製品MOX粉末のPu同位体組成比を高分解能γ分光

製品MOX粉末のPu同位体組成比を高分解能γ分光分析により
測定する際の不確かさを低減する試み
A Practical Approach to Reduce Measurement Uncertainty of
Pu Isotopic Composition by High Resolution Gamma Spectrometry
Applied to Product MOX Powder
細馬 隆、中村 仁宣、向 泰宣、藤咲 栄
Takashi HOSOMA, Hironobu NAKAMURA, Yasunobu MUKAI, Sakae FUJISAKU
((独)日本原子力研究開発機構 核燃料サイクル工学研究所 再処理技術開発センター)
(Tokai Reprocessing Development Center, Nuclear Fuel Cycle Engineering Laboratories,
Japan Atomic Energy Agency)
1. 要旨
当機構では、プルトニウム転換技術開発施設(以下「PCDF」と称す。Plutonium
Conversion Development Facility)の貯蔵庫に収められた製品 MOX 貯蔵容器からのサン
プル採取という負担の大きい査察を軽減する目的で、バイアス検認が可能な大型高精度
NDA(貯蔵時に容器を直接測定する)の概念設計を DOE と 2000 年に行った。本設計
ではバイアス検認に必要な測定精度を得るため、原料となった溶液の同位体組成比
(IAEA により全数検認済)を用いて高分解能γ分光分析計(以下「HRGS」と称す。
High Resolution Gamma Spectrometry)の測定精度を補う提案がされているが、具体的な
方法及び測定精度は未検討であった。そこで、HRGS により測定されるプルトニウムの
各核種間のピーク比を再現するよう、複数の原料溶液の同位体組成比を加重平均する方
法を考案し、PCDF の実証運転で得られた原料溶液、製品 MOX の同位体組成比と模擬
HRGS データを用いて検討を行った。
2. 背景
2.1 PCDF における製品 MOX の流れの検認
PCDF は、我が国独自のマイクロ波加熱直接脱硝法による U-Pu 混合転換実証プラン
トとして 1983 年にホット試験を開始した施設である。これまでに転換した量は MOX で
約 15.1t(Pu で約 6.2t)、年間処理量の最大は 0.63tPu であり、本実証運転を通じて得られ
た成果は六ケ所再処理工場の U-Pu 混合転換工程の設計及び運転準備に反映されている。
本プラントは、製品 MOX の貯蔵庫を除く全ての工程が1つの物質収支区域となって
おり、Pu は硝酸プルトニウム溶液の形態で東海再処理工場から入り、ほとんどが製品
MOX 粉末の形態で貯蔵庫に送られ、適宜燃料製造施設に払い出される。一部はスクラ
ップ、スラッジ、固体・液体廃棄物に移行する。貯蔵庫は員数確認による査察を受ける
エリアであり、定常的なサンプル採取を伴う主要な流れの検認は硝酸プルトニウムの受
入れ(~50kgPu/lot)と製品 MOX の貯蔵(~5kgPu/canister x 2~3 canisters/lot)である。
硝酸プルトニウムの受入検認は処理量の最大時でも年に十数回であり、事前に受入日
を連絡し、当日は査察官立会のもとで受入作業、液量測定、サンプリング・分析とその
検認が行われる。一方、製品 MOX の貯蔵は頻度が4~5倍になるため、その都度査察
官が立ち会うことは困難である。そこで計量管理のための重量測定・サンプリング・分
析と、非立会いによる非破壊測定(貯蔵容器を丸ごと測定できる大型 NDA、以下「PCAS」
と称す)
・監視カメラによる ID 確認がその都度行われる。但しこれではバイアス検認が
できないため、月1回の中間在庫検認の際に、査察官が指定した貯蔵容器1本~数本を
貯蔵庫から工程に戻して、検認に必要なサンプルを採取している。この、貯蔵庫からの
サンプル採取は、最大でも 2samples/day 程度と時間がかかり、貯蔵容器を開ける作業に
伴う被ばくも無視できず、施設者・査察者双方にとって負担の大きな作業となっている。
改良型 PCAS の概念設計
当機構では、PCAS の測定精度を高めかつ HRGS と組み合わせて、Pu 量のバイアス検
