“ギター総合インフォメーション2015年3月号Vol.36”をアップしました。

サンティアゴ・デ・セシリアが、1861 年~1862 に製作されたオリジナルのアントニオ・デ・トーレス(個人所有。ホ
セ・ロマニリョス著“アントニオ・デ・トーレス/ギター製作家-その生涯と作品”には掲載されていない楽器です)
を元に製作した“トーレス・レプリカ・モデル”が初めて入荷しました。
彼らのオリジナルの作品は明るく伸びやか、且つ、軽やかな音色が魅力的ですが、今回初入荷となる“トーレス・レプ
リカ・モデル”は豊な音量と驚くほど太い音にまず度肝を抜かれます。癖のない暖かな音色も大変気持ち良いです。新
たな名器の誕生です。是非一度、試奏なさってみてください。
サンチャゴ・デ・セシリア“トーレス・レプリカ・モデル”
弦長 650mm
表板:ドイツ松
横・裏板:ローズウッド
価格:¥1,296,000(税込)※ハードケース付
♪サンチャゴはもともとギタリストでもあり、ギターの腕前も素晴らしいです。“タレガ/アラビア風奇想曲”の演奏動
画をお楽しみ下さい。
1
“今月と来月の輸入版ギター楽譜は、Chanterelle(ドイツ)の新入荷、再入荷の楽譜をピックアップ!
(A)→初級 (B)→中級 (C)→上級
【ソロ】
(新→新入荷、再→再入荷)
◎[Chanterelle](ドイツ)
再アルベニス
コルドバ[リョベート](C)
新イワノヴィッチ
再
〃
¥1,944 (¥1,800)
♪1920 年代初頭に一度出版されたミゲル・リョベートの幻のアレンジ譜です。校訂はこのアレンジを録音し
ているステファノ・グロンドーナです。かなり難しいアレンジになっています。
ソナタ(C)
¥2,376 (¥2,200)
♪ゾーラン・ドゥキッチのために書かれた 3 楽章形式の技巧的な作品です。
(ゾーラン・ドゥキッチによる演
奏動画。第一楽章、第二楽章、第三楽章)
6 つのカフェの小品(C)
¥2,808 (¥2,600)
・カフェ 1(タンゴ)
・カフェ 2(涙のプレリュード)(デニス・アザバジッチの演奏動画)
・カフェ 3(即興曲と舞曲)(デニス・アザバジッチの演奏動画)
・カフェ 4(楽しいワルツ)
・カフェ 5(郷愁~トレモロ)(デニス・アザバジッチの演奏動画)
・カフェ 6(子守歌)
♪こちらは打って変わってポピュラー風の小品集ですが、なかなか良い曲揃いです。アンコールピースに最
適かもしれません。
2
新カランパリキス
カバルカ(C)
再カルレバーロ
♪ギリシャ出身で現在はパリ在住のギタリスト作曲家、オレスティス・カランパリキスの作品です。舞曲調
のかなり緻密なコンサートピースです。
(カランパリキス本人の演奏動画)
ギターマスタークラス Vol.4“J.S.バッハ/シャコンヌ BWV1004”(C)
¥3,726 (¥3,450)
新グラナドス
♪“シャコンヌ”を演奏するための技術、分析、解釈が詳細に書かれています(英語、スペイン語)
。カルレ
バーロによるアレンジ譜、巻末には自筆ファクシミリ譜も掲載されています。(このアレンジによる演奏
動画)
詩的ワルツ集(全曲)と感傷的なワルツ集(全曲)[クレルチ](C)
¥3,024 (¥2,800)
¥1,944 (¥1,800)
♪“詩的ワルツ集”はこれまでにもアレンジ譜はたくさん出版されていますが(全曲版は少ないですが・・・)、
“感傷的なワルツ集”の全曲版は今回が初出版かもしれません。原曲のピアノでも滅多に弾かれませんが、
とても美しい作品です。
3
新クレイファンガー
“魔弾の射手”の主題による序奏と変奏 Op.3[メラー](C)
再クレンジャンス
♪オランダのギタリストでヴァイオリニストでもあったカレル・アルノルドゥス・クレイファンガー(18171868)が、ウェーバーのオペラ“魔弾の射手”からテーマを借りて書いた技巧的な作品です。
(校訂者のヨハ
ネス・メラーによる演奏動画)
