2-4-3 氏名 木村 勝智 所属 みよし市民病院 内科 使用言語 日本語 対象

2-4-3
氏名
木村 勝智
所属
みよし市民病院 内科
使用言語
日本語
対象者
医師・後期研修医(卒後 3 年目以上)・初期研修医(卒後 1-2 年目)・学生・その他(
)
タイトル
PIPC レボリューション
できる内科医のための認知行動療法(CBT)入門
企画の内容
うつ病患者の約 65%が初診の際に内科を受診するが、精神科医など専門医を受診するのは 10%に満たないことはよ
く知られている。さらに内科を受診する患者の 20~40%は何らかの精神障害を併存するとされている。こうした事実は、
内科医が generalist を目指すとき、精神科診療について学ぶことが必須であることを示している。このような状況の中、
最近 OECD はわが国の政府に対して、精神科診療の仕組みを改編し、軽症~中等症の精神疾患患者の診療をプラ
リマリ・ケアと統合するように勧告を行った。
しかし、残念ながらわが国における内科医に対する精神科診療の教育・学習プログラムはそのような改革を行うには不十
分であると言わざるを得ない。
さらに、うつ病患者に対しては薬物療法とならんで精神療法が有効であることはエビデンスとして確立されており、特に一
部の軽症~中等症のうつ病患者に対しては精神療法の一つである認知行動療法(Cognitive Behavioral
Therapy, CBT)が薬物療法より優れた効果を持つことが知られている、こうした結果を受けて、英国医療技術評価
機構(National Institute for Health and Clinical Excellence, NICE)の診療ガイドラインでは軽症~中等症
のうつ病患者に対する第一選択として CBT を推奨している。さらに言うなら、軽症~中等症のうつ病診療のフロントライ
ンに立つべき内科医に対して、わが国においては CBT をはじめとする精神療法の教育・研修はほとんどなされていないの
が現実である。
そこで、今回われわれは ACP の教育ブログラムを源に持つ内科医のための精神医学教育プログラムである PIPC
(Psychiatry In Primary Care)の発展形として、内科医のための認知行動療法(CBT)入門コースを CBT に
熟達した精神科医の監修下にワークショップ形式で行うことを企画する次第である。当ワークショップで CBT を学び、抗う
つ薬等をはじめとする薬物療法に組み合わせせれば、『できる内科医』として ACP 日本支部会員にふさわしい臨床能力
を獲得できると確信する。