2015年の日米株式市場に 期待されるアノマリー

2015年1月16日
楽読
(ラクヨミ) Vol.909
2015年の日米株式市場に
期待されるアノマリー
株式市場にはアノマリーと呼ばれる、明確な理論や根拠があるわけではないものの、経験則的に起こりやす
いとされている事象があります。今年注目したいアノマリーとしては、日米株式市場には「西暦の末尾の数字
が5の年はパフォ マンスが良好」というものがあります
が5の年はパフォーマンスが良好」というものがあります。
このアノマリーの背景としては景気循環や設備投資循環のサイクルの影響など諸説ありますが、実際、日米
株式の、西暦の末尾の数字ごとの年間パフォーマンスの平均を見てみると、末尾の数字が5の年は日本株式
では17.5%、米国株式では25.3%と他の年に比べて相対的に良好なパフォーマンスとなっています。加えて、
年間パフォーマンスの勝敗数を見ても、5の年は日米ともに唯一の負けなしとなっていることが確認できます。
さらにもう一つ、米国に着目してみると、今後の政策への期待値が高まることが背景にあるためか「大統領選
挙の前年は株価が堅調となる」というアノマリーがあり、実際、1950年以降で見ると、パフォーマンスは15勝1
敗とな ています 次の「大統領選挙の前年 は2015年であるため アノ リ に従うのであれば 今年も米国
敗となっています。次の「大統領選挙の前年」は2015年であるため、アノマリーに従うのであれば、今年も米国
株式の上昇が期待されます。また、米国株式が上昇した年は日本株式も上昇するケースが多いことを勘案す
ると、米国の株高が日本に波及して日本株式が上昇することも期待できそうです。
足元の株式市場は、原油安の進展やギリシャのユーロ圏離脱懸念の高まりを受けて、変動率の大きい展開と
なっています。今後もこれらのリスクの動向には注意が必要ですが、日米株式のEPS(1株当たり利益)は
2015年に過去最高となる見込みであることなどを背景に、「西暦の末尾の数字が5の年はパフォーマンスが良
好」というアノマリー通りとなる可能性があり、日米株式市場の先行きが注目されます。
西暦の末尾の数字が5の年は日米ともに良好なパフォーマンス 5の年は日米ともに負けなし
<年間パフォーマンスの勝敗数>
<年間パフォーマンスの平均>
30%
27.4
日経平均
株価
S&P500
0の年
2勝 5敗
4勝 5敗 0分
1の年
4勝 3敗
4勝 5敗 0分
2の年
4勝 3敗
6勝 3敗 0分
3の年
5勝 2敗
7勝 2敗 0分
4の年
4勝 3敗
6勝 3敗 0分
25.3
25%
20%
17.5
15 4
15.4
15%
9.8
10%
5%
17.9
15 5
15.5
14.3
11.5
9.2
2.5
8.9
10.6
6.4
3.8
5の年
0%
0.3
3
-0
-5%
-10%
-4.1
-1.0
10
-1.2
12
日経平均株価
S&P500
-7.5
0の年 1の年 2の年 3の年 4の年 5の年 6の年 7の年 8の年 9の年
6勝 0敗 8勝 0敗 0分
6の年
5勝 1敗
6勝 2敗 0分
7の年
年
1勝 5敗
4勝 3敗 1分
8の年
4勝 2敗
6勝 2敗 0分
9の年
6勝 1敗
6勝 2敗 0分
日経平均株価は1949年~2014年の年次データを使用。ただし1949年の年間パフォーマンスについては1949年5月16日から同年12月末
までのデータを用いて計算。S&P500は1930年~2014年の年次データを使用。
(信頼できると判断した情報をもとに日興アセットマネジメントが作成)
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