(1)広尾海上保安署

資 料 6-2(1)
官庁営繕事業
事後評価結果準備書
説明資料
広尾海上保安署
平成26年度
北海道開発局
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目
次
1.事業の概要
(1)施設概要 ·················································· 1
(2)事業化の背景 ············································ 2
(3)老朽、狭隘 ··············································· 3
(4)立地状況 ················································· 4
2.費用対効果分析の算定基礎となった要因の変化
(1)事業計画の必要性 ·········································· 5
(2)事業計画の合理性 ········································· 6
3.効果の発現状況
(1)供用開始後の効果の発現状況の確認 ····················· 7
(2)政策に基づく付加機能の評価(B2) ························ 8
(3)効果の発現状況【参考】 ·································· 11
4.事業実施による環境の変化 ····························· 13
5.対応方針(案)
(1)今後の事後評価の必要性 ·································· 13
(2)改善措置の必要性 ········································ 13
(3)同種事業の計画・調査のあり方や
事業評価手法の見直しの必要性 ························ 13
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1.事業の概要
(1)施設概要
①施設名称
広尾海上保安署
②建設場所
広尾郡広尾町並木通東1丁目 12-1
③敷地面積
999 ㎡
④構造規模
鉄筋コンクリート造 地上2階建
⑤事業期間
平成22年度~平成23年度
⑥総事業費
約2.9億円(設計、監理費含)
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延面積:752 ㎡
1.事業の概要
(2)事業化の背景
広尾海上保安署は、十勝及びえりも海域において操業する漁船や航行
する船舶の安全と海難救助並びに地域防災上重要な拠点施設であるが、
昭和41年の庁舎建築後、経年による老朽化が進んでおり、狭あいについ
ても著しく、署員全体の会議や訓練等を町の施設で実施しなくてはならない
状況にある等、業務に支障を来していた。
また、敷地は津波浸水区域内であり、平成 15 年の十勝沖地震には津波
による浸水被害があるなど、立地条件の不良が生じていた。このような状
況を解消するために、港への視界を確保しつつ津波の影響を受けない敷地
に新たな庁舎を整備することが必要となった。
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1.事業の概要
(3)老朽、狭隘
旧
広尾海上保安署
昭和 41 年築
老朽
外観
外壁の損傷
内壁クラック
天井漏水跡
狭隘
旧倉庫の狭隘
旧事務室内の狭隘
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1.事業の概要
(4)立地状況
新庁舎
高台移転
平成 15 年度十勝沖地震における
十勝港の津波状況
(旧庁舎事務室から撮影)
旧庁舎
旧
広尾海上保安署
広尾海上保安署
堤防からの眺望
堤防からの眺望
旧庁舎からの眺望
新庁舎からの眺望
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2.費用対効果分析の算定基礎となった要因の変化
(1)事業計画の必要性
事業計画の必要性については、「事業計画の必要性に関する評価指
標」に基づき評点を算出すると以下の通りとなる。
新規事業採択時以降、必要性に影響を与えるような要因の変化が無い
ため、評点の増減は無い。
■事業計画の必要性に関する評価指標の確認
107点 ≧ 100点
→ 事業計画の必要性に変化は無いことを確認
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2.費用対効果分析の算定基礎となった要因の変化
(2)事業計画の合理性
事業計画の合理性評価については、事業案(移転・建替え)と同等の
性能を確保できる代替案(増築)との比較を行った。
約 4.9 億円 ≧ 約 4.7 億円
→
100点
→
事業の合理性に変化はないことを確認
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3.効果の発現状況
(1)供用開始後の効果の発現状況の確認
位置、規模、構造の各項目から、業務を行うための基本機能(B1)及び政策
に基づく付加機能(B2)の評価項目にて確認した。
121点 ≧ 100点
社会性、環境保全性及び機能性(B2)の内訳
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→
効果の発現を確認
3.効果の発現状況
■環境保全性
今回事業における該当項目
外断熱による負荷低減
外断熱(概念図)
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3.効果の発現状況
■機能性
今回事業における該当項目
今回事業における整備一例
多様な人が利用可能
手すり
身障者用
駐車場
身障者用駐車場と
敷地内通路
多目的便所
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階段
3.効果の発現状況
■経済性
今回事業における該当項目
将来模様替えに配慮
事務室:模様替えに配慮した階高を確保
設備機器メンテナンス・更新が容易
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3.効果の発現状況
(3)効果の発現状況【参考】
(a)顧客満足度調査(CS 調査)
平成 25 年に実施したCS調査の結果では、職員及び一般利用者の評価は概ね良
好であり、近年調査を実施した道内全施設の平均値に比べても全般的に同等以上
の評価であった。
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3.効果の発現状況
(b)建築環境総合性能評価システム(CASBEE)
C A S B E E と は ( Comprehensive Assessment
System Built Environment Efficiency)の略で、建物
などを環境性能で総合評価し格付けする手法であ
る。施設内などの快適性や景観への配慮なども含
めた建物の品質と、環境負荷を総合的に評価する。
広尾海上保安署はQ=57、L=28 となり、
BEE値=2.0(A ランク:大変良い)となっている。
S:素晴らしい
A:大変良い
B+:良い
B-:やや劣る
C:劣る
(C)木材促進利用
平成 22 年に「公共建築物における木材利用の促進に関する法律」の施行により官
庁営繕事業は木材利用促進の取り組みを実施しており、広尾海上保安署では内装
の一部に木質化を実施している。
内装の木質化
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4.事業実施による環境の変化
環境負荷低減への取組みやCASBEE評価の結果から特に問題はない。
5.対応方針(案)
(1)今後の事後評価の必要性
事業の効果は十分に発現していることから、今後の事後評価の必要
性はない。
(2)改善措置の必要性
事業の効果は十分に発現していることから、改善措置の必要性はな
い。
なお、今後経年による劣化度合いや、エネルギー使用量などについて
定期的な実態調査を行い、利便性や業務能率の低下等を招くことのな
いよう、保全指導や適切な改修等のフォローアップを実施していく。
(3)同種事業の計画・調査のあり方や事業評価手法の見直しの必要性
現時点で見直しの必要性はない。なお、事業評価手法については引き
続き評価の客観化に努めるとともに、必要に応じて適宜見直しを進め
る。
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