株式会社山梨地質 代表取締役:松田 丞司 氏

第三種郵便物認可 平成27年2月1日(日曜日)
中小企業タイムズ(3)
▼データから見た
等の公共工事の進展に建設業界を
中心に景気回復への足がかりになれ
データから見た業界の動き(平成26年12月分)
トが % 上 昇している上
に原 料 が 不 足 しているた
め 、売 価 を 値 上 げ しても
収益には繋がらない。
●小売
(水産物)
/組合員の
高 齢 化 、後 継 者 不 足 、仕
入価格や電気料等の経費
増により組合員の転・廃業
による脱退者も増加。
●小売
(自動車)
/昨年は消
費 税 率 引き上 げによる駆
け込み需 要があったため、
売上の前年同月比は下回
った 。しかし、新 型 車の発
売により新 車 利 益 率の改
善から好転傾向。
●小売
(電機製品)
/太陽光
発電関係の受注減も重な
り地 域 店の売 上は大 幅に
落ち込んだ。しかし、年 末
需要と4K・8Kの導入が
重なりテレビは復調傾向。
●小売
(石 油 )
/円安が進む
中 、それを 上 回る 原 油 価
格の大 幅な値 下 げにより
石油製品の卸価格が値下
りとなったため、県内給油
所の販売価格も 円程度
下落。
平成26年12月
不変
56%
▶ 収益状況(前年同月比)
●商店街
(1)
/物販は持ち
直しつつあるが、依 然とし
て低 迷 状 態からは脱 出で
きず苦戦している。
● 商 店 街( 2 )/ポイントシ
ステムを刷新したことによ
り来街者数が増加。また、
来 街 車 等に利 用される組
合 駐 車 場は値 上 げしたに
もかかわらず 利 用 率が上
がり売上全体が好転。
●不動産取引/東京や神奈
川から賃 貸 物 件の問い合
わせが増えている。
●宿泊業
(1)
/ 月は衆議
院 選 挙 等で人の動きが鈍
くなり、
前年より収益が減
少 。年 末 年 始の宿 泊 も 休
日が長いわりには満室にな
る日が少なかった。
●宿泊業
(2)
/円安の好影
響を受けて宿泊客は増加。
●警備業/公共工事が年度
末に集 中するため警 備 員
需要が安定しない。
●建設業
(総合)
/ 月の県
内 公 共 工 事 動 向は、件 数
で5 % 、請 負 金 額で %
増加。
平成25年12月
平成26年12月
減少
32%
不変
64%
平成26年12月
●DI値▲28
(前年同月比▲28)
●業種別DI値
製造業 ▲35
(前年同月比▲30)
非製造業 ▲23
(前年同月比▲20)
●前月比DI値
製造業 ±0
非製造業 ±0
▶ 景 況 感(前年同月比)
増加
24%
不変
52%
平成25年12月
●建設業
(住宅関連)
/仕事
量に対し職人数が不足。
●建設業
(型枠)
/工事単価
は上 昇したが円 安のため
型 枠 材 料が大 幅に値 上が
りした上、職人の確保によ
る人件費も値上がりした。
●建設業
(鉄構)
/仕事量は
確保しているが、県外の物
件が多くを占めている。
●設備工事
(電気工事)
/工
事 発 注が大 幅に減 少して
いるため、価格競争が起こ
りつつある。
●設備工事
(管設備)
/住宅
建 築工事 等の民 間 事 業の
回復の遅れから、売上の減
少傾向が続いている。公共
事業の前倒し効果も大手
企 業にとどまり 、中 小 企
業の改善まではいかない。
● 運 輸( タ クシ ー )/ 年々、
忘 年 会をする企 業 等の減
少からタクシー利 用 者 も
減少している。
●運輸
(バス)
/仕事量は減
少 したが 、新 運 賃 制 度に
より単 価の上 昇 分が利 益
となった。
平成25年12月
増加
4%
減少
24%
不変
62%
不変
66%
13
油製品の小売価格が値下げとなったこと
しかし、円安による原材料の高騰、電気
料金の値上げ、技術労働者等の不足によ
業界 の動き
上昇分を価格転嫁できず、体力の弱い中
衆議院選挙の結果、今後もアベノミクス
が継続される中で、中小企業への支援策
が期待されている。山梨県内も中部横
状況は厳しい。
● 窯 業・土 石( 山 砕 石 )/
月以降は前年を下回る出
荷 状 況であり 、景 気 回 復
感は感じられない。
● 鉄 鋼・金 属 / 昨 年 同 期に
比べ悪い状況。
●電気機器/短納期、
コスト
高により 相 変わらず 厳し
い状況が続いている。受注
が 下 半 期に集 中 している
ため、人 手 不 足や材 料 等
の調達ができるか懸念。
●電気機器/消費率率引き
上げに伴う受 注 減が未だ
続いている。
る人件費の増加、仕入価格や製造コストの
■非製造業
● 卸 売( ジュエリ ー )/ 消 費
税 率の引き上 げにより 売
上不振。材料のほとんどが
輸 入のため円 安の影 響が
大きく、販売不振に加えて
原材料のコストアップが価
