専門試験(多肢選択式)

(民法・商法)
【No.
2】 不動産の物権変動に関するア∼オの記述のうち
どれか。ただし
ア.AがBに
妥当なもののみを全て挙げているのは
争いのあるものは判例の見解による。
Cが賃借している不動産を売却した場合
Cは民法第 1
77条の쓕第三者」に当たらず
イ.AがBに不動産を売却し
Bの所有権とCの賃借権は両立するため,
Bは登記なくしてCに賃料を請求することができる。
その登記が未了の間に
Cが当該不動産をAから二重に買い受け
更にCからDが買い受けて登記を完了した。この場合に
Dは
Cが背信的悪意者に当たるとしても
Bに対する関係でD自身が背信的悪意者と評価されるのでない限り
当該不動産の所有権
取得をBに対抗することができる。
ウ.AがBに不動産を売却し
失した場合には
Bは
買契約を解除した。その後
Cは
Bが当該不動産をCに転売して所有権を喪
Aに対する登記請求権を失う。
エ.AがBに不動産を売却し
には
その登記が未了の間に
その登記を完了したが
Aは
まだ登記名義がBである間に
民法第 5
45条第1項により保護されるため
Bの債務不履行を理由に
Bとの売
BがCに当該不動産を売却した場合
登記なくして
当該不動産の所有権取
得をAに対抗することができる。
オ.A所有の不動産をBが占有し続けた結果
に当該不動産を売却していた。この場合に
取得時効が完成したが
Bの時効完成前に
Bの時効完成後にCが登記を完了したときは
AはC
Bは
時効完成による所有権取得をCに対抗することができない。
1.イ
2.オ
3.ア
イ
4.ウ
エ
5.エ
オ
(
参
)民法
(
解除の効果)
第5
45条
当事者の一方がその解除権を行使したときは
る義務を負う。ただし
各当事者は
第三者の権利を害することはできない。
その相手方を原状に復させ
(
第2項以下略)
【正答 1】
(会計学)
【No.
】 次の取引に関するA社の仕訳として妥当なのはどれか。
1
.A社が保有する社債の利札 1,00
0の支払期日が到来した。
(
借) 未収有価証券利息
1
,00
0
(
貸) 受
取
利
息
1,0
00
2.A社は商品 1,500の仕入れの際に小切手を振り出して代金を支払った。A社は当座預金の残高が
1
,
00
0であり
借越限度額 1,0
00の当座借越契約を結んでいる。なお
A社は当座借越勘定を用
いている。
(借) 仕
入
1,
50
0
(
貸) 当
座
預
金
1
,0
00
当
座
借
越
500
3.A社はB社振出しの約束手形 2,
00
0を満期日に取引銀行を通じて取り立てたが
れたため
ついて
支払を拒絶さ
B社に対して手形代金の支払を請求した。その際作成した拒絶証書の作成費用 1
00に
A社は現金で支払い
(借) 受
取
手
形
併せてB社に請求した。
2
,10
0
(
貸) 不
渡
手
現
形
2,
000
金
100
4.A社は保有するB社株式 10株(1株当たり簿価 30
0 1株当たり時価 350
)をC社に貸し付けた。
(借) 貸 付 有 価 証 券
5.A社は
3
,50
0
(
貸) 有
価
証
券
3,5
00
期末においてB社株式1株(1株当たり簿価 4,
000 1株当たり時価 5,00
0)を保有し
ている。B社株式は
売買目的有価証券
満期保有目的の債券
いずれにも該当しない有価証券であった。なお
(借) 有 価 証 券 評 価 益
1
,00
0
子会社株式及び関連会社株式の
A社は税効果会計を適用していない。
(
貸) 有
価
証
券
1,
0
00
【正答 2】
(憲法・行政法)
【No. 17】 思想及び良心の自由に関するア∼オの記述のうち
妥当なもののみを全て挙げているの
はどれか。
ア.思想及び良心の自由は
いかなる内面的精神活動を行おうともそれが内心にとどまる限りは
絶対的に保障される。
イ.思想及び良心の自由は
人の内心の表白を強制されない
がいかなる思想を抱いているかについて
ウ.憲法上
沈黙の自由も含むものであり
国家権力が露顕を強制することは許されない。
公務員に対して憲法尊重擁護義務が課されているとまではいえず
法尊重擁護の宣誓を課すことは
国民
公務員に対して憲
思想及び良心の自由を制約するものとして違憲となる。
エ.民法第 7
23条にいわゆる쓕
他人の名誉を毀損した者に対して被害者の名誉を回復するに適当な
