議 案 第 27 号 東京都板 橋 区放課後児童 健全育 成事業の設備 及び運 営に関 する基準を 定める条 例 上 記 の議案を提出 す る。 平 成2 7 年2 月13 日 提 出者 東京都板 橋 区長 坂 本 健 東京都板 橋 区放課後児童 健全育 成事業の設備 及び運 営に関 する基準を 定める条 例 (趣旨) 第1条 この条 例は 、児童福祉法 (昭和 22年法律第 164 号。以下「 法」という 。) 第3 4条の8の2 第1項 の規定に基づ き、 東 京都板橋 区(以下「 区」とい う 。) におけ る 放課 後児童健全育 成事業 の設備及 び運営に関 する基準 を定めるもの とする 。 (定 義 ) 第2条 この条 例に おいて、次の 各号に 掲げる用語の 意義は 、それぞれ 当該各号に 定めると ころによる。 ⑴ 放課後児 童健全 育成事業 法 第6条 の3第2項に 規定す る放課後 児童健全 育成事業 を いう。 ⑵ 児童 ⑶ 保護者 法第4 条 第1項に規定 する児 童をいう。 法第 6 条に規定する 保護者 をいう。 (最低基準 の目的等 ) 第3条 この条 例に 定める基準( 次項及 び次条におい て「最 低基準」と いう 。) は 、放課後 児童健全育成 事業を 利用している 児童( 以下「利 用者」とい う 。) が 、明るくて、 衛生的 な環境におい て、素 養があり、 かつ、適切 な訓 練を 受けた職員の 支援に より、心身と もに健 やかに育 成されるこ とを保障 するものとす る。 2 区は、 最低基準 を常に向上さ せるよ うに努めるも のとす る。 (最低基準 と放課後 児童健全育成 事業者 ) - 69 - 第4条 放課後児 童健全育成事 業を行 う者(以下「 放課後 児童健全育成 事業者」とい う 。) は、最低基 準を超 えて、常に、 その設 備及び運営 を向上させな けれ ばならない。 2 最低基準を超 えて、設備を 有し、 又は運営をし ている 放課後児童健 全育成事業者 にお いては、最低 基準を 理由として、 その設 備又は運営 を低下させて はな らない。 3 区長は、児童 の保 護者その 他児童 福祉に係る当 事者の 意見を聴き、 放課後児童健 全育 成事業者に対 し、最 低基準を超え て、そ の設備及び 運営を向上さ せる ように勧告す ること ができる。 (放課後児 童健全育 成事業の一般 原則) 第5条 放課後児 童健全育成事 業にお ける支援は、 小学校 に就学してい る児童であっ て、 その保護者が 労働等 により昼間家 庭にい ないものに つき、家庭、 地域 等との連携の 下、発 達段階に応じ た主体 的な遊びや 生活が可能と なる よう、当該児 童の自 主性、社会性 及び創 造性の向上、 基本的な生活 習慣 の確立等を図 り、も って当該児童 の健全 な育成を図 る こ とを 目的 とし て行われなけ ればな らない。 2 放課後児童健 全育成事業者 は、利 用者の人権に 十分配 慮するととも に、一人一人 の人 格を尊重して 、その 運営を行わな ければ ならない。 3 放課後児童健 全育成事業者 は、地 域社会との交 流及び 連携を図り、 児童の保護者 及び 地域社会に対 し、当 該放課後児童 健全育 成事業者が 行う放課後児 童健 全育成事業の 運営の 内容を適切に 説明す るよう努め なければなら ない 。 4 放課後児童健 全育成事業者 は、そ の運営の内容 につい て、自ら評価 を行い、その 結果 を公表するよ う努め なければなら ない。 5 放課後児童健 全育成 事業を 行う場 所(以下「放 課後児 童健全育成事 業所」という 。) の構造設備は 、採光 、換気等利用 者の保 健衛生及び 利用者に対す る危 害防止に十分 な考慮 を払って設け られな ければなら ない。 (放課後児 童健全育 成事業者と非 常災害 対策) - 70 - 第6条 放課後児 童健全育成事 業者は 、軽便消火器 等の消 火用具、非常 口その他非常 災害 に必要な設備 を設け るとともに、 非常災 害に対する 具体的計画を 立て 、これに対す る不断 の注意と訓練 をする ように努め なければなら ない 。 