労政審部会が示す新たな若年雇用対策案と 労働組合による実態把握 新

特集―若者の採用・活用・定着
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労政審部会が示す新たな若年雇用対策案と
労働組合による実態把握
若年者の就職や定着への支援策など、
若者の雇用対策の充実について検討し
ている厚労省の労働政策審議会職業安
定分科会雇用対策基本問題部会(部会
長=阿部正浩・中央大学教授)の一月
九日の会合では、最終報告案について
議論が行われた。近くとりまとめられ
る最終報告では、新規学校卒業段階で
のマッチングを向上させるため、求人
票での労働条件の的確な表示の徹底や
職場の就労実態の情報提供、若者の採
用や育成に積極的な企業を対象とする
新たな認定制度の創設などが盛り込ま
れる方向だ。若者の雇用対策について
は、「日本再興戦略」改訂二〇一四で、
新たな法案の通常国会への提出が提言
されており、同法案に今回の報告の内
容が盛り込まれることになっている。
□ □ □
若者の雇用の現状をみると、学校を
卒業して最初に就いた仕事が非正規
だった人の割合が約四割におよんでい
る。また、新規学卒者の離職率は、卒
後三年で大卒者が約三割、高卒者が約
四割と、依然として見過ごせない水準
にある。
一方、就職活動では、若く経験がな
いために適職選択が未熟であったり、
情報の取捨選択ができないなどの課題
がある。若年期は生涯にわたるキャリ
アのスタート時期であり、また、今後
の労働力減少社会では、安定した雇用
盛り込まれた各対策の内容をみてい
くと、新卒者への対策では、ミスマッ
チを解消するため、まず、学校段階で
の職業意識の醸成をうたっている。学
校段階から、多様な職業について理解
を深めたり、労働関係法令などの周知
啓発の推進が重要だとしている。具体
的には、国や地方公共団体、学校や地
域などが連携して、働く際のルールが
書かれていたり、労働相談コーナーな
どの相談窓口が周知されたリーフレッ
トを作成したり、セミナーを開催する
ことなどが提言されている。
マッチングでは、求人者が労働条件
を的確に伝えることが重要となるため、
労働条件の的確な表示の徹底を強調し
ている。公共職業安定所では、新規学
のなかで若者が能力を向上させていく
卒者等にかかる求人票の様式や紹介状
ことが重要であることから、総合的か
つ体系的な若者雇用対策が求められる。 の記載事項を見直すことも提案。たと
えば、わかりづらい「固定残業代」に
こうしたことから、報告書案は、今
関する記載に関しては、求人票の特記
後講じるべき若者の雇用対策のいくつ
事項欄に、「固定残業代には○時間分の
かのメニューを提示した。メニューは
残業手当を含む。○時間を超えた場合
大きく分けると①新規学卒者の就職活
は別途残業手当を払う」と記載するこ
動からマッチング・定着までに関する
との指導を徹底する。
支援②中途退学者・未就職卒業者への
雇用契約締結前の労働条件の確認の
対応③非正規雇用で働く若者への支援
徹底に向けては、求人票の備考欄や紹
④企業における若者の活躍促進に向け
介状の空白に、「求人票は雇用契約書で
た取り組みの支援⑤関係者の取り組み
ありませんので、採用時には書面によ
――の五つで構成される。
り労働条件明示をうけてください」と
ミスマッチ解消に向けた
記載することなどが想定されている。
職業意識の醸成
新卒者への対策ではまた、労働条件
に加えて、職場の就労実態に関する情
報が積極的に提供される環境を整備す
ることが重要だと強調している。
具体的には、(ア)募集・採用に関す
る状況(イ)企業における雇用管理に
関する状況(ウ)職業能力の開発・向
上に関する状況――についてそれぞれ、
新卒者の募集を行う事業主が、求人へ
の応募者などに対して具体的な数値情
報を提供することを想定する。たとえ
ば、(ア)では、
過去三年間の採用者数・
離職者数、平均勤続年数、過去三年間
の 採 用 者 数 の 男 女 別 人 数 な ど。( イ )
では、前年度の育児休業の取得状況、
前年度の有給休暇の取得状況、前年度
の 所 定 外 労 働 時 間 の 実 績 な ど。( ウ )
――労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会
新法案に盛り込まれる内容を整理
調査・解析部
Business Labor Trend 2015.2
