応急仮設住宅基礎杭調査について(284KB)(PDF文書)

記者会見資料
平成 27 年1月 20 日
建設部建築住宅課(市営・仮設住宅係)
担当:主査 清原(内線 537)
応急仮設住宅基礎杭調査について
応急仮設住宅基礎杭調査結果について,下記のとおりお知らせします。
記
1
目
的
応急仮設住宅の建設から3年が経過し,入居期間も長期化していることから基礎杭等
の現状把握を行い,今後の適切な施設管理に繋げるとともに,県が実施を予定している
基礎杭の点検に反映させ,入居者の方々が,より安全で安心して住んでいただけるよう
に努めるもの。
2
対象団地
70 団地 467 棟
※現団地数は 89 団地 596 棟(グループホーム1団地除く)であるが,内 19 団地
115 棟については,基礎がコンクリートブロックのため,また 14 棟は構造上調
査が不可能なため対象外とした。
3
実施期間
平成 26 年8月~10月(現地調査8月~9月)
4
実施業者
気仙沼復興株式会社
5 調査方法
1)調査方法
住棟の通気口を外して目視により木杭の腐食度合いや床下の状況を確認した。
2)調査項目
①基礎杭の状況
②床下(断熱材)の状況
③床下の地面の状況
(6項目:変色,湿気,カビ,欠損・欠落,ずれ,
触診によるへこみ)
(3項目:破損,カビ,腐食)
(3項目:水たまり,湿潤,不陸)
3)判断の基準
広く用いられている被害度の評価基準(「JIS K 1571」)を参考に評価基準を設定。
評価基準
被害度
観察状態
0
良
1
部分的に軽度
2
全体的に軽度
3
2の状態の上に部分的に重度
4
全体的に重度
6
調査結果
(単位:棟)
①基礎の状況
被
害
度
①変色
②湿気
③カビ
④欠損・
欠落
②床下の状況(断熱材)
⑤ずれ
⑥触診に
よるへこ
み
①破損
②カビ
③腐食
③床下の地面の状況
①水たま
り
②湿潤
③不陸
0
313
306
319
467
467
451
436
409
459
461
193
399
1
57
29
88
0
0
14
19
45
4
3
13
7
2
90
132
57
0
0
2
4
13
4
0
256
54
3
7
0
3
0
0
0
6
0
0
2
4
7
4
0
0
0
0
0
0
2
0
0
1
1
0
467
467
467
467
467
467
467
467
467
467
467
467
計
①基礎の状況
○「欠損・欠落」,「ずれ」についての被害は確認されなかった。
○161 棟(②湿気 被害度 1・2)の木杭において「湿気」が確認され,この湿気により腐
食がはじまったと思われる「変色」が 154 棟(①変色 被害度 1・2・3)でみられ,148
棟(③カビ 被害度 1・2・3)で「カビ」が発生している木杭がされた。
○「触診によるへこみ」がみられる杭が 16 棟(⑥触診によるへこみ 被害度 1・2)で確
認できた。
②床下の状況
○床下の構造上重要な部分の破損等は確認されなかった。
○一部の断熱材の剥がれと断熱材を保護するベニヤの剥がれ,またそれらの「腐食」
・
「カ
ビ」が確認された。
③床下の地面の状況
○「不陸」についても若干確認されたが,構造上影響を及ぼすものは確認されなかった。
○半数以上の棟において地面の「湿潤」が確認され,中には「水たまり」も確認された棟
もあったが,湿潤や水たまりについては当日や前日天候の影響が大きいと思われる。
※「不陸」
・・・地面がでこぼこで水平でないこと。
7 今後の予定
今回の調査で緊急に補強を要するほどの木杭の腐食は確認されなかったが,目視による被
害度は,表面の劣化度を評価することができるが,腐食は木材内部で起こっていることも考
えられるため,「変色」度合いの高い棟や「触診によるへこみ」が確認された団地について
は,技術職員による経過観察を行う。
今回の調査結果を県と情報共有し,今後県で実施予定の点検に反映させ適正な維持管理に
努めていきたい。