被災地いわきを拠点とした環境教育ツーリズムプログラムの開発及び実践 早稲田大学アジア太平洋研究科教授 松岡 俊二 / いわきおてんと SUN 企業組合 研究・活動の目的と背景 震災後 3 年が経過し、震災体験の風化が叫 ばれる一方、都市住民、全国の企業、団体から の被災地訪問への需要が寄せられている。現地 では、復興への道のりは遠く、広域からの様々 な連携・支援や交流を必要としている。 当団体・関連団体では、年間延 5000 人を 超える受入れを行ってきたが、環境教育として の各プログラムの熟度を高め、情報発信力や事 業性を向上させることが課題となっている。 研究・活動の実施体制 体験学習提供 ふくしまオーガニックコットン プロジェクト 市民コミュニティ発電 有機農業関連事業 スタディツアー・ ワークショップ 水俣研修会 モニターツアー 実施 スタディツアー 事 業 協力連携 事業性向上 水俣市 NPO 法人環不知火プランニング 水俣病考証館相思社 共同開発 活動の内容 被災地を巡る 早稲田大学 松岡教授 いわきおてんと SUN 企業組合 地域内の様々な取り組み 主体被災地市町村 スタディツアー 開 発 •関連団体とともに被災地来訪者、企 業、団体、ボランティアの受け入れ 体制を整備 •津波被災や原発事故により立入り制限 等のあった地域の視察、現地語り部と の交流、上記2事業の体験、現地住民 とのワークショップ等のプログラム化 •先進地である熊本県水俣市を本事業関 係者で訪問し、地域課題解決 型のワー クショッププログラムや 各環境教育プ ログラムについて、 その企画運営に関 するノウハウの 開発と習得、更に事業 化について、共同研究を行う •モニターツアーを3回程度実施。1回 目として栃木県高根沢町議員等と富岡 町、市民発電所の視察ツアーを実施 •終了後、アンケートを集計し、業務の 継続性、内容の向上を図る 活動の成果 スタディツアーでは、昨年で述べ 5,000 人以上の受け 入れを実施した。被災体験のツアー受け入れの先進地であ る熊本県水俣市に本事業関係者で訪問し、地域課題解決型 のワークショッププログラムや企画運営に関するノウハウ の習得、事業化についての 2 泊 3 日の研修を行った。 また栃木県高根沢町議員数名とモニターツアーを実施し、 富岡町、コミュニティ発電所、コットン畑を視察し、アン ケートによる内容、質向上の為のヒアリング等を行った。 その他ツアーパンフレットの更新作成、基本料金の精査及 び基本料金表の作成を行った。 今後の展開 ① web サイトや広報物の整備 ② 水俣交流研修に基づく人材育成 ③ 原発立地地域である双葉郡内町村との 連携体制の構築 ④ 各分野の専門家が同行し、 課題解決型の塾のようなツアー企画を生み出す ⑤ ツアー商品の単発開催の形から 市民大学的な動きを生み出す
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