倒伏軽減剤による畦畔雑草管理

倒伏軽減剤による畦畔雑草管理
1.試験のねらい
畦畔雑草管理作業は多大の労力を要するが、一方畦畔雑草は完全に枯らしてしまうと畦畔の強
度が保てない。そこで水稲の倒伏軽減剤を利用して畦畔雑草を倭化させる管理法について検討し
た。
2.試験方法
試験は昭和・・年から平成元年の・年間琴施し・供試薬剤まパクロプ/ラゾ丁ル(・・一333)
フロアブル剤を水に溶かして用いた。いずれの年次も5月中旬に草刈り後に処理し、9月下旬に
雑草の草丈と風乾重を調査した。また、後の2カ年は踏圧のない畦畔周辺部と踏圧のある畦畔中
央に分けて調査した。
3.試験結果及ぴ考察.,
(1)草種による効果の違い
大半の雑草に倭化効果があったが、チガヤ、ススキ、スギナにはやや効果が劣った。これら
の草種も処理濃度加高くなると嬢化するが、チガヤ、ススキは処理残した場合あるいは再生し
た場合にはかなり大きくなった。
(2)処理濃度
5月に草刈りを1回実施した後に処理し、秋の稲刈り後まで草刈りを必要としないことを目
標とした。㎡当たり成分量で2.59以上の処理で安定した効果がみられたが、59では裸地面
積がやや多くなり、1,259では風乾重は少なくなったが、草丈の高い雑草もみられ特に周辺部
では効果がや毛不安定であった。したがって、雑草量に応じて2∼2.59を処理するのがよい
と思われた。
(3)処理時期
草刈りを実施しなジで処理した彰合は再生量と残草牽が多かっ・た。草刈り直後処理と草刈り
後1・日目処理では・触濃度が一人…以上そは差カ1†られなか九㌧たカ帆草刈り後
10日程摩の間に処理すればよいと考えられろ。
(4)処理次年度への影響
パクロプトラゾー∼ヒを処理し牟次年度は;.無処理であってもヨモギやオヒシバなどいくつか
の草種は生育が抑制ざ卸、全牢g県乾重もやや少ない。これは効界が持続していることと、前
年の残草量が少ない9古による辛考えら仰また・∴野処理す季と2・59肚処理している
場合は残草量がかなり少な/外裸地カ竿てくギたが了て・連年処理する場合は徐々
に処理濃度を下げていく必要が奉ると考えられる。
(5)以上により、春に草刈り後10日の間にパクロプトラゾールを㎡当たり2∼2.59を処理する
ことによって畦畔雑草を倭化させて管理でき、連年使用する場合は徐々に処理濃度を低下でき
ることが明らかになった。ただし、チガヤ、ススキなど効果の劣る雑草の再生がみられた場合、
それらの草種は再度草刈りをする必要がある。.
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残念ながらパクロブトラゾiルけ畦畔雑草魯理に登録がとら’れておらず、現在ば使用できな
い。類似薬剤でも実用化されれば、畦畔管理の労力がかなり軽減される。
4.成果の要約
水稲の倒伏軽減剤を利用し畦畔雑草を倭化させ亡管理を行なう方法を検討した。チガヤ、スス
キなどにやや効果が劣るものの、春季の草刈り後10日の間にパクロプトラゾールを㎡当たり2∼
2.59を処理することによって畦畔雑草を倭化させて管理できる。連年使用する場合は徐々に処
理濃度を低下できる。 1 ’ (担当者・作物部 山口正篤)
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(1987年:処理後3ヵ月)
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図一2 処理時期と草丈厚び風乾量比(一19ε8年:処理後3ヵ月)
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図一3 次年度への影響(連年処理(89年)及び次年度無処理(88年))
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