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1. 本事業の概要
1.1. 目的
平成 21 年春に発生した新型インフルエンザ(A/H1N1)は、感染力は強いが、多くの感染
者は軽症のまま回復し、抗インフルエンザウイルス薬による治療も有効であった。秋には
本格的な流行期に入り、感染が拡大したところであるが、社会的には大きな混乱を生じる
ことなく推移したところである。
他方、強毒性の鳥インフルエンザ(H5N1)からの変異による新型インフルエンザ等新型
感染症の発生についても依然として懸念されている。
強毒性の新型感染症が発生した場合には、
①外出を控えるための保存性の高い食品等への需要の集中
②感染者の増加による事業者の操業度の低下
③原材料、運送等サプライチェーンの寸断
等に影響し、食料供給への停滞を生じるおそれがある。
このような状況の下でも、国民に安定的に食料を供給するためには、生産・輸入から家
庭までのサプライチェーンが途切れないよう、食品の供給(生産・製造・加工・流通・販
売等)に携わる事業者の事業継続能力の向上を図ることが必要である。
このため、本事業においては、新型感染症発生時等における食品産業事業者等の事業継
続計画(Business Continuity Plan: BCP)の策定を促進するとともに、その効率化のための情
報収集及び提供を実施した。
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1.2. 事業実施手順
本事業は、以下の手順により実施した。
図 1-1 本事業の実施手順
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