浜田林業部トピックス(5月号)

浜田林業部トピックス(5月号)
① 第12回JAいわみ中央乾椎茸品評会が開催されました
5月15日(木)、浜田市黒川町JAいわみ中央本所のふれあ
いホールにおいて、第12回JAいわみ中央乾椎茸品評会が開
催されました。この品評会は、浜田地域の乾椎茸の品質向上、
規格の統一、生産意欲の向上等を目的に毎年実施されてい
ます。
今年の作柄は、秋期の高温と冬期の低温、少雨が影響し例
年に比べ収穫量が少なく、小型と肉厚が多い傾向でした。ま
た、減産の影響により、出品数は昨年より減少し箱物(規格
箱で重さ約11~20kg)3点、普通物(目安700g)27点とな
りました。
前日に 種菌メーカー等の協力により当センターが傘の形
状や大きさのそろい具合等をポイントに審査を行い、箱物の
部および普通物の部両部門において旭町の岩地正男さん(こ
うしん)が最優秀賞を受賞されました。岩地さんの乾椎茸はヒ
ダの色合いや傘の開き具合、巻き込み具合が特に優れ、高
い評価を受けました。
普通物27点は全て5月30日に松江市で開催される県品評
会に出品されます。
生産者の高齢化や市場価格の低迷により乾椎茸生産量は
漸減傾向にありますが、浜田地域では生産者、JA、市、県が
一体となって「原木乾しいたけの生産振興プロジェクト」を実
施しており、今後も浜田地域の乾椎茸の品質向上と増産を目
指していきたいと思います。
品評会式典の様子
箱物の部、普通物の部
最優秀賞の岩地正男氏
② 三層材製品の製造販売・用途開発などで連携
□「挟む」をテーマに事業者連携
三層構造の積層材「ECO 3 PANEL」を販売している(株)出雲
木材市場と製造元の(有)日高林産、同構造の製品開発を進
めている(公財)島根県西部山村振興財団が【挟む】「そうする
と木は優しく強くなる」を共通テーマとして製品のPRと相互販
売で連携することを4月25日に確認しました。
「ECO 3 PANEL」は、桧の板材2枚にスギ板材を挟んだ三層材
で長さ250cm 幅45cm の長尺サイズで住宅の間仕切やパー
テーション、クローゼットなどの建具として利用されます。
一方、島根県西部山村振興財団が製造する三層材は、長さ
160cm 幅40cmのサイズで、エコ3パネルより短尺ですが広葉
樹と組み合わせた製品もあり、主に家具・建具用の基盤材とし
て開発中です。
これまでも、日高林産と同財団は製品の仕上げ段階などで
連携を進めていましたが、今後は3社の連携をより強化し、そ
れぞれの役割と長所を生かした取り組みを進めながら、製品
開発と販路拡大、新たな用途の開発を進める予定です。
□ポリテクカレッジ島根との連携
また、西部山村振興財団は三層材の新たな活用方法につい
て、島根県職業能力開発短期大学校(愛称:ポリテクカレッジ
島根)に共同研究を提案、5月22日に協議を行い同校住環境
科の研究テーマとして取り組む方向となりました。
今後、同校からの意見も取り入れながら三層材の改良と用
途開発を進める予定です。
写真左から、
出雲木材市場:西本常務
日高林産:日高社長
③ 浜田市産の檜を使ったうちわが作成されました
このほど株式会社ライト(浜田市周布町)が浜田市産の檜を
使用した「癒しの檜うちわ」を作成されました。
ライトは昨年度浜田地域において実施された「先進的林業機
械緊急実証・普及事業」で高性能林業機械の導入に携わった
ことから、関係者へ配布する会社のノベルティグッズで地元の
木材を使用を検討したとのことです。
うちわの作成は、以前から交流のあった静岡県にある国産
間伐材を使用した加工業者に依頼し、浜田市内で伐採された
檜(2m×φ40㎝)から500枚のうちわを作成されました。
うちわには会社名が刻印されており、袋を開けると製品名の
とおり檜の香りが漂い癒やされます。
今回のうちわ作成はあくまでもノベルティグッズとしての配布
を目的としており、今後販売等の予定はないとのことですが、
今回のような取り組みが地域の間伐材有効利用の例として、
普及されるよう今後も情報発信を行います。