平成27年度あいりん日雇労働者等自立支援事業業務委託企画指示書 1 事業名称 平成27年度あいりん日雇労働者等自立支援事業業務委託 2 事業目的 あいりん地域においては、長引く経済不況により、大幅に日雇求人が減少しており、野 宿生活を余儀なくされている日雇労働者が依然として多い状況にあることから、緊急・一 時的な宿泊場所の提供、衛生状態の改善と併せて生活相談、健康相談等を通して必要な施 策につなげるとともに、就労にむけて必要な技術を身につけるための講習会の実施や就労 機会の創出等、総合的な支援を行うことにより自立促進を図ることを目的とする。 3 事業内容 (1) 相談支援業務 あいりん地域の日雇労働者に対し、就労自立に結びつけるための自立支援を行うために アセスメント機能を設けた相談支援を実施するとともに、各個人ごとの自立支援プランの 作成、自立支援連絡会議の開催、各業務間の情報の共有化、ケース検討会の実施など、 より各個人の状況に応じた支援を行う。 【実施場所】 ① 名 称:日雇労働者就労支援センター (1階談話室) 所在地:大阪市西成区萩之茶屋3丁目1番8号 ② 名 称:あいりんシェルター(今宮)(管理棟1階) 所在地:大阪市西成区天下茶屋北2丁目6番24号 ※なお、新シェルター竣工時に、実施場所を変更する予定です。 実施場所の変更に伴う業務内容の変更はありません。 実施場所変更時期:12 月ごろ 新シェルター概要(管理居場所棟1棟、宿舎棟1棟、計2棟) ・管理居場所棟:軽量鉄骨3階建て、宿舎棟:軽量鉄骨2階建て ・延床面積:管理居場所棟(900.97 ㎡)、宿舎棟(1386.24 ㎡) ・宿舎棟定員:532 人 【業務内容】 ① 健康相談、生活相談の実施 健康相談業務 ・窓口を開設し、健康相談を実施すること。 ・衛生面・健康面で傷病等が発見された場合は医療機関と連携をとり、 就労自立をめざせるよう疾病・ケガからの回復を支援すること。 生活相談業務 ・窓口を開設し、生活相談を実施すること。 ・必要に応じて(3)高齢日雇労働者社会的就労支援、 (4)地域密着 型就労自立支援へつなぐこと。 ※なお、年間の相談実人員800人以上、延相談者数1500人以上を目標とすること。 相談実人員および相談者とは、相談により何らかの支援に結びつけた者をいう。 また、可能な限り相談後の経過を記録すること。 ② ③ ④ 自立支援プランの作成 個人ごとに自立を支援するための計画を作成すること。 自立支援連絡会議の開催 各業務担当者の連携及び情報の共有化を図り、自立に向けた支援をより効果的に行うため、 適宜自立支援連絡会議を開催すること。 シャワーのサービスを提供すること。 【利用時間】 利用時間は各実施場所の開所時間とする。 【管理室】 管理室はあいりんシェルター内とし、電話及びFAXを設置すること。 【実績報告】 毎月の相談件数・実人数・処置状況及び相談者の属性・自立支援プランの新規 作成数・シャワーの利用状況等について、原則として翌月中に本市へ報告する こと。また、必要に応じて報告すること。ただし、3 月分については 3 月 31 日 までに報告すること。 (2) 居場所支援業務 野宿を余儀なくされているあいりん地域の日雇労働者に対し、緊急・一時的に宿泊場所を 提供する。 【実施場所等】 【業務内容】 あいりんシェルター(今宮) ・所 在 地 大阪市西成区天下茶屋2丁目6番24号 ・敷地面積 約1,380平方メートル ・建物(プレハブ造り) 延床面積 約1,356平方メートル 宿舎棟 3棟(各棟2段ベッド100台) 管理棟 1棟 ※なお、本市の都合により、実施場所を変更する場合があります。 ① あいりんシェルター管理運営に関すること ② あいりんシェルター及び周辺の清掃等に関すること ③ あいりんシェルターの維持管理に関すること(解体撤去含む) ④ あいりんシェルターの設備整備並びに設備の維持管理に関すること ⑤ 本市が指定した物品をあいりんシェルターの利用者に配付すること ⑥ その他利用者の安全等適切な処置、運営上必要な事務に関すること なお、相談支援の窓口の一つとして位置付け、頻繁にあいりんシェルターを利 用している者については、利用者の状況に応じて、 (1)相談支援へつなぐこと。 