認が可能な新たな NDA とすることにより、貯蔵庫からのサンプリングを大幅に減らせ
ることに着目し、そのような改良型 PCAS の概念設計を米国エネルギー省(DOE)との
共同研究として行った。具体的な DOE の相手先はロスアラモス国立研究所(LANL)で
ある。PCAS は、中性子同時計数法の一種であり、貯蔵容器内の MOX 粉末が存在する
部分を囲う十分な大きさの円筒型の縦長ポリエチレン減速材の中に 3He 検出管を数 cm
間隔で平行に埋めた構造となっている。測定結果として得られるのは実効 240Pu 量であ
る。バイアス検認を可能とするための技術開発要素は、1) 中性子同時計数の測定精度の
向上(< 0.5%)と、2) 得られた実効 240Pu 量から Pu 量を求めるために必要となる実効
240
Pu 組成比1 を測定するための HRGS の測定精度の向上(< 1%)であった。
1999 年春に予備検討を開始し、2000 年 2 月に開始した概念設計の共同研究は 2003 年
に終了した。得られた主な成果は以下の 3 点である:
1) 中性子同時計数の測定精度は達成できる(< 0.4%,測定時間 10 分程度)
2) HRGS の測定精度は達成が困難と考えられ、全数破壊分析(DA)が行われる硝酸
Pu 溶液(=原料)の同位体組成比を利用すべきである。
3) 原料データを利用すればバイアス欠損テストの不確かさを 0.85%とした場合、目標
は達成可能と考えられる。
(実効 240Pu 組成比に求められる測定精度は、中性子同時
2.2
計数の測定精度を仮に 0.35%とした場合、
(0.85)2 − (0.35)2
≅ 0.8%となる)
原料の実効 240Pu 組成比をどのように利用するのかについて、共同研究における LANL
の提案では、原料のデータをそのまま製品の Pu 量算出に用い、HRGS でこれを検認する
としている。しかしながら、工程運転の経験からみて原料データをそのまま用いたので
は必要な測定精度は得られない。そこで、バイアス検認に必要な測定精度をもたせるた
めに、原料データを HRGS による測定に具体的にどのように利用すれば良いのかを明ら
かにする必要があった。
原料硝酸 Pu 溶液と製品 MOX 粉末の実効 240Pu 組成比の関係
PCDF では、原料ウランを劣化ウランから低濃縮ウランに換えたとき(またはその逆)
に、製品 MOX のウラン濃縮度がどのように変化し、どの程度の量のスペックアウトが
発生するかという事前予測を行う目的で、Pu についても原料(硝酸 Pu 溶液)と製品
(MOX 粉末)の同位体組成比の関係を調べたことがある。各同位体組成比に代えて、
実効 240Pu 組成比を縦軸に、処理量を横軸にとって、この関係の一例を図1に示す。
2.3
1
実効 240Pu 組成比=2.52×238Pu 組成比+240Pu 組成比+1.68×242Pu 組成比(単位は wt%)
図1
処理量と実効 240Pu 組成比の追従関係
図2
実効 240Pu 組成比の分布
図1から以下の点が判る:
1) 製品の実効 240Pu 組成比は原料の流れに沿って時定数に似た変化率をもって追従す
る。
2) 変化率が一定と考えた場合の滑らかな変化から外れる点がある。
滑らかに変化しない理由は、時定数に似た変化率が、工程の槽内残や機器内残に起因
する前のバッチの影響であり、これらの量がある程度の範囲内で変動するためと考えら
れる2。
一方、図2には、PCDF のこれまでの全運転期間における実効 240Pu 組成比の分布を
示す。図2から、実効 240Pu 組成比は 35wt%前後であり、図1の例は特別なものではな
いことが判る。実効 240Pu 組成比を決定する上で必要な測定精度は 0.3wt% (=35wt%×
0.8%)と求められる。
3. 目的及び検討対象
改良型 PCAS による製品 MOX 粉末のバイアス欠損テストを可能にし、流れの検認に
伴い発生している貯蔵庫からのサンプリング対応及びサンプル処理等の負担(工程側、
査察側共に)を軽減するため、HRGS の測定データに対応して、原料(硝酸 Pu 溶液)
の DA 分析データをどのように利用してゆけば良いか、その方法を具体的に明らかにす
る。
HRGS で直接的に得られる結果は、242Pu を除く 4 つの Pu 同位体(238Pu, 239Pu, 240Pu,
