フィリピン・セブ市長特別賞の受賞について

平成27年2月25日
環境局環境国際戦略室
アジア低炭素化センター
フィリピン・セブ市長特別賞の受賞について
本市の、これまでのフィリピン・セブ市に対する環境の国際貢献が高く評価さ
れ、昨日、セブ市長特別賞(Mayor's Special Award)を受賞しました。
過去、セブ市が市長特別賞を授与した海外の都市は、セブ市の姉妹都市である
オランダ・ハーレマーメール市と、ベルギー・コルトレイク市の2都市のみです。
今回、セブ市が、姉妹都市以外、またヨーロッパ以外の都市に授与するのは初
めてのことで、また、本市にとっても、長年にわたる環境の国際貢献に対し、過
去、OECD などの国際機関から賞を授与されたことはありましたが、海外の都市
から授与されたのは初めてです。
■【受賞名称】 第78回フィリピン・セブ市憲章記念日におけるセブ市長特別賞
【式典概要】
◇日 時
平成27年2月24日(火)18:00
◇場 所
フィリピン・セブ市内 マルコポーロプラザホテル
■ これまでの本市とフィリピン・セブ市との交流経緯
本市は1997年(平成9年)にアジア環境協力都市会議の開催によりアジア環境
協力都市ネットワークを形成して以来、セブ市とは約20年間近く技術者の派遣及び
研修員の受入をはじめとした環境分野における様々な協力関係を構築してきました。
特に近年では、本市にて展開している小型家電リサイクル事業のスキームをセブ市
に導入し、セブ市役所、セブ市商工会議所の協力のもとに回収ボックスの設置やキャ
ンペーン回収を実施しています。
【お問い合わせ先】
環境局環境国際戦略室 アジア低炭素化センター
担当課長:長濱、担当係長:園(その)℡:662−4020
フィリピンセブ島
■フィリピン中部のビサヤ諸島にある島で、南北 225km にわたって細長い島。面積は 4,422km2。
※ 福岡県 4,971km2、北九州市 486.8km2
■セブ市が州都で、面積は 326Km2、人口は 87 万人(フィリピンでは第 5 位)
。マンダウエ市、ラ
プラプ市、タリサイ市等を合わせて「メトロセブ」と呼ばれており、人口は 300 万人となり「メ
トロマニラ」に次ぐ、フィリピン第 2 の都市圏。
フィリピンの地図の枠内をクリックすると各地の詳フィリピンの地図の枠内をクリックすると各地の詳細
■セブ市は国際線・国内線とも航空路線の重要なハブで、観光業が盛んなほか、コールセンター業
地図にリンクします。 フラッシュ版で見る 細地図にリンクします。 フラッシュ版で見る
務、ソフトウェア製作及び電気電子機器産業の集積地である。
レイテ島
セブ島
ネグロス島
セブ市
ボホール島
セブ島
フィリピン・メトロセブ地域における協力事業一覧
これまでの取り組み
年度
H11
∼
H20
内
容
【JICA 受託】
国際研修コース「フィリピン都市及び産業における環境管理・環境対処能力向上」
→ セブ市職員、天然資源環境省職員、民間企業を招聘しての研修を実施
【JICA 補助・北九州市受託】セブに専門家を派遣(2 名:CP 導入、環境分析)
人材育成・環境国際協力時代
→ セブ市内民間企業(食品・食器製造工場)に環境配慮型生産工程の指導を実施
H13
【イオン環境財団助成】市民参加によるブツアノン川清掃(400 名)
→ 北九州市民(10 名)も参加して、セブ市内を流れるブツアノン川の清掃を実施
【CLAIR(自治体国際化協会(総務省主管))事業】研修員受け入れ(1 名)
→ 天然資源環境省セブ地域担当職員を研修生として半年間受入
【JICA 補助・北九州市受託】草の根技術協力事業
セブに専門家を派遣(3 名:廃棄物行政、CP 導入、環境分析)
→ セブ市職員を対象に廃棄物行政を、民間企業(食品・食器製造工場)には環境配
H14
慮型生産工程の指導を実施
【JBIC 補助・北九州市受託】セブ企業に専門家を派遣(2 名:CP 導入、河川関連)
→ セブ市にて河川環境管理に関するワークショップ開催