処分」として謝罪広告を新聞紙等に掲載すべきことを加害者に命ずる判決は
その広告の内容が
単に事態の真相を告白し陳謝の意を表明するにとどまる程度のものにあっては
これを強制執行
することも許されるとするのが判例である。
オ.公務員が職務命令においてある行為を求められることが
当該公務員個人の歴史観ないし世界
観に由来する行動と異なる外部的行為を求められることとなる場合
それが個人の歴史観ないし
世界観に反する特定の思想の表明に係る行為そのものとはいえなくとも
当該職務命令が個人の
思想及び良心の自由についての間接的な制約となる面があると判断されるときは
当該職務命令
は直ちに個人の思想及び良心の自由を制約するものとして違憲となるとするのが判例である。
1.ア
イ
2.イ
ウ
3.ア
イ
エ
4.ア
ウ
オ
5.イ
ウ
エ
オ
【正答 3】
(憲法・行政法)
【No.
】 抗告訴訟の原告適格等に関する次の記述のうち亜判例に照らし亜妥当なのはどれか。
1唖原子炉設置許可申請に係る原子炉の周辺に居住する住民が亜当該許可を受けた者に対する原子
炉の建設茜運転の民事差止訴訟とともに亜原子炉設置許可処分の無効確認訴訟を提起している場
合亜民事差止訴訟の方がより有効かつ適切な紛争解決方法であると認められることから亜当該周
辺住民には亜無効確認訴訟の原告適格は認められない。
2唖都市計画事業の認可の取消訴訟において亜都市計画法は亜騒音亜振動等によって健康又は生活
環境に係る著しい被害を直接的に受けるおそれのある個々の住民に対して亜そのような被害を受
けないという利益を個々人の個別的利益としても保護すべきものとする趣旨を含むと解されるこ
とから亜都市計画事業の事業地の周辺に居住する住民のうち亜同事業の実施により騒音亜振動等
による健康又は生活環境に係る著しい被害を直接的に受けるおそれのある者は亜当該認可の取消
しを求めるにつき法律上の利益を有し亜原告適格が認められる。
3唖県が行った史跡指定解除処分の取消訴訟において亜文化財享有権を憲法第 13 条等に基づく法
律上の具体的権利とは認めることはできないものの亜当該史跡を研究対象としてきた学術研究者
は亜文化財保護法の趣旨及び目的に照らせば亜個々の県民あるいは国民から文化財の保護を信託
されたものとして亜当該解除処分の取消しを求めるにつき法律上の利益を有し亜原告適格が認め
られる。
4唖風俗営業の許可について亜風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律は亜善良の風俗
と清浄な風俗環境を保持し亜及び少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止することを目的と
しており亜風俗営業の許可に関する規定は一般的公益の保護に加えて個々人の個別的利益をも保
護していると解されることから亜住居集合地域として風俗営業制限地域に指定されている地域に
居住する者は亜同地域における風俗営業の許可の取消しを求めるにつき法律上の利益を有し亜原
告適格が認められる。
5唖不当景品類及び不当表示防止法に基づく亜商品表示に関する公正競争規約の認定について亜一
般消費者の個々の利益は亜同法による公益の保護の結果として保護されるべきものであり亜原則
として一般消費者に不服申立人適格は認められないが亜著しく誤認を招きやすい認定については亜
自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれがあること
から亜一般消費者にも不服申立人適格が認められる。
【正答 2】
(経済学)
【No. 24】 リカードの比ퟛ生産費説に基づいて
のみが存在する世界を
A国とB国の2か国と
X財とY財の2種類の財
各財を1単位生産するために投入され
욍
る労働量は以下の表のように示される。両国間で労働の移動がない場合 次の財の相対価格 
욎
の範囲のうち
える。生産要素は労働のみであり
両国間に貿易が生じるものとして妥当なのはどれか。ただし
욍はX財の価格を,
욎はY財の価格を表す。
X財
Y財
労働人口
A国
2
1
1
2
B国
6
2
30
욍
1
. 0< < 1
욎
욍
2. 1< < 2
욎
욍
3. 2< < 3
욎
욍
4. 3< < 4
욎
욍
5. 4< < 5
욎
【正答 3】
(財政学)
【No.