特に55歳未満の者については、(4)地域密着型就労自立支援へつなぐよう努 めること。また、あいりんシェルターは、生活困窮のため野宿を余儀なくされて いる状況となったあいりん地域の日雇労働者を対象としていることから、業務本 来の目的を踏まえ、あいりんシェルターの利用にあたっては適正に対応すること。 【実績報告】 毎日の利用者数・物品配付数等について、原則として翌日中に本市へ報告するこ と。ただし、3月31日分については当日中に報告すること。なお、利用者の属 性・収入・就労意欲等について少なくとも1回は調査し、3月31日までに報告 すること。また、利用者の年齢についても調査し報告すること。 (3) 高齢日雇労働者社会的就労支援業務 55歳以上のあいりん地域の高齢日雇労働者に対し、就労意欲の低下の防止、孤立の 防止を図るとともに、自立に向けた支援を行うため、あいりん地域内 及びその周辺、地 域外それぞれの環境美化に関する作業を行う。 なお、地域内及びその周辺の作業に関しては、地域社会に貢献できる作業とする。 【作業員】 55歳以上の登録者(障がい者手帳の所持者は55歳未満でも可)を作業員とし、 輪番制で雇用する。ただし、生活保護受給者等及び作業が困難であると認められ る者を除く。 【賃金等】 作業員の賃金は、一日の手取り額を5,700円とし、社会保険料の本人負担分が 生じた場合は事業主が別途納付するものとする。 指導員の賃金は、一日あたり、社会保険料控除後の支給額を10,000円とし、 所得税は源泉徴収する。なお、作業員、指導員に対し日雇雇用保険及び日雇健康保険 を適用すること。 【作業内容】 ① あいりん地域及びその周辺の環境美化に関する作業 【提案事項】就労意欲低下の防止につながるような作業内容について提案すること。 【ポイント】高齢日雇労働者が従事可能であり、自立促進を図るとともに地域内及びそ の周辺の環境美化に寄与するような内容であること。 例)生活道路の清掃及び本市所管施設の塗装等の作業 ② あいりん地域外の環境美化に関する作業 【提案事項】就労意欲低下の防止につながるような作業内容について提案すること。 【ポイント】高齢日雇労働者が従事可能であり、自立促進を図るとともに地域外の環境 美化に寄与するような内容であること。 例)本市指定場所の除草、清掃、樹木剪定及び塗装等の作業 【雇用人員】 作業内容①について、1日につき66人(うち指導員6人)・休日明けは11 人追加 作業内容②について、1日につき62人(うち指導員10人) 【作業時間】 作業時間は、原則として、午前9時15分から午後3時15分までとし、この間 に1時間以内の休憩時間を取るものとする。なお、作業内容により作業時間帯を 変更することができるものとする。 【休業日】 作業日は、日曜日及び国 民 の祝 日 に 関す る 法律 に 定め る 休 日 、1月2日、1 月3日並びに12月31日を除く毎日とする。 ただし、悪天候等により臨時に休業とする場合は本市と協議すること。 【事務所等】 事務所については、大阪市西成区萩之茶屋1丁目9-27(敷地面積 約358 平方メートル)に所在する事務所を使用すること。 車両保管場所については、大 阪市 西 成区 花 園北1 丁 目 2(敷地 面 積 約 3 3 5 平 方 メー ト ル) に 所在 す る 車両 保 管場 所 を使 用 す るこ と 。 事務所、車両保管場所が別途必要となる場合は、受託者にて確保し、費用負担が 発生する場合、受託者の負担とする。 作業員の状況に応じて、(1)相談支援へつなぐこと。 【 実績報告】 作 業分 類 毎 の 延べ 雇 用 者数 、 労働 災 害件 数 等 につ い て、 原 則と し て 翌月 中 に 本 市 へ報 告 する こ と。ま た 、 必 要に 応 じて報 告 す るこ と 。 ただ し、 3月 分 に つ い ては 3 月3 1 日ま で に 報告 す るこ と 。 (4) 地域密着型就労自立支援業務 原則として55歳未満の日雇労働者に対し、適職分野での就職に結びつくように、能力、 技術を獲得できる講習を開催し、訓練と密接に連携を図り、自立に向けた支援を行う。 併せて地域貢献に資することにより、地域住民の理解と協力を得られるよう努める。 