241
Pu)のγ線ピーク強度であり、これらを既存の計算コード(MGA, FRAM 等)で処理
して得られる結果は、例えば 239Pu に対する他の 3 つの核種の組成比である。
2
標準的な時定数とその変動範囲を決めて、製品の実効 240Pu 組成比を原料のそれから推定する手法も
考えられるが、工程内残の変化に関する情報が検認に必要となり、複雑なものとなるため、この方法は
適当とは考えられなかった。
そこで、これら3つの組成比が再現できるような、複数の原料の組み合わせと重み付
けを求め、求めた重付けにより原料の DA 結果を加重平均して製品の同位体組成比から
実効 240Pu 組成比を計算する手法を検討することにした。本研究の対象を図3に示す。
図3
本件研究の対象概要図
4. 検討方法
4.1 組合せの対象となる原料ロットの選択
本手法では、HRGS は査察側のデータであり、原料の DA 結果も全数検認されている
データであるので、組み合わせる原料として何を選択するのか、それは検認可能である
か、がほぼ唯一の解決すべき課題となる。選択が単純であるためには、工程に受け入れ
た順に順次製品化されること、工程中での一時貯蔵量が小さく、First-in, First-out と見な
せることが好都合であるが、PCDF ではこれらの点は満たされている。即ち、1) 受入順
が入れ替わるもしくは入れ替える可能性を持つリワークラインは溶液取扱工程のみに存
在するがあくまで緊急退避用であり、かつ連続モニタリング(TAMS)の監視下にある、
2) 粉末の一時貯蔵工程の貯蔵量は受入1回分に満たず、通常運転の中で生じ得る順番の
前後は隣り合う受入ロット間にほぼ限られる。
従って、製品の原料となるロットは、最大でも工程内に一時貯蔵される分だけ、受入
ロットをさかのぼればよい3。PCDF の場合、一時貯蔵の最大は3ロットであり、直近の
3
言い換えると、ある製品ロットを考えた時、直近に受け入れたロットは貯蔵タンクに、その前の受入
ロットは工程内にあるので、原料は工程内に一時貯蔵される分+1ロットだけ遡れば良い。
4ロットまでが原料の可能性を持つ。この「4」という値は設計情報質問書(DIQ)等
に記されるプロセスの基準や設計情報検認(DIV)によって確認できると考えられる。
実際には、直近の4ロットが等しく製品の原料となることは考え難く、図1に示した
変化からも判るように隣り合う2つの受入ロットの重ね合わせに近い。但し、2ロット
に絞り込もうとすれば、絞り込みの根拠となる運転データの申告及び検認が必要となる
上に、槽内残や機器残が無視し得ない量となることもあるので、最大値である4ロット
全てに原料の可能性を仮定することとした。このような仮定をしても、寄与が十分小さ
い受入ロットの重み付けは、測定値が正確ならば自然と小さくなると考えられる。よっ
て、組合せの対象とする原料ロットは、製品を貯蔵する時点で受入済の直近4ロットと
した。
加重平均の重み付けファクターの決定方法
原料4ロットの同位体組成比(質量分析結果)から加重平均により製品の同位体組成
比を求める式は以下のように記述される。k1, k2, k3 が重みづけファクターとなる。
4.2
…式1
但し
加重平均の計算結果と、測定により求められた3つのピーク比の相違が最も小さくな
る(最適合)条件は、次式が最小となる時である。
…式2
添字 C は、式1で求めた左辺の中の 238Pu, 240Pu, 241Pu の 239Pu に対する比、添字 M は
HRGS で測定され既存のコードで処理して求められたピーク比である。F が最小となる
ような(k1, k2, k3)の組み合わせは、以下の手順(図4を参照)にて求めた。
(1) 貯蔵日から直近の受入4ロットの Pu 同位体分析(質量
分析)結果と測定日を特定。
(2) Pu 同位体組成測定結果を貯蔵日の時刻で更新(核的崩
壊の補正)。
(3) 図4の範囲で(k1, k2, k3)を 0.01 刻みの格子点毎に変化
させる。
(4) 全格子点について、式1と式2から F を計算し、F が
最小となる(k1, k2, k3)の組み合わせを決定する。
(5) 式1により同位体組成比を求める。
図4(k1, k2, k3)の探索範囲
5. 検討結果
5.1 HRGS に代えて製品 MOX の同位体組成比分析結果を使用した場合
本手法の適用性を測定誤差からできるだけ切り離して評価するため、2000 年以降に貯
