RTC のリセット不具合について 32-bit ARM Cortex-M3

RTC のリセット不具合について
32-bit ARM® Cortex®-M3 based Microcontroller
FM3 Family
MB9AA30N/MB9A130N/MB9AAA0N/MB9A1A0N Series
Customer Information
目次
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
不具合内容 ................................................................................................................................................. 2
対象品種 .................................................................................................................................................... 2
該当となる条件 ......................................................................................................................................... 2
本不具合に至るメカニズムおよび要因 ...................................................................................................... 3
回避方法 .................................................................................................................................................... 4
恒久対策 .................................................................................................................................................... 5
改版履歴 .................................................................................................................................................... 6
Publication Number mcu_CI706-00016
Revision 1.0
Issue Date February 18, 2015
This document states the current technical specifications regarding the Spansion product(s) described herein. Spansion Inc. deems the products to have been in sufficient
production volume such that subsequent versions of this document are not expected to change. However, typographical or specification corrections, or modifications to the
valid combinations offered may occur.
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MB9AA30N/MB9A130N/MB9AAA0N/MB9A1A0N シリーズの RTC のリセット不具合について、
以下に報告させて頂きます。
1. 不具合内容
RTC 使用時、ソフトウェアリセットを行うと RTC クロックが数クロックマスクされます。
そのため、RTC が遅延します。
また、APBC2_PSR レジスタの APBC2RST ビットで APB2 バスリセットをアクティブにしている間も
RTC クロックがマスクされます。
2. 対象品種
対象品種を表 2-1 に示します。
表 2-1 対象品種
シリーズ名
品種型格
MB9AFA31L, MB9AFA32L
MB9AA30N Series
MB9AFA31M, MB9AFA32M
MB9AFA31N, MB9AFA32N
MB9AF131M, MB9AF132M
MB9A130N Series
MB9AF131N, MB9AF132N
MB9AFAA1L, MB9AFAA2L
MB9AAA0N Series
MB9AFAA1M, MB9AFAA2M
MB9AFAA1N, MB9AFAA2N
MB9AF1A1L, MB9AF1A2L
MB9A1A0N Series
MB9AF1A1M, MB9AF1A2M
MB9AF1A1N, MB9AF1A2N
3. 該当となる条件
 RTC 使用時にソフトウェアリセットを使用している場合
 RTC 使用時に APB2 バスリセットを使用している場合
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4. 本不具合に至るメカニズムおよび要因
RTC 未使用時に消費電流を削減するために、RTC へのサブクロックの供給を制御する機能があります。
RTC へサブクロックを供給するには、
サブクロック供給制御レジスタ(RCK_CTL)の RTCCKE ビットを"1"(初
期値)にします。
RTCCKE ビットは PCLK2 で動作しています。サブクロックとは非同期のため、信号の非同期対策を行って
います。
不具合の原因:
非同期信号受け渡しのために入れたフリップフロップ(FF)×2 段の初期値が RTCCKE ビットと異なり"0"に
なっていました。
そのため、ソフトウェアリセットを行うとリセット期間+サブクロック×2 の間、RTC へのサブクロック供
給が停止します。リセット期間は"HCLK"×1 クロック+"PCLK2"×4 クロックです。
例えば HCLK/PCLK2 が 20MHz の場合は、サブクロックが 2 クロック停止します。
ただし、ごくまれに PRESET2N がサブクロックの立上りにかかると 3 クロック停止します。
初期値=1
PRESET2N
クロック
ゲーティング
①
RTCCKE
②
RTC へ
EN
PCLK2
サブクロック
CKOUT
CKIN
PRESET2N
初期値=0
PRESET2N
初期値=0
図 4-1 本デバイスの回路
RTCCKE
PRESET2N
サブクロック
①
②
CKOUT
図 4-2 タイミングチャート
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5. 回避方法
ソフトウェアでの対策をお願い致します。
例: ソフトウェアリセットを行った回数をカウントし、1 秒分サブクロックが停止したら RTC を 1 秒進め
る。
バスクロックの周波数でサブクロックの停止クロック数が変わるため注意してください。
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6. 恒久対策
前述の回避方法に従い、ソフトウェアでのご対応をお願い致します。
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7. 改版履歴
概要
Section
Revision 1.0 (February 18, 2015)
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新規作成
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