PDF版 - 三井住友アセットマネジメント

(No.2,080)〈マーケットレポートNo.4,048〉
2015年2月26日
最近の指標から見るインド経済(2015年2月)
利下げやインフラ投資により、景気は底堅い推移へ
8
鉱工業生産指数と製造業PMI
(%)
(ポイント)
56
生産は前年比プラスを維持
貿易赤字は縮小傾向
■2014年12月の鉱工業生産指数は、企業景況感
の改善基調などを受け前年比プラスを維持しま
した。企業景況感の改善は原油安などによる物
価の落ち着きや経済構造改革への期待が要因
と見られます。
■2015年1月の貿易収支は、原油安などにより輸
入が減少したことなどから、赤字額が2カ月連続
で縮小しました。
物価上昇率は低位
2月会合で政策金利は据え置き
■ 2015 年 1 月の 消 費者 物 価 指 数は 前 年同月 比
+5.1%となり、インド準備銀行(中銀、以下RBI)
の2015年1月の目標+8.0%を下回りました。
■RBIは、2月の定例会合で政策金利(レポレート)
を7.75%に据え置きました。1月15日の緊急利下
げ後、物価などの情勢に大きな変化がなかった
ことが据え置きの理由です。
4
53
0
50
▲4
47
鉱工業生産指数(前年同月比、左軸)
製造業PMI(右軸)
▲8
12/12
44
13/6
13/12
14/6
14/12
(注)鉱工業生産指数は2012年12月~2014年12月。
(年/月)
製造業PMIは2012年12月~2015年1月。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
12
(前年同月比、%)
消費者物価指数
10
15/1
8%
8
16/1
6%
6
4
2
消費者物価指数(総合)
同物価目標
13/1
14/1
15/1
16/1 (年/月)
(注)データ期間は2013年1月~2015年1月。
2015年1月は新ベースの消費者物価指数(基準年と品目変更)。
物価目標はインド準備銀行(RBI)による。
(出所)Bloomberg L.P.、RBIのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
利下げの継続、投資・輸出の拡大を支えに景気は底堅く推移する見込み
■物価上昇率は、原油・資源価格の下落などから、 フラ整備への投資拡大が見込まれます。世界経
RBIの2016年1月目標の+6%に近づくと予想さ
済の回復による輸出拡大も期待され、「モディノミ
れます。物価安定などにより、政策金利の下げ
クス」の進展により、景気は底堅く推移する見通
余地が生じており、市場では複数回の利下げが
しです。
行われるとの見方が強まっています。
■景気の底堅さを背景に、財政健全化の進展は国
■2月28日に発表予定の2015年度(2015年4月~
債の信用力を高めると見られ、中長期的にもル
2016年3月)予算案では、財政赤字の縮小とイン
ピーは底堅く推移すると期待されます。
2015年02月26日 インドの「国家予算案」は28日発表(インド)
2015年02月16日 「モディ政権」、地方選敗北も無風(インド)
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