】 我が国の予算制度に関する次の記述のうち
1
.内閣が編成した予算は
収納は予算に拘束され
例外として
歳入
また
妥当なのはどれか。
歳出ともに国会に提出され
法律により設けられた制度であり
暫定予算は本予算に吸収されないが
されることから
3.補正予算は
その性質上
天災地変などの理由により
度2回まで組むことができる。なお
特別会計予算
の一般の歳入歳出を経理する会計であるが
を行うことや
いわば쓕つなぎ予算」
である。本予算が成
国会の議決を必要とせず
閣議決定を経て決定
当初の予算どおり執行することが不可能ないし不適
本予算の内容を変更するものであり
1会計年
補正予算を組む際の理由は厳格に定められており
勢の変化や政策の変更などを理由として
一般会計予算
行政機能が停止して国民生活に支
必要最小限の経費の計上に限られる。
当となる等のやむを得ない事態に対処するため
4.予算には
その性質上国会の議
財務大臣の承認を経て認められる。
2
.暫定予算とは 年度開始までに本予算が成立しない場合に
障を来さないよう
歳入の
歳出予算は定められた目的以外に支出することはできない。その
項と項の間の経費の融通である予算の流用が認められており
決を経た場合に限り
立しても
議決を経て成立するため
経済情
補正予算を組むことは認められていない。
政府関係機関予算がある。このうち
一般会計は国
一般会計から特別会計や政府関係機関へ財源繰入れ
特別会計や政府関係機関から一般会計へ財源の繰入れを行うことが認められてい
る。
5.会計年度とは 収入と支出を区分してその対応関係を明らかにするために設けられた期間であ
り
我が国は4月1日から翌年の3月 3
1日までの1年間を会計年度としている。なお
は国によって会計年度の始期が様々であったが
計年度の始期は
米国
ドイツ
現在では会計基準の統一化が進み
かつて
我が国の会
フランス等の諸外国と同一となっている。
【正答 4】
(経営学)
【No. 35】 経営学説に関する次の記述のうち
妥当なのはどれか。
1.C.
バーナードらが提唱したゴミ箱モデルによると
I
.
