食用油脂製造業の施設基準は

◎ 共通基準
(1)
営業施設の構造
ア
営業施設(以下「施設」という。)は、不潔な場所に位置していないこと。
イ
施設の周囲の地面は、排水が良く、かつ、清掃しやすい状態にあること。
ウ
施設は、食品、添加物等の取扱量に応じた大きさであること。
エ
施設は、住居その他のものと区画されていること。
オ
施設には、耐水性材料又は厚板で作られ、かつ、清掃しやすい構造の床があること。
カ
施設には、別に規則で定める構造の内壁があること。
キ
施設には、別に規則で定める構造の天井があること。
ク
施設には、衛生上適当な構造の排水設備があること。
ケ
施設には、自然光又は照明により、別に規則で定める照度を得ることができる構造又は設備を有す
ること。
コ
施設は、換気が十分できる構造であり、かつ、熱、蒸気等が著しく発生する場所には、換気装置が
あること。
サ
施設の窓、出入口、排水口その他必要な場所には、ねずみ族及び昆虫の侵入を防ぐ設備があること。
シ
施設には、作業衣等を備えた更衣設備があること。
(2)
食品、添加物等の取扱設備
ア
施設には、従事者の使用に便利な場所に従事者専用の手指消毒装置及び十分な大きさの流水式手洗
設備があること。
イ
施設には、食品、器具等を洗浄するのに便利な場所に流水式洗浄設備及び水切り設備があること。
ウ
施設には、食品又は添加物に直接接触する器具又は容器包装を殺菌することができる設備があるこ
と。
エ
施設には、食品、添加物等の種類、取扱量及び取扱方法に応じて必要とされる種類、数及び大きさ
の器具があること。
オ
固定した器具又は動かしにくい器具は、清掃又は洗浄がしやすい場所にあること。
カ
器具の食品又は添加物に直接接触する部分は、洗浄がしやすく、かつ、殺菌が可能な構造であるこ
と。
キ
施設には、食品、添加物、器具又は容器包装を衛生的に保管できる設備があること。
ク
施設には、見やすい箇所に温度計があること。
(3)
給水及び廃棄物処理の設備
ア
施設には、水道水又は公的試験機関等が認めた水を豊富に供給できる設備があること。
イ
公的試験機関等が認めた水の水源は、不潔な場所に位置せず、水源及び給水設備は、外部から汚染
されない構造であること。
ウ
施設には、汚水及び臭気の漏れない構造で、かつ、十分な大きさの耐水性の廃棄物容器があること。
エ
便所は、施設に影響を及ぼさない構造で、使用に便利な場所にあること。
オ
便所には、ねずみ族及び昆虫の侵入を防ぐ設備並びに手指消毒装置を備えた流水式手洗設備がある
こと。
◎
業種別基準(食用油脂製造業)
施設には、製品置場並びにそれぞれ区画された製造室、容器取扱充てん室及び試験室があり、製品置場、
製造室、容器取扱充てん室及び試験室には、以下の設備が必要です。
(1)
製造室、容器取扱充てん室、製品置場及び試験室には、次の表の設備の欄に掲げるそれぞれの設備があ
ること。
施設
設備
摘要
製造室
原料精選設備
搾油する場合に限る。
搾油設備
搾油する場合に限る。
ふた付き貯留槽
1
搾油する場合に限る。
2
貯留槽の上縁は、床面より高い構造であること。
1
脱臭する場合に限る。
脱臭設備
2
外部から汚染されるおそれのない場合は、製造室外に設け
ることができる。
精製設備
精製する場合に限る。
耐食性の搾油かす保管設備
1
2
搾油する場合に限る。
製造室外の処理施設に搾油かすを機械を使用して搬出す
る場合は、省略することができる。
添加物保管庫
容器取扱充て
ん室
容器の洗浄殺菌設備
容器の洗浄殺菌をする場合に限る。
容器充てん設備
耐食性の材料で作られていること。
打栓機又は巻締機
打栓又は巻締をする場合に限る。
製品置場
製品が外部から汚染されるおそれのないタンクその他の設備
が屋外にない場合に限る。
汚染防止設備
試験室
製品を運搬車両に直接充てんする場合に限る。
脱臭する場合に限る。
酸価測定器
けん化価測定器
(2)
一連の機械操作により製造する製造施設又は獣脂のみを取り扱う施設にあっては、製造室と容器取扱充
てん室との間の区画は、省略することができる。
(3) 製造室及び容器取扱充てん室には、すき間がなく、かつ、清掃しやすい構造の内壁があり、内壁は、床
面から少なくとも高さ1メートルまでは耐水性材料で作られていること。
(4) 製造室及び容器取扱充てん室には、すき間がなく、かつ、清掃しやすい構造の天井があること。
(5) 施設には、作業面における明るさが、製造室及び容器取扱充てん室にあっては100ルクス以上、食品保
管施設等にあっては20ルクス以上になる設備があること。
(6) 製造工程で使用するパイプは、耐食性材料で作られていること。
(7) 更衣設備は、製造室及び容器取扱充てん室の外にあること。