カプリッチョ Op.120(C)
¥1,728 (¥1,600)
新コスタ
♪“ルイジ・レニャーニ讃歌”の副題を持つ美しい作品です。故・稲垣 稔さんが録音をして弾く方が増えま
した。
(演奏動画)
コラソン、オリゾンテとリオ(C)
¥1,944 (¥1,800)
新
〃
¥2,106 (¥1,950)
♪ウルグアイ出身でアルゼンチン育ちのギタリスト作曲家、カーレ・コスタ。シンプルでいながらなかなか
良い作品を書いています。この作品はゆったりした舞曲調によるコンサートピースです。
コラール集(B~C)
¥2,106 (¥1,950)
・永遠のコラール(コスタ本人の演奏動画)
・ラ・ピエル・デル・ティエンポ
・俳句
・ラ・ルナ・エン・エル・コラル
・夕暮れ
4
<承前>
新
〃
新シュミッツ
♪シンプルながら静謐な美しさに溢れた小品集です。
ベルリンのサンバ、サラマンカ(C)
¥1,944 (¥1,800)
♪2 曲とも現代的響きを活かしたフォルクローレ調の作品です。(
“ベルリンのサンバ”の演奏動画。
“サラマ
ンカ”の演奏動画)
トッカータとエレジー(C)
¥1,836 (¥1,700)
♪イタリアの名手、アニエッロ・デジデリオに献呈されたギタリスティックな難曲です。
5
新シュミッツ
ラスト・アンコール(C)
・アンダンテ
・移動
・フリオーソ
・詠唱(演奏動画)
¥1,836 (¥1,700)
♪こちらもアニエッロ・デジテリオに献呈された作品です。4 曲とも二段譜(ト音)で書かれています。
再タレガ
作品集(スペイン初版による)(C)
¥8,748 (¥8,100)
・アラビア風奇想曲
・ベートーヴェン/メヌエット
・プレリュード No.8
・プレリュード No.1
・ハイドン/メヌエット
・プレリュード No.9
・プレリュード No.2
・バッハ/ルール
・ハイドン/アンダンテ
・蝶々
・マリーア(ガヴォット)
・エル・ポブレ・バルブエナ
・グラン・ワルツ
・ショパン/マズルカ
・エル・ラトン
・アデリータ(マズルカ)
・ヘンデル/メヌエット
・シューマン/Feuilles Variees
・ベートーヴェン/ラルゴ
・夢(トレモロ)
・バッハ/フーガ(BWV1001)
・ショパン/プレリュード No.6
・ベートーヴェン/スケルツォ
・シューマン/セント・ニコラス
・ショパン/プレリュード No.7
・ハイドン/アレグロ
・ベートーヴェン/アダージョ Op.13
・ショパン/プレリュード No.20
・J.S.バッハ/ブーレ(BWV1002)
・ショパン/プレリュード No.15
・プレリュード No.3
・シューマン/フーガ
・モーツァルト/メヌエット
・プレリュード No.4
・メヌエット
・ショパン/ノクターン Op.9-2
・プレリュード No.5
・プレリュード No.6
・シューマン/子守歌
・ロシータ(ポルカ)
・プレリュード No.7
・マズルカ
・マリエータ(マズルカ)
・アルハンブラの想い出
・シューマン/Au Soir Op.12
・シューベルト/メヌエット Op.78
・メヌエット形式のエチュード
・モーツァルト/メヌエット
・ダンサ・モーラ
・プレリュード No.13
・ビゼー/La Arlesinne
・ラグリマ
・ワルツ
・ラ・アフリカーナ
・ヘンデル/コラール
・ベートーヴェン/葬送行進曲
・椿姫による練習曲
・オダリスクの舞曲
・ベートーヴェン/月光
・ファウスト・ワルツ
・トルサ/タンゴ
・バッハのフーガによる練習曲
・ラ・カルタヘネーラ
・メンデルスゾーン/ロマンス
・シューマンの断章による練習曲
・ヘンデル/メヌエット
・タールベルクの主題による練習曲
・シューマン/トロイメライ
・グリーグ/El Viajero Solitario
・アルボラーダ(朝の歌)
・シューマン/フゲッタ
・シューマン/アンダンティーノ・カンタービレ
・愛の溜息