2 前項の訓練の うち、避難及 び消火 に対する訓練 は、定 期的に これを 行わなければ なら ない。 (放課後児 童健全育 成事業者の職 員の一 般的要件) 第 7条 放課後児 童健全育成事 業にお いて利用者の 支援に 従事する職員 は 健全な心身 を有 し、豊かな人 間性と 倫理観を備え 、児童 福祉事業に 熱意のある者 であ って、できる 限り児 童福祉事業の 理論及 び実際につ いて訓練を受 けた ものでなけれ ばなら ない。 (放課後児 童健全 育成事業者の 職員の 知識及び技能 の向上 等) さん 第8条 放課後児 童健全育成事 業者の 職員は、常に 自己研 鑽に励み、児 童の健全な育 成を 図るために必 要な知 識及び技能の 修得、 維持及び向 上に努めなけ れば ならない。 2 放 課後児童健 全育成事業者 は、職 員に対し、そ の資質 の向上のため の研修の機会 を確 保しなければ ならな い。 (設備の基 準) 第9条 放課後 児童 健全育成事業 所には 、遊び及び生 活の場 としての機 能並びに静 養するた めの機能を備 えた区 画(以下この 条にお いて「専 用区画」と いう 。) を設けるほか 、支援 の提供に必要 な設備 及び備品 等を備えな ければな らない。 2 専用区画の 面積 は、児童1人 につき おおむね1. 65平 方メートル 以上でなけ ればなら ない。 3 専用区画並 びに 第1項に規定 する設 備及び備品等 (次項 において「 専用区画等 」という 。) は、放課 後児童 健 全育成事業 所を開 所してい る時間帯を 通じて専 ら当該放課後 児童健 全育成事業の 用に供 するもの でなければ ならない 。ただし、利 用者の 支援に支障が ない場 合は、こ の限りでな い。 - 71 - 4 専用区 画等は、 衛生及び安全 が確保 されたもので なけれ ばならない。 (職員) 第10条 放課後 児童健全育成 事業者 は、放課後児 童健全 育成事業所ご とに、放課後 児童 支援員を置か なけれ ばならない。 2 放課後児童 支援 員の数は、支 援の単 位ごとに2人 以上と する。ただ し、その1 人を除き 、補助員(放 課後児 童支援員が行 う支援 について 放課後児童 支援員を 補助する者を い う。 第5項におい て同じ 。) をも ってこれに 代えるこ とができる。 3 放課後児童 支援 員は、次の各 号のい ずれかに該当 する者 であって、 都道府県知 事が行う 研修を修了し たもの でなければな らない 。 ⑴ 保育士の資格 を 有する者 ⑵ 社会福祉士の 資 格を有する者 ⑶ 学校教育 法(昭 和22年法律 第26 号)の規定に よる高 等学校( 旧中等学 校令(昭 和 18年勅令第 36号 )による中等 学校を 含 む 。) 若しくは 中等教育 学 校を卒業した 者、同 法第90条第 2項の 規定に より大学 への入学 を 認められた者 若しく は通常の課程 による 12年 の学校教 育を修了 し た者(通常の 課程以 外の課程によ りこれ に相当 する学校 教育を修 了 した者を含む 。) 又 は文部科学大 臣がこ れと同 等以上の 資格を有 す ると認定した 者(第 9号において 「高等 学校卒 業者等」 という 。) であって、2 年以上 児童福祉事業 に従事 したも の ⑷ 学校教育 法の規 定により、幼 稚園、 小学校、中学 校、高 等学校又 は中等教 育学校の 教 諭となる資格 を有す る者 ⑸ 学校教育 法の規 定による大学 (旧大 学令(大正7 年勅令 第388 号)によ る大学を 含 む 。) におい て、社 会福祉学、心 理学、 教育学、 社会学、 芸術学若 し くは体育学を 専修す る学科又はこ れ らに 相当す る課程を 修めて卒 業 した者 ⑹ 学校教育 法の規 定による大学 におい て、社会福祉 学、心 理学、教 育学、社 会学、芸 術 学若しくは体 育学を 専修する学科 又はこ れらに - 72 - 相当する 課程にお い て優秀な成績 