【地球環境基金】メトロセブ地域における大気環境簡易測定法の普及
→ 本市職員が専門家としてセブで大気環境簡易測定法(SOx・NOx)の指導を実施
H15
【北九州市】ゴミ収集車譲渡
→ 本市使用していた中古ゴミ収集車をセブ市へ譲渡
【イオン環境財団助成】
植林事業と環境啓発セミナーを地元環境 NGO(PCAPI-7)と協働で実施
H17
∼
H20
資源循環社会
構築時代
H22
∼
H24
年
植林事業
度
環境啓発セミナー
H17
セブ・ブツアノン河岸
250 名
80 名
H18
セブ・グアダルーペ河岸
100 名
105 名
H19
セブ・ポングオルシブガイ地区
100 名
100 名
H20
セブ・ブヒサン貯水池周辺
150 名
120 名
【地球環境基金】メトロセブ地域における廃棄物管理手法の確立(専門家派遣)
→ インドネシア・スラバヤ市で成功をおさめた高倉コンポストを核にした市民参加型
廃棄物管理手法を参考として、生ゴミの堆肥化・分別回収活動を行い、メトロセブ
地区に適した廃棄物管理および環境意識啓発方法を検討するもの。
“No Segregation and No Collection” ルールを徹底し、分別を進めた結果3年間で最
社会システム・環境
ビジネス構築時代
終処分場への廃棄量の22%削減に成功した。
H25
∼
【経済産業省】フィリピンにおける電気電子機器廃棄物リサイクル事業調査
→ 北九州エコタウン企業である日本磁力選鉱株式会社が、インド、ベトナムで展開中
のリサイクル事業の横展開モデルを展開するもの。経産省補助期間終了後も現在継
続中。
フィリピンにおける電気電子機器廃棄物リサイクル事業
経済産業省「アジアリサイクルビジネス展開可能性調査事業」(2013年10月∼2014年7月)
インド、ベトナムで展開中のリサイクル事業の横展開モデルとし
て、フィリピンにおいて新製品投入のスピードが速く、買換え等に
より大量の廃棄物が発生する携帯電話等の小型家電廃棄物を
中心に、本市で現在展開している同リサイクル事業の経験を活
かし、セブ市及びマニラ市内バランガイ地域(日本での区にあた
る)や大型モール等の商業地域における回収ボックス設置による
市民啓発型回収事業を実施する。
●
マニラ市を中心と
する北部地域
●
●
セブ市を中心
とする南部地域
《再資源化施設》
セブ市内大型商業施設等での携帯電話回収キャンペーン
セブ市、北九州市、SMグループ、CCTFI、日本磁力選鉱
による回収事業協力MOUの締結(2014年5月)
日本磁力選鉱㈱ひびき工場
(北九州エコタウン)
回収後、北九州エ
コタウンへ輸出
北九州市
アジア低炭素化センター
日本磁力選鉱
2014年12月
サンプル輸入開始
セブ市では、2013年12月に環境天然資源省による廃家電
リサイクル規則の制定を受けて、独自の条例を現在作成し
ており、2015年5月には公布される予定。セブ市としては、こ
の取り組みを広くメトロセブ地域(セブ市を中心とする7市6
町からなる。人口約300万人)に広げていく。
支援
セブコモントリートメント
ファシリティ(CCTFI)社
フィリピン環境天然資源省
(DENR)
セブ市及び周辺市政府
セブ商工会議所
SMグループ
(フィリピン最大の商業財閥)
フィリピンにおける電気電子機器廃棄物リサイクル事業
携帯電話の回収ボックス設置状況
2013年10月本市視察
2014年6月
2014年7月
回収ボックス(バランガイ マボロ)
北九州市回収ボックス
(小倉北区ハローデイ内)
・セブ市役所に2ヶ所設置
・セブ商工会議所に設置
回収ボックス(バランガイ ヒポドロモ)
フィリピン・セブ市長特別賞の受賞(平成 27 年 2 月 24 日(火)
)
左から、2番目がセブ市ラマ市長、3番目が本市職員
フィリピン・セブ市長特別賞
(仮訳)セブ市長特別賞
北九州市 へ
(自然生態系及び環境の保護と管理)
∼電気電子廃棄物管理の法制化を通じた、セブ市における環境保全、資源の
有効活用、そして持続可能な発展への北九州市の献身的な努力に対して∼