・メンデルスゾーン/カンツォネッタ
・ショパン/プレリュード No.4
・夢~マズルカ
・プルーデンの練習曲
・ゆりかご(子守歌)
・メンデルスゾーン/無言歌 No.6
・ワーグナー/タンホイザー行進曲
・ハイドン/メヌエット
・マラゲーニャ
・ビゼー/アダージョ
・ベートーヴェン/第 7 変奏
・シューベルト/別れ
・グリーグ/オーゼの死
・グリーグ/スタッカート
・練習曲イ長調
・ワーグナー/タンホイザー序曲
・ぺピータ(ポルカ)
・プレリュード No.11&11
・メンデルスゾーンの主題によるプレリュード
・J.シュトラウス/イサベル
・シューマン/ロマンス Op.51
・ベルリオーズ/La Damnation de Faust
・練習曲イ長調
・エンデチャとオレムス
・ショパン/プレリュード No.11
・イラディエル/ラ・パロマ
・アラールの練習曲
・ベートーヴェン/アンダンテ
・ベニスの謝肉祭
・ベートーヴェン/プレリュード No.12
・プルーデン/即興曲
・ボルツォーニ/Celebre Minueto
・ショパン/マズルカ No.22
・二人の姉妹(ワルツ)
・Mefistofele
・グラン・ホタ
・ショパン/ワルツ Op.34-2
・クラーマーの練習曲
♪以前、2 巻分冊で出版されていた楽譜です。現在は合本(リング綴じ)になっています。
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新デ・ビアージ
再ニャタリ
再
〃
組曲(C)
・レチタティーヴォ
・アリア
・プレスト
・サラバンド
・コラール
・ジーグ
¥2,160 (¥2,000)
♪イタリアのギタリスト作曲家、マルコ・デ・ビアージの力作です。この作品は 2010 年にボローニャで開催
されたコンクールで第 2 位に輝いた作品です。
(マルコ・デ・ビアージ本人の演奏動画)
サウダージ[アルメイダ](C)
¥810 (¥750)
♪古くから知られる美しいショーロ作品です。
10 のエチュード(C)
・No.1“T.サントスのために”(ハファエル・ハベーロの演奏動画)
・No.2“W.ブランコのために”(演奏動画)
・No.3“J.ダマセノのために”(演奏動画)
・No.4“N.ピロのために”(演奏動画)
・No.5“S.アブレウのために”(演奏動画)
・No.6“G.ベスパグのために”
・No.7“B=リマのために”
・No.8“D.ビラベルデのために”
・No.9“E.アブレウのために”(演奏動画)
・No.10“ガロートの想い出”(演奏動画)
¥2,808 (¥2,600)
♪非常に充実した内容を持つエチュード集です。No.1 はハファエル・ハベーロの演奏でも有名です。
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再ニャタリ
3 つの演奏会用エチュード(C)
・ダンサ・ブラジレイラ(演奏動画)
・サンバ形式のトッカータ No.1(演奏動画)
・サンバ形式のトッカータ No.2(演奏動画)
¥1,944 (¥1,800)
♪“ダンサ・ブラジレイラ”はマヌエル・バルエコが録音をして人気が出ました。“サンバ形式のトッカータ
No.1”は昔、アサド・デュオが二重奏で録音をしていますね。
◎マヌエル・デ・ファリャ~北林 隆・編/ギターソロのための三角帽子
現代ギター社 ¥1,944 (¥1,800)
<収録曲>
代官の踊り、粉屋の女房の踊り、隣人の踊
り、粉屋の踊り
♪マヌエル・デ・ファリャのバレエ音楽“三
角帽子”は“粉屋の踊り”をはじめ、ファ
リャ作品の中でもフラメンコ・ギターのラ
スゲアードのイメージやリズムを意識し
た作品ということもありお馴染みの作品ですね。北林 隆さんは以前に“ギター組曲:恋は魔術師”も出版されています。今回は“三
角帽子”の中から 4 曲を選び大変演奏効果の高いアレンジをされています。お勧めです!