で単位 を修得したこ とによ り、同 法第10 2条第2 項 の規定により 大学院 への入学が認 められ た者 ⑺ 学校教育 法の規 定による大学 院にお いて、社会福 祉学、 心理学、 教育学、 社会学、 芸 術学若しくは 体育学 を専攻する研 究科又 はこれ らに相当 する課程 を 修めて卒業し た者 ⑻ 外国の大 学にお いて、社会福 祉学、 心理学、教育 学、社 会学、芸 術学若し くは体育 学 を専修する学 科又は これらに相当 する課 程を修 めて卒業 した者 ⑼ 高等学校 卒業者 等であり、か つ、2 年以上放課後 児童健 全育成事 業に類似 する事業 に 従事した者で あって 、区長が適当 と認め たもの 4 第2項の支援 の単位は、放 課後児 童健全育成事 業にお ける支援であ って、その提 供が 同時に一又は 複数の 利用者に対し て一体 的に行われ るものをいい 、一 の支援の単位 を構成 する児童の数 は、お おむね40 人以下とする 。 5 放課後児童支 援員及び補助 員は、 支援の単位ご とに専 ら当該支援の 提供に当たる 者で なければなら ない。 ただし、利用 者が2 0人未満の 放課後児童健 全育 成事業所であ って、 放課後児童支 援員の うち1人を 除いた者又は 補助 者が同一敷地 内にあ る他の事業所 、施設 等の職務に 従事している 場合 その他の利用 者の支 援に支障がな い場合 は、この限 り で ない。 (利用者を 平等に取 り扱う原則) 第11条 放課後 児童健全育成 事業者 は、利用者の 国籍、 信条又は社会 的身分によっ て、 差別的取扱い をして はならない。 (虐待等の 禁止) 第12条 放課後 児童健全育成 事業者 の職員は、利 用者に 対し、法第3 3 条 の1 0各 号に 掲げる行為そ の他当 該利用者の心 身に有 害な影響を 与える行為を して はならない。 (衛生管理 等) 第13条 放課後 児童健全育成 事業者 は、利用者の 使用す る設備、食器 - 73 - 等又は飲用に 供す る水について 、衛生 的な管理に努 め、又 は衛生上必 要な措置を講 じな ければならな い。 2 放課後児童健 全育成事業者 は、放 課後児童健全 育成事 業所において 感染症又は食 中毒 が発生し、又 はまん 延しないよう に必要 な措置を講 ずるよう努め なけ ればならない 。 3 放課後児童健 全育成事業所 には、 必要な医薬品 その他 の医療品を備 えるとともに 、そ れらの管理を 適 正に 行わなければ ならな い。 (運営規程 ) 第14条 放課後 児童健全育成 事業者 は、放課後児 童健全 育成事業所ご とに、次の各 号に 掲げる事業の 運営に ついての重要 事項に 関する 運営 規程を定めて おか なければなら ない。 ⑴ 事業の目的及 び 運営の方針 ⑵ 職員の職種、 員 数及び職務の 内容 ⑶ 開所している 日 及び時間 ⑷ 支援の内 容及び 当該支援の提 供につ き利用者の保 護者が 支払うべ き額 ⑸ 利用定員 ⑹ 通常の事業の 実 施地域 ⑺ 事業の利用に 当 たっての留意 事項 ⑻ 緊急時等にお け る対応方法 ⑼ 非常災害対策 ⑽ 虐待の防止の た めの 措置に関 する事 項 ⑾ その他事業の 運 営に関する重 要事項 (放課後児 童健全育 成事業者が備 える帳 簿) 第15条 放課後 児童健全育成 事業者 は、職員、財 産、収 支及び利用者 の処遇の状況 を明 らかにする帳 簿を整 備しておかな ければ ならない。 (秘密保持 等) 第16条 放課後 児童健全育成 事業者 の職員は、正 当な理 由がなく、そ の業務上知り 得た 利用者又はそ の家族 の秘密を漏ら しては ならない。 - 74 - 2 放課後児童健 全育成事業者 は、職 員であった者 が、正 当な理由がな く、その業務 上知 り得た利用者 又はそ の家族の秘密 を漏ら すことがな いよう、必要 な措 置を講じなけ ればな らない。 (苦情への 対応) 第17条 放課後 児童健全育成 事業者 は、その行っ た支援 に関する利用 者又はその保 護者 等からの苦情 に迅速 かつ適切に対 応する ために、苦 情を受け付け るた めの窓口を設 置する 等の必要な措 置を講 じなければ な ら ない。 2 放課後児童健 全育成事業者 は、そ の行った支援 に関し 、区 から指導 又は助言を受 けた 場合は、当該 指導又 は助言に従っ て必要 な改善を行 わなければな らな い。 3 放課後児童健 全育成事業者 は、社 会福祉法(昭 和26 年法律第45 号)第83条 に規 定する運営適 正化委 員会が行う同 法第8 5 条第1項 の規定による 調査 にできる限り 協力し なければなら ない。 (開所時間 及び日数 ) 第18条 放課後 児童健全育成 事業者 は、放課後児 童健全 育成事業所を 開所する時間 につ いて、次の各 号に掲 げる区分に応 じ、そ れぞれ当該 各号に定める 時間 以上を原則と して、 その 地域にお ける児 童の保護者 の労働時間、 小学 校の授業の終 了の時 刻その他の状 況等を 考慮して、 当該事業所ご とに 定める。 ⑴ 小学校の 授業の 休業日に行う 放課後 児童健全育成 事業 1日につ き 8時間 ⑵ 小学校の 授業の 休業日以外の 日に行 う放課後児童 健全育 成事業 1日につ き3時間 2 放課後児童健 全育成事業者 は、放 課後児童健全 育成事 業所を開所す る日数につい て、 1年につき2 50日 以上を原則と して、 その 地域 に おける児童の 保護 者の就労日数 、小学 校の授業の休 業日そ の他の状況 等を考慮して 、当 該事業所ごと に定め る。 (保護者と の連絡) - 75 - 第19条 放課後 児童健全育成 事業者 は、常に利用 者の保 護者と密接な 連絡をとり、 当該 利用者の健康 及び行 動を説明する ととも に、支援の 内容等につき 、そ の保護者の理 解及び 協力を得るよ う努め なければな ら な い。 (関係機関 との連携 ) 第20条 放課後 児童健全育成 事業者 は、区、児 童 福祉施 設、利用者の 通学する小学 校等 関係機関と密 接に連 携して利用者 の支援 に当たらな ければならな い。 (事故発生 時の対応 ) 第21条 放課後 児童健全育成 事業者 は、利用者に 対する 支援の提供に より事故が発 生し た場合は、速 やかに 、区、当該利 用者の 保護者等に 連絡を行うと とも に、必要な措 置を講 じなければな らない 。 2 放課後児童健 全育成事業者 は、利 用者に対する 支援の 提供により賠 償すべき事故 が発 生した場合は 、損害 賠償を速やか に行わ なければな ら な い。 付 則 (施行期日 ) 第1条 この条 例は 、子ども・子 育て支 援法及び就学 前 の子 どもに関す る教育、保 育等の総 合的な提供の 推進に 関する法律の 一部を 改正する 法律の施行 に伴う関 係法律の整備 等に関 する法律(平 成24 年法律第 6 7 号。以 下 「整備 法」という 。) の施 行の日から施 行する 。 (職員に関 する経過 措置) 第2条 この条 例の 施行の日から 平成3 2年3月31 日まで の間、第1 0条第3項 の規定の 適用について は、同 項中「修了し たもの 」とある のは、「修 了したも の(平成32 年3月 31日までに 修了す ることを 予定してい る者を含 む 。)」 とす る。 ( 開 所日数 に関する 経過措置) 第3条 この条 例の 施行の日の前 日にお いて 、整備法 による 改正前の児 童 福 祉法に 規定 する 放課後 児童健 全育成 事業 又は これ に類似 する 事業 - 76 - と区長が認 める事業 を行っている 者につ いて 第18条 第2項 の規定を 適用する場 合におい ては 、当分の 間、同 項中「250 日」と あるのは、 「240日 」とする 。 (提案理由 ) 児童福祉 法の改正 に伴い、 放課 後児童 健全育成事業 の設備 及び運営に 関する基準 を定める ため、条例を 制定す る必要がある 。 - 77 -
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