長野県信州パーソナル・サポート事業( 長野県信州パーソナル・サポート事業(就労準備支援 事業(就労準備支援)業務委託仕様書 就労準備支援)業務委託仕様書 本仕様書は、長野県が発注する信州パーソナル・サポート事業(就労準備支援)業務委 託(以下「委託業務」という。)を受託する者(以下「受託者」という。)の業務について 必要な事項を定めるものである。 1 委託事業の目的 本事業は、就労に向けた準備が整っていない生活困窮者に対して、生活習慣の形成、 就労の前段階として必要な社会的能力の習得、就労体験や就職活動のための技法等の習 得などを、計画的かつ一貫して実施し、一般就労に向けた基礎的な能力を身につけるこ とにより、安定的な就労に就き、経済的困窮状態から脱却を図ることを目的として、実 施するものである。 2 事業の実施根拠 本事業は、生活困窮者自立支援法(平成 25 年法律第 105 号、以下「法」という。)に 基づき、法第6条第1項第1号に掲げる「生活困窮者就労準備支援事業」について、厚 生労働省の定める「就労準備支援事業実施要領」及び「就労準備支援事業の手引き」 (以 下「手引き等」という。 )により実施するものとする。 3 委託期間 契約締結日から平成 28 年3月 31 日までとする。 4 事業内容 法第4条第1項に定める「生活困窮者自立相談支援事業」(以下「自立相談支援事業」 という。)において定められた支援プランに基づき、本事業を実施することが適当と判断 された生活困窮者に対して、その状態に応じた就労準備支援プログラム(以下「プログ ラム」という。 )を作成し、以下の支援を行うものとする。 (1) 生活自立支援 基本的な生活習慣の形成や回復を促すため、定時の起床、バランスのとれた食事の 摂取、適正な身だしなみ等の習慣付けを行い、自ら健康・生活管理を行う意識の醸成 を図る。 (2) 社会自立支援 社会的能力の形成を促すため、あいさつの励行、複数の者が共同して作業等を行う グループワーク、ボランティア活動等を行う。 (3) 就労自立支援 一般就労に向けた技法や知識の習得等を促すため、実際の職場での就労体験の機会 の提供、面接の対応訓練、履歴書の作成指導、ビジネスマナー等の講習、キャリアコ ンサルティング等を行う。 5 対象地域、支援対象者 対象地域は以下の3地域とし、3地域ごとに事業者を選定する。 ①東北部(佐久、上小、長野、北信圏域) ②中西部(諏訪、木曽、松本、大北圏域) ③南部 (上伊那、下伊那圏域) 支援対象者は、対象地域内の町村に居住する者で利用申込時に 65 歳未満の者とする。 但し、上記の地域に隣接する圏域の町村居住者については、支援対象者の希望、便宜 等を考慮し、県が設置する生活就労支援センター(以下「センター」という。)及び隣接 圏域を担当する就労準備支援事業者と調整の上、支援対象としても差しつかえないもの とする。 6 就労準備支援担当者の配置 受託者は、就労準備支援担当者を常勤換算方法で1名以上配置する。事業実施中は責 任者を常駐させる必要があるため、うち1名は常勤職員とする。 就労準備支援担当者は支援対象者の就労準備支援に関する以下の業務を行う。 ① 個人ごとのプログラム(計画書、評価書)の作成 ② プログラムの達成状況の把握、助言指導 ③ センターとの連絡調整や支援調整会議への参加 ④ センター担当支援員と連携し、一般就労に向けた相談支援 ⑤ 7 就労体験の機会を提供する事業所、就労訓練事業を実施する事業所等の開拓 等 実施上の留意事項 本事業は手引き等によるほか、特に以下の点に留意して実施することとする。 (1) 受託者は、県の実施する自立相談支援事業の事業者と日常的に連携を図ること。 また、センターに掲示板を設置するなどして、就労準備支援の取組予定等についてセ ンター職員及びセンター利用者が閲覧できるようにすること。 (2) 就労準備支援担当者は、支援対象者の支援状況について、プログラムの共有等によ り、センターの担当支援員と情報を共有し、チーム対応により支援を行うこと。 また、支援の中途であっても支援対象者の状況に応じて、センターと連携し一般 就労に向けた就職活動を行うことが望ましい。 支援終了後は、速やかにセンターへ引継ぎを行うこと。その際、就労支援につい てセンターと連携を図るほか、一般就労に就くことが困難な者が、就労訓練事業の利 用を希望する場合には、当該事業を実施する事業所に円滑な支援を行うことができる よう情報提供など必要な支援を行うこと。 (3) 事業対象地域の各圏域において、事業を実施すること。 (4) 対象地域内に所在する市が就労準備支援事業を実施する場合は、県の指示の下、当 該市事業の事業者と連携し、各種講習会やグループワークの共同開催、講師の相互派 遣、就労体験先の情報共有、勉強会の実施など、協力して効果的、効率的な事業運営 に努めること。 (5) グループワーク、ボランティア活動、各種講習会など、複数の対象者に対する支 援については、本事業の実施に支障がない限り、他事業(*)との共同実施も可能で あること。 *他事業には、県が実施する自立相談支援事業、市が実施する自立相談支援事業、 就労準備支援事業の支援対象者を含む。 他事業と同一の場所等で実施する場合は、利用者の人数等により経費を適切 に按分すること。 ただし、これらの支援対象者が見込めない場合でも各支援を必ず実施すること。 (6) 就労体験やボランティア活動等の取組については、本事業に支障のない範囲で、近 隣市の生活就労支援センターに参加の案内を行うことができる。 (7) 就労体験の実施に当たっては、就労に対するインセンティブを高めるため、作業の 成果(収益)の中から工賃、報奨金等の形で一定金額を支払うことを積極的に検討す ること。 なお、事業費から工賃や交通費など個人に対する手当を支出することはできない。 (8) 就労体験受入先に対して謝礼(報償費)を支払う場合は、支払額及び支払方法等に ついてあらかじめ県と協議すること。 (9) 対象者からの苦情については、センターと情報共有し、連携して対処すること。 (10) 本事業は、生活困窮者を対象とするものであるが、プログラムの中途で対象者が 生活保護受給者となった場合においては、福祉事務所の担当ケースワーカーと連携し、 引き続き支援を実施すること。 その際、当該対象者に係る生活保護開始前後の各業務量を支援時間等により適切 に按分して算出し、県(地域福祉課)への実績報告の際に報告すること。 8 県への報告業務 (1)事業の実績報告 受託者は、事業にかかわる各種のデータを記録・整備し、その分析を行い、県が 求めたときには随時報告を行うものとする。なお、この報告は以下の内容を想定し ている。 ア 対象者数及びその内訳 (町村別、男女別、年齢区分別、支援の内容別、月計・年計) イ 就労体験受入先(事業所名、所在地、業種、就労内容、受入人数等) ウ 就職内定状況(一般就労、中間就労月計・年計) エ 厚生労働省及び調査機関から求められるデータ等 オ その他必要と認める報告等(随時) (2)事業の完了報告 受託者は、この事業を完了したときは、県が定める日までに次の事項を記載した 委託業務完了報告書、収支精算書及び実績報告書を作成し提出すること。 9 その他の条件等 (1) 個人情報の保護 受託者は、本事業を実施する上で、個人情報保護法(平成15年法律第57号)、 長野県個人情報保護条例を遵守すること。 (2) 守秘義務 受託者は、本事業を行うに当たり、業務上知り得たあらゆる秘密を他に漏らし、 又は自己の利益のために利用することはできない。また、委託業務終了後も同様と する。 (3) 権利の帰属 本事業により製作された資料等に係る著作権、所有権等は、原則として委託料の 支払いが完了したときに受託者から県に移転するものとする。 (4) 備品等の取扱い 本事業の実施に必要となる機械・器具の購入等については、原則としてリースあ るいはレンタルでの対応とする。 ただし、リースあるいはレンタルでの対応ができない場合又は事業実施期間中に 購入金額を上回る等の理由で妥当でないと判断される場合には、必要最低限の例外 的な購入について、受託者がその根拠を明確に示した上で、県の承認を得て購入す るものとする。 この場合、受託者が購入した備品等は、本事業に係る契約が終了したときに県に 帰属するものとする。 (5)事業の再委託 受託者は、本事業費の2分の1を下回る範囲で、あらかじめ県の承諾を得たとき は、一部の事業を第三者に委託することができるものとする。 再委託する場合は、かならず支援対象者の同意を得ること。また、委託先と個人 情報の取扱いについて、定めておくこと。 (6) 年度をまたぐ支援 契約期間は単年度契約であるが、年度をまたぐ支援については、次年度の受託者 (受託者が異なる場合)に、適切に引継ぎを実施すること。 (7) その他 本仕様書に定めのない事項及び事業実施中に生じた疑義については、県と受託者 双方による協議の上、決定する。
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