蔵した 77 ロットの製品について、HRGS の測定結果に代えて Pu 同位体分析結果(質量
分析結果)を用い、図4に示した手順により、同位体組成比を計算した(式2の添字 M
の項として質量分析結果を用いた)。
実効 240Pu 組成比の基となる 238Pu, 240Pu, 242Pu について、計算値と質量分析結果の差を
求め、ヒストグラムにした結果を図5に示す。
図5
238
Pu, 240Pu, 242Pu 及び実効 240Pu の計算値と質量分析結果の差
計算値と分析結果の差は 238Pu(~1wt%)と 242Pu(~4wt%)で 0.05wt%未満、240Pu(~25wt%)
で 0.08wt%未満であり、いずれも大変小さい。従って、測定誤差が十分小さい時は、直
近の原料4ロットの同位体分析値を最適な割合で加重平均することにより、製品の同位
体組成比を非常に良く再現できることが分かった。
HRGS の模擬データを用いた場合
PCDF において使用されている HRGS は査察側の装置であり、測定データは検認終了
後に、査察側と施設側との間で共有されている。しかしながら、測定データを用いた評
価を本研究で述べることについては、査察側の合意が得られなかった。
5.2
そこで、共有されているデータを参考にして、製品の同位体分析結果(質量分析結果)
に正規分布を持つ誤差を加えて模擬データを生成し、図4に示した手順により同位体組
成比を計算した(式2の添字 M の項として模擬データを用いた)。共有されている HRGS
データを整理したところ、偶然的な誤差>>系統的な誤差の関係が得られたため、偶然
的な誤差のみを想定して、Box-Muller の方法4 により正規分布を持つ誤差を生成し、2000
年以降に貯蔵した製品 MOX 77 ロットについて、各ロットの質量分析結果に生成した誤
差を加えた。誤差の大きさはσ=3%及びσ=2%の 2 種類とした。
実効 240Pu 組成比及びその基となる 238Pu, 240Pu, 242Pu について、計算値と質量分析結果
の差を図6(σ=3%の場合)及び図7(σ=2%の場合)に示す。
4
[1, 0]の範囲で一様乱数を発生させる関数を用い、発生した乱数 r1, r2 から {-2 ln(r1)}1/2 x sin(2Pi r2) に
より標準偏差が1の正規誤差分布を得る。
図6
238
Pu, 240Pu, 242Pu 及び実効 240Pu の計算値と質量分析結果の差(σ=3%の場合)
図7
238
Pu, 240Pu, 242Pu 及び実効 240Pu の計算値と質量分析結果の差(σ=2%の場合)
σ=3%の場合、実効 240Pu 組成比の計算値と分析結果の差のばらつきは、0.32wt%であ
り、分布形状はおおむね正規分布であった。実効 240Pu 組成比は前に述べたように 35wt%
前後であるので、不確かさとしては、0.9%程度(=0.32/35)となる。よって、この場合は、
目標となる測定精度(0.8%)に僅かに達しない。
σ=2%の場合、実効 240Pu 組成比の計算値と分析結果の差のばらつきは、0.24wt%であ
り、分布形状はおおむね正規分布であった。実効 240Pu 組成比は前に述べたように 35wt%
前後であるので、不確かさとしては、0.7%程度(=0.24/35)となる。よって、この場合は、
目標となる測定精度(0.8%)を満たす。
従って、HRGS の測定結果(MGA, FRAM 等のコードで種々の補正後)に含まれる誤
差が、偶然的な誤差が主でばらつきのσが 2%またはそれ以下であるならば、本手法によ
りバイアス検認が可能となる不確かさで製品の同位体組成比と実効 240Pu 組成比を求め
ることができることが分かった。
なお、模擬データと質量分析結果の差の統計をとり、与えた誤差が正しくσ=2%また
はσ=3%となっていることを確認した。
6. 結論
HRGS で測定される Pu 核種のピーク比を再現するように、複数の原料ロットの組み
合わせと重み付けを決定し、これに基づいて原料の同位体組成比を加重平均して、製品
MOX の実効 240Pu 組成比を求めた。
・ 本手法により、実効 240Pu 組成比の不確かさを、HRGS 単体で測定した場合のほ
ぼ 1/2~1/3 にすることが可能である。
・ HRGS の測定の偶然誤差が 2%の場合、得られる実効 240Pu 組成比の不確かさは