参加者が選択機会に対して問題
理され
論理必然的で
2.H.A.サイモンは
かつ
解
エネルギーを独立に投げ込むと
3.H.ファヨールは
これらはゴミ箱の中で整
意思決定者の主観的な価値観を含まない客観的な価値
最初に発見した解決策をそのまま選択することが最も望ましい
選択であるとした。限定された合理性しかもたない人にとっては
とが最も望ましい選択であり
各
ゴミの回収のように定期的な問題解決が行われる。
意思決定の際には
前提に基づいて問題が発見され
ゴミ箱にゴミを投げ入れるように
複数の代替案を探求しないこ
彼はこれを最適化の原則として重視する。
管理職能を他の本質的5職能(技術
区別されるべき6番目の本質的な職能として
商業
財務
保全
その独自性を指摘した。また
などの要素からなる管理職能を実行するために必要な原則として
分業
会計)から明確に
計画
規律
組織
秩序
命令
イニシア
ティブなども挙げた。
4.近代組織論の創始者である F.W.テイラーは
への意欲
公式組織が成立するには
コミュニケーション・システムの三つの条件のうち
があると主張した。また
組織が存続するにはこれらに加えて
共通の目的
協働
いずれかの条件が成立する必要
個人が組織に果たした貢献より
も組織が個人に提供する誘因の方が小さい状態が必要であると主張した。
5.M.ウェーバーは
プロイセンの官僚機能を観察して官僚制組織の存在を発見し
は経営を営む組織体の非合理的な構造であるとして批判した。また
織を管理運営するために
官僚制組織
官僚制組織では合理的に組
職務の専門化・分業化や個人的な感情の排除などが行われるが
この
ことを F.E.フィードラーは官僚制の逆機能と呼んだ。
【正答 3】
(政治学・社会学・社会事情)
【No. 41】 デモクラシーに関する次の記述のうち
1.J.
マディソンは
妥当なのはどれか。
各人の同意の結果としての社会契約によって社会が作られるが
この社会全
体にとっての決定は多数決でなく共通の意思によって行われなくてはならないというルソーに近
い
え方に立ち
共和制を批判した。
2.A.
トクヴィルは
米国ではデモクラシーが必ずしも全面的なまでの自由の抑圧につながって
いないことを発見し
原因であると
様々な少数意見が公的な場で表現されているなど
米国の多元主義がその
えた。
3.G.ウォーラスは
政治参加について
日々労働に忙しい쓕アウトサイダー」たる大衆は
政治
という環境により直接的に接している쓕インサイダー」としての職業政治家の意見に無条件に従っ
た方が良いという
4
.W.バジョットは
え方を示した。
デモクラシーはどの政治家に政治を任せるかを決めるためではなく
全て
の人々が1票を行使し政策を自分たちで決めるための制度として捉えられるべきであるという立
場から
君主制を批判した。
5.C.
シュミットは
古代ギリシアの民会のような直接的なデモクラシーに対する要求は
したところデモクラシーを深化させるようでいて
否すべきであるとして
一見
実際には独裁につながるためのものとして拒
議会主義の重要性を主張した。
【正答 2】
(商業英語)
【No.
】 次のA∼Eは税に関する用語である。これらの用語の意味の組合せとして 妥当なのは
どれか。
A.Empl
oymenti
nc
ome
B.Bus
i
nes
si
ncome
C.Di
vi
dendi
ncome
D.Reale
s
t
at
ei
ncome
E.I
nt
er
es
ti
ncome
A
B
C
D
E
1. 給与所得
事業所得
配当所得
不動産所得
利子所得
2. 給与所得
事業所得
利子所得
不動産所得
配当所得
3. 給与所得
事業所得
不動産所得
配当所得
利子所得
4. 事業所得
給与所得
配当所得
不動産所得
利子所得
5. 事業所得
給与所得
利子所得
配当所得
不動産所得
【正答 1】
(情報数学)
【No. 62】 8チームによるラグビーのトーナメントを行うため
チームの実力が8チームの中で3番目に強いとき
ただし
ものはなく
抽選会を行う。自分の所属する
このトーナメントで準優勝する確率はいくらか。
トーナメントはシードがない形式で行う。また
この8チームの中で互角の実力を持つ
各対戦において勝敗は実力通りに決まるものとする。
4
1
.
7
1
2
.
2
2
3
.
7
1
4
.
4
3
5
.
14
【正答 3】
(情報工学)
【No. 68】 右のフローチャートで
する  の値の組合せは
ただし
最も大きな数値を印刷
START
次のうちではどれか。

は を超えない最大の整数(の整数部分)
← ,
← ,← 1
とする。
≧ 


1.
100
2
2.
100
3
3. 1
000
4
4. 1
000
5
5. 1
000
8
No
Ye
s
← 
/

← + 1
≧ 
No
Ye
s
を印刷
END
【正答 1】