平成元年産水稲の乳白米の発生経過及び肥培管理

’平成元年産水稲の乳白米の発生経過及び肥培管理
1 試験のねらい
平成元年産の水稲、特に早植の初星やコシヒガリに乳自米がかなり発生し、玄米晶質の低下を
もたらした。 (ユ0月ユ0日現在の県内の食糧事務所別1等米比率:55∼85%、初星159%、コシヒ
’カリ:73%)そこで、出穂期別の乳白米の発生経過及び肥培管理による発生程度を調査し、乳白
米発生防止のための資とする。
2 試験方法
宇都宮市の農試圃場で、同一栽培条件下の3晶種(初星、コシヒカリ、星の光)について出穂
期別(8月2日∼9月15日)の障害粒発生割合を調査した。調査は1区2株から1,000粒程度を
調査した。また肥培管理については、処理区から代表株2株を選び、同じく1,000粒程度を調査
した。
31試験結果及び考察
11)県内の早植初星の出穂期は8月5∼ユ0日、コシヒカリは8月ユ0∼ユ5日であり、出穂期∼登熟
期間の気象経過をみると、8月28日に台風通過後の高温・低湿、8月11,18,24日には最小湿
度が50%を割った。また8月上∼中旬は高温で降水量が僅かであり、8月末∼9月上旬は残暑
が厳しく∵さらに9月20日には再び低湿になった。
(2)乳白米の発生推移では、4∼5の発生の高い時期があった。玄米中の乳白の位置は、乳白発
牛割合?高い時期に中央部での発生が多く・その後は乳白も心白状∼中心部での発生が多くな
った。気象要因との関連では、8月の降水量不足により根の機能が低下し、出穂後15日前後の
障害で乳白の発生が最も多いとすると、それぞれの発生の山は、8月18日、8月24∼28日、9
月上旬の高温、9月20日に対応すると推定される。
(3)乳白の穂上の発生位置は、発生の多い時期には、下位の1次及び2次枝梗に多発生している
が、発生の少ない蒔期たは下位の2次枝梗にやや多いが比較的均一に発生した。心白は1次枝
梗及び上位の2次枝梗に多かった。
(4)肥培管理との関係では、基肥窒素量が多いほど総籾数が多くなり、乳自の発生が多かった。
追肥法では、追肥窒素量が少ないと発生は少なく、逆に実由を2回施用すると多かった。穂肥
の時期を早めたり、実肥を省略しても差は認められなかった。出穂後の水管理では、早期落水
で発生が多く、乳白の発生を抑えるためにも適期落水の重要性が確認された。
4.結果の要約
平歳元年度産の水稲に発生した乳白米は、基本的には8月の降水量不足により根の機能が低下
し、その上で8月中旬∼9月の高温・低湿日の出現によって発生したものと推察された。また肥
培管理の面では、早期落水、基肥窒素の多施用、実肥の2回施用によって発生割合が多いことが
確認された。
(担当者 作物部 山口正篤・青木岳央)
一23一
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出穂期一
図一1
4
乳白発生率の推移 (▼低湿度)
(O:心白状 1:lll1心部 2:中央跳 3:開辺部)’’..
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出穂期一
図一2
60
60
50
40
玄米中の乳白の位置
50
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40
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1次枝梗
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・於XXぺ
10
(穂首から) 2次枝梗
㈱ 1次枝梗 2次枝梗
(穂首から)
図一3 乳自及び心白の発生部位
図一4 、乳白及び心白の発生部位
30『・…・・…一・…・・……・コシヒカリー…・・・…一・・1・・…・
初星(側条施肥) コシヒカリ(無追肥)
50
25 一・……・・… …・……・・・……… …・・
20 ・・・・・・・・・・・・・・…
40
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10
5
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㈱侯早棲実葛追棲早、垣案.婁追
iO
準期準’肥肥肥 準、期’準記肥肥
O
‘劣3.95.97.89.8 早期落落木 半湿田
半2のな 半2のな
ホ
基肥窒素量
出穂後の水管理
量回みし 量回みし
図75 基肥窒素及び水管理と乳白発生率
L図r6 追肥法と乳白発生率
基肥窒素2kg 基肥窒素4kg
一24一