【業務内容、実施場所】 ① 就労に向けた技術獲得のための講習会の実施 【提案事項】就労自立に繋がる講習 内容のほか、募集人員及び講習日数等についても提案すること。 【ポイント】日雇労働者が従事可能な、適職分野での就職に結びつくように能力、技術獲 得できる内容であること。また、訓練と密接に連携を図り、支援できる内 容であること。 ※なお、講習の受講者の50%以上を訓練につなげることを目標とすること。 ② 就労に向けた訓練の実施 【提案事項】就労自立に繋がる訓練 内容のほか、訓練人員及び訓練日数等についても提案すること。 【ポイント】日雇労働者が従事可能な、適職分野での就職に結びつくように能力、技術獲 得できる内容であること。また、講習と密接に連携を図り、支援できる内 容であること。 例) 交通誘導警備講習を行い、小学校の通学路の見守り等警備に関する訓練を実施。 ※なお、訓練を受けた者の実人数の10%以上を就労自立に繋げることを目標とすること。 ③ 講習・訓練修了後、受講生が就労できるようサポートを行うこと。 ④ 日雇労働者就労支援センターにおいて、憩いの場の提供、湯茶等の提供をすること。 ⑤ 運営責任者等の業務 事業の責任者は、受講の窓口、講師との調整(講習内容等)を行い、講習会の準備等は 補助員が行う。 【実績報告】 実施日ごとの講習内容・受講者数及び実施日ごとの訓練内容・訓練者数 等について、原則として翌月中に本市へ報告すること。また、必要に応 じて報告すること。ただし、3月分については3月31日までに報告す ること。 (5)越年時支援業務 あいりん地域に居住する単身日雇労働者であって、年末年始に仕事を得られないため、 自ら食及び住を求めがたい者に対し、宿泊場所を提供するとともに食品・日用品等を支給 する。 【対象者】 あいりん地域に居住する単身日雇労働者(原則として40歳以上)であって、 あいりん職安発行の日雇被保険者手帳(白手帳)を所持する者及び正当な理由 で白手帳を所持できない者並びに高齢者特別清掃紹介整理表を所持する者の うち、結核健診受診カードを所持する者で年末年始に仕事を得られないため、 自ら食及び住を求めがたい者であり、大阪市が実施する面接相談により入所が 適当とされた者。 【実施場所】 (2)居場所支援業務における実施場所に同じ 【業務内容】 ① (1)の相談支援業務における相談業務及び(2)の居場所支援業務にかか る管理運営等に関すること。 ② 利用者の受け入れ業務に関すること ③ 利用者に対する、本市が承認した食品・日用品等の支給に関すること。 ④ 統計資料の作成。 ⑤ 実施場所周辺の警備に関すること。 ⑥ その他、利用者の安全等適切な措置、宿舎の運営に必要と認められる業務。 【実施期間】 平成27年12月29日から平成28年1月4日まで(予定) 【実績報告】 日々の本市が指定する時間毎の現在員数、外出者数、退所者数、その他管理運営 状況等については、平成28年1月31日までに報告すること。 4 事業委託期間 平成27年4月1日から平成28年3月31日までとする。 5 調査、研究、報告 各業務において対象者の実状を把握し、有効な自立支援策を行うための調査、研究を行った 場合は、その内容を本市へ報告すること。 6 事務引き継ぎ (1)前受託者と協議のうえ、事務引き継ぎを行うこと。 (2)受託者は、新たな受託者が決定された場合は、本市の指示する事項について、その者 への引き継ぎを誠実に行わなければならない。ただし、事務引き継ぎにかかる費用等 については、受託者の負担とする。 7 その他 (1)事業の運営に際して、疑義が生じた場合は、その都度、本市と受託者において適宜協 議、調整を行い決定する。 (2)本市が必要があると認めるときは、仕様書又は業務内容等の変更を受託者に通知して、 仕様書等を変更することがある。 (3)受託者は受託事業の収支を明らかにした帳簿や領収書等関係書類を常に整備し、これ らの帳簿及び関係書類を当該事業が完了した日の属する年度の終了後5年間保存する こと。 (4)本市が必要があると認めるときは、事務所などに立ち入り検査を行う場合がある。
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