第 1 章 制 御 弁 式 鉛 蓄 電 池 の 概 要 安全性と規格 その他 安全性確保のための検査基準 ■ 制御弁式鉛蓄電池(25Ah以下) の安全に関する項目例 項目 検査方法 検査のポイント 1.衝撃(落下) 満充電された蓄電池を厚さ10㎜以上の堅 板上に底面を下にして、20㎝の高さから自 由落下を3回行う。 顕著な破損、漏液がなく、端子電圧が 公称電圧以上であること。 2.振動 満充電された蓄電池を震幅:4㎜、 振動数:1000回/分の振動をx、 y、 z各軸に 各々60分加える。 部品の破損、漏液がなく、端子電圧が 公称電圧以上であること。 3.高温耐熱 満充電された蓄電池を70℃の雰囲気中で 10時間静置する。 電槽の変形、漏液のないこと。 4.耐寒 満充電された蓄電池を60時間率の放電に 相当する抵抗に4日間接続する。 ついで蓄電池を−30℃の雰囲気中に 24時間静置する。 5.ヒートサイクル 満充電された蓄電池に、−40℃/2時間・ 65℃/2時間の繰返しヒートサイクルを10回 加える。 電槽にクラックが発生せず、漏液のないこと。 6.短絡 満充電された蓄電池に10mΩ以下の小さ い抵抗を接続して放電する。 蓄電池が爆発したり、燃えることがないこと。 7.大電流放電 満充電された蓄電池を3CAの電流で4.8V/6V 蓄電池まで放電する。 蓄電池が爆発したり、燃えることがないこと。 また、電槽の変形・漏液・蓄電池内部の接続 に異常等が生じないこと。 8.ゴム弁の作動 満充電された蓄電池を流動パラフィンを満 たした容器中に置き、0.4CA電流で過充 電する (UL1989)。 ガス抜き口からガスの発生が認められること。 9.過充電 満充電された蓄電池を0.1CAで48時間過 充電し、1時間の静置、0.05CAの放電を 5.25V/6V蓄電池まで行う。 外観に異常がなく、容量は初期値の95%以上 であること。 電槽にクラックが発生せず、漏液のないこと。 (注)上記の安全性は単電池の場合にのみ有効で、組電池は除きます。 制御弁式鉛蓄電池 26 2008 規格・その他 ■ ISO (国際標準化機構) ■ UL (Underwriters Laboratories Inc.) 当社の各生産工場は、 下記のマネジメント・システムの 認証を取得しています。 制御弁式鉛蓄電池はUL1989 (Standby Batteries) に 分類されています。UL1989では過充電状態において ゴム弁が作動して蓄電池の内部圧力を開放し、蓄電池 が破裂する危険のないことを要求しています。当社の 制御弁式鉛蓄電池は 「国内外規格取得電池一覧」 の表 に示す品種が現在認知 (Recognize) されており、非常 灯等の用途に数多く使用されています。 パナソニック ストレージバッテリー(株)・ISO 9001:2000(認証機関 LRQA) ・ISO 14001(LRQA) パナソニック ストレージバッテリー瀋陽(有) ・ISO 9001(CEPREI) ・ISO 14001(CEPREI) 2008.10. 現在 ■ JIS(日本工業規格) ■ VdS認定他 小形制御弁式鉛蓄電池はJISC8702、制御弁 式据置鉛蓄電池はJISC8704-2に適合しています。 次ページ以降の表に示す品番は、現在蓄電池設備型 式認定(日本)およびVdS (ドイツ) を取得しています。 ■ 航空輸送および海上輸送 当社の制御弁式鉛蓄電池は、 国際機関 (ICAO:国際民 間航空機関、 およびIMO:国際海事機関) が規定する輸 送規則の特別要件が要求する振動試験、気圧差およ び姿勢試験に電解液が漏液することなく耐えるため、 航空輸送 (特別要件A67) 、海上輸送 (特別要件238) と もに通常貨物として取り扱うことができます。 制御弁式鉛蓄電池 27 2008 第 1 章 制 御 弁 式 鉛 蓄 電 池 の 概 要 第 1 章 制 御 弁 式 鉛 蓄 電 池 の 概 要 国内外規格取得電池一覧 ■ 国内規格取得電池 規格・認定名 内 容 認定番号 該当品種 「12C1127」 に変更 蓄電池設備 ** 型式認定 設備の区分:蓄電池 種類:制御弁式(シール) 鉛蓄電池 [03C1127] 〔09C1127〕 6M3.0 6M3.4 6M6.0 6M7.0 6M8.0 6M10 6M12 12M1.9 12M2.2 12M3.0 12M3.4 12M6.0 12M6.5 12M7.0 12M12 12M15 12M24 12M38 12M65 LC‐V063R4 LC‐P067R2 LC‐P0612 LC‐V122R2 LC‐P122R2 LC‐V123R4 LC‐P123R4 LC‐P127R2 LC‐VA1212 LC‐VD1217 LC-PD1217 LC-P1220 LC‐P1228 LC‐P1242 LC‐P1265 ** 蓄電池設備型式認定品のご注文に際しては別途ご相談ください。 制御弁式鉛蓄電池 28 2008 第 1 章 制 御 弁 式 鉛 蓄 電 池 の 概 要 ■ 国外規格取得電池(申請中の品種も含みますので事前にお問い合せください。) 規格・認定名 内 容 認定番号 該当品種 LC‐V063R4(a) LC‐P1242(a) LC‐V064R2(a) LC‐P1265(a) LC‐V122R2(a) LC‐V123R4(a) LC‐VA1212 (a) LC‐VD1217(a) LC‐V1233(a) LC-P122R2(a) ** U.L. アメリカ 安全規格 UL1989 Standby Batteries LC-P123R4(a) MH13723 LC-PD1217(a) LC-XC1228(a) LC-XC1238(a) LC-P067R2(a) LC-P0612(a) LC-P127R2(a) LC-P1220(a) LC-P1228(a) VdS ドイツ 安全規格 UP-VW1245(a) G191053 LC‐R123R4PG,LC‐V123R4PG G188151 G193046 G100001 G104101 G199090 LC‐R122R2PG,LC‐V122R2PG LC‐R127R2PG/PG1,LC‐V127R2PG/PG1 LC‐RA1212PG/PG1/P/P1,LC‐VA1212PG/PG1/P/P1 LC‐XD1217P/AP,LC‐PD1217P/AP LC‐X1265PG/P,LC‐P1265PG/P ** U.L.安全規格覧の該当品種に記載の(a)には、任意の英/数字が認められます。 制御弁式鉛蓄電池 29 2008
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