格 転 嫁できず厳しい状 況
が続いている。
●小売
(青果)
/全体的に収
益は悪化。
● 小 売( 食 肉 )/ 仕 入れコス
ばとの期待が高まっている。
15
減少
26%
減少
26%
約5年ぶりの原油価格の急落により石
業界からの報告
■製造業
●食料品
(水産物加工)
おせ
ち関 連 商 品は前 月から反
動 減 したが 、生 鮮 食 材 が
伸 長し全 体の売 上は前 年
同月比101%。
●食料品
(洋菓子製造)
/自
社 製 品による輸 出や冷 凍
ケーキ、
デパート関連商品
ともに好調、
OEMは新製
品の投 入が奏 功し売 上は
前年同月比111%。
●繊維・同製品
(アパレル)
/婦人服の売上が落ち込
んでいる。
● 木 材・木 製 品 製 造 / 消 費
税率引き上げに伴う需要
減は予 想 以 上で、一 時 的
に前 年 対 比 % 程 度まで
落ち込んだ。
● 窯 業・土 石( 砂 利 )/ 主 な
取引先は生コン会社で、土
木 ・ 建 築 関 連の工事の増
減が収 益の増 減に繋がる
ため、中 部 横 断 自 動 車 道
建 設工事の進 捗 状 況によ
るところが大きく、公共工
事 等の少ない地 域の経 営
断自動車道やリニア中央新幹線工事
11
増加
12%
増加
8%
12
様子が伺える。
12月分
●DI値▲14
(前年同月比+4)
●業種別DI値
製造業 ▲15
(前年同月比▲5)
非製造業 ▲13
(前年同月比+10)
●前月比DI値
製造業 5ポイント悪化
非製造業 4ポイント改善
12
減少
32%
増加
42%
不変
34%
小・小規模企業の経営環境は悪化している
平成26年
●DI値▲20
(前年同月比▲38)
●業種別DI値
製造業 ▲15
(前年同月比▲25)
非製造業 ▲23
(前年同月比▲46)
●前月比DI値
製造業 10ポイント悪化
非製造業 13ポイント悪化
減少
24%
により中小企業にとって好材料となった。
50
増加
12%
▶ 売 上 高(前年同月比)
10
●情報連絡員からの景況報告の概要
を知ることが重要です。
じょう じ
丞司
氏
安 心して暮らせる山 梨 づくりのために、「 自 身を守
る・地 域 を 守 る 防 災 」という 観 点 から 、見 えない 地 下
ます。
した予 防 工 事を行うなどの取り組みが必 要 だと思い
際も災 害 前の現 状 復 帰ではなく地 形 的リスクを考 慮
いた 防 災 計 画 を 立てること 、③ 災 害 復 旧 工 事 を 行 う
地 質・地 盤の 調 査 を 行い 地 形 的 リスクの 予 見 に 基 づ
ること、②「 赤 色 立 体 地 図 」をもとに地 域 ごとの地 形・
そのためには 、① 県 内 各 地 にある 自 然 災 害 に 関 す
る 碑 文 や 古 文 献 を 見 直 し 過 去の 災 害の 実 態 を 把 握 す
スクを盛り込んだ地域ごとの防災計画が必要です。
らすことを止めるわけにはいきませんから、地形的リ
点で、山 梨は地 形 的リスクを負っています。山 梨に暮
る断 層( 特に丹 沢 山 系に近い郡 内 地 方 )が多いという
と が 推 測 されま す 。地 震 の 震 源 地 となる 可 能 性 のあ
富 んでお り 、地 形 が 変 化 する 部 分 に は 断 層 の あるこ
来 事でした 。山 梨の 地 形 は 山 塊・丘 陵・盆 地 と変 化に
普 段 、山 梨で 大 地 震 が 起 こるとは 想 像 していませ
んが、阪神・淡路大震災も東日本大震災も想定外の出
ます。
り隠れた断 層を推 定する技 術 が確 立されはじめてい
したレーザーで正 確に計 測した「 赤 色 立 体 地 図 」によ
これまで樹 木や建 築 物に邪 魔されて正 確に計 測で
きなかった 地 表 の 高 低 差 を 、航 空 機 から 地 表 に 照 査
こが地震の震源地となってもおかしくはありません。
列 島 自 体 が断 層の巣のようなものですから、いつ・ど
ていて 観 測 で き ない 断 層 も た く さ ん あ り ま す 。日 本
いい、将 来も活 動すると考えられますが、地 下に隠れ
過 去に活 動した形 跡が観 察できる断 層を「 活 断 層 」と
の 際 に 岩 盤 が 割 れ て ず れ た 面 を「 断 層 」と いい ま す 。
発 生 し た 歪 み が 解 放 される 際 に 発 生 するもので 、そ
ま す 。地 震 は プレー ト が 移 動 することに よ り 地 下 に
日 本 列 島は、太 平 洋・北 米・ユーラシア・フィリピン
海という4 枚の「 プレート( 岩 盤 )」が交わる上にあり
山梨の地形的リスクを踏まえた地域防災を
代表取締役 松
田
株式会社山梨地質
opinion
オピニオン