琵琶湖大橋有料道路のあり方に関する研究会 「まとめ」の概要

琵琶湖大橋有料道路のあり方に関する研究会 「まとめ」の概要
議論の背景
○滋賀県道路公社に対する包括外部監査(H25年度)
○滋賀県の認識
・保有資産が未償還額を上回る公社の財務状況は、法令上
損失補填引当金を充当して早期に償還すべきとの規定は
ないものの、利用者等から見て課題。早期に方針を示す
必要がある。
・建設有料事業清算後どのように財源を確保し、良好な状態
で維持管理していくかが課題。
・県は利用者の意見等を参考に、事業追加の有無を考慮し、建設有
料事業の継続性について慎重かつ早急に議論を重ね、その方針を明
確に示していくべき。
○滋賀県道路公社監事からの知事に対する意見書(H26年7月)
・公社の財務状況においては、すでに道路利用者から料金徴収を続
ける根拠を無くしている。公社はすぐに無料化の手続きに入るべきで
ある。
○滋賀県道路公社の認識
○11市長から近江大橋有料道路に対する提案(H25年7月)
・年間約3億1千万円の維持管理経費を要し、築後約50年になる琵琶
湖大橋有料道路の無料化も近江大橋と同様の問題が予想される。
・公社の財務状況等から、平成22年度より、「検討会を設置
して県民や利用者の意見を聞きながら、維持管理有料制度
の導入をすべきである」と県に繰り返し提案してきたが、左記
のとおり知事が任命した監事から法に基づく意見書が知事
に提出され、従わざるを得ない状況にあると考えている。
道路公社の財務状況のみから判断すれば早期償還が可能な状況で、建設有料事業を継続すべきか議論が必要
琵琶湖大橋有料道路のあり方に関する研究会の設置
議論のまとめ
琵琶湖大橋有料道路における課題
○維持管理の課題
琵琶湖大橋本体
○防災上、できる限り想定外とならないために、
長期間利用できる橋となるよう検討
○道路網の課題と対策
○交通量調査結果より
・・・現状において断面交通容量に対して実交通量が大きく超過 A
○将来交通量推計結果より・・・将来において交通量が増加 A B1
R477の4車線化拡幅
A
B1
○将来交通量推計結果より・・・交通量が増加 C
並行するB2区間およびC’区間の2車線ネット
ワーク
B2 C’
橋を挟む直近の区間は50%前後の方が利用。
橋から離れるに従いその割合は低下。
利用者アンケート
これ以
上の整
備は不
要,
440,…
その
他,
28,
4.5%
料金収
入(有
料),
165,
26.6%
税金
(無
料),
427,
68.9%
わから
ない
0.5%
200円
8.8%
無料
42.3%
整備の必要性
維持管理の財源
これ以上整備が不要と考える
利用者が70%強
税金で管理することがよい
と考える人が約70%
その
他, 17,
6.3%
並行す
る道路
2.7%
区間D,
8, 3.1%
渋滞対
策,
118,
43.7%
防災,
80,
29.6%
事故対
策, 55,
20.4%
区間C,
20, 7.7%
その他,
8, 3.1%
琵琶湖
大橋の
み, 113,
43.5%
区間B,
48,
18.5%
区間A,
56,
21.5%
通行料金で負担してもよい整備内容 通行料金で整備してもよい範囲
※整備が必要と考える人(184人)の集計
1位 渋滞対策、2位 防災対策、
3位 事故対策
150円
4.5%
100円
37.3%
50円
6.6%
このうち140人は
一定の支払い
意思がある。
※整備が必要と考える人(184人)の集計
琵琶湖大橋本体および
A区間、B区間で約80%
支払意思額
無料が最も多い。次に100円
2割以
上, 5,
6.8%
1割以
上, 7,
9.6%
3割以
上, 13,
17.8%
建設有料事業を清算した場合、これまで
通行料金でまかなっていた年平均約3.5億円
の維持管理費を税等で負担
○公社の財務状況や利用者意見、
道路網等の課題を踏まえ、有料
事業を清算すべきか、継続すべ
きか
○道路整備や維持管理の財源を
どのように確保するか
まとめ
琵琶湖大橋利用者の交通特性
さらに
整備が
必要,
184,
29.5%
・第1回(8/6) 情報共有、県民意見の反映方法、
利用者アンケートの実施の有無
・第2回(10/6)琵琶湖大橋有料道路管理区間の課題の抽出、
利用者アンケートの内容
・第3回(12/1)課題の確認、利用者アンケート結果の分析・評価
・第4回(1/19)課題への対応方針案、アンケートの詳細分析
・第5回(2/4) とりまとめ
10割,
4,
5.5%
7割以
上, 17,
23.3%
5割以
上, 27,
37.0%
利用割合
※整備が必要と考える人(184人)の集計
琵琶湖大橋利用者の5割以上が利用する時に料
金で整備してもよいと考える人が最多(40%弱)
※5割より高い割合を選択した人は全体の70%弱
建設有料事業を清算する場合
・他の道路整備や維持管理に影響を与えないよう、道路公社
から引き継がれる残余財産を原資に基金を造成するなど
の財源確保が望ましい。
建設有料事業を継続する場合
・本体、A、B1区間については、利用者アンケート等を考慮
すると通行料金で整備することに理解が得やすい。
・ETC導入、料金値下げについても検討すべき。
・料金収入での整備に理解が得にくい区間の財源確保のた
めに基金の造成などを検討すべき。
・管理区間の維持管理費は通行料金で確保。
維持管理有料道路制度
・「建設有料事業を清算する場合」、「建設有料事業を継続
する場合」、どちらの場合もいずれは有料道路事業は清算。
・清算後も料金収入で維持管理できる特例である「維持管理
有料道路制度」の適用を目指し、制度の見直しについて
引き続き働きかけを行っていくべき。
平成27年2月12日 琵琶湖大橋有料道路のあり方に関する研究会