平 成 27年 1 月 14日 動 物 衛 生 課 【OIE情報】台湾における高病原性鳥インフルエンザ(H5N2)の発生について 台湾における高病原性鳥インフルエンザ(H5N2)の発生について、OIEへ緊急報告(2報)があり ましたのでお知らせします。 【出典】 OIEウェブサイト(2015年1月12日付け) ① http://www.oie.int/wahis_2/public/wahid.php/Reviewreport/Review?reportid=16923 ② http://www.oie.int/wahis_2/public/wahid.php/Reviewreport/Review?reportid=16936 (OIE情報は更新・差替えが行われる場合がありますので、出典元も併せて御確認下さい。) 【概要】 ・発生数:6件(緊急報告) ・血清型:H5N2(高病原性)※ ・発生日:2015年1月6日~1月8日 ・臨床徴候あり ・OIEへの報告日:2015年1月12日 (※動物衛生課注:台湾当局公表資料によると、①と②で報告されているのウイルスは株が異なる) 【発生状況】 ①1月6日:屏東県(へいとうけん)新埤郷(しんぴきょう)の農場 【動物種】 【飼育羽数】 【症例数】 【死亡数】 採卵鶏 120,000 3 3 【淘汰数】 【と畜数】 【淘汰数】 【と畜数】 【淘汰数】 【と畜数】 【淘汰数】 【と畜数】 ②1月7日:雲林県(うんりんけん)口湖郷(こうこきょう)の農場 【動物種】 【飼育羽数】 【症例数】 【死亡数】 がちょう 4,100 125 4 ②1月8日:雲林県(うんりんけん)口湖郷(こうこきょう)の農場 【動物種】 【飼育羽数】 【症例数】 【死亡数】 がちょう 4,950 788 788 ②1月8日:雲林県(うんりんけん)四湖郷(しこきょう)の農場 【動物種】 【飼育羽数】 【症例数】 【死亡数】 がちょう 7,600 7,300 7,300 1 ②1月8日:雲林県(うんりんけん)四湖郷(しこきょう)の農場 【動物種】 【飼育羽数】 【症例数】 【死亡数】 がちょう 2,640 1,790 1,790 【淘汰数】 【と畜数】 【淘汰数】 【と畜数】 ②1月8日:屏東県(へいとうけん)万丹郷(ばんたんきょう)の農場 【動物種】 【飼育羽数】 【症例数】 【死亡数】 採卵あひる 7,000 1 1 【疫学情報】 ・感染源:不明又は調査中 ・正確な淘汰数は淘汰が終了した後に続報で報告する予定 ・淘汰後に洗浄及び消毒が行われる予定 ・感染農場の半径3km以内にある家きん農場は、3か月間強化サーベイランス下に置かれる ① ・2015年1月6日、中央主管当局の要請により、地域の疾病コントロールセンターの職員が3羽の鶏 死亡個体を国立研究所(家畜衛生試験所)に送付 ・2015年1月9日、家畜衛生試験所はH5N2亜型の高病原性鳥インフルエンザウイルス※を確認 ・2015年1月6日に職員が調査のために農場を訪れた際に、農場の記録に12月中旬に異常な死亡率が 認められていたことを確認 ・感染農場の鶏は移動制限下に置かれ、淘汰される予定 (※動物衛生課注:台湾当局公表資料によると、本ウイルスはこれまでに台湾で分離された株) ② ・2015年1月上旬、雲林県の4戸のがちょう農家で異常な死亡率が、屏東県の採卵用あひる農家で急 性産卵低下症候群がそれぞれ確認された ・地域の疾病コントロールセンター職員がこれらの農場を訪問し、移動制限措置及び臨床検査を実施 し、診断のために死亡個体を国立研究所へ送付 ・鳥インフルエンザウイルスに特異的なRNAが確認され、RT-PCRによりH5N2亜型であると確認 ・国立研究所のHA0開裂部位の遺伝子配列解析により、高病原性鳥インフルエンザであると確認 ・分離されたウイルスのH及びN遺伝子の両方が、これまで台湾で分離されたH5N2亜型ウイルスとは 異なっているということは注目すべきである ・感染農場から分離されたウイルスのH5遺伝子は2014年に韓国で発生したH5N8亜型ウイルスと約99% の相同性があり、N2遺伝子は2011年に中国で発生したH5N2亜型ウイルスと96%の相同性がある ・今回のH5N2亜型ウイルスは台湾では新しい株である ・感染農場の全てのがちょう及びあひるは淘汰された 2 【対応】 ・淘汰 ・ゾーニング ・隔離 ・施設等の消毒 ・国内における移動制限 ・ワクチン接種禁止 ・スクリーニング ・患畜を治療対象としない 【診断】 ・診断場所:家畜衛生試験所(国立研究所) ・診断法:遺伝子配列確認、RT-PCR:陽性 ・診断日:①2015年1月9日、②2015年1月11日 参考1:台湾における高病原性鳥インフルエンザの発生状況(2015年1月以降) 雲林県 口湖郷 嘉義県 大林鎮 ・2015年1月7日(H5N2) ・2015年1月8日(H5N8) がちょう がちょう ・2015年1月8日(H5N2) がちょう 屏東県 新埤郷 雲林県 四湖郷 ・2015年1月6日(H5N2)※ ・2015年1月7日(H5N2) 採卵鶏 がちょう2件 屏東県 万丹郷 ・2015年1月8日(H5N2) 採卵あひる ※:これまでに台湾で分離された株。それ以外は新型。 参考2:台湾当局情報 出典:台湾行政院農業委員会動植物検疫局公表資料(1 月 11 日~14 日) ・1月7日と8日に送付された水禽類のサンプルで HPAI(H5N2 及び H5N8)が確認 ・遺伝子解析の結果、H5N8 亜型ウイルスは、2014 年韓国株と最も近縁 ・H5N2 亜型ウイルスは、過去に台湾で検出された株と異なる新型ウイルスであり、2014 年韓国株の H5 及び 2011 年中国吉林省株の N2 と最も近縁 ・両ウイルスは渡り鳥によって持ち込まれた可能性がある ・1月 14 日現在の確定診断された農場数は以下のとおり。 H5N8:6件(雲林県(1) 、嘉義県(4)、屏東県(1))、全てがちょう H5N2:14 件※1(雲林県(10) 、嘉義県(2)、屏東県(2)) 、屏東県の採卵あひる農場1件を 除き、全てがちょう H5(N 未確定) :19 件(桃園市(2※2) 、彰化県(1)、雲林県(8)、嘉義県(3)、高雄市(1)、 屏東県(4))、全てがちょう ※1 本合計にはこれまでに台湾で分離された株は含まれていない ※2 と畜場でのサンプル1件を含む(採材した個体(肉用がちょう)は屏東県由来) ・台湾当局は2日間に渡り水禽類のと畜を停止し、食肉処理場、ケージ、輸送車両等を消毒 ・臨床的な監視を強化、防鳥ネットの補強等の防疫対策を実施 3
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