特集―若者の採用・活用・定着
】
代【
】
ブラック企業だと思う
どちらかといえばブラック企業だと思う
どちらかといえばブラック企業だと思わない
ブラック企業だと思わない
Business Labor Trend 2015.2
一定期間が考えられるとしている。
報告書案は、求人不受理とする法令
違反の対象や一定期間については、政
省令で定め、ルールの透明化を図るこ
とが適当だとしている
代【
新たな認定制度の創設も
】
では、導入研修の有無や自己啓発補助
制度の有無などだ。
報告書案では、具体的な情報提供の
項目については省令で列挙し、そのな
かから、事業主が業種等の事情を勘案
して適切と考え選択した項目を提供す
ることが適当だとしている。
思う
(計)
思わない
(計)
表 1)、 程 度 の 差 こ そ あ れ 四 人 に ひ と
りが、勤務先がブラック企業だと思っ
ている実態が明らかとなった。
「 ブ ラ ッ ク 企 業 だ と 思 う 」 と「 ど ち
らかといえばブラック企業だと思う」
を合わせた割合を世代別にみると、二
〇代が三二・七%、三〇代が三〇・五%、
四〇代が二五・九%、五〇代が一八・
六 % と な っ て お り、 若 い 世 代 ほ ど ブ
ラック企業だと思っている人の割合が
代【
企業を認定し、支援措置を講じる。事
務局が示す認定基準の例(イメージ)
をみると、①では、過去三年度分の新
卒者の採用実績および定着状況を公表
していることに加え、一定の離職率を
下回っていることなど、②では、有給
休暇の取得率が一定率を満たしている
ことなどがあげられている。
関係者の取り組みでは、国、地方公
共団体、学校、事業主、就職支援関係
者、地域若者サポートステーションな
どの関係者の責務や連携を法的に位置
づけたうえで、施策の基本方針を策定
し、実施にあたることが適当だとした。
また、出身地の地方での就職、いわ
ゆるUIJターン就職の積極的な支援
の重要性も訴えている。
】
企業における若者の活躍促進に向け
た取り組みに対する支援では、若者の
採用・育成に積極的に取り組み、実力
を有しながらも知名度の点から若者の
採用面に課題を抱える中小企業の情報
発信を支援するため、認定制度の創設
を打ち出した。
具体的には、①新規学卒者の定着状
況②ワーク・ライフ・バランスに関す
る状況――が一定水準を満たし、かつ、
③若者の育成に熱心に取り組んでいる
連合は二〇一四年一一月一日~六日
にかけて、民間調査会社のモバイルモ
ニター会員の二〇歳から五九歳の被雇
用者を対象に、インターネットによる
アンケート調査を実施した。三〇〇〇
の有効回答を集めた。
同調査で、現在の勤務先は、いわゆ
るブラック企業だと思うかと尋ねたと
ころ、「ブラック企業だと思う」が八・
二%、「どちらかといえばブラック企業
だと思う」が一八・七%、「どちらかと
いえばブラック企業だと思わない」が
二六・一%、「ブラック企業だと思わな
い」が四七・〇%という結果となり(図
代【
世
代
別
】
全体【
二〇代の三人にひとりが勤務先を ブラック企業と認識 ――連合のアンケート調査
労働政策審議会での総合的・体系的
な若者雇用対策の推進に向けた動きが
進む一方で、劣悪な労働条件で若年社
員を働かせる企業が社会問題化してい
る。こうしたなか、労働組合もそうし
た現場の実態把握に乗り出すとともに、
労働者からの相談受付に応じている。
連合が最近行ったアンケート調査では、
二〇代の三人にひとりが「勤務先はブ
ラック企業だと思う」と回答した。連
合や全労連が実施した労働相談では、
残業代不払いなどに関する訴えが多く
寄せられた。
◇ ◇
図表1 現在の勤務先は、いわゆる『ブラック企業』だと思うか(単一回答形式)
労基法違反企業の求人の不受理も
現在、ハローワークでは、個別の求
人の申し込み内容が違法である場合を
除いては、すべての求人申し込みを受
理しなくてはならないことになってい
るが、賃金不払い残業などの労働基準
関係法令違反が繰り返し認められる場
合なども、当該求人者からの求人申し
込みを一定期間受理しないようにする
ことが適当であるとも提言する。新卒
一括採用の慣行のなかで、新卒時のト
ラブルは職業生涯にわたるキャリア形
成に大きく影響をおよぼすおそれがあ
るからだ。
考えられる対象となるケースとして、
厚生労働省の事務局では、労働基準関
係法令違反では、同一条項の違反につ
いて繰り返し(たとえば過去一年間に
