民法(債権関係)改正の経緯、改正検討の現状及び今後の改正見通しについて これまでの検討経緯 出典:法務省ホームページ 新着・更新情報から抜粋 http://www.moj.go.jp/SHINGI/saiken_index.html 平成21年10月28日 法制審議会第160回会議開催 法務大臣から民法(債権関係)の改正に関する諮問(諮問第88号)がなされた。 諮問事項:民事基本法典である民法のうち債権関係の規定について、同法制定以来の社 会・経済の変化への対応を図り、国民一般に分かりやすいものとする等の観点から、国 民の 日常生活や経済活動にかかわりの深い契約に関する規定を中心に見直しを行う 必要があると思われるので、その要綱を示されたい。 平成21年10月28日 上記諮問を受け、法制審議会は、専門部会を設置して調査 審議を行うのが適当であるとして、民法(債権関係)部会の設置を決定した。 平成23年4月26日 法制審議会民法(債権関係)部会 第26回会議開催 改正論議の対象とすべき論点の整理を行い、その結果は「民法(債権関係)の改正に 関する中間的な論点整理」として取りまとめられた(審議の第1ステージ終了)。 平成25年2月26日 法制審議会民法(債権関係)部会 第71回会議開催 「民法(債権関係)の改正に関する中間試案」が審議、決定された(審議の第2ステ ージ終了)。 平成25年4月16日 上記中間試案は6月17日までパブリック・コメント手続に 付され、各方面から意見が寄せられた(団体194団体、個人469名)。 平成25年7月16日 法制審議会民法(債権関係)部会 第74回会議開催 ・改正要綱案の取りまとめに向けて、第3ステージの審議を開始した。 ・改正要綱案の取りまとめは、平成27年2月頃に法制審議会の答申をすることが可能 な時期までに行う。 ・要綱案に先立ち、平成26年7月末までに要綱仮案の取りまとめを行う。 平成26年8月26日 法制審議会民法(債権関係)部会 第96回会議開催 審議の結果、部会資料83-1のうち「第28 定型約款」については項目全体を保 留とし、それ以外の項目については所要の微修正を行ったものをもって「民法(債権関 係)の改正に関する要綱仮案」とすることが決定された。 ・新聞報道(8月27日朝刊)によれば、法制審議会は平成27年2月法務大臣に答申、 法務省は来年通常国会に民法改正案を提出する方針とのことである。 1 改正検討の現状 ・平成26年8月26日 法制審議会民法(債権関係)部会第96回会議において、 民法(債権関係)の改正に関する要綱仮案を決定 ・要綱仮案は検討全39項目中、38項目にわたる広範囲なもの (詳細は法務省ホームページ「審議会等」に掲載のPDFファイル参照) ・このうち、水道事業者の事業運営に直接関係があると思われるものは 第7 消滅時効 第9 法定利率 の2項目である(別紙資料「民法改正要綱仮案(消滅時効・法定利率関係抜粋)」参照)。 なお、他の項目についても今後水道事業への影響を精査する必要がある。 ・改正概要 (消滅時効) 債権の消滅時効の起算点及び時効期間 ① 債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間 ② 権利を行使することができる時から10年間 のいずれかに該当するとき (現行:水道料金債権については、権利を行使することができる時から2年間) (法定利率) 法定利率は年3%(現行:年5%) 3年周期で見直される変動制となる(現行:固定制) 今後の改正見通し ・法制審議会は平成27年2月、法務大臣に民法改正要綱案を答申する予定 ・法務省は来年1月召集される通常国会に民法改正案を提出する方針のもよう (以上、本年8月27日付け日本経済新聞報道による) ・したがって、現時点では民法改正法の公布時期及び施行時期は未定 ・法律改正の場合、附則により経過措置を設けるのが通例であるが、その期間につい ては未定 以上 2
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