:00 ◆ 場 所: 梅田エステート・ビル5階会議室 (添付 PDF の地図をご参照下さい。) ◆ テーマ: 「国境の山寺」 ◆ 講 師: 上原 真人様(うえはら まひと)様 (京都大学教授) ◆ 参加料: 正会員; 500 円 / 賛助会員&一般; 1,000 円 ◆ 月例会への参加は Klub Zukunft のホームページからお申し込み下さい。 http://klubzukunft.com/ ◆ 尚、月例会終了後、懇親会を開催しますので、合わせてご参加下さい。(但し、会費は実費) 以上
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