二回以上など)是正指導を受けた場合
で、対象条項としては、強制労働の禁
止、労働条件の明示、賃金関係、労働
時間、休憩・休日・有給休暇などをあ
げる。男女雇用機会均等法や育児介護
休 業 法 違 反 で は、 法 律 違 反 で 公 表 に
至った場合で、対象条項は、性別を理
由とする差別の禁止、妊娠等を理由と
する不利益取り扱いの禁止、セクハラ、
育休申し出に応じる義務などをあげる。
不受理とする期間のイメージとしては、
法違反が是正されるまでの期間プラス
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特集―若者の採用・活用・定着
図表2 勤務先が
『ブラック企業』
だと思うのは、
どのようなことからか
(複数回答形式)対象:勤務先がブラック企業だと思う人
※上位
項目を抜粋
全体【
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改善していくと思う
どちらかといえば改善していくと思う
どちらかといえば悪化していくと思う
悪化していくと思う
労
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て
い
る
正規労働者と非正規労働者で分けて
この結果をみると、正規労働者では「長
時間労働が当たり前になっている」を
あげた人が六〇・〇%に達した。
世
代
別
】
四割半は誰にも相談せず
改善して 悪化して
いくと
いくと
思う
思う
(計)
(計)
勤務先がブラック企業だと思ってい
る人に、そのことを誰か・どこかに相
談したことがあるかを尋ねたところ
(複数回答)、「相談したことはない」
図表4 今後、ブラック企業の問題は、どのようになっていくと思うか(単一回答形式)
全体【
違
法
行
為
が
行
わ
れ
て
い
る
高くなっている。 (複数回答)、トップにあがったのは「長
時間労働が当たり前になっている」(五
理由のトッ
プは長時間
二・二%)で、これに「仕事に見合わ
労働
ない低賃金である」(四六・三%)、
「有
給休暇が取得できない」(三七・四%)、
「賃金不払い残業(サービス残業)が
当たり前になっている」(三三・五%)、
「上司・上層部のコンプライアンス意
識が低い」(二九・五%)などと続く(図
表2)。
ワ
雇
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側
に
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に
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では、どうし
て勤務先をブ
ラック企業だと
思っているのか。
その理由を尋ね
た結果をみると
社会・政治の問題
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図表3 ブラック企業を助長している要因は何だと思うか
(複数回答形式)
雇う側の問題
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Business Labor Trend 2015.2
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特集―若者の採用・活用・定着
という人が四六・八%と半数近くに及
んだ。相談先の回答では、「家族」が三
四・二%、「友人」が三一・六%、「直属
の上司」が四・〇%、「上司の上司」が
一・七%などという結果となっており、
職場は相談先になり得ていない。
ブラック企業を助長している要因は
何だと思うかと聞くと
(複数回答)
、「雇
う側がみなし労働時間制や裁量労働制、
年俸制などの制度を悪用しているこ
と」(五二・〇%)
を半数以上があげ、「働
く側の同調圧力(定時で帰れない・有
給を取れない雰囲気、
企業風土など)
」
(三八・七%)も高い回答割合となっ
ている(図表3)
。
今後、ブラック企業問題はどのよう
になっていくと思うかを尋ねると、「改
善していくと思う」が四・三%、「どち
らかといえば改善していくと思う」が
三六・四%、「どちらかといえば悪化し
ていくと思う」が四五・二%、「悪化し
ていくと思う」が一四・一%となって
おり、程度の差こそあれ悪化していく
と思うという人が六割弱におよんでい
る(図表4)
。