0.7%であり bias 欠損テスト(0.85%と仮定)の目標を満たす。
・ HRGS で測定困難な製品 MOX の 242Pu 組成比に関する事業者の申告値を査察側
は必ずしも参考にしなくてよい。
・ 本手法は、ハードの変更の必要がなく、試行及び導入が容易である。
なお、本手法を改良型 PCAS に適用する上では、以下の点に留意しなければならない。
・ 得られた結果は計算値であるが、HRGS 実測値と原料の質量分析結果に基づく
測定値であり、推定値ではない。
・ 本手法によって bias 欠損テストが NDA により実施可能になっても、同位体組
成比測定の上位の基準はあくまで DA である。従って NDA の測定精度をチェッ
クするための DA 試料採取は頻度は低いものの欠かせないと考えられる。チェ
ックの頻度は NDA の測定精度の安定性に依存する。
HRGS は、査察側の装置であり、今回は模擬データによる検討結果を発表したが、HRGS
の測定データは検認終了後に査察側と施設側で共有されており、偶然誤差 2%は無理のな
い設定になっている。なお、改良型 PCAS の概念設計成果は、日本原燃株式会社殿の NDA
装置に受け継がれ、U-Pu 混合脱硝工程から製造される貯蔵容器中 MOX 粉末(Pu 量)の
検認機器として利用されている[1]。本報告が、査察側・施設側双方の効率化に活かせる
ことを期待する。
参考文献
[1] M. Ishikawa, et al. “MOX Storage Containment/Surveillance System (MSCS) for Rokkasho
Reprocessing Plant”, The 25th Annual Meeting of INMM Japan Chapter, PP158-165, 2004.
(in Japanese)
Abstract
For verification of MOX powder produced daily in a MOX conversion plant, it is strongly
expected to reduce uncertainty of a NDA which enables bias defect verification and improves
compatibility with plant operation. JAEA had started in 2000 the conceptual design of such a NDA
in cooperation with DOE, and one of the results was a proposal to reduce HRGS uncertainty by the
way of utilizing analytical results of the isotopic composition taken for the sources (plutonium
nitrate) which were entirely verified by IAEA. The idea to determine weighing coefficients of the
combination of the sources to reproduce the peak ratios of measurable isotopes by HRGS was
developed by JAEA, and validity of the idea was confirmed using the data obtained at Plutonium
Conversion Development Facility and simulated HRGS data. It is possible to reduce uncertainty to
1/2 – 1/3 of the current procedure. For example, around 0.7% uncertainty of effective 240Pu ratio is
obtained, if HRGS achives 2% uncertainty. The latest four source lots are simply selected at the
time of verifying MOX powder.