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筆者 M は普段フラメンコ・ギターを弾いておりますので、自分で演奏する曲はもっぱらフラメンコです。ですが、他のジャンルのギ
ターを聴くことはもちろん大好きですので、これから折に触れて現在ハマって(昔風に言えばマイ・ブーム)いるギタリストをご紹介
したいと思います。
さて、第一弾は皆様もお名前はご存知かと思いますが、チェコの怪人(?)Štěpán Rak(シテパン・ラック)です。彼の名は同じチェ
コのギタリスト、Vladimir Mikulka(ウラジミール・ミクルカ)が彼の作品を演奏、録音したことにより有名になりましたね。
日本ではこれまたその昔、全音楽譜出版社から“ヤロミラ・クレンピルの主題による変奏曲”がギターピースとして出版されたことも
あり、愛奏されている方もいらっしゃるかもしれません。
ラックの作風は前述の“ヤロミラ~”のようにクラシカルなものから、彼独特のテクニックを駆使した非常に個性的な作品が多いのが
特色です。
また、ラック自身は優れたクラシック・ギタリストでありますが、基本的に自作品(アレンジも含む)しか演奏しない珍しいギタリス
トです。現在、YouTube で彼自身の演奏をたくさん観ることが出来ますが、まぁとにかく指が良く動く方です。
反面、いい意味でも悪い意味でもその演奏はアクが強く、演奏中にトランス状態に陥ったかのようなノリになったり、歌い出したり、
随所で連発されるドヤ顔などにより、かなり好き嫌いが分かれるギタリストかもしれません。
筆者 M も最初の頃はそんな印象を持っていたのですが、何度も彼の演奏を視聴するうちに妙にハマってしまい、その尽きることのな
いイマジネーションに畏怖すら感じるようになり、最近では 1 日 1 回は彼の演奏を聴かないと落ち着かなくなってしまいました・・・。
彼の作品に“Hiroshima”という沈鬱な大作があります。彼は 1945 年 8 月 8 日に生まれました。ちょうど広島と長崎に原子爆弾が投下
された狭間に生を受け、この事に大変運命的なものを感じているそうです。自身もウクライナに生まれながら戦火に巻き込まれ、最終
的にはロシアの兵隊に保護をされチェコで里親に育てられるという境遇を送られたそうですので、原爆によって奪われた無辜の犠牲
者へのレクイエムとしてこの作品を書いたのかも知れません。
また、彼は親日家としても知られています。実際に 2011 年の東日本大震災の折も直ぐにチェコでチャリティーコンサートを催し、集
まったお金を全額日本へ寄付してくださいました。
さて、前置きが長くなってしまいました。それでは、筆者 M が特にお気に入りのシテパン・ラックの演奏動画をお楽しみ下さい。
(画像をクリックして下さい)
“ヒロシマ”
“スペイン組曲”
“バラライカ”
“ラック・アンド・ロール”
“ホラ”
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営業時間 10:30~19:00(月曜定休)
www.guitarra.co.jp/
[email protected]
《筆者 M の戯言リターンズ:パコ》
昨年の 2 月 25 日にパコ・デ・ルシアが逝去して、あっとい
う間に 1 年が経ってしまいました。スペイン国内ではこの
1 年、様々な追悼イベントが行われ、パコの息子が製作した
4 年間に渡る撮影を編集したドキュメンタリーが公開され
たりしました。あらためてパコの偉大さを痛感しておりま
す。
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