「 ど ち ら か と い え ば 悪 化 し て い く と
思う」と「悪化していくと思う」を合
わせた割合を世代別にみると、二〇代
が六七・八%、三〇代が六二・三%、
四〇代が五五・九%、五〇代が五一・
一%となっており、若い世代ほど悪化
を予想する人の割合が高かった。
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親からの娘についての相談もあり、
教育・学習支援業で正社員として働く
二〇代の娘の親からは、「毎日朝七時頃
に家を出て、帰るのは二一時すぎ。土
日もほとんど休めず、また家に持ち帰
り仕事をしている。睡眠時間も少なく、
身 体 が 心 配 だ。 残 業 代 も ほ と ん ど も
らっていないようだ」との相談があっ
た。連合によると、こうした相談のほ
かに、タイムカードを改ざんする事例
が多くみられたという。
こうした状況も踏まえ連合では、二
〇一五春季労使交渉の取り組み方針と
して、長時間労働を抑制するための労
働時間短縮を柱の一つに掲げる。また、
最近は求人票や求人広告に記載された
労働条件と実際の条件が異なっている
ことが多いとして、労働条件明示に関
する法の規定の見直しなどを求めてい
る。
月一〇〇時間を超える残業
(荒川創太)
全労連は同月一〇日、「ブラック企業
告 発 一 一 〇 番 労 働 相 談 ホ ッ ト ラ イ
――連合、全労連の労働相談
ン」を全国一斉に実施し、全国の九八
カ所で二八四人の相談員が電話相談に
応じた。
正社員からは、「朝八時から深夜一~二
相 談 件 数 は、 全 国 で 二 二 八 件 に の
時まで働くこともあり、一日の労働時
ぼった。
相談者の属性は、
男性が五三%、
間が一五~一六時間だ。午後九時頃に
女性が四六%。年代は、二〇代以下が
帰ろうとすると『もう帰るのか』など
の嫌みを言われる」との報告があった。 一〇%、三〇代が一四%、四〇代が一
九%、五〇代が一五%、六〇代以降が
二〇代の男性・正社員は「連日の長
一三%となっており、連合同様、中高
時間労働があり、産業医との面談前に
年からの相談が多かった。雇用形態は
は残業時間を過小申告するように指示
される。月に数回休日出勤を指示され、 正社員が四九%とほぼ半数で、パート・
断ると強い圧迫を受ける」と相談した。 契約・アルバイトが二五%などとなっ
ている。
親が娘のことを相談するケースも
相 談 数 を 合 計 す る と 二 八 二 件 で、
もっとも多かった内容は「賃金・残業
代未払い」(五八件、二一%)で、「その
他」を除くと次いで「パワハラ・セク
ハラ・いじめ」(四一件、一五%)
、「労
働時間・休暇」(二九件、一〇%)
、「退
職強要・勧奨」(二四件、九%)などの
順で多かった。
大阪のある労働者からは、「今年二月
に再就職したが、一カ月一〇〇時間前
後の残業がある。運送倉庫の仕事で、
七時~一六時、休憩が九〇分の七・五
時間労働だが、九〇分の休憩はとれな
い。帰りは二〇時~翌日一時頃で、三
時まで帰れないときもある。九月の残
業は一二八時間三〇分で、一〇月は一
〇四時間四五分だった」という相談が
寄せられた。
不払い残業や長時間労働、セクハラ・
パワハラに悩む声が 連合、全労連の労働相談
一方、実際の現場からは、どのよう
な声があがっているのだろうか。連合
と全労連の両ナショナルセンターはそ
れぞれ、昨年一二月、電話による労働
相談を行った。
タイムカードの改ざんを指示
される
連合は一二月一〇日から二日間、と
くに長時間労働・不払い残業、過労死
をテーマに、全国の地方連合会で一斉
に労働相談ダイヤルを開設した。二日
間で三四五件の相談が寄せられた。
相談者の属性は、男性が六三・一%
で女性が三六・九%。年代は、一〇代
が一・一%、二〇代が一六・〇%、三
〇代が一八・一%、四〇代が三一・二%、
五〇代が二〇・六%、六〇代が一二・
一%、
七〇代が一・一%と四〇代がもっ
とも多く中高年の比率も高い。雇用形
態は、正社員が五八・一%でパートが
一六・五%などとなっている。
相談内容でもっとも多かったのは、
「不払い残業、休日手当・割増賃金未
払い」(三八件、一一・一%)で、次い
で、長時間労働に関する内容の「週四
〇時間」(三四件、一〇・〇%)、「セク
ハラ・パワハラ・嫌がらせ」(三一件、九・
一%)の相談が多かった。
卸売・小売業で働く四〇代の男性・
